mimi's world * HOPE and DESIRE

_______ BE-lie-VE * be-LIE ve * believe...the SHAMs for heart healing * mimi's world-7 _______

I wish I could be. . . there - Arrived - 

.









My wish is just one thing

I wish I could be with you always from now and then

Even we've got married

Because my heartfelt of love is sure to feel forever.......

久遠





I wish Icould be with you





I wish I could be with you. And you as well

― 君の傍に居たくて。 そして、もちろん君とも ―









________ ゴォ ――― ・・・



空港を降り立った自分・・・



LAXに着くとそこはもちろん、朝。


( かな~り、寝ぼけております。 )

昨日の夜まで、仕事は目一杯詰め込まれていた為、というか、成田に行くまでもちょ~ぎりっぎり間際まで、仕事だった。空港には京子ちゃんも送りに来てくれていて、誰かのモノだと分かっていても、フェミニストの俺は、女の子を前にすると気を抜く事も出来ないまま、出国ゲートをくぐって行った。

まぁ、飛行機の中で寝ればいいや・・・

そう思っていたものの、ラブリーなCAさん達が揃っていた。それに・・・

『 失礼いたします。 』

なんだろ?と思っているとすっと古風的な感じに、渡された電話番号。
おぉ~と驚いていると、次から次から、CAさんがこそっと呼びに来たりして

『 貴島さんのファンなんです~ 』

・・・だったり、

『 あの・・・LAでは、一泊こちらのホテルに泊まっております。 』

・・・だったり、

『 ファーストクラスが一席空いておりますが、そちらで専属CAとして・・・』

・・・だったりで、ファーストに乗って来た。


フルラットもいいとこ。
眠い時は、お布団の準備を。とか、パジャマはこちらです。とか、殆んど個室状態だったけれど、初めてのファーストでウキウキし過ぎて、逆に寝れないで居た俺だった。


手荷物の中には、京子ちゃんから預かってきた、敦賀君・・・いや、ヒズリ君への、託った小箱が入っている。
呼びなれない・・・

“ ヒズリ君 ”

への・・・



・・・一体俺は、彼をどう呼べばいいのだろう? 


そんな事を考えていたら、着いてしまったLAX

Immigration も Custom も、ファーストだったおかげで、混雑する前に通れたし、エコノミーの人たちが来る前には、スーツケースも・・・ドン。と一番乗りでやってきた。

テクテクそのまま道なり通路を歩いて行くと、International Terminalの出口。
その先に、ベンチがずらーっと並んでいるのも見えるし、待ち合わせしている人だかりもたくさん居るし、もちろんInternational Terminalなので、無国籍に人が居る。


「 あぁ、貴島君。久しぶり。 」


たくさんの人だかりの中、大きく手を振ってくれていた、背の高い敦賀君・・・

( なんだよな?あれ・・・)


日本語ペラペラ・・・とうか、普通に喋れる変な外人。
日本語堪能な、金髪の翠の瞳の人物が・・・・

黒いスーツをばりっと来た・・・

( 誰・・・? SP? )

黒いスーツをばりっと着たSPらしき人をつれているし・・・

( いや? その横は誰?・・・)

かなりラフな格好のわりに、体格のいい、背の高さも敦賀君とほぼ変わらず・・・

でもど真ん中の、日本語ふっつ~に喋る外人が一番キラキラ輝かせているそのオーラの雰囲気には、見覚えがあった。


「 敦賀君・・だよね。 」

「 うん、そうだよ。久しぶり。 」


元気だった?と聞かれながら、スーツをバリッと着たSPらしき、元軍人らしき・・・その人物が、俺のスーツケースにすっと手を差し伸べて運んでくれていた。


「 SP付けてんの? 」


こそっと敦賀君の耳元で言いつつ、スーツのガタイのいい方を目線で指す。
スーツの方に指を指して、とりゃっと投げ飛ばされたらな。と思って視線で見ていたら、あはは、そっち?とラフな格好のでっかい方を指差した。


「 こちらがSP。 そんなスーツ着ていたら、動きにくいよ。
  こっち、スーツの方は、ドライバーだよ。 」


あはは。だよね~。映画だと黒スーツのボディガードな感じだけど、プレジデントじゃあるまいし、普通ボディガードはもっと見た目が分からない様に、普通の格好しているとの説明を受けながら、荷物を持ってくれるドライバーと。 この・・・友達ですか?といった雰囲気のボディガードに挟まれて、そこに居た日本人観光客の誰も俺達に寄れない雰囲気のまま空港を出た。
  
車の中で・・・


「 あぁ、俺。普段一人で暮らしているし、SPもドライバーも付けてないよ。
  今日は、空港に行くなら・・・って、クーが寄こして来たからさ・・・ 」


でもおかげで、空港で人に囲まれなかったから良かったよ。と微笑みながら話しているも、その微笑みが敦賀蓮だった頃と違いまろやかに成ったと思うのは、きっと・・・

毎日メールを送られて、毎日電話でしゃべって、フェイスタイムにスカイプに顔を見て話している京子ちゃんも、変わって来たと感じていた自分のこの半年。

この2人は結婚すると決めてから、何かが吹っ切れたのか、何か心にゆとりがでたのか、2人ともが心静かに微笑みが優しくなったと感じながら、敦賀くんと喋っていていつの間にか、高速は渋滞に巻き込まれる場所に入っていた。




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「 浮気? ・・・なにそれ? 」


貴島君に言われる意味がよく分からなかった。

え~!敦賀君ほどの人が!? モテない訳がない。と言われても、浮気をする様な気が起きた事がないのは確かな事。


「 だって、俺さ・・・敦賀君が日本を発ってから、抱かれたい男No.1に成ったけど
 寄ってくる子がすごく増えたのは確かだし・・・それに・・・
 その立場にず~っとず~っっと居た敦賀君って、どうだったのかな?って思ったんだけど? 」


「 あぁ、そうだな・・・
 居たかもしれなかったけど、どっちかって言うと
 気付かなかった。の方が正しいかも。 」


俺にとって、キョーコしか見えていなかったし、キョーコが子供の頃の キョーコちゃんだったって知った時から・・・

もう彼女がLMEに入って間もない頃から、彼女の事しか自分は気にしていなかったのが事実かも。

でもまぁ、そんな事を言っても、貴島君にはそんな・・・

“ 幼馴染み & 偶然の運命の出会い ”

そう感じる事ができるのは、この地球上で数少ない人なのかもしれないと思うから、言っても分からないかと考えていた。



その間も、Downtownの中を抜けるFreewayは、時間に関係なくほぼいつも混んでいる。
その渋滞を抜けそうになった頃405とI-10の手前、どうする?寄ってみたい?と声を掛けた。

どこに?との返事に、たぶん日本から来た人はいつも行ってみたいと言う場所。

Hollywoodの看板が見える下。

もちろん、Hollywood BLVD

Chinese Theater のスターの手形に、道に刻まれた有名人・著名人の名前。
このアメリカエンターテイメントの第一人者として、人気と名前、それに顔を知られて・・・
世界に誇る歴史を刻んできた、もしくは刻み続けている人の功績を讃える場所。


「 どうする? 行きたい? 」


・・って、言っても普段生活していると、買い物だろうがそんな観光客の多い場所だろうが、用が無いのと混んでいるのと、代わり映えもしないので、行く時とは・・・

レッドカーペットに呼ばれた時Only

Academy のOscarに、 Emmyの時。そんな大きな世界が必ず注目する有名どころは、実はまだEmmyですら出た事はない。映画のOscarは夢のまた夢で、ドラマのEmmyですらこちらでは大変な事。 
行った事があるのは、クーが招待を受けた時に、ジュリが仕事でパリに出かけてしまったから、付き添いもう1名と決まっているその中に、息子ですとの紹介がてら連れて行ってもらった事があっただけ。

俺が自力で呼ばれたレッドカーペットとは・・・


「 この前ね。やっと初めてだった 
  映画試写会のレッドカーペットぐらい。」


しかもまだ・・・ “ 敦賀蓮 as 久遠ヒズリ ” この名前。

日本を発ってから敦賀蓮としての名前はまぁまぁ、そこそこ知られていて、それでも現地に住む日本人の人達にはまだまだ。長年住んでいる人達には、日本の番組に対して興味が薄くなる。
ドラマも映画も、日本の物は続きが見れるかどうか分からないから、見ない。って人が多くて、それでもまぁ、敦賀蓮は売れていた方だったから、10年経たず5年以上前に日本を出た人なんかには、知られていない名前だった。

それにも増して、敦賀蓮の方が、久遠ヒズリとしてのアメリカの新人よりは、まだ知られていた。

なので、敦賀蓮としてのオファーが日系の監督から来ただけで、後はほぼ毎日・・・

オーディションの日々。

クー・ヒズリの息子というだけで、オファーが来る時代は終わったのと、親の七光りの様な者は直ぐに忘れ去られるのと、実力が無ければ世界を代表するアメリカンエンターテイメントの世界に入る事は許されない、夢を追いかけてくる外国人だってこの国に集まる、人口の多さといったら・・・半端無く厳しい世界だった。

その中で、クーが築き上げた功績は、自分でも本当に尊敬する憧れのスター。

自分は親の七光りのように、クーの名前を利用するつもりは全く無い。けれど・・・

クーから才能を、ジュリから容姿を、貰って生まれて来た事だけが、今の自分にとって自信に成っているだけ。


「 そうなんだよ。まだ、敦賀蓮としての映画で・・・
  結局、行った時は敦賀蓮の容姿に戻して出たんだけどね。 」


何も隠す必要も無いし、何も飾る必要もない、自分の人生。

今は、これでも・・・

がんばってるからね。

自分の力で人を一人ほど、まずはキョーコ一人に何不自由なく過ごしてもらえる様に、彼女を養えるだけの活躍が出来る様に成らないと、結婚はできないかな?と思って、日本にキョーコを残してきた。


「 そうそう、レッドカーペットって聞こえはいいけど、
  アメリカじゃ、まぁまぁあるかな?
  俳優が有名シアターで舞台挨拶に出る時とか、いつもだし。 」


月1、2回あるかな?チャイニーズシアターならカーペット引かれるよ。と言っている間に、Which one is better for you?とドライバーに聞かれたので、I guess La Brea is not much busier than Hollywood right?と、車が通り易い大通りで普通の道である方から入る様に伝えた。

ショッピングモールの地下駐車場に停めると、エスカレーターのところに必ず置いてある、パンフレットを取った。


「 はい。これ。 」


貴島君が貴重品を持っていそうなので、ちょっと今のうちにボディガードに渡しておいて。と言った。
車に置いても、自分で持っていてもスリに強盗、もちろん盗難。
このあたりの治安が悪いのと観光客が多いので、悪いヤツラはたくさんいる事もほのめかしておかないと・・・
うっかりどこか見ている油断もすきも与えない様にしておかないと・・・これから先の観光どころではなくなると自然に注意を促しておこうと思った。


「 そうそう、そういえば浮気ね・・・」


気に成るといったら、彼女が日本で売れた事だろうな。と、自分よりも彼女にまとわり付く方が心配だった。


「 悪いけど、信用して無いと、遠距離恋愛どころか
  遠距離婚約なんて、出来ないから。 」


「 信用か・・・
  ふ~ん。気が変わるわけないって自信ね。 」


「 そう。なんで婚約してアメリカに戻ってきたか? 」


この意味が、自分にとって、もう一度始めからやり直す気合の為だった。

この国では、契約社会。

必ず、契約が終わったら、どんな有名な俳優でもモデルでも、ダンサーでも、アートディレクターに至るまで、次の仕事はまた始めから。
オーディションを受けに行く事から始まる場合も殆んど。
誰もかれも、どんなスターであっても、オーディションに向かうものだった。 この国で、地位を築くという事は・・・

日本での成功なんて比ではないと、自分でも、子供の頃から知っているから。

ただ、日本での自力での一からは、自分自身に自信が付いた。
クーがくれた才能も、ジュリがくれた容姿も、全て、認められる範囲だと自分の心にだけ自信が持てた事が、自分にとって日本に行った事は人生選択の間違いではなかったと、思えるただ一つの事だった。


「 キョーコから、聞いてる?
  俺達、幼馴染み同士だって? 」


「 えっ?そうなの? 」


「 あぁ、知らなかった? だからね・・・
 彼女との再会は、運命だったって強く感じられる。 」


「 そこが、信用のポイント? 」


「 そうでもないけど・・・ そうだな・・・
 心が変わらない。っていう、自信かな?
 お互い心が変わる事は無いと、自信があるから離れてても大丈夫って・・・
 今する事は、2人の今後の為に。を考えてなんだけど
 自分の事を精一杯する事が、2人が家族になったらに、繋がってるから。 」
  

芸能人であることを考えたら、アメリカ映画の世界では、10000人居たとしたら、9999人はどん底に落ちている事だと知っている世界。

ドラッグやアルコールの力を借りて、人として落ちたヤツラの溜まり場で、生きる為には・・・

勝ち残る。

それ以外何も他に・・・
人として生きる事ができなくなる程、昔の栄誉にすがり付き自分が落ちた事を受け入れられずに、現実逃避の為にドラッグ中毒やアルコールい依存症の溜まるヤツの所・・・

アメリカのエンターテイナーの現実の世界には、自分の大切な人を迎え入れる事は出来ないと思っているから・・・


「 そうそう、誰のスター 星型が見たい?
  俺が覚えているのは、1箇所しかないけど・・・」


Beetles と Elvis この2人は、La Brea側のシルバーガゼボの下にある事だけ、覚えている。

この街道で一番栄誉とされた場所に名を刻まれたこの歌手達でさえも

暗殺に自殺に・・・

底を見てこの世から去っている事も、考えるとこの世界の厳しさが本当に、居ていいのだろうかと疑問に思ってしまうけれど、自分が憧れて入った世界。どう転ぶかは、自分の力だけだと・・・

クーを子供の頃から見ていれば、自然と習って来た事だった。



「 あぁ、ごめん。ちょっと電話かけていい? 」


時間を見るとお昼ちょっと過ぎ。

________ トゥルルル・・・トゥルルル・・・


「 もしもし、キョーコ。起きた?おはよう。 」


今日はロケで朝早いって、昨日寝る前に言っていたから・・・

こうして毎日、お互い起こしあうのも、日課に成っていた。


「 キョーコちゃん? 」


「 うん、起きたみたい。
 今日は早いって言われてたからね。 」



そうだな、日本に居るキョーコの方が、今は俺より忙しいからね。とも、貴島になら見得も貼る必要は無いだろう。
時間に余裕がある事は、日本に居た頃の詰め込みスケジュールと違い、自分自身を考えたり練習したり体作りを思うまで出来る事も幸せで、それも今後の自分の為だと思うと彼女を早く迎えたいって考える余裕も出来る様になった。


「 あぁ、もう少し先まで行くとチャイニーズシアターね。
 で、その先ホテルがあるから、その先に行くとさ・・・ 」


ごった返している人の中で、誰にも見向きもされないこの生活は、いつかこの国でも他の外国人観光客でも、日本に居た頃の様に握手を求めて追いかけられる様にと思う、そうやって自分にやる気をくれる気がする。


「 ほら、左側・・・」


「 おぉ~っ!あれじゃん!? 」


「 そうそう、皆、喜ぶよね。あれ。 」


ホテルの影から出てきたのは、山肌。
今は冬なので枯れ木に成っている山も、誰が飾るのか、あの部分だけは、クリスマスツリーが毎年飾られている。

今年は12月頭に天気がよくなかった事もあったし、場所により土砂崩れになるほどの嵐だった。

それでもやっぱりあの部分だけは、必ずライトアップも飾りつけもされていて・・・
この場所に来る人たちに、ここを目指せと、追いかけてきた夢の場の名を掲げている。


“ HOLLYWOOD “


聖なる森・・・


元々、不動産屋の看板だったそれが、自分には生まれた時から、夢の場所の名前に成っていた。


「 まぁ、貴島君は前から思っていたけど、
  どっちかって言ったら、夢より現実? 
  リアリストだよね。・・・女の子にも? 」


「 まぁ、観光的な観光よりも、夜の観光がいいかな? 」


「 あ~。やっぱ、そうだと思った。 
  仕事に対しても、そうだよな。 」


で、どこに泊まってるの?とホテルを聞けば、撮影隊が来るまでは決まってないと言っている。


「 じゃぁ、家に来る?構わないよ。 」


「 やった~! でもホテルでもいいけど・・・」


「 あぁ、ホテルならピンからキリまで揃ってるけど、
 どうせ泊まるなら、リゾート感溢れるゴルフ場付きか、ビーチ沿いか・・・ 
 マリブはちょっと遠いから・・・
 Redondo Beachとかだったら、Pireがあって、クルーザー置いてあるよ。 」


あっでも、クーのだから。とも付け足しておくのは、ここでの俺の暮らしは以外に地味だった。


「 じゃぁ、今夜は家に泊まって・・・
 そうだな、仕事見に来る? 今はSony Studio Parkだったら
 Warnerは、契約が無いし撮影も無いから入れないけど・・・」



そっか、夜ね・・・・


そう思うのは、Disney Landの Anaheim や、 6 Flagsのある Valenciaだったり、 Nuts Berry Farm のHuntington Beachは近いけれど、お子様もいいとこ小さなお子様向け。
そんな遊園地に 夢と希望を男2人で求めに行ってもつまんないだろうと、遠い事も考えて行きたいといわれたら、めんどーだな。と思っていた。


「 夜さ、Hollywood Park 行く? 」


「 なにそれ?公園? 」


絶対誰もがそう聞く、その名。でもそこは大人のLight & Magicの世界


「 あぁ、カジノだよ。 」


バーやクラブに女の子も来るしセキュリティがもちろんいいから、その辺のクラブとかより安心なので、
女の子との出会いがあったほうが、英語もがんばるかな?とも考えた。


でも、今夜はちょっと遅くなるけど・・・


習い事のある日だった。

なので、着いていきなりだけど、面倒なのでRodeo Driveも近いことで、買い物を済ませて自分の家に連れて行くことになった。


「 習い事の後で、約束している人と夕食だから、夕食は3人でいい? 」


「 へぇ~・・・だれ? 」


「 あぁ、俺の彼女。 」


・・・・。


( ん?あれ? )

無言の貴島くんは・・・ なんか勘違いしてる?と、くすっと笑って買い物に向かった。






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「 そういやさ、どこに住んでいるの?敦賀君? 」


Gucciの中で色々見ている時だった。

ん~、彼女に何かあげるとしたら、Pradaいや、Balenciaga…まだ歳がな、どうしよう・・・シックな物より、Vivienne Westwood ….いや、Anna Sui いや・・・ Marc Jacobsぐらいにした方が、もう少し経っても使えるか・・・・
Dior やMax Maraだと、彼女の親友の雰囲気だしな・・・

なんて、考えていたので、結局自分の物を見ていた。


「 ん?ごめん、良く聞こえなかった。 」


・・・と言いつつ、貴島の腕を引っ張って、店内の端の方に行った。


「 あのさ、Rodeo Driveのお店は、日本人店員さんが居るし
  俺の事、敦賀蓮だって分かっているし・・・
  貴島君の事に気付いている日本人客も居るから・・・ほら・・・」


ちらっと目線を店内に向けると、本当に日本人が多い場所だと思う。
そんな場所で、うっかり、どこだよ。と自分の住んでいる場所を明かしたくは無かった。

以外に皆どのスターも変装なんかしない、ここLA
気付いていても、声を掛けるのはとても稀。気さくなアメリカ人だけれど、その辺は勝手に写真を取ったりしたらPaparazzi に思われて、訴えられたくないので皆静かだった。

そんな生活を普通にしていると、日本と違ってとても楽な生活になった俺だった。


「 そうだ。ごめん、一人で買い物できるよね。ここならさ・・・
 英語に困ったら、日本人の店員、殆んどの店にいるから。 」


ふと思い立って、にっこり貴島に微笑んだ。


「 先生に見て貰いたい物があるから、Williams Sonoma 行って来る。 」


「 何?先生って・・・」


そんな事を言われても、自分の習い事の先生である。


「 習い事の先生だけどさ・・・
 今、あちらが都合が良かったら、相談したいから。 」


電話を出して掛け始めながら、1時間半ぐらいでいい?と小声で伝え、店内を出た。


「 あぁ、先生? 今、大丈夫? 」


電話をフェイスタイムに変えて、Williams Sonomaのお店に入って行った。



“ 1時間半・・ぐらい・・・” 

・・か・・・・


自分が分刻みスケジュールをこなしていた時は、“ ぐらい ”なんて、社さんに言われなかった。
蓮、88分で終わらせて来い。だったり・・・

そんな自分が“ ぐらい ”と、時間に余裕のある事を言える様にも成ったのは、結婚を期に戻ろうと決めた時から、心にも余裕が持てる様に成ったからだと思っていた。





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________ キンコーン・・・



エレベーターのドアが開いて、自分の住んでいるCondoに向かった。

クーとジュリが住んでいる自宅は、Beverly Hillsの中でも、山の上。
自分が住んでいるのは同じくBeverly Hillsだけれど、ゲートの中のゲートコミュニティで、さらに自宅のゲートがあるほど、厳重なセキュリティの掛かった家ではなく、Condoのビルの入り口にセキュリティとベルが居る、まぁまぁセキュリティは効いている安心して暮らせる場所。

もちろんアメリカでは、さっさと独り立ちしなさい。と追い出されるぐらい、独り暮らしを自宅近所でしている人がたくさん居る事も、この国の特徴と行ったら特徴かもしれない。

夫婦の生活を、子供にすら邪魔されたくないと望むほど、Loveに関してOpenな人種だったりする。




「 どうぞ。狭いけど・・・」


とは言っても、日本よりは広いだろう。

Beverly Hillsのクーとジュリの家からみたらであって、自分の今住んでいる所は、日本で住んでいたマンションよりも広さだけは広かった。
でも東京のマンションと違うのは、最上階ではないしワンフロア全部でもないし、自分の部屋にジムも無い。一部屋一部屋は広いのとオープンに開けているスペースだらけなのは、日本と違うかもな~・・・と思ったけど、セキュリティを考えて結局ここにしたのだった。




「 ゲストルームは、こっちね。 」


________ ガチャ


「 で、バスルームももちろん、
 この部屋の奥にあるから。どうぞご自由に。 」


「 おぉ~!この部屋だけでも、
 俺のマンションの広さぐらいじゃん? 」


「 日本からみたら、そうかもね。
 ゲストの居間があるほど、広くないけど。 」


ごめんね、ベッドルームだけの場所で。と言うと、悪いな~・・・と言うのは・・・


「 だって、京子ちゃんが来たら、
  この部屋使うんだろ? 」


俺が使ってもいいのか?と聞かれても、そんな事はありませんので・・・


「 あぁ、キョーコ? 
 彼女は、ゲストじゃないからね。
 夫婦になるから、もちろん俺の・・・
 いや、二人の部屋だよ。
 だから、気にしないで。 」


だよな。という貴島が急にごそごそ荷物を開けはじめていた。どうした?と思いドア口で立っていた。


「 そうそう。その京子ちゃんから、
 言付かっていた物あったっけ。 」



はい。


貴島に差し出されたのは、いかにもキョーコらしい、男の心をきちんと捕らえている貴島が持っていても違和感のない大人の男向けのシックな包み。それでいて可愛さもほんのり乗せたラッピングだった。


「 あぁ、ありがとう。 」


受け取ると、ものすごく軽い。

その軽さと片手に乗るサイズに、ふふっ・・・と 微笑んでしまった。


「 なんだろ、それ。
 ずいぶん軽いな~とは、思ったけどね。 」


「 たぶん、あれだと思うんだけど・・・
  まぁ、後で見せてあげるよ。 」


どうぞ、シャワーでも。タオル類は、バスルームのリネンクローゼットね。ウォークインは何も入ってないから勝手に使って。と、まぁ時間が掛かる様に薦めて、自分はこれからお稽古事の為の準備に掛かろうと、部屋を後にした。





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「 じゃぁ、気兼ねなく~!」 


ウキウキしながら、高層も高層。敦賀君のゲストルームの窓からの景色は、LAのダウンタウンの方に向いていた。

曇っていない、今日の天気はめちゃめちゃ良かったはずだけど、ビルのすぐ上の方は、雲がかかっている様な靄の様な、霧の様に霞んでいる。

そのまま、その景色を見ていた。

さっき買い物の帰りには えぇ冬なのに・・・?と言いながらも笑って寄ってくれた Venice Beach に、Santa Monica
なんだかやっぱり行かないと・・・と思うのと、撮影スタッフが着いたらどこに行くべきなのか?と考えてるけど・・とも伝えておいたら、じゃぁ、有名な観光スポットかな・・・となんだかんだ言って、いろいろドライバーに伝えて案内してくれていた。

その・・・ Venice Beachの方をみると、空にそんな靄は掛かっていなくて・・・

でも星は、このLAで見る事が出来ないのか?と思った時に気が付いた。



スモッグ?じゃ・・・


年がら年中+一日中 あれだけ渋滞していれば、Down Townの町の上だけに霧が掛かっているのは当たり前なのかもしれない。

ここLAに来て、夕日が目の前に差し込んでも、全く眩しくなかった事も思い返していた。

東京なんか比べ物にならないほど、空気が汚れている事に気付いたのも・・・



ハックション


くしゃみついでに鼻をかんだ、買い物帰り。
えらい驚くほど、真っ黒の鼻水が出て、鼻血?と一人頭を捻りながら、敦賀君がいるWilliams Sonomaを探していた時を思い出していた。


「 おぉ~・・・なんか、さっさとシャワー浴びよ。 」


突然汚染されている気に成ったので、シャワーを借りる事にした。

この場所に来た時、なんで、最上階から2つ下?敦賀君だったら、最上階じゃ?と思っていたエレベーターの中。
敦賀君が言うには・・・


『 最上階は、共有スペースの室内プールとフィットネス・ジム 
  もし行くなら、Pass Card Keyが必要だから、部屋に着いたら・・・』


そう言われていて、プールで泳いでから~!なんて思っていたシャワーだけど、なんだか綺麗に清めたく成っていた。

( 日本から出てきたまま、シャワーも浴びてないし・・・ )

そういえば何時間経っているだろうと、時計を見ながら日本時間は・・と考えて、言われたとおりのバスルームというか、そのオープンスペース全体がバスルームなのだろう、そこのリネンクローゼットの上下を開けて驚いていた。

( コレは・・・ 本当に、“ どうぞ、ご自由に ” ・・・だな。 )

敦賀君が残した言葉を頭の中で反芻してしまった。




・・・くんくん


「 いい香り。センスいいな。 」


自分の腕の香りを嗅いでいたのは、敦賀君のゲストルームにあったアメニティの数々。

シャンプーからボディソープから、石鹸から、ボディローションからトナーから・・・
綿棒やらなんやら・・・何から何まで、さっすが抱かれたい男No.1殿堂入りして日本を発った男。

好みに合わせて何種類か置いてあったので、その中の種類も迷うほど、どれもセンスがよかった。


( 後でもう一回、今度はお風呂に浸かろ~! )


バスソルトもバスバブルも試したいぞ。と綺麗にどじ~ゃっとキャビネットの中に並べられた、全部同じガラス瓶に詰め替えて色順に並べられていたその中身を、いろいろ見つつ、いろいろ嗅ぎつつ、ジャグジー付きのバスタブの傍で考えていた。



From mimi's world




ゲストルームを出ると敦賀君の声が聞こえていた。

電話かな?と思いながら、静かに声のする方に行ってみると、オープンなスペースに敦賀君は居た。


「 じゃぁ、これは? 」


_____ それはね・・・


( ん? )

なんだか聞き覚えのある声が、敦賀君の声に混じって部屋中に響いて聞こえてきていた。


( 京子ちゃん? )

えっ?居るの?と思ったものの、そのオープンスペースに見えるのは、敦賀君だけだった。


「 あぁ、貴島君来た。
 ちょっと待って、先生。 」


そう言って敦賀君が立っていたキッチンアイランドに立ててあった、iPadをこちらに向けた。


_____ 貴島さ~ん。


京子ちゃんが画面の向こうで手を振って声も、壁からのスピーカーにここに居る様な感じにされていた。
あぁ、京子ちゃ~ん。なんて・・・こちらも思わず振り返してしまう。


「 敦賀くん、習い事って・・・先生って・・・」


「 ふふっ。週に何日か、時間が合う時は、
 一緒に、同じメニューを教えてもらってる。 」



( なんだ~。京子ちゃん。ちゃんと食事しているか気にしていたけど、大丈夫じゃん。 )


画面と敦賀君を同時に見ていると、スカイプの向こう側で京子ちゃんもこちらの敦賀君も、全く同じ調理道具に材料に調味料が、全く同じ様に並んでいた。


「 どの鍋? 」

画面を見せながら同じ物を取り上げて・・・


「 なに切りだって? 」


こうしてこうよ。とトントンと向こう側の京子ちゃんがお手本を見せている。 


「 塩は・・・どれ? 何色? 」

_____ Alder Smokeの黒と透明の混ざったので・・・

「 ・・で、スプーン1杯のスプーンは、どれ? 」

_____ そっちは2人分だから、右から2番目の2ccね。で・・・


ハイ、入れま~す。混ぜま~す。で、直ぐ蓋。と言われていると、同じ動作で敦賀君も、ばしっと蓋を閉める。


_____ その間、次。

「 はいはい。 」

_____ ハイ。は、1回で。


敦賀君が怒られているけれど、こんなに敦賀君を扱えるのは京子ちゃんだけなんだろうな。と思いながら見ていた。

ギャルソンがする様な黒い腰から下だけのエプロンに、シャツの袖を捲くり、バータオルを肩に掛けて、唯一京子ちゃんの画面と違う物がこちら側にある。


( うぉっ! ボージョレーじゃん!? )

ワインに関しては京子ちゃんは飲めないので、敦賀君サイドは、自分の好みのワインなんだろなと、傍に置いてあるステムレスのグラスを時に取り飲みながら、ゆったり料理教室を満喫している様だった。


「 あぁ、貴島君も飲む?それとも何がいい?ビール? 」


とりあえず、ミネラルウォーターかスパークリングがいいか。と言いながら、まずは水を飲むよう日本と違って脱水症状を起こさない様にと、グラスにさっと注がれさっとバーテンダーの如し出されていた。


「 もう直ぐ終わるから、3人でご飯食べよう。 」


________ カチ・・・


ボージョレーの入ったグラスを渡されつつ、乾杯もされつつ・・・

ぐいっと飲みながら向こう側の京子ちゃんにも、きちんと、


「 乾杯、キョーコ。 」

・・・と、微笑む敦賀君。


_____ まだ。もう少し後でね。

・・・と、微笑む京子ちゃんもそこに居て ________ . . .



「 料理を作ってる間はさ、温度を気にせず飲める
  赤ワインか、スコッチがいいんだよね。 」


・・・なんて、ついでにおつまみとしてと、先に何か京子ちゃんが教えたのだろう。
もう出来ている直ぐに摘めるものが乗ったお皿を、どうぞ。と手で指して薦めてくれた。


「 彼女と3人で。 この意味分かった? 」


だよな・・・・。

京子ちゃん以外に居そうもない、お堅いこの男。やっぱりそうだった。



________ トク・トク・トク・トク・・・


「 今度は、デキャンタしたほうも、どうぞ。 」


香りが変わるよね~。なんてギャルソンの格好で、グラスも形と大きさを変えてくれていた。

本当のギャルソンみたい・・


「 そうそう、あのバレンタイン時のグラスに、
 キョーコが飲める歳に成る時、
 俺が、ワインゼリー作ってあげるよ。 」
  

_____ うふふっ。楽しみにしてるよ。
   その時、一緒に居れるかなぁ・・・


「 そうだね・・・
 キョーコが大人に成ってからかな? 
 ・・・結婚は・・・ 」




・・・そ~んな事、言ってないで


( も~~~、早く結婚しちゃいなよ! )

この2人のやり取りに、さっさと一緒にいたらどう?と、酔ってないのにラブ光線に目眩がして、目のやり場に困っていた。

目のやり場が、向かっていた・・・

ワインと共にすっと出された、京子ちゃんレシピで敦賀君作のおつまみをパクッと摘んだ。


( おぉ~! なんだ? 食べたことないっ! )

・・・料理の出来る、センスいい、 いい香りの、この抱かれたい男。

おつまみにまで香りで刺激されるようにと、食用アロマのミントとラベンダーの香りに、ハーブの利いたスパイス。
お風呂のいい香りといい、摘んだ指まで心癒される香りに包まれて、秋に出された限定のボージョレーの1杯目とデキャンタ後の口から鼻に抜けた香りにも・・・

(・・やばい・・・ 堪らない。 )

今日のメニューもどこのレストラン?と思えるほどのプロ級の料理が出来る様になったこの料理教室には・・・


( 俺も結婚する前に習いたい。 )

だって、奥さんがお疲れでも、いいよ。俺が作るよ。なんてワイン飲みながら言ってみた~い。と亭主関白の欠片もこっぱ微塵のアメリカンなご夫婦に、いい~俺も同意見!と思っていた。


「 貴島くん、どうぞ。 」


敦賀君がダイニングテーブルに並べて、エプロンを取ると捲くっていたシャツの袖を伸ばしながら、席に着いた。


( さすが、俳優。 なんだその男前・・・)

普通の事なんだろうけれど、今さらながらに、敦賀君と容姿の同じで同じじゃないアメリカ人俳優に、映画のシーンですか?と思ってしまった。

テーブルの真ん中に、画面の中の京子ちゃんも居て、彼女の前にも同じメニューが同じ盛り付けで同じお皿に乗り、テーブルの上にも同じ様に並べられていた。


「 いただきます。キョーコ。
  今日もありがとう。 」


「 うふっ。頂きます、久遠。
  今日も良く出来ました。 」


じゃぁ、アペタイザーはどれからにする?なんて、2人でコレにしようか~?なんて・・・
どれでもいいだろ。と思うも、ラブラブな2人の中にツッコミを入れる事は許されなさそうだった。


_____ ん?あれ? ちょっとしょっぱくない? どぉ、久遠は・・・


「 うん、そうかも。じゃぁ、1つ小さいスプーンかな、次は。 」


なんて・・・・

“ 一つまみ ” や “ 少々 ”なんて量りでは、一つまみの手の大きさも、パラパラ出方も違う事を考えてなのか、計量スプーンで量って全く同じ味にするなのだろうと思っていた。
京子ちゃんも食べている京子ちゃんレシピ。
しょっぱいと二人が言う同じ舌に合わなくとも、俺には、上手い!と初めてで驚いていた。

まぁ、この2人が結婚して家族になっても、同じ味が作れるのだったら、食事に関して文句も喧嘩も一生無いのだろうと思っていた。



「 そういえば何時?京子ちゃん仕事は? 」


モグモグ食べながら敦賀君に聞くと、時差があるから4時ごろの夕飯なんだよね。こちらは11時だけど・・・との、時々2人の時間が合う時にだけ行われる料理教室は、時に朝食であったり、ランチであったり様々で、それでも2,3日に必ず1度は、こうして一緒に食事をしていると二人とも微笑んでいた。


「 一昨日は、朝と夜の2回、一緒だったよね。 」

_____ ね~。



( も~ぉ~ぉ・・本当に早く、なんで結婚しないっ! )

2人ともがそれぞれ自分の人生があるのだとは、自分でも同じ職種として、気持ちはよ~ぉく分かる。
でもこんなに・・・

・・・オープンな・・・


( えっ!? )


「 そうそう、これから貴島君とカジノに行くけどいい? 」


・・・なんて、そこまで聞く必要は無いだろうと思っていたほど・・・

( こりゃまた、馬鹿正直な旦那サマで・・・ )



_____ うふふ。飲みに行くだけなら、きちんとドライバー付きでね。


「 うん、運転は大丈夫。バーとクラブだけかな? 」


思いっきり、女の子居ますよ。と言っている様なものだけど、それに関しても別に京子ちゃんは何も思って居なさそうだった。


信用ってそう云う事なんだろうな・・・


遠距離婚約をしている人の気持ちは、心ががっちり既に結ばれているものだと感じていた。

浮気の心配なんてお互いの頭の中に無いほど、好きとか愛してるとか、ただの恋愛感情よりも、2人で見詰めているのは目の前の事ではなく、2人が一緒に成ったらの未来の事で・・・

目の前で現時点で起こる事への感情は、その先を考える事で超越しているんだと思っていた。


「 そうそう、コレ買っておいたよ。 」


さっきRodeo Driveで会った時は敦賀君のSPが持っていた、たくさんの紙袋。
やっぱり全部敦賀君の買い物だったと、今さらながらに思っちゃった、それらをガサガサっと開け始めてお披露目していた。

Williams Sonomaの方から出てきたのは、調理道具。

敦賀君が立ち上がって自分のキッチンに向かうと、引き出しから取り出したのは、全く同じ物。


「 コレが言われてた、チーズピーラーで、こっちがスライサー。 
 で、これはエッグ・ディバイダーね。でね、ネットの布巾に・・・」


コレ、日本に無かった?と聞きながら、形が似ていてもちょっと違う手持ちのレモン絞りや、卵白と卵黄を分ける何だか分からない、コイルがグルグルしているスプーンの様なんだけどスプーンとしての役割は全く無い物とか、見た事のないおろし金のチーズ専用物や、ガーリックピーラー&チョッパーらしい・・・会話を聞かないと何だろな?と思うものばかりだった。


「 そうそう・・・」


そう言いながら敦賀君が、冷蔵庫を開け・・・


「 貴島君、カマンベールとブリーどっちが好き? 」


どっちのチーズも好きだけど・・・と答えると、じゃぁ適当に。と返ってきた。
見ていると、京子ちゃんも何をしたいのか分かっているのだろうと思えていた。

フォークで穴を数個開けて、キョーコ、ワインはマスカット系? リースリングが合うかと思うけど。と新しくワインを開けているそのワインオープナーも、被せて片手でスポッと抜ける日本で見た事のない形のもの。


_____ んじゃ、モグ・・数滴垂らして・・・ごっくん
   ・・・レンジに入れて40秒ね・・・


京子ちゃんもモグモグしながら、レクチャーしている。

その間に敦賀君が入れてくれるラムベースのフレッシュミントMojito

ミントオイルのアロマだったおつまみに、合ってるな~・・・と思っていたら、こないだのトルティーヤ、余ったのオーブンベイクしたよ。ほら・・・とチップスにしたのと、カニータスはね、ハッシュブラウンと一緒に・・・と、アレンジされた物を出していた。 

レンジが成ると、グリュイエールチーズだよね。と言いつつ、使い方は、まず先の平らな部分でチーズに線を入れてからスライスすると、どんな大きさでも好きな大きさにできるからね。と京子ちゃんに使い方のレクチャーをしつつそれに落として、トースターにポイッと入れた。

で、今度は・・とガーリックピーラーの使い方を伝授しつつ、トマトとたまねぎとシラントローに、今カクテルに使ったミントも一緒にチョップして、カクテルに使った残りのライムを見た事無いこのレモン搾りで絞ってて、トマトサルサまでトースターが鳴るまでに作っていた。


カマンベール丸ごとチーズフォンデュと一緒に出された、メキシカンなものに、野菜ディップ。


「 敦賀君? 」


「 ん? 何? 」


疑問があったのは、にんじんとセロリはいいけど、生のマッシュルームとブロッコリーに、ゴジラな形のなんですか?というもの。

コレ、何?と指をさしつつの疑問は、別に料理を知らない男のした事ではなかった。


「 あぁ、アメリカだとね。マッシュルームもブロッコリーも生で食べるのが普通。
  で、こっち・・・あぁ、これは・・・俺もあまり見ないカリフラワーで・・・
  ロマネスコって黄緑色のとんがった カリフラワーだよ。 これも生で・・・」


でも、そのカマンベールまるごとチーズフォンデュ。 
添えられたアンチョビとオリーブと、チーズが生ブロッコリーにめちゃめちゃ合っていた。


「 あぁ~・・・あれみたい。なんだっけ・・・ 」


「 ん? バーニャカウダ?
 そう、そのイメージだけど・・・
 オイルまみれよりこちらの方が好きかな? 」


そんな敦賀君のイメージ通り、バーニャカウダっぽくも、フォンデュの様にも、どちらとも味変できて・・・
アイスがクラッシュされたMojitoとともに、メキシカンなおつまみも、モリモリ進んでいた俺だった。


「 そうだ、お気に入りのカフェでさ・・・」


キャビネットから敦賀君が取ったのは、カラフルなテラコッタの花の形のカップ&ソーサー。
いかにも、京子ちゃん好みのカップだな、と思っていると、その横にはBodumのステンレスとガラスのエスプレッソカップ。こちらは敦賀君の好みだな~と思いながら、おつまみも夕食もさらに、モリモリもりもりパクパクぱくぱく進んでいた俺だった。


「 それらと一緒にさ・・・Williams Sonomaでも、
 これどう?と思って買っちゃったんだけど・・・」


敦賀君が取り出した、シンプルな盛り皿は、一人分だと大きくないか?と思っていた。
ら・・・


_____ わぁ~、綺麗な盛り皿。
   うん。家族が増えたらちょうどいいよね。Good job 久遠。


「 でしょ? で・・・こっちは・・・」


2人の会話が結婚したらの未来想像で、さらっとお互い流している。未来なんて忘れていた目の前だけの俺。


「 それとね、Tiffanyで・・・
 シルバーのガラガラ。これ、可愛くない? 」

それで、こっちはクリスタルのジュエリーボックス。これは、キョーコのとbabyので・・・
あぁあとさ・・・こっちは、Classicのパフューム。香水の中ではこれが一番好きだけど、こっちのクリスタルの小瓶に移し変えたほうが色が変わらないかなと思って・・・ついでに入れてもらってね。だからキョーコが来た時、着けてみて・・・で・・・これはね・・・赤ちゃん用のトワレと、ファーストピアス。


・・・・あれ?


この2人のさら~・・・っと流している“ 家族 ”の会話が気に成っていた。


「 えっ。京子ちゃん妊娠してるの? 」


思わず聞いてしまった、いままで共演していて気付かなかったと思った俺だった。


「 ん?まだしてないよ。だってずっと会ってないし。
 まだ先の話。それに、キョーコのウェディング物は準備してないし・・・
 まぁ、早く一緒に住めるようになりたいなとは、言ってるけどね。 」


この男の金銭感覚。ったら、いかに・・・


妻一人を何不自由なく養えるようにって、どれだけ必要だと思っているのか・・・。今ですら十分以上ですと、妻をどれだけ自由にさせる気なのか・・・

そのクリスタルのジュエリーボックス一杯に宝石が入ったら、一体いくらに成るんだ?

ウェディングの物は一緒に買い物ではなく、全部オーダーメイドだと?

ここはStudio Parksが全部近いから、仕事用のCondoだけで、契約の無い時期に住む自宅は、違う州でもいい。とも言い、ゲストルームに専用のランドリーまで付いていたリネンクローゼットの下側といい、京子ちゃん専用のバニティルームに衣裳部屋は、敦賀君専用とは別々で、余った部屋は子供部屋と・・・

ここだけで十分なのに、仕事用だけの為に買ったという・・・

・・・金銭感覚が、ズッレズレの敦賀君に驚いていた。



「 そうそう、キョーコ。
  どうもありがとう。 」


敦賀君が、キョーコちゃんから俺が預かってきた小箱を取り出し、バリッと遠慮なく破いて開けた。


( ぎゃっ! )

その破きに驚いていたけれど、キョーコちゃんは平然としている。


「 どうした?貴島くん?あぁ、これ・・・・
 貰った人の前では、破いて開けるのが礼儀だよ、ここでは。 」

_____ あれ?知らなかったんですか?


キョーコちゃんまで平然と言う。
キョーコちゃんもいつの間にか、敦賀君にたくさん色んな事を・・・

アメリカで生活する為に学んでいのか・・・

そう思うと、早く一緒に成って、早く一緒に生活して欲しいと応援したくなっていた。


( 大丈夫。全部、俺が持って行ってやるから、もっと買いなさい。 )

今は2つずつの物が、将来は1つで済むようなるんだと、同じ物が2つずつある事に切なくなっていた。


胸がきゅ~~ん、と唸っていた・・・




・・・なんだけど





「 どうする?もっと数、要る? 」


その敦賀君の言葉に、なんで?との疑問に、そんな事言わずに早く結婚せい!とのエールと、恋愛大使がんばります!と、気合を入れて思っていても・・・


「 あぁ、だって自宅とここのCondoと、
 それに家が増える度にその数分、必要だからね。 」




・・・・この男の金銭感覚は、未来想像が超越しすぎてて、もう理解不能だった。



_____ そうね~・・・・


京子ちゃんの慣れにも、いつからヒズリ家を理解できる様にまで成ったのか・・・
俺にも友達として、それに慣れる時がやってきてしまうものなのかは、今はまだ理解不能の自分には、かなりの疑問だった。






From mimi's world






「 そうそう、キョーコ。どうもありがとう。 」


バリッと開いて開けたのは、やっぱり思った通りの物だった。



100均の・・・

“ おにぎりの型 ”


彼女が握るのは、関西人。

俵のお握りに味付け海苔だけれど、俺的には東京でよくお世話になった、コンビニの鮭とツナマヨのおにぎりが食べたかった。

こちらのコンビニにおにぎりなんて売っているわけはもちろん、ナシ!

そんな事より、Convenience  コンビニエンス・便利 なんて名前だけの、ぜんぜんコンビニエンスではないコンビニ。ガソリン以外に用は殆んど無いほど、24時間オープンも別に便利でも無き、普通のスーパーも24時間である。


お米も海苔も、味噌、しょう油。チューブわさびや練り辛子、豆腐なんかも普通にどこでも売っている昨今のアメリカ・グロッサリー。

巻き寿司もカリフォルニアロールなど、お米が外側のものなら、ふっつ~に惣菜として、お~いお茶や金のウーロン茶のペットボトルと共に売っている。

なのに・・・

おにぎりだけは、ドウシテ・・・無い。


おにぎり大好き、お手軽大好き、お米Loverとしては、納得いかないオニギリ事情。

自分でキョーコに教えてもらい作ってみても・・・

関西の俵おにぎりが得意の彼女。
そうじゃなくてコンビニの~・・・と訴えて教えてもらった握り術。


だけど、コンビニの三角形は・・・

・・・大きな手の俺。


ものすごくデカイのと・・・


やっぱりアメリカ人って自分で思えるほど、三角形がなぜか出来ない。

なんで、三角に成るのかが・・・不思議なくらい、どうしてもマスターできない難関だった。



「 じゃぁ、さっそく使うね。ありがとう。
  そういえば、これってDishwasher Safe?
  食器洗い機に入れても、大丈夫かなぁ・・・」


日本の物は、表示が無いのと、温度が何度までとしか書いていなくて・・・
こちらの普通である、Dishwasher OKマークは入っていない。
なので、温度だけだと、イマイチ・・・初めて試してみるまでの、びみょ~な不安だった。

いくら100円とはいえ、大事な物である。

溶けたら大変なので、手洗いして大切にします。と微笑んだ。





でもそのおにぎりの型の中に、もう1つ・・・

彼女が綺麗にラッピングしてくれた、もっと小さな箱が入っていた。



( あれ?・・・)


iPadの画面を自分の方だけに向けて、キョーコと2人だけで目を合わせていた。


「 これ・・・」


指差していたら、キョーコが し――・・って、ジェスチャーをしていた。
だから・・・
分かった、後で。と口パクで伝えて、画面にウインクして返した。


「 そうだ、そういえば・・・
 君の幼馴染み、カウントダウンで、初のアメリカだって? 」


知ってた?と不破の事を、キョーコに聞くと、そうみたいね・・・全米デビューを目指しているみたい。と・・・

もしや、キョーコを追ってこちらに来る下準備なのかと、その行動力に・・・
Las Vegasでのカウントダウンライブだと初めて聞いた時、ドキッとしていた俺だった。


( まさか・・・あいつも、今そこのSony Studio Parkに居るって事、無いよな? )

一抹のただ今の不安も過ぎったが、今年のそのLas Vegas 大晦日・・・



「 そうだ。貴島君。
 年明けの後に、スタッフ入りだよね。 」


「 うん、そうだよ。
 年末番組の方が、収録の正月番組より忙しいからね。 」


・・だったな。と日本の年末事情を思い出していた。

じゃぁさ・・・


「 Las Vegas でも行く? 」


セスナで行けばいいし・・・あぁ、俺の運転ね。で、ホテルは、どこでもMarkerがあるから・・・
いつでも部屋をくれるし・・・と言えば、ギャンブルが好きかどうかというより、女の子目当ての貴島が飛びつかない訳は無いと思っていた。
Entertainer の溜まり場であるここは、New Yorkよりも勉強に成る事がたくさんある為の投資として、カジノへのMarkerというギャンブル口座を各ホテルに持っていた。なので・・・

別に、年末の大混雑も関係なく、いつでも行けるというか、電話をすれば迎えにも来てくれる立場の俺だった。


「 不破も居るみたいだけど・・・」


「 ん?あぁ、Dark Moonの時、噂になってた彼ね。
  知り合い? ・・・ってか、現場にも来てたよな。 」


「 あぁ、キョーコの幼馴染みだよ。 」


「 京子ちゃんって、敦賀君と不破君と幼馴染みなの? 」


「 そうそう、こちらの方が俺より親しい、幼馴染み・・・」

・・・なんて話し出そうもんなら、イライラしてきてしまった自分だった。




・・・でもさ・・・


その全米デビューなるかどうか・・・・


初めてのアメリカは・・・


不破にとって・・・



・・・・微笑むのか、どうか?




「 フッ・・・ 」



今年のLas Vegas大晦日。 

天気予報は、 稀に見る何十年かに1回の “ 雪 ”

カウントダウンのそれぞれのホテルがする盛大な花火も、ストリップ歩行者天国のアメリカンアイドル&スターのライブだらけの路上も・・・・


・・・どうなるんだろう? 



不破の顔を見てみたい。と思っていた俺だった。




_____ そうね、アイツに会ったら、宜しく言っといて。


「 ふふっ。いいよ。もちろん。 」



じゃぁ、また・・・寝る前に電話する。と言いながらiPadとおにぎりの型を持って、キッチンアイランドの向こう側に行った。





I love you . . .


_______ My Sweet Angel



   早く、君と一緒に成りたい・・・





・・・小声で君にだけ、そう言いながら _____________










My wish is just one thing

自分の願いはただ1つだけ


I wish I could be with you always from now and then

今もこれからもいつも傍に居れたらいいと


Even we've got married

結婚してもその気持ちは変わらないと・・・


Because my heartfelt of love is sure to feel forever. . .

心の中の愛は永遠のものだと、この心に確信があるから・・・



久遠

© mimi's worlds ™ From far away beyond beautiful sea.












*・☆・*・☆・*・☆・*・☆・*・☆・*・☆・*・☆・*・☆・*・☆・*・☆・*・☆・*

Story By 美しい海の彼・方より mimi © mimi's world ™ From far away beyond beautiful sea.
Art Created by ™ From far away beyond beautiful sea.© ILD.fbs A&C under hllc(USA)All Rights Reserved.









CM: --
TB: --
mimi's world from Ren Tsuruga and Chuehonn Hizuri
Love Letter from RT and CH


mimi's Myth. BLUE BELL- INDEX




美しい海の彼・方より


From far away beyond Beautiful Sea.™

あとがき

from 美海 of mimi's worlds





* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *



思いっきり頭を捻りました・・・私の創ったフィクション。

現存する名も、実在する物も、実際の心理見解や論文・歴史を交え、私の想像上の架空の名も、架空の物も含んで

なのでもしも、鳴りの土地に所縁のある方、お住みになられている方

いらっしゃいましたら、大変、失礼な事と思います。 でもね・・・
 

皆さんが大好きな場所もそれぞれ・・・
もしも、鳴りの名の付く場所が大好きな風景のある場所ならば、思い出していただけたら、嬉しいです。


登場人物達もそれぞれ・・・ 大好きな場所があった事。

大きなお屋敷からの片側の景色、森の中の一部しか見えない景色 鳴海家の皆には後ろを向かせる事無くと、考えて

山から見下ろした鳴海家を含む海までの全てと、灯台の上から見下ろすような、広大な景色
公家の引き継いでいた全ての土地に、全てを見渡す事が出来る自由を、鐸杜くんにと、

ビル群を背負った都会の景色 薄汚れた空気の中に買収業者の鳴良さんを・・・

風水の 金 木 水 火 その真ん中の人と地 天と底

土地自体の持つ力、パワースポットとは、それぞれ皆感じる場所が違うとの意味に
海外に暮らしつつ日本人の、両方の感覚を花で

ま、いろいろと・・・ 皆さんそれぞれ、自分のパワースポットなる場所へ心の浄化に




どこの風景に自分の心が引っ掛かり、鮮明に思い浮かべる事が出来た?




その想い描ける 幻想



その場所が、貴方の心が望む・・・

エネルギーチャージ。 または、癒し。 または、浄化。

あなた自身のこころのパワースポットなる場所。 だと思います (^-^)☆


お休みが出来たら、そんな風景を探しに・・・?
それとも、自分で目に見えるものに描いて・・・?

いえいえ、もうそんな場所を見つけることが出来ている・・・?



どうぞ、自分の心の望むままに ______________




日 月 火 水 木 金 土 7つの限界に


1週間の運命 物語 Myth. BLUE BELL 

永い幾千代の時の中に、永遠に流れ続ける 繰り返しの7つの限界

全ての7つの自然の情景を入れて・・・・・


または、太陽 水 金 地 月 火 木 土 天 海 冥  の11 

( 11の魔法の数字 7の限界 また素数については、A New Dayの総合もくじの中に記してあります 
  1週間を示すユリウスカレンダーは、To be my Grace * One more Love 最後に少し載せました。 )


いや~~ 1週間でコレだったらLove Dreamsは、長いぞ・・・ 6年分の予定だしね。(5000話の意味分かってくれた?)
そのうち、2年後。なんて・・・かいつまんだりして・・・・ (でも、今のところ、メモにはその予定はないですけど・・・。)


どこが、何曜日だったかは・・・ 

満月の日に数えてください。その部分の運命も入れています。(つもり)
でも、自分が感じる曜日に、貴方の心が・・・

全部 お知りになられています。 

(満月の月食その曜日的は、私の構想上のものだけ~。)


7日そのあとのFuture 未来は、貴方の心と頭の中に、魔法の・・(下記)・・・幻想が存在していて欲しい。

 未来は自分で創るもの。

なんて・・・ ちょっとLove dreams 掛けましたよ(^-^)♪

繰り返しの輪廻と、繰り返しの相似デジャブ (双子だからね、同じ事をするかもって想像)
なんか、懐かしい気 それも記憶の繰り返し、くるくるって同じく巡る情景に、自然は時を進めていると同じ様で同じじゃないってな感じに・・・

同じ様な文章の繰り返し

でも全部今までのActから、言葉を少しずつ変えて、心も変化なる前進に、登場人物の感じ方の違い。

そんな感じに・・・ めんどくさ~~、またかい。って思いつつ読んでくれた中に・・・

どこか引っ掛かった文章があったら、心の中が知っている自分自身で気づかない心かも知れない

その心を癒しに・・・ 気に成った場所を探してみるのは、何かの手伝いに成るかもしれません

思い描けた情景が駄文の中にあったなら

どうぞ、心の向くままに・・・・





From far away beyond beautiful sea.™



* ちょっとだけ 今回の BE-lie-VE * 





 風水-磁力の地上に流れる、空気と水

 人が生きるのに欠かせない その2つ。



その流れに沿う 時間 時空 時道 時層 大きなものSpaceの中に 短い時を過ごしているだけ

Space スペースとは・・・ 空間 
                または、宇宙

英語で暮らす私にとって、時々使う The space between A space and spaceS as Space

その意味は、宇宙と地上の狭間の空間

A space 大気圏の中
Spaces 光と影の織り成す 太陽系の中 
未知の果てに広がる無限の空間 太陽系を越えた Space  

太陽 水 金 地 月 火 木 土 天 海 冥  の11☆ 

この広がり以上を覚えるのは、いらない事と判断している部分もあるのかな~~?

それを越えた範囲外より・・・ 想像の果てって事を考えると・・・

人の想い どこから命が来るかと・・・ 想像するのは

神に創られた? その神と信じる人は、神はどこに住んでいると想像して・・・?
コウノトリが運んでくる? おくる身に包まれて、大事に飛んでくるそれは、どこから・・・?
天使と共に降りてくる?または、天使が降りてくる? 天使の背中の羽は地上に足を付いたら消えるとか・・・?


みな、命の創造される想いは・・・ 

Somewhere the Space between A space and spaceS as space の中より

時空の中のどこか・・・・

果てない未知の幾千代の時に向いていると、思います(^-^)☆

これは、置いておいて・・ 11も入れてみたり、星の大きさに物語のどこに重要性をとかって、まぁ、いろんいろんと考えたんだけど、ま~・・・ どうでもいい拘りかと、メンドーになったリ成らなかったり、自分がめんどくさい人だと思っていたり・・・。

さぁ、風水 この占い的な言葉の意味ではなく、実際の天文学的なものとしての流れの意味で今回使わせていただきます。(物語の中には、Mokaさんから、いわれ という言葉を頂いたので、占い的な方の風水も引っ掛けました )

それと、風水の向く 矛先は、色がキーとかは占い的かな?
一応の美海さん的色彩感覚と、光と心理か・・・影もダナ・・・とかって・・・天文学とか生物精神倫理とか・・・ 色はね、よく私が色んなとこに起き去る手ですけどね。 (一応、元の職業柄・・・ 魔法作りに・・・ ま、置いといて・・・)
心理的に方角に、色に感情を持つ事、これもありますが・・・ 今回は置いといて・・(長くなるので。) 

その想い・・・ 想いの向こうに 

心 自分が生きてて安心できる場所が必ず、磁力または地流 空気または風の流れ 地下または地上の流れる水流この3つ 光や色の3原色と同じ、人間という生物の誰もが分ける事の出来る3つの数字

3つに分ける事

この3つとは、基本的に自然に察知または感知できる数字です。

ご存知の通り、空間 Space だけの意味に取ると・・・

 3次元  ( 線・奥行き・高さ ) この空間に生きていて、4次元は未知のものなので想像しにくいこと。

この例えで、分かってくれるといいんですけれど・・・


その3つが揃う場所、いわゆる The space between A space and spaceS as Space

その中にあると、向こう側までの範囲の中は、その未知の果ても入れた範囲。

それが人それぞれ、どこか・・・ 皆違う 


想像に置いての広がりは果てしなく、それぞれ、それぞれの無限ですね (^-^)


この3つの流れ・・・

これを持っているのは生物も同じですが、脳を持った生物との境は、2つか3つかの部分です。

  気流=呼吸 ― 空気の流れ

  水流=血流 ― 体温を維持し身体を動かす鼓動 

  磁力=精神 ― 命を自分で意識する事が出来る


上記の1つだけ、2つだけの生物の方が多いですが、今回は関係ないので・・・
3つのモノを持った、生物として 人のみの見解です。  


上記の3つがお話の中にも、表現として、テンコ盛りに表現方として私がよくする事かな?

息を大きく吸う=今回は、見えるものとして 火と煙・・・と考えた結果、火事じゃ拙かろう・・・。と、呼吸が見える状態にと、タバコにしました。ま、成人男性には、イメージ十分OKだし?ってなぐあい。

血流=鼓動の音 暖かい冷たいの皮膚での温度差
これは、体温以上以下 とは、人が安心を感じない 危険範囲の生物論ですね。

どう危機を感じるか・・・? そう考えた時の読者の皆さんそれぞれ感性が違う人間でも、人間が絶対感じるものとして。
どう安心を感じるか・・・? これも、鼓動の早さは、母親のおなかで育った時の記憶にあります。

リズムのずれる音には、精神適応外要素または、崩壊要素を含みます
早かろうが遅かろうが、必ず規則正しいリズムがありますね。鼓動が鳴っているのは安心のリズム。

でも、この鼓動の速度に安心と嫌悪が、人それぞれあると思います。
温度については、お風呂に入れる限界の温度で、人それぞれ簡単に検証できますよ。
冷たいけれど、心地いい限界。 熱いけれど、心地いい限界。 その中心が貴方の体温だと思い、それよりも・・・

あぁ~~~ いい湯~~~・・・・

こう思える温度。 この部分が・・・ なんの温度でしょう?

冷たい方を好む方は、爬虫類両生類などの35℃以下
暖かいものを好む方は、哺乳類などの37℃~40℃

ペット及び、動物の好みもそれぞれですね。

その動物・ペットとして、今回は、癒しの温度の定番 猫の38~38.5℃が半身浴温度。
(どぼっと、長く物語りに浸かってくれていれば、いいけどね~~・・・)
ワンちゃんや猫ちゃんを抱っこして癒されるのを好む方が多いのは、この為と考えて。

最初から、ミステリーにホラー感も入れたかったけれど、猫はホラー感も出してくれるが、犬に成ると・・・狂犬のマスキュラー(毛の短い大型筋肉質な感じ?て意味ね。)それか狼なイメージになっちゃうので・・・。 

んじゃ・・・・・ まずい。 安心をどこか1ヶ所必ず!ってのが、私方式 (^▽^)♪かな?

MokaさんにCMをお見せした時点で(この時も、今までも何もお伝えしてませ~ん。) Mokaさんが気になった。と言ってくれたのが、猫ちゃん♪ 

んじゃ、猫ちゃんが主役級のストーリーテラーに変えようと物語を作り始めたのがAct 2の すす の部分かな?
そうじゃなかったら、脇役でほろっと安心感を出すだけの予定でいた私。

ま、それは置いておいて・・・ (長くなるので)


息と血ね。この流れと、風 & 水(海) にして・・・

人としての感情を3つ目。 磁力  これは、“ 自力 ”  どう生きたいか?

1週間だけの物語として、創る時の運命の切欠ぐらいしか起こらない “ おこり ” この言葉に・・・
たくさんの想像を創造して

感情の代表、Love  Sympathy  愛と感傷 この二つが一般的に、誰にも心に響く感情かと

(mimi's world のBalck Sky と Polar Nightの部分ね。主題としては、私の夢としてDream のタイトルどおり、White Night 映画・ドラマの世界・永遠に輝く世界より ってことで、ドラマを書きました。) 

Sympathy の感傷については、悩んだり苦しんだり、心の傷の極夜 永遠に日の当たらない影 Polar Night
Love として、Black Skyのほぼ全部限定の感じで、そうだな・・・
ま、情事だろな。もちろん。で考えた時、人としてのLoveを感じるのは、もちろん愛する人と肌を重ねている時の無意識&無防備の心と、身体の快感の共有。

前と後ろか・・・ 

それもいろいろ今まであっちだこっちだと方角を物語に入れてきたので、体位もか?ってな表現をどこかに入れようと

生物の性行為として オスとメスと云う意味でね。 後ろの正面だぁれ~~・・・? の後背体位表現。
人間の愛を共有できる事として、正常位 

基本的に、人それぞれ好みがあるのは身体の全てのパーツが異なる為。(もちろん耳の中や血管に骨も違うよね。当たり前だけど・・・・)
相手にもよる。ってのも、身体のパーツの違いで、もちろんありだし? 

どれに愛を感じるか? 鼓動と吐息、それに体温の上昇にも安心を感じるといった関係もあるかと。
一般的にヒトとしての交尾正常体位、この体勢の出来る生物は、この世に存在する生物の中でものすごく少ない種類の中の代表。

愛を感じて・・・ 3つ目の精神を交尾に求め働かせる生物は、この為に情事を。または、この行為の中に求めると、ヒトが考えているからですけれど、心動吐息のリズムを愛として心が認知しているのは、お腹の中で育った時の自分の記憶も、子作りに関係あるかもな?と思ったりしています。

その表現をどこかに入れたいな~~って思ったので。 (どなたもご経験のある方なら心が知っていますので)

(一応の躊躇い、私の躊躇いでもあるしウブな蓮くんもね、Back Stageに入れました♪)

Love Sympathy 愛と感傷 この相反する部分。ここに、Mind (mimi's world だとIcy Desertね) 持って生まれたものの意味としての由縁や家系を今回掛けて・・・

2つだけの感情で、宿命的なものに向ける Heart 心 そのもの ( mimi's world だとDeep Sea )

Deep Sea の一年記念だったので、Heart 心 に一番重要性を持たせて・・・ 


さて・・・


その風水上の安心する 場所 ? とやら・・・・・・・・



どこにあるか・・・・




The space between A space and spaceS as Space IN the SPACE

さて、命の生まれてくる彼方に、あるのか・・・?


ではなく、直ぐ傍に・・・   その命、そのものかな?


鼓動と体温と、その呼吸を聞きながら

愛を感じる人のそば。その胸の中にいるのが、

どこよりも どこでも 1番 大好き



その人の傍、その動物の傍 その場合もあります。  



        Heart 心が知っている。



場所であるかも、人であるかも、好き嫌い好みがあるのは、もちろん貴方だけのそれぞれ

ここが全部勝手に、もう・・・ 知って(感知して)いますとな



以上、mimi's BE lie VE いろいろな私的見解を含めた、物語のちょっとだけ構想内容☆ 

いろんな事、参考はよろしいですが、真似&パクリは止めてくださいね~☆
もちろんだよね、された事のあるないに関わらず書き手の方は この気持ちが分かってくれるかと思いますので (^-^) 

それに、私的 なので・・・ 違う見解をお持ちの学者様ももちろん大勢居ますしね。
(確証されている部分ももちろん以上の中にはありますが、偶々の思いついちゃった思想も含みました)


こちらは・・・  Myth. BLUE BELL * Back Stage 続き

( Back Stageは、一箇所にまとめました。どうぞ、Act と共に進みつつ、こちらのストーリーも “一”はじめ から楽しんでください。)

どうぞ、キャストの裏側の世界へ、行ってらっしゃいませ _____________



幻想の霞でなく・・・

見える煙に巻かれて・・・ ってなイメージか?



あぁでもね、拘っちゃったのは、二次だからってとこ。
二次の方は、実際に存在しない蓮や秀人君が出てきちゃうところ。なので、私にとっては・・・

こちらの妄想の方が、私の幻想なんです(^-^)


ドラマを創るのは、現実化できることなので・・・

本編は想像しやすいよう、写真(現実にあるもの) にして、二次の方は イラストや影絵(幻想 )にしました。


想像しやすいイメージや情景がもちろん私にもあって、し辛い部分ももちろんあって
読者の皆様には、色々あるかと・・・ いろいろな情景をむ~んと想像広げましたが、やっぱり偏っているかしら?私好みに・・・・・

ま、んな感じでした。



みなさん、どうもありがとう。

Deep Sea の一年記念でしたが、ここ HOPE and DESIRE も、4月で丁度1年になりました。



一か八かの初めてのリレー。

自分の頭の中だけでは想像できない事に、とても楽しかった。

1~8話の前半。9~18の後半は私が製作いたましたが・・・


1の令から8の領まで、考えるのもむ~~~んと唸り。

それでは、それでは~~~ と、18話にしようと思いつつ、16に収めたかったのは、パズルが16ピースだったから。

あっちゃ~~・・・と思いつつ、Last がこんなに長くなりました。 (結局18話・・・。)

一め (はじめ)の1

八千代の 8 

8の Eternital Infinityの Good Luck に想いを込めて

今回は、Tear Magic ∞% を、相似 双子の双児 の相似にかけて、∽ と考えて

繋がらない、永遠の繰り返しの終わりの容に、剣クンの想いを終わらせようかな?と考えました。

この先・・・・ 8~18 の私が創った10話に、もう1話 いつもの魔法の数字11話目は、あなたの心の中に在ると信じて 
 

剣君の生涯は、その幻の11話目のご想像にお任せします。 (ハイ・・・。いつもの通り?)

冥 の果て, 向こう側にどうぞ~~~ 

( めい 命かしら? )




感想、よかったらくださいね ☆ 初めましての方も、もちろん大歓迎。

オリジナル作家様方も、読み専門の方も、もちろん二次作家様も・・・

これからも、どうぞ皆々様 よろしくお願いします




the DOOR * mimi's SALOON ™ From far away beyond Beautiful Sea.  


the DOOR * From far away beyond Beautiful Sea.





From far away beyond Beautiful Sea.


美しい海の彼・方より

愛 A.I を ∞ INFINITY 限りなく込めて






With many Many as many I can say...

Thank you from bottom of my heart

to Moka

Thank you so very much Everyone


mimi's Signature with Love From far away beyond Beautiful Sea.
mimi *美海





はぁ~~・・・ 剣さま、怜さま、領さま

心から愛しています。



3人とも、大好き。書いてて想像して楽しかった。













CM: --
TB: --
mimi's world from Ren Tsuruga and Chuehonn Hizuri
Love Letter from RT and CH

Myth.BLUE BELL - Last of last From far Away Beyond ...- 


Myth. BLUE BELL
- Last of last From far Away Beyond Beautiful Sea.-


mimi's image music * From WITH IN and BEYOND





人が神に召される時に、羽が背中に生えて その空に、自ら飛び出す

その見えない姿が、空の彼方に消えるまで・・・

祈りと共に見送り、自らが飛び立った意志を、空に向けて欲しいと願う。



送辞




自分の意志を持って見詰め出す先は、真っ直ぐに・・・

暗くて見えなかった、森の闇の様に隠されていた、事 に

木漏れ日が風の揺らめきで、動き照らし出し

見えてくる・・・

照らされた、風に揺れる光の中に


己が向かっていた方向は、勘で合っていた。

でも、闇に包まれて見えないままに、歩き出そうとしていた時・・・

踏み込んで荒らしてはいけない領域が、或る事を


月の影の光・・・ 

その光を鬱蒼と茂った森の風が揺らめかせ

月の影に、ぼんやりと先を教えて貰う様に



月の影、人が見えない裏側で光り輝いて姿を現す日・・・

月食の満月の日


闇の森に吹いた風、高い樹々の間を揺らし・・・

月明かりの木漏れ光は、揺らされて

刻々と変わる時の中に、寒風に自らの色を美しく変えて

上から風と共に舞い落ちて、その月の影の光をもっと届く様に



真っ直ぐ見える森の道が・・・

遠回りであって

美しい幻想の蒼い世界に・・・

足を踏み入れる事を躊躇って

その後ろを振り返れば・・・



温かく、純粋な、真っ白の・・・  

人の様に誤魔化したりなどしない

本能の塊が導いてくれる先は・・・

蒼い世界の中に消えた真っ白の羽衣



その白に・・・

紅が注されている



白紙


真っ白の感情は、蒼の霞に翳ませて

白いままの元々でも・・・

見える色に惑わされている



真っ白な心の中に翳み広がる蒼い霞の靄に

ほんのりと・・・

紅が揺れて

動き出した感情だと



自分の後ろ


背後に自分の影は見えなくて


振り返ると・・・


背後に広がる、美しい蒼い幻想の森だけが


蒼い霞に広がるだけ・・・




人が神に召される時に、羽が背中に生えて その空に、自ら飛び出す

その見えない姿が、空の彼方に消えるまで・・・

祈りと共に見送り、自らが飛び立った意志を、空に向けて欲しいと願う。



葬示




そして、振り返った目の前に・・・



広がる木立の木漏れ日に

揺れる様に見え隠れする蒼い空




赤に黄色に黄昏に橙に淦に・・・

刻々と時と共に変わり行く、果てない先のその色と

自分に舞い落ちてくる・・・

紅色の葉が、蒼く濃い花の上に 降り積もる。

かすかに動いた紅を頭の中に浮かべると

自分の上に降り積もる、この紅で・・・

自分を染めつくしたいと願う自分が、ここに




人が神に召される時に、羽が背中に生えて その空に、自ら飛び出す

その見えない姿が、空の彼方に消えるまで・・・

祈りと共に見送り、自らが飛び立った意志を、空に向けて欲しいと願う。




後ろ・・・

背後に飾られた世界を感じ

心に舞い落ちる木の葉の色が変わる

舞い落ちる木の葉の色と変えるのは

冷たい風

天辺から吹き降ろし

底辺から吹き上げて

0 れい の・・・



心に舞い散る木の葉に点し燃やし

その炎の色は、何色だろうと想いを馳せ

燃え上る燻された証の黒い煙が

その天に届く近道なのかと また・・・

想いを馳せる



想いを馳せ己の輝き

自分を愛する全ての人は

自分の心が輝きたいと想いを馳せる

自分を・・・

讃え 

恋をして 

愛する

自愛に触れる・・・



冷たくも温かくも無い

感触が無いものに気付かないまま

目に見える輝きを手にしようと


見詰め続けたけれど

手に出来ないものがあると

伸ばした手を霞が包む・・・



零下

冷たくて・・・



麗華

美しい背後に・・・



麗香

芳しい誘惑に・・・




霊歌

自分の想いを天に唱え・・・



澪火



0 れい℃の

所在無き

透明な炎






この自らの手中に欲しいと


涙を流しても


温かくも無く


冷たくも無く


自分では気付くはずの無いものに


気付いて・・・





貴方さまのここが

お知りになられていますよ・・・





人が神に召される時に、羽が背中に生えて その空に、自ら飛び出す

その見えない姿が、空の彼方に消えるまで・・・

祈りと共に見送り、自らが飛び立った意志を、空に向けて欲しいと願う。


向かうその先・・・



蒼く煌いて目に届く深い霞は

白いのだろう

光に反射して映されて・・・


そう人の目に見えるだけだと

この心に・・・




蒼と

蒼紫色の空に

煌く星が輝きだす前に


吹いたら消えてしまいそうな

弱々しい青い炎の様な

暗く蒼く輝く月の光に共鳴して輝く陰

影となって表に現れた影の炎




走馬灯の様に何かがクルクル描かれて回っている。

その灯りは、何色も・・・



自分の頭の中に思い浮かぶ・・・

・・この鈴鳴り岬で・・・胸の内が震えだした色ばかりだと・・・


蒼き陰が 蒼い影の後ろに・・・

正面となって輝き現れている 自分の心の中

心の中の炎の影までも


透明に彩点かされて 



人の心の中の色とは・・・


感情によって色が違うものなのか・・・

それとも、色が感情を教えてくれるのだろうか・・・

いや、色から与えられる感情なのだろうか・・・



胸の内に灯された小さな灯りが、どんなものなのかとは・・・

知らなくてもいいのかもしれないと思いながら

追い求めたい情熱が心の中で赤々と燃えさかる事も

潜めたい想いが静かに青い炎として揺らめく事も

どうしていいのか分からない事に・・・


また胸を焦がされて 


目に見えない闇の中に目を開けた ___________ . . .











シャラ・・・




・・・シャラ 







純粋な心から、透明な涙溢れ


瞳の中に霞んで見えないけれど


涙に当たる光が輝く・・・





なにもみえなくても


彩だけは・・・


刻々と進み彩を変え続ける天の色の中


涙の煌きが・・・









チリ・・・



・・・チリ








白い羽衣の様な霞の中に



幻は・・・



心から溢れる 向こう側



自分の心からの透明な涙の中で輝いていた










人が神に創られて生まれてくる・・・

天で背中の羽が落ちたその時、羽を持った使者に運ばれてくる

その見えない姿が、舞い降りて・・・

祈りと共に迎えられ、自らの意志なく産声をあげる

自由に飛んでいた空からの嘆き・・・

世情に縛られ拘束される、史劇数十年の修行のはじまり。



蒼血





初めて目を開けて・・・


見えたのは


なにも見えないと


誰がわかって称えたのかと


前に向けて欲しいと願かけられ・・・


期待を向けられたその先


自らも期待を向けたその先・・・








家族の居ない屋敷の中、階段を登っていた。


________ ギィ・・・


古びたドアを開けた、部屋の中の空気

もう・・・

暖炉も綺麗に何も無く、香りすらも花の香りに充満し

暖炉の上の花瓶も肖像画も、すすの跡すら見えないほどピカピカに輝いていた。




________ ギィ・・・ ギィ・・・


風に揺れるドアの音がして、少しだけ開いている窓に寄った。

空気を入れ替える為に、開けたままだったのだろうと思う。

窓を閉めようと、ドアノブに手を伸ばしたけれど、バルコニーの手すりに座り海の方を見る2匹の白猫に気が付いた。


「 スズ、レイ。 おいで・・・ 」


ドア口で声を掛けると二匹の猫は・・・


________ チリ チリ・・・

    ・・・シャラ シャラ


鈴の音を鳴らしながら、足元に頭から背中で摺り寄り、通り抜けた。

白猫も何も無かった様に洗われて、開けたままのドアから廊下に走って出て行った。

二匹の白猫の、鈴の音に誘なわれる様に廊下にそのまま出ると、階段を降りてゆくのが見える。

その後を追いかけて、自分も下に降りて行った。



どこに、行くのだろう・・・



開いている部屋を見つけて入った先の部屋は、俺の部屋。

でも・・・

自分が部屋に入ったら、パティオの窓が開いていて、カーテンが海風に揺れていた。

外に出ると白猫は中庭を横切って、歩いていた。

その白い毛に赤い夕日を浴びて、茶室の方に歩いて行く。

茶室に猫を入れてはならないから、自分も茶室の方に向かって走り出していた。

茶室の角を曲がり、庭を抜けてゆく白猫たち。



剣はどこに行ったのだろう・・・



見上げる屋敷の客室に、剣の居るはずの窓は閉まっていた。

上を向いていたら、夕暮れの赤い光の中、中庭の紅葉が落ちてきた。



海が見たくなって、灯台の方に足を伸ばそうと・・・

白猫も居なくなった庭を抜け、岬の方に向かって歩き出した。



   『 俺、この部屋が大好きなんだ・・・ 』



自分の大好きな風景は、いつまでも時を忘れるように見ていられる。

永くその中に自分を置きたいと心が望む・・・

ただ大好きな風景の中の一部に自分が入っていたいと、大好きなものに自分が成りたいと・・・ 

だた・・・  そう願うだけ


事に咎めを感じる心・・・


躊躇いも嫌悪も吹っ飛ばして、そうしなければ成らない時の自分

そんな自分が嫌に成らない様にしなければ、自ら終わりを自分に科したくなる処刑の様で
処刑台に人に登らされる判決ならば、自分から刑を全うしたいと・・・

思い直せる場所に


咎めて止まず、苦しく愁しく患しく、淋しく寂しく悲しく・・・ 染まった心の成就に

心に癒しで成佛させたいと願う

心が洗われるって、そう云う事かと自分の心に実感が湧きあがると感じて

その感情が、心を洗った純粋なままの自分に行う命の選択と思えるのなら

その思いが・・・ 生まれ持った運命への刑罰という宿命に

魂の輪廻への浄化だろうと・・・  

          ただその一は、とても簡単 ・・・・・


ただ、綺麗と深癒を感じる場に身を時を忘れておけば


永遠にそう在れると信じていたいと、淋寂悲感の心に自分が想う事の1つなだけ________ . . .



森の中に微かに聞こえる鈴の音に・・・



 チリ―ン・・・

 ゴ―ン・・・

 カンカン・・・

 シャラ―ン・・・



様々なざわめく鈴の音に・・・

ふっと見た光景




・・・気が付かなかった




森の樹々の中に、紅い世界が広がっていた。


花の香りは漂う事無く

蒼紫掛った濃い蒼に、降り積もる紅葉の紅色が

毎日に忙しなく、時を追われて生活している自分に・・・




「 ・・・綺麗 」




思わされて・・・


時めきと違う自分の心が震える感覚に、森の方に足を向けた。



________ チリ チリ シャラ シャラ


傍で聞こえる、鈴の音に・・・


二匹の猫が、紅葉の赤い世界の中に、遊んでいる。


ひらひらと落ちる紅葉に・・・

山からの風が吹くと、その高い天辺から、赤く色を変えた葉が

ふわふわと降る様に舞い降りてくる。




木立の葉を落とした枝に夕日が写り、枝に残る微かに付いているだけの紅葉が、風に揺れて紅い空をもっと赤く見せていた。


空を見詰めたまま・・・

蒼紫色の世界に足を踏み入れると

自分の傍に近づく・・・


________ チリ チリ・・ シャラ シャラ・・・



鈴の音





真っ直ぐその天を仰いで、足元を見る事無いまま歩を進め


舞い落ちる、紅の 淦の 赤の 朱の・・・

黄昏にあかく揺れる風に、流されて

明く輝く様に、自分の全てに降り注ぐ、舞い落ちる光景に

情景に一部に自分の身が埋まる事に、酔いしれる様に美しいと・・・



自ら思う




心に舞い落ちる木の葉の色が変わる

舞い落ちる木の葉の色と変えるのは

冷たい風

天辺から吹き降ろし

底辺から吹き上げて

0 れい の・・・



心に舞い散る木の葉に点し燃やし

その炎の色は、何色だろうと想いを馳せ

燃え上る燻された証の黒い煙が

その天に届く近道なのかと また・・・

想いを馳せる



自分の思い出までも火の中に燃える

過去は・・・

自分が辿った軌跡でも

未来は・・・

軌跡が軌道の延長に成らず



もう一度同じ場所に戻る、軌道ならば

過去に戻って同じ繰り返しをしても・・・




想いを馳せ己の美しさ

自分を愛する全ての人は

自分の心が美しいと想いを馳せる

自分を・・・

讃え 

恋をして 

愛する

自愛に

自ら

触れる・・・


冷たくも温かくも無い


感触が無いものに気付かないまま

目に見える美しい物を手にしようと


見詰め続けたけれど

手に出来ないものがあると

伸ばした手を風に舞う紅が包む・・・



零下

冷たく・・・



麗華

美しく・・・



麗香

芳しく・・・



霊歌

想い深く・・・



怜火

愛しく燈る






この自らの手の中に欲しいと


涙を流しても


温かくも無く


冷たくも無く


自分では気付くはずの無いものに


気付いて・・・



紅い世界に途切れは無く


燃え続ける欲望に、また・・・


心陶酔する様に


自分の中に流れるあかが


どんな あか なのか・・・


その彩に想い寄せる自分に また・・・


心酔わせて


その自分の想いで埋め尽くす 心に


心焦がれる自分に、また・・・


心奪われて


怖くないと勇気持つ心に、また・・・


気付いて



それが心地良いと感じるのは


温かくも無く


冷たくも無く


自身のものだからだろう ________





人が神に創られて生まれてくる・・・

天で背中の羽が落ちたその時、羽を持った使者に運ばれてくる

その見えない姿が、舞い降りて・・・

祈りと共に迎えられ、自らの意志なく産声をあげる

自由に飛んでいた空からの嘆き・・・

世情に縛られ拘束される、史劇数十年の修行のはじまり。



素氏





跪き自分の腹の中を割ってみる事が、できるなら

この心意も分かるかと・・・



真意

真っ直ぐに・・・



深意

奥底のない深さに・・・



瞋恚

目で見るものでなく・・・



神意

自分を讃える程 帥しれて・・・



手の中にあかが舞い降りて



手の中に自分のあかで染める事に躊躇い無く

心意に腹を割って見たいかと・・・

自分の手で開く

その・・・・



未来の時に幻想を夢見る事に

幻と思わず

この目で見よう _______








鈴の音を鳴らす風を生み出す 透明な動き





透明で

赤く染められて

青く染められて




空の色が変わり続けるその時を・・・



澄んだ空気のこの土地に気付いた空

低い空に風の中を白い雲が流れた

風の無い高い空に動かない青い雲も





その時が流れて変わりゆく


赤い黄昏


紫の世界


白銀の月


深い影の蒼


鈴鳴り岬の空を染める




鮮やかな古の瞬を刻み続ける深き紅色をその身に纏い・・・

暗く蒼く輝く月の光に共鳴して輝く影をその身に纏い・・・




吹いたら消えてしまいそうな 


弱々しくも


よわよわ強くも


止め処なく燃えつづける 



鈴鳴リ岬に湧き上がる この胸の内は・・・

           ・・・・なんだろう___________ . . .







鳴海 怜

なるみ りょう

              
From far Away Beyond . . .         .
 
  BY



― 貴島 秀人 ―



鳴海家と鐸杜家の両方の血を受け継いだ、鳴海家の跡取り。鐸杜領とは異母兄弟であり、同じ年同じ日に生まれた。鳴海家の跡取りとしての母から受け継いだ財産と社長業と、鐸杜公家としての心も持ち合わせ父から受け継いだ才能に、自ら国のトップとして伸し上ろうとする。

異母兄弟ではあるけれど、父である代議士は双子の様に愛しみを込めて2人の息子にそそぐのは、2人ともが持つ才能。公家からの財産を分け与えるのは、息子たちに託す果てない因縁だろう・・・








彩溢れる鈴鳴り岬の風・・・


透明で見えない風が運ぶ


白い雲に

紅い葉に

蒼い香華


目に見えない透き通った風が


りょう方から



天辺の山から吹き下りて


底辺の海から吹き上げて



そのどちらともが・・・

透き通って見えないほど とても純粋で

綺麗な景色の中に動いている事を見せること無い



胸の内に湧き上がると感じる事が

まだ 出来る自分に

気が付いて



無意識に溢れた涙を輝きとして

自分の周りを美しく華やかに輝かせ




もう一度生まれ変わったら・・・


どちらが良かったか・・・




そんな想いを透明な心の中に感じようとも


考える時間すら勿体無いのではなく


考える必要の無い様に


自分を自分で動かすだけと・・・


向こうの先に 目を向けて 





2人 りょう方ともが同じ様に・・・




紅と

黄昏色の空が

森を燃やす様に照らし出して



勢力をあげながら糧を飲み込み尽くす、止事を知らない様に燃える野望の炎

生まれながらに持たされたのか・・・

生れた後に植え付けられたのか・・・

分からないまま 


それが何かとか 心の中の想意とか 分からないままでもいいと

分からないまま 燃え盛り続ける糧は たくさん用意されていて




鮮やかな古の瞬を刻み続ける深き紅色をその身に纏い・・・



動き続ける ・・・




生れてから

気が付いた時には もう・・・

何かを背負わされていると感じるより先に

その何かに向かって生きる様に育てられていて


心の中に

いつの間にか


燃える糧がふんだんに山積みにされている箇に炎を灯されていて



どちらがよかったかなんて


もしも自分の魂が選んで生れてくる事が出来るのだったら


どちらが好かったかなんて


今・・・・・


燃え盛るこの心の中に、そう浮かぶ想いは 生れてないと 


思える自分が生まれていた


それは、生まれ持たされた 螺旋の容







同じ・・・

2つの 

2人







高原の様な広い大地の先に、水平線に紅いラインを横に光らせて・・・

燃える様な太陽が冷たい海の水に浸かる瞬間

目を瞑り、この大好きな方向に振り返れば、深く溜息を静かに付いて目を開ければ・・・




底辺の0れいと人が呼ぶ基準の、全てが始まる其処

ジュ・・・っと音が聞こえそうなほど、燃える赤い光の色がいつも向き合う炎の色で
高原の広い大地に広がる 森・・・

夕日の紅色に染まる大地の中で、燃える様な色に染まって
目を瞑ると真っ直ぐに見ていたままの紅い光のラインが、瞼の裏に残っている。

その中に自分の居場所を見つけて

大好きな光景の中に自分の居場所がある事を ___________






見えないものは、自分で創る


人の目にみえる形に自分が輝かせても

その輝く光の瞬く彩は、様々で・・・

その容を好みに変えられる自分と

その容を自分の理想に組み立て与える 

買収業者に建設業者

この2人とは、違うと言い聞かせる自分に

酔いしれて創り続ける自分が居ると・・・


誰もが気付いたらいい




容を、それぞれ好みに変えたら・・・・




元に戻らない自分の 光 _________.



好みの輝きを自ら生み出しても、戻れない



飽きたら、どうする・・・



そうか・・・

「 あきない よう にな 」




  あきない・・・ 
                         ・・・ そうか


  飽きない 用に

  秋内い 陽に

  商い 様に



思い浮かぶのは・・・

自分の人生に必要な言葉だけ

                          それだけでいい・・・・


どんどん送られて来る ラブコールに飽きない用も

葉の舞い落ちて 空が見える森に変わる秋の陽も 

商い様に送り届けたい 星の様に小さく煌く自分の存在を・・・

たくさんの小さな星たちが この場所に居る


  
人の頭の中は、厭きる様に作られている

新しい物、新しい物に目移りし、歴史を作った人の象徴だろうと人の本能に思う。


だったら・・・

見えないまま

心の中に透き通ったままで


思い描くだけのそれも、また・・・


思い描くそれを見せたくなったら、

その時がその時だと、自ら光あて輝かせれば いい・・・




スピード出しすぎて、破滅すんなよ



遠くから聞こえる・・・ その音に・・・



急いで生きるなと、言いたくて



空が気付かれない様に、いつの間にか刻々と色を変え続けるように

急いで生きなくても、時の中に身を置いて広き空間を感じれば

自ら変わり続ける 心彩に、いつの間にか気付けばいいと

自意識なくいつの間にか変わっているその時に、自分で気付いた時




それが・・・



幸か不幸か



その時が・・・



幸か不幸か



その居場所が・・・



幸か不幸か



燃え尽きて地に返れば



空の彼方に祈りと共に見送られ



願いと共に舞い降りて



また蘇りたいかと・・・



自分に問う事すら



自問自答を求めるなら



                その前に生きてみろ



自問自答に心翳らせる愚者の落ちる冷たい先は

底辺の下・・・

蒼い海に息を止め

地の中で息を潜め

光の当たらないその翳処に 想いを馳せて・・・



照耀の光に向く、下から 

光源の上に身も意識も置くなら、その上に目を向けるより

下の影の、想慈に愉笑し
軌跡の過去を見下ろして、素氏に酔いしれる



副い願う それぞれの  走路



________ カツン・・ カツン・・ カツン・・ カツン・・ 


  チリ チリ チリ

                  ――・・・ギィ


閉じていたドアを開けて外に出ると、強い海風が吹く・・・

目の前に広がす果てしない世界の向こうから、別の場所の香りがしてくる様だと、いつも思う。


                                                                      
                      パチッ  

                            パチッ・・・

                          カチッ
                         
                       _____ フ ―――・・・ 



タバコの煙を風に乗せ、香りのして来るような空気の中に、この想いも乗せて

遠く彼方の天辺まで 自分の吐いた呼吸が、白く目に見える。



呼吸をして生きていると人に見える形に 変えるのは

見えない いき                                息に・・・

                                        域に

                                        意気を

                                        粋に

                                        閾を

                                        壱岐に

                                        位記を

                                        行に
                  
                                        遺棄を

                                        ・・・ 生き
                    
                           好き・・・     

                           往き          
                                        ・・・活き


              
息つく 暇なく

逝きたいと
 



「 鳴・・ ここに居るよ・・・ 」



________ チリン・・・


灯台の鍵で明りを灯せば、果てしないその向こうに光が届く。

灯台の柵を乗り越えて、でかい声で向こうに叫ぶ・・・




鈴 鳴り 岬の



その 鳴り に・・・




鳴海も 鳴良も

鳴葦も



オレには、周りにたくさんいる鳴りのヤツラと 関係ない


ただ・・・

この鳴りの付く 居場所で

鳴り を 創るだけ
      


「 オレ、この景色が大好きなんだ 」




________ チリ チリ チリ チリ


初めて造った鈴の音が、風に揺れて音を奏でるこの音までも

遠くに届けば いい・・・・・



「 また、明日・・・」






________ パチッ




後ろを振り返れば

海からの風に、灯台の天辺のドアが閉まった ___________ . . .





人が神に召される時に、羽が背中に生えて その空に、自ら飛び出す

その見えない姿が、空の彼方に消えるまで・・・

祈りと共に見送り、自らが飛び立った意志を、空に向けて欲しいと願う。



向かうその先・・・

手に出来ないものがあると

風に乗った、目に見える自分の吐いた息を 海の香りが包む・・・



零下

冷たい風が・・・



麗華

美しい景色に・・・



麗香

芳しい香りに・・・




霊歌

自分の想いを彼方に乗せ・・・



澪火

摂氏0 れいの

何もない感情の心




蒼い煌きを残して、目に届く光の色は白だけじゃない

光に反射して映せば・・・



そう人の目に見えるだけだと

その心に届け・・・




吹いたら消えてしまいそうな、弱々と細々と揺れる あお に・・・・・・

今昔の想いに心を焦がされながら

暗く蒼く輝く月の光に共鳴して輝く影をその身に纏う



光は様々な色彩に創られている

人の心が見せる その彩は、その人にしか感じられないものだと・・・・





人が神に創られて生まれてくる・・・

天で背中の羽が落ちたその時、羽を持った使者に運ばれてくる

その見えない姿が、舞い降りて・・・

祈りと共に迎えられ、自らの意志なく産声をあげる

自由に飛んでいた空からの嘆き・・・

世情に縛られ拘束される、史劇数十年の修行のはじまり。



初めて目を開けて見えたのは・・・



なにも見えないと


誰がわかって称えたのかと


前に向けて欲しいと願かけられ・・・


向けたその先・・・



この感情の無い齢加の心意も分かるかと・・・



真意

真っ直ぐに・・・



深意

奥底のない深さに・・・



瞋恚

目で見るものでなく・・・



神意

自分を 帥さして・・・




夕日に染まり あかく流れ 広がった煙を見ていた



全てを飲み込み燃え尽くすほど、勢い付いて飛び盛る あか に・・・・

昔仝の思いを心に根付かされて

鮮やかな古の瞬を刻み続ける深き紅色をその身に纏う




その狭間に・・・・



副い願う それぞれの 綜治 に


その想いを馳せた 想馳 を 


刻々と色彩の変わる幾千の翔瞬の変わらぬ天辺




落ちる事が・・・

見えなくて怖いなら その背から飛び込んで

その背から飛び込むのが怖いなら、前を向いて

見える底辺が

見えない底辺以下がある事を



前を向いて・・・

見えてしまったその下に、もっと恐怖に震えるかもしれないと

飛び出す前に恐怖に震える 愚者になれたら・・・


いい・・・・

 


鈴鳴り岬の向こう 海の果てに 想いを向けたら

心の中に湧き上がる 胸の内を

見える幻に 自分が産みだせばいいと

向こう側から届く 期待を 風が運んでくると心で感じるから

ずっと ずっと 前を向き続けたら

後ろの存在なんて見えない存在に変わるだろう ___________ . . .










鐸杜 領

たくと りょう


From far Away Beyond . . .         .
 
  BY



― 村雨 泰来 ―



鐸杜 鳴海代議士の旧姓 公家の血を引き継いだ側室(愛人)の息子。 鳴海とは直接関係は無い。
鐸杜の名を世界に広めた事に、愛人の子であるという隠された存在の自分自身を、自らの力で外に向け出した。自分の存在をこれからも世界に向け続けていける自信だけを心に秘めて・・・

鳴海怜とは、異母兄弟であり同じ誕生日に生まれた、鐸杜の双子でもある。

灯台のある 鈴鳴り岬は、鐸杜家の土地。領が鐸杜家の土地に工房を持ち、灯台も管理しているのは・・・

2人の りょう が、自らの存在を世界に示しだす様に、海の向こうを照らし存在を知らす光の象徴。
この場所からの輝きは永遠にその毎夜に、輝き続け、行方を照らす真っ直ぐな光。それは2人のりょうの想い焦がれる未来の先、向ける先を照らしているだろう・・・

背中合わせに回る、その光源の様に・・・





れい 
れいか






しんい


 
みえないいき







そして ここに


もう1つの  ∽ 


 “ そう ” 



 


真 行 草






Myth.BLUE BELL * Back Stage







________ 京都


山に紅が少しばかり差しても、日照りのいい日・・・


「 ・・暑っつ・・・ 」


懐に挟んだ小さな茶扇子で、パタパタ扇いで待合に居た。


_____ 蝶子。 しぃ・・・


額から汗が流れる緑お義姉さまに、うるさいと小声で叱られた時・・・

ふわっと・・・


「 うわぁ・・いい~・・・
  あま~い、香り~~。 」


主菓子の・・・


「 はぁ・・ 蒸したて~っ 」


蝶子っ!はしたない。とまたもや怒られるシマツ。

何だか分からない、美味しそうな主菓子の香りは・・・ 

・・“ 栗 ” だろう。


狭ま~い、今日庵の待合に、囲炉裏なんて・・一応、炭が飾り程度に5つばかり入れられて、十数名が犇めいていた。
なので・・・

( もぉ、ちょ~暑い・・・。)

気温も下がらずの古都京都。

近くに止まっている、ちょ~老舗旅館から、徒歩で来た。

だって、タクシーなんかで、今日庵に寄れますか! と、母に怒られたばかりのさっきにも・・・
疲れて 冷た~ぁい水が飲みたいと思いつつ・・・


_____ カタッ・・

 スッ・・・

「 お一つ、どうぞ。 」


_____ 恐れ入ります。


横に座っている、母と同じく総礼し、お辞儀の顔の目の前に、差し出されたホカホカ・・

・・・の、麦湯。


暑っ~つ・・・ と思いつつ、お辞儀の顔を上げた時・・・


はっ!  

  ・・と、した _______



「 剣・・さま? 」



思わず・・・
目の前に正座で黒盆に乗せられた湯飲みを、両手で何だかワカラン回し方で、きちんと右回しに差し出された、その人に言ってしまった。

朝ご飯の時に、母にレクチャーされたことを守りつつ、受け取ったものの・・・

おぼつかない、ヨレヨレ加減に、震えた手。その手をマジマジ見られて・・・


「 俺? 剣じゃないよ。 」


こそっと、耳元に寄って小声で言われて、ドキッと心臓が跳ねた。

だって・・・

この・・・

濃紺に紋付袴のビシッと似合う・・・ 

耳元にかかる吐息まで、柔らかく爽やかに、麗しい茶人に



「 ふふ・・ふっ 」


なんだか、耳元で笑われていた。


「 君、なに? 引継ぐらい?
  せめて、奥儀の・・いや、四ヶ伝? 
  そんな・・・ わけないよね。 」


「 入門・・ 小習い・・です。 」


へぇ~~、どうして、この場に来れたの? と・・・ 小ウルサイかも、剣さま と同じ顔。

その横で、緑お義姉さまに差し出された、麦湯を手渡す手。


「 ・・・あれ? 」


思わず驚いて、声を出した。


こちらも濃紺に家紋の入った袴で麗しく輝く・・・


「 おいっ。 し―っ・・・ 」


私の目の前の、剣さまそっくり様を、肘で突付く・・・


「 剣さま? 」


「 あぁ、俺? 剣じゃないし。 」


剣さまそっくり、ウリ双子。 はぁ?とおかしくなりそうだけど・・・
うちの家系は慣れている、双子ばかりの、父の家系。

緑お義姉さまと、緑お義姉さまの双子のお姉様は、危うい私をガッチリ挟んで、座っておられていた。


_____ 申し訳ありません。
    私の夫の友と、お顔立ちが似ておられてますもので・・・


緑お義姉さまは、そうそう東京で剣さまとは お顔見知りだと、数日だけ剣さまと逢っただけの私よりも、確信してるって思えるほど、似ている発言を返していた。


熱い・・・

どうでもいいけど、受け取った湯飲みの陶磁が熱かった。


「 あのさ・・・ 」


小声で話さなければならない、ここ。

本当は、ムダ口叩いてもいいけれど、季節に関係のないムダ口は、ここでは本当のムダ口だった。


「 ここ 」


トントンと自分の胸を親指で叩いた、目の前の、剣さまソックリ自称剣さまではないお方。

なになに?気持ちが落ち着いてないから?とでも、言いたいのか?
落ち着いて精神統一しても、熱いものは熱いだろうと思っていた時・・・


_____ 蝶子


お義姉さまのお姉さまの横のお母さまが声を掛けてくれた方を見ると、お母さまは古袱紗を茶碗の下に使っていた。


「 そうだよ。古袱紗、使ったら? 」


男の方は帯が低いので、叩いた胸の場所に古袱紗は入っていなかった。

そうだった。と思いつつ、懐から古袱紗を取り出し開いたら・・・


「 あれ? 鳴海さん? 」


「 はい、そうですけど? 」


家紋を見て分かるのか?と、思うけど、一応京都と所縁のある鳴海のお爺さま。

( 何だったか・・・)

鈴音だったら覚えているだろう、あっちの茶室に揃っている昔ながらの茶道具に、ん~~・・確か・・・
徳川大納言家が・・・ 又妙斎・・・いや、玄々斎か?十一代の・・・なんか、婿に・・・・

まぁ、そんな繋がりが母とあるのは確かな事。

この京都のお家元とも、端くれながらに繋がっている為、知られていると思った。


「 ふ~ん。だから、ここに来られたんだ。 」


微笑む笑顔眩しく・・・ 

あぁ、剣さまと全く同じお顔で・・と、思っていたら、もっと顔が熱くなってしまった。



_____ 宗さま方・・・


「 はい。 」

「 はい。 」


すっと、両手を付いてお辞儀をし、座敷を出て行った双子の剣さま。

ソウさま方。と呼ばれたからには、何宗と茶名を持つ先生方。う~ん、こちらに真面目に習いたいと思っていた。


( まぁ、真面目・・・かどうかは、さておき・・・)


「 麦湯のお伴に、鳴写しをご用意いたしました。 」

「 本席の主菓子は、神無月とありまして
  金雲と、着せ錦。 お好きな方を
  お席に着きましたら、お選びください。」


薄の方は、銀雲千瓶と満月を吹き寄せに乗せ、お好みの落ち葉の落雁とそれぞれをお選び・・・


お――・・・ なんだか、わからん菓子の名前。 話し続けるわけわかめな風流な伝統菓子。
今言ったのは、今日庵で月々決まっている6種の主菓子の2つで、もう2つは5種の干菓子の種類らしい。

宗さまが・・・ 麗しいお声でご説明をされていて、うっとりしていた。


( まぁ、2人居るけど・・・)

私の事を、鳴海さん と知っているからには、聞いてもいいものだろうかと考えていた、以外にフレンドリーなお若い先生方。


_____ わぁ。栗金雲 クリきんとき 大好きっ。

_____ わ、お姉さま 私は銀雲千瓶 白せんべいっ。


いえぇ~い。と仲の良い姉妹が間に挟んだ私の後ろで、顔をあわせて話しているのが聞こえていた。

ちょっと、お菓子に雑談気味に成りかけたその時に、持ってきて、持ってきて。早く~ぅと、2人の剣さまそっくりソウ様に手回しで運ばれた一番初めの方を見て、順番待ちにウキウキするも・・・


・・・重箱だけが回ってきた。


あぁ、剣さま重箱だけでは・・・ と見ていたら、お母さまの傍にお座りになられている、とても綺麗な方。


_____ こちらは、私の弟子でございまして・・・

_____ そうでございますか。京都にお住まいで?


お母さまと話している傍に、双子の剣さまが寄ってきた。


「 お初にお目にかかります。 」


お母さまに挨拶している、剣さまは・・・ 我が家で数日前にも見た光景。

でもでも、畳に手を付くそれが、野点の時と同じ様だった。



「 剣さま・・・ 」


ぼそっとそう言ってしまったら、1人の剣さまがスッスと正座のまま手を付いて動き始めた。
最後はとても重要なお役目があるので、私は最後から2番目の一番ペイペイ席に座っていたところまで、寄って来て・・・


「 ・・・だから、剣じゃないって。 」


そう言いながら、お菓子の取り方を面倒見よく、重箱じゃない、縁高と呼びなさい。お菓子は始めの正客以外は自分でするっ!と、おぼつかない手つきのこちらが気に成って寄って来たのか、おぼつかない頭の中に教えてくれる。
もう1人の剣さまは、お母さまと隣の綺麗なお方と話している。


_____ 鳴良と申します。


まぁ。やっぱり。と母にご婦人が言うのは、剣さまの事だろうと思っていた。


_____ こちらは、れい宗の2人で・・・


紹介している剣さま2人に向けた手に、気付いた二人。
二人とも揃って母にお辞儀をした。


「 れい? 」


「 ふ~ん、なんか、言いたそうだね 」


傍の1人の剣さまが、私の、以外に大きかった声での独り言に反応してくれていた。


「 あのさ、剣の事・・・
  ・・・知っているの? 」


雑談気味の待合なので、私に話している剣さまに、緑お義姉さまが横から加わった。


_____ もしかして、りょう さま?


緑お義姉さまが言い出した。


「 あぁ、俺の事、聞いてる? 剣から? 」


_____ いえいえ、山延さん。
    同じ大学だった・・・


「 おぉ~! 山延。 懐かしい 
  あぁ、じゃぁ、鳴海だし?
  もしかして、怜さんの奥さん? 」


_____ はい、そうです。


そんな話が弾んできた、緑お義姉さま。
剣さまとは、主人の仕事柄・・・と、怜お兄さまと剣さまとの東京の事を話し出した。

いいな~・・・と思いつつ、お菓子をパクッとボリッと食べていた。


「 この子の、古袱紗の家紋で
  鳴海さんとは分かったけど・・・」


急に話を振られて、宗様がちらっと見たのでゴクッと勢いよく飲み込んだ。


「 剣からメールあったよ。 
  京都の方、宜しくって。 」


_____ お供の事? 


「 そうそう、剣の母親のね、と・・・ 」


_____ でもさ。すごく似てない?剣さまと。


「 うん。だって、俺達・・・」


そう言い出したその剣さまのそっくり れい宗さま。お母さまとお話している綺麗なご夫人の方を向いた。


_____  領 と 令 でして・・

    私も主人も双子なんですの。
    私の双子の姉妹と主人の双子の兄弟とも結婚しまして
    宅の方は、剣という息子が1人。
    私の姉と主人の弟の子が、この・・・ 

    リョウ と レイの双子なんですの。



「 そういう事。 双子の父母同士だから 
  俺達兄弟、従兄弟の剣も、似てるんだよね。 」



京都はさ、母方の実家だし。剣の母親の方が、俺達の先生でね、母方は・・・
千家と繋がりがあって・・・又妙斎宗室って分かる? 鳴海と交流あると思ったけど。

さすがは エリートお坊ちゃまお嬢様大学OGの緑お義姉さまにそう話す、こちらもお坊ちゃま。しかもスーパーが付くほどのお坊ちゃま方は、お兄さまと同じ大学OBだった。
お兄さまで無い、こちらの領さまのニコニコ笑顔に・・・

剣さまと・・・

テーブルに顔を寄せて話した、朝食を思い出す。


「 くすっ 」



_____ はいはい、鈴音ちゃんたちのとこの、茶道具の中にあるある。


「 鈴音ちゃんは知らないけど・・・
  ん?・・あぁ、鈴音ちゃん? 」


と、ニヘラ~と剣さま思い出し、遠くを見ていた私を急に指した れい宗の剣さまにビックリした。


______ 双子の蝶子です。


と・・・止まっていた私の代わりに、緑お義姉さんが言ってくれた。

母は、鈴音の名前になのか・・・

急にちらっと、厳しい目つきでこちらに向いた。



「 ま、でもさ。鳴海さんちに、幾千代とか?
  ここの竹林の物があるって、聞いているよ。 」


1人のどちらだ? 領か令 さまが言うと


「 京都の名家から千家に婿に行ったのが・・・
  俺達の曾おじいさんの、その名家だよ。 」


もう1人が母を飛び越えて、サラウンド剣さまになり向けた瞳も、キラキラと・・・


「 だからね、今日は・・・ 」


______ お待たせいたしました。


すっと、襖が開けられて登場したのが・・・

母の横の綺麗なご婦人と同じ・・・顔。


「 こちら、俺の母。 今日の茶会の・・・ 」



_____ 行弟より賜りまして、亭主を勤めさせていただきます。



「 母はね、生徒を持たない家元付をしている。 」



とっても偉い、剣さまのご家庭に・・・

_____ やっぱり

と、なんだかわからん納得と共に・・


うちの母の目は・・・

・・・ハートになっていた。



なんだ厳しかったのは、ご家庭を知りたかっただけで、鈴音の事はいいのか?って思ったら

そっか・・剣さまも、私と同じ様に、3人この世に居るんだ。

・・・と、知った今っ!


「 うふふ・・・」



私が 剣さまと。

鈴音たちは、領さまと令さまと。


一人は一人同士、双子は双子同士が妥当かしら?



な~ぁんて・・・っ 考えてみたものの・・・

一番気になるくせに、一番言い出せない事だったり・・ ってか・・・


( おろっ! )

_____ 領さま、と 令さまはご結婚・・・ 


既婚者の緑お義姉さまはしらっと聞けるらしい。


( ナイス! 緑お義姉さまっ! )


それに・・・
  

「 あぁ、してるよ。 」

「 な。俺達それぞれ。 」


袂から、緑お義姉さまと同じ様に、茶会に指輪厳禁の懐紙に包んだ結婚指輪。
既婚者のお2人とも、しらっと出して見せてくれた。


「 剣が遅いんだって。言ってやって? 
  従兄弟の俺が言ってもさ、剣のやつ・・・
  そっちは、伝統だから。って取り合わないし?
  だから、怜さんから言う様に伝えて。 」


緑お姉さまに、ウインク送り、お話ししている・・・

苗字が風流あふるる斎茶名の りょう さま。


( あぁ、こちらがムリでも、剣さまなら・・・)

ってか、茶道の勤めは無茶なので、鳴良 蝶子 に成りたいと思っちゃったら・・・

うちの 元なりよし りょうの、鐸杜お兄さまの方を思い出し


「 領さま。陶芸します? 」


なんて・・・ アホの様に話の内容を変えてしまっても


「 あれ? 何で知っているの? 」


楽家親戚だし。 ・・・との領さまに前から顔を覗き込まれ・・


「 あれ?領さ。名家ってしか言わなかったし? 
  すごいね~エスパー? 君・・・  」


・・・と、令さままでオドロキでもっと傍に寄り

結った髪のうなじに、吐息をかけられ囁かれ・・・


褒められたのには、時に働く鈴音と同じみょ~な事ゆえ、なんだかあまり嬉しくないが、お二人に挟まれるのには・・・


( 暑っつ~~ぃ・・・・)


パタパタも出来ぬほど前後に挟まれ、でもパタパタ顔を扇ぎたいほど、赤面していた。



( 髪を結い上げるのは、やばいっ。癖になる・・・)

これから、また剣さまに会った時用に、髪を上に結う髪形も研究しようと気合を入れる、ドキドキ範囲の密着度。
傍から聞こえる母たちの話が耳に届くも、2人の剣さまの間近なニコニコに、平常心を保つだけで精一杯・・。


_____ 宅には、この子達の茶碗から茶入れから
    親類が送る物ばかり、数々ありまして・・・


_____ まぁ、全て、楽家のは本物? 


「 まぁ、弟子も一杯いる中の1人でして。 」


楽焼き本家本元、その家系の令さまが、急にくるっと母に向き、お辞儀をして返す言葉に・・・

いやぁ~ん。

・・・と益々、母の目は・・・ きらっきらのハートだった。


「 んじゃ、剣さまは? 
  ねぇねぇ、剣さまはぁ? 」


思いっきり普っ通~に話しちゃった私に、気にする事無く・・・

あぁ、剣は・・・と、令さまが話し出した事


「 そうだね。剣は・・・
  父親に似てるから、目利きはいいね。 」


俺達、どっちかって言うと母親の方かな?と見詰めてくれる令さまに、


「 鑑定は、剣に送って頼んでる。 」

 
だから、新作の値段ね、写しじゃない物。と、小習いの私に分かる様に、横からサラウンドシステムで説明まで入れてくれる領さまに・・・


「 そうだな・・・ 」


腕を組んで考えた領さまは、剣さまのお母さまの方に目を向けて・・・



「 茶道具の値段。相場は・・・

  剣が決めた値で、動いているかも。 」



そう、アイツ剣って、めっちゃ0付けるよな。 ま、0の数の金銭感覚狂っているから、丁度いいんじゃ?
会社、経由だし? ってな、剣さまのお母さま方面に微笑んだ。

サラウンドのお2人に・・・
  


_____ 蝶子。


真横のお義姉さまのお姉さまを飛び越えて、母がツンツン袂を引いた。


_____ 後で、お話があり・・・ま・・




チリーン、チリ・・ チリーン、チリ・・・ 



「 それでは、鐘鈴が鳴りましたので、皆様・・・」


母の話が宗さま方の麗しいお声に途切れたけれど、何を言いたいか・・・


「 お母さまっ。もちろんですっ!
  お話たっぷりして下さいませ。 」


にっこにこの私が・・・




・・・アタタタ



「 大丈夫? 茶会、長いよ。 」

「 止めて、ここに残ったら? 」


言い残して、フッと蔑んで笑う・・・ その・・・


( ヤバイ・・・。 冷たい笑いも、剣さまそっくり。 )

男っぽい色気の流し目に、倒れそうなだけ。




あぁ~~・・・ 剣さまの妻に成っちゃったら


ヤバイ位、カッコイイ~と怜お兄さまが話してくれる噂の部下たちに、この従兄弟の方々。


( ハーレム、ハーレム・・ いやぁぁ~ん。 )

・・って、考えちゃう私って

怜お兄さまと同じ血が入っているとしか思えなくても



「 ・・・ がんばります。 」


・・・って、
  ・・・何をがんばるかは・・・


_____ あら。お珍しい



緑お義姉さま。私、茶道もがんばれるし、着付けも習う。嫁入り支度にがんばれる。
ひとまずこの茶会に粗相の無いよう勤めます。

と、ボソッと言い残し、痺れる足を我慢してガッと立ち上がり・・・・



_____ 蝶子。順番守りなさい。


最後から2番目の一番ペイペイのくせに、立ってしまった私を叱るお母さま・・・。

それに・・・

 “ 未来のお義母さま、お姑さま ”

剣さまのお母さまと、その横の・・・


「 会長、お先に引きまして・・・」

「 ・・・失礼いたします。 」


_____ あぁ、ここでは地位は関係ない茶の世界。
    ただの・・・君達の 伯父さんだよ。


千家お勤めごくろうさまでございます。と・・・

柔らかく優しい笑顔眩しく返し、深々と頭が下げられる

ダンディでスタイルのちょ~いい 格好いいオジサマが、いるな~。ぐらいに思っていた方は、剣さまのお父さまで、怜お兄さまには会長様で、お父さまには後援会リーダーの、うちにとってちょ~最重要人物だった方々に、じろっと見られていても・・・



( ご夫婦円満の家庭~! )

そう思ったのは・・・



_____ お恥ずかしゅうございまして
    京都に何泊かと申しましたら・・・
    会社にも家政婦にも、黙って来ちゃったんですの。



愛しているから、仕方ない・・・



奥さま、剣さまのお母さま、私のお姑さまっ に、そっと色気たっぷりで耳打ちする・・・

剣さまのお父さまのお言葉に、メロッと膝がカックン成りかけた。




母は、知っていたのか・・・

剣さまのお父様とは、因縁の・・ と思っていたけれど

千家から睨まれるのが怖かっただけだった。




早く、けっこんしたい~~~・・・・


って、今まで一度も思わなかった我が家の両親のほぼ崩壊別居。

だけど、こちらの鳴良様の、ご夫婦円満見ちゃったら



剣さまも、この血ゆえ、円満に末永く愛してくれると・・・


・・・なんだか幻が目の前に現われて





「 うふふふ~~ 」


立ったまま微笑んじゃって、剣さまのお母さまとお父さまが居ない事に気付いたのは・・・




_____ 蝶子、早くなさい。


もう皆去った後、最後を勤める緑お義姉さまに背中を押され、前の母に手を引かれ、連れ去られるところだった。









まだまだ、遠い儚い夢か、幻か






「 はぁ~~ 剣さま・・・

 心から 愛しています 」






鳴海 蝶子

なるみ ちょうこ


From far Away Beyond . . .         .
 
  BY




― 松内 瑠璃子 ―



                

鳴海家の末っ子。怜の妹で、3つ子の内二卵生双生児の最後に生まれた1人。鐸杜領とは、異母兄妹。
母親である鳴海夫人は、この3つ子が生まれる前に剣の父親が土地買収に訪れた時点でも、鳴良家に付いて調べていたのか・・・
鳴海に並ぶ企業規模になるまで、待っていたのか・・・
領と令の存在を知り不吉と感じて、黙っていた事だったのか・・・





それぞれの想いの先は・・・







純粋な心から、透明な涙溢れ


瞳の中に霞んで見えないけれど


涙に当たる光が輝く・・・





なにもみえなくても


彩だけは・・・


刻々と進み彩を変え続ける天の色の中


涙の煌きが・・・


白い羽衣の様な霞の中に


幻は・・・


幻想と


心から溢れる 向こう側


透明な心の所在に彼方に想いを飛ばし


見えたのは


あいの世界に浮かぶ蒼い光


前に目を向けて欲しいと言われて言われているかのように


一期一会の時に


期待を向け 


りょう手の上に置いた錫の銀ちょうを


祈る様に・・・


手を合わせ


二度と浮かばぬ一期一会の時をもう一度と想いを向けた


その向こう側に ・・・・・






「 あの岬には近寄るなと、お父様に言われています 」



岬から、鈴の音が聞こえた様に・・・





_______ カシャーン・・・


  ・・チリン、チリー・・ン・・・・・




持っていたシルバーのフォークが落ちた時瞬

銀の音に混じって、錫の鈴の音が一度だけ聞こえた




銀のフレームに入れられた、令 の名の肖像画

その前に大きく飾られた、燻し銀の花瓶

花瓶にたくさん生けられた バラの花に・・・



生け花や茶花の様に、野に咲く花を季節に合わせて挿すものよりも・・・


        ・・・古風なものより  


                  ・・・豪華なアレンジメントの方が好き・・・


季節の花ではなく、自分の気分に合わせて・・・ 


                   ・・飾れる方が、いい・・・・・・・・





たくさんの人に慕われて

たくさんの人に愛されて

決められた人生の中、自由に飛びまわる

綺麗な花だけに止まり、甘い蜜をたくさん吸って

空中を飛び回る



飛び回る・・・ 

    その美しい姿を


飛び回る・・・ 

    その高貴な姿を


飛び回る・・・ 

    その希少な姿を



それを人は捕まえようと、追いかけて手を伸ばす



その幻は、大きな羽に光を当てて輝きながら

もっともっと手の届かない天辺に飛んでいて

彩を変え続ける



・・・人は、探し続ける _________




追いかける自らの幻の姿は

その様に生きている未来にあると思い描く

その見えなき自分の生き様に、憧れを希み

飛び行く 天の彼方に 想期待を向けて

胸の内に溢れる 思いは止め所無く


蝶の様に羽ばたいて行く先は

輝く光の中にあると希む 一 はじめ



望む自幻の姿は・・・

深く知り合う前の

一期一会の出逢いから、始まっていたのだろう ___________






普段は無色透明の羽を持つそれは輝きも派手さもなくひっそりとしていて
世間の目を欺いて生きている・・・


時には情熱的な・・・


    Crimson 深紅



時には冴え渡る・・・


    Indigo Blue 澄蒼




その2つの彩が心の中に飛び回る


無色透明の澄んだ空気の中


底辺からの海風に


天辺からの孤高の風に


風の通り道が見える遥か高い空に


目を向けた場所は、高く高い 広く広い 澄み渡る光の世界



その輝きに、憧れて・・・

その下を見る事は、無いのだろう ___________ 




時には、美しいとは言い難い

    Acajou くすんだ土色



誰もが目を逸らす汚い場所にとまり、その色に変化して身を隠し

翳みの中に冷たい笑いを浮かべて

それでも尚、その闇の中から無色透明の羽を広げたら

白く掛かった霞の中に輝きだす



時と場所に応じて、羽の色を形を変えつつ舞う、

こううん 幸運にも目撃した人間は・・・

唯の1人も、それが同じだと気付かないまま

実在する 御伽の世界 (おとぎの国)で

命を吹き込まれれば、何度でも姿を変え生まれ変わる



正体を気付かせない、翳の存在を気付かせないで・・・


変幻自在の羽に惑わされず、自由変化自在な 『 実体 』を正確に認めることが出来た瞬 とき



心の中の響き・・・



鈴の音が響き渡るその岬に、沸きあがった 深紅と澄蒼の感情


不死身の自奏想慈に姿を変えたいと憧れて・・・





蒼花       .


蒼香       .



・・・ そうか      .





『 ・・・鈴の音・・・ 』




輝く先を見詰めているその瞳の中には・・・




『 ・・・が、聞こえるとか? 』



蒼く澄んだ空に目を向けて

低い空に、手の届きそうに思える、届かない雲が、風に流れるその間を

何も手がつかなくなった、何も見ていないと思える瞳の中に写す



この瞳が・・・


動かない蒼い世界の中に


動いている白いものを捕らえたら


蒼いりんどうの森の中に 羽衣をまとった天女を思い出させて


美しい幻の色に心の中を灯した、一筋の光には何彩も点いていなかった



無色透明の光の中に


色を失った自分の瞳


白と黒の


光と影の


脳内が真っ白にされた・・・





鈴の音に誘われるとか ___________



誘われた、鈴の音に

自分から足を向けたその岬・・・


『 あ、でもな、夜の森と灯台に近づくのは、やめてくれよ 』


冷たい笑いの影・・・


『 見ちゃったか・・・ 』


翳めた険しい表情・・・




夕日のバルコニーで夕日の影に隠された 翳り


かすみがせきと名のついた

    霞掛かる関所にて


お飾りの人ぎょうをうしろの正面で

    陰の中に影を隠し


翳めた かすめた 冷たいびしょう

    輝く翳 かげ・・・


かすみの中で かすませる

    鬱蒼と 背の高い・・・



やみを背おわされた 病みのしんゆうと 闇の親友



光の世界の中に身を隠す 翳かげ 






________ うしろのしょうめん・・・ 



だぁれ・・・・ だ ―――――・・・






闇の岬を照らす灯台の鍵 ・・・



チリチリチリチリチリチリチリチリチリチリチリチリチリチリチリチリチリチ
リチリチリチリチリチリチリチリチリチリチリチリチリチリチリチリチリチリ
チリチリチリチリチリチリチリチリチリチリチリチリチリチリチリチリチリチ
リチリチリチリチリチリチリチリチリチリチリチリチリチリチリチリチリチリ



鈴の音が鳴り響く音に・・・


誘われる様に・・・




綺麗なままの景色を のぞむ 



綺麗な海と森の中に闇はいつも冷たく包む

    その  景色を 眺望み・・・・

天辺と底辺の両方から冷やされた風が吹く

    その  景色を 覗み・・・・

大勢の凡人の中に混じる秀でた優姿の

    その  景色を 希み・・・



    心で望み 想いを臨む 向こうの先 _____________




炯炯と輝く煌きを、何色にも変える

蒼い光だけを弱弱しい陽射しに浮かばせる事も

染められることない白が光を浴びた時、その輝きを人は

・・・白銀としか言う事が出来ない



闇を照らす灯台の下に、白銀の光で、高く高い 広く広い 澄み渡る音


鈴の音を産み出し、沈黙の心を芯悠に、蒼く蒼い 紅く紅い 想いを・・・


高く高き頂、天辺に 


広く広き汐、底辺に 


澄んだままに広げる羽の様に


澄み渡る世界を飛び舞う 透澄んだ想い


その色を変え続け、星空を手の中に煌かせる


闇の中の光は、影の裏の陰は、翳の霞の中に





________ 霞掛かる時の間まで・・・

・・・ にしに月が還るときのままで ________ . . .




その にし は・・・
西 の 海の方に・・・


二子 の 双方に・・・


二死 の 想方に・・・


邁志 の 走方に・・・






潮の香りが彩濃い強い風の空気に包まれて・・・



      自分の目元を隠した
    風の悪戯だろうと
        心に望みたいのは

      その世界に足を踏み入れる事を躊躇ったくせに
    もう背中を押されて飛び込んで歩いていた自分


   


________ カチッ


『 乾杯。 もう、飲んでいるけどな・・・』






  笑いを向け合った俺達に吹く 紅い汐風・・・


      自分の前髪に
        咄嗟に目を瞑り
    音を立てた乾杯に

      瞼を開けたら胸の内を焦がし始めた感情が舞い戻って
    懐かしい想いと共に溢れてくる心優は彩を変え続けて


  その姿を変えながら冷たい風が彩を変える 時 に・・・






『 もしもし・・・ 俺・・・ 』

今、ここには、誰も居ないから・・・ ________ 





  見えなかったのは      灯台下暗し

  灯台の下に立っていた自分  

  光の下は影に成っている


  風が舞い散らす、高く高い 広く広い 遠い遠くを見詰めた足元は


  くすんだ土色の

  綺麗とは言い難いその場所・・・



      高くを見詰め

      天を仰いで        天女の微笑みに
    
      羽ばたきに

      目を凝らし・・・

      広く先を見詰め

      海を臨んで

      向ける先に         蒼く咲き尽くす
    
      目を奪われ・・・


  闇の森の奥に目を凝らし

  光の中に蒼くも紅くも埋められた

  輝いた世界だけに心を囚われて

  その中を飛び回り 舞い散る様に

  彩を変え続ける姿を見続けて
    


  綺麗とは言い難いくすんだ土の上



小高い崖の上に立っていた。






『 これだけは、無くせないんだよ 』






その鈴が小さな輝きを放ち

その場所を知らせていたのかと・・・





小高い崖の上の灯台の輝きが、闇を照らすのは


遠く遥か彼方に果てしなく広がる蒼い海と

高く遥か彼方に果てしなく伸びるの紅い森



見えない先を見詰める自分の立っている足元は



小高い崖の上・・・・・






透明な煌く朝露が大樹から落ちて頬を濡らし、自分を見上げさせた始まりから

透明な煌きを星に変えて降り注がせて、自分の目を奪った始まりに

透明な煌く霞の靄に蒼い輝きを浮かばせて、自分の視線を捉えた始まりに






『 はじめまして、鳴良・・・ です 』



お辞儀の顔を上げられず見られなかった本当の始まりに




『 鳴良と申します。以後お見知りおきを・・・』



袂で隠して見えなかった闇の入り口の始まりに



照らされた遠い遥か先しか見せてもらえない・・・

その小高い崖の上で


光って落ちていた小さな鈴の始まりは、この岬の音の始まり


灯台 光明の鍵を


輝く 永遠の奏を 


無色透明の羽で羽ばたく、その羽音は鈴の音・・・


心の中の響きを変えられ


鈴の鳴る方に目を向けたら ___________






時には、情熱的な

    Crimson 深紅  に・・・


時には、冴え渡る

    Indigo Blue 澄蒼 に・・・



そして、くすんだ土色の翳の足元に・・・

幸か不幸か、躊躇って立ち止まっても
目隠しをされて、回り道をして、その闇の先に行った自分。



その先では・・・・・




冷たくもなく 温かくもない 自分の心に感じる


後ろ側が・・・


小高い崖の上、足場の高さに目が眩んで飛び出す勇気を・・・

真下ではなく、遠い照らされた先を向いたその瞬間






________ 後ろの正面・・・ だぁれ・・・・・・・・



後ろ・・・

背後に飾られた世界を感じ

心に舞い落ちる木の葉の色が変わる

舞い落ちる木の葉の色と変えるのは

冷たい風

天辺から吹き降ろし

底辺から吹き上げる

0 れい の・・・



心に舞い散る木の葉に点し燃やし

その炎の色は、何色だろうと想いを馳せ

燃え上る燻された証の黒い煙が

その天に届く近道なのかと また・・・

想いをその向こうに向けたら



霞の中から、聞こえてくると 


無色透明の心を、変幻自在に彩を変え美しく煌きだす






あの岬には、近寄るなと・・・


お父様・・・に、言われています





霞の中に響き渡るように 鈴の音が聴こえてきて欲しいと心にのぞむ 今 ・・・







鈴の音が・・・


・・・聞こえるとか






この澄蒼と深紅に、足元が舗装されていない土の森を


無色透明と色を変える多色に、光り輝く煌きは、見る事は出来ても 


羽ばたく幻の様に、手中に捕まえられない


ただ 鈴の音が聞こえて欲しいと 向こう側に向けた瞳・・・




情熱的な・・・

      Crimson 深紅 紅雲 こううんに



冴え渡る・・・


      Indigo Blue 澄蒼  蒼花 そうかに



美しいとは言い難い・・・

    
       Acajou くすんだ土色 あしもとに



無色透明の光の中に・・・


       色を失った自分の瞳 光と影の視界をその向こうに向け



何も考えられなく 脳内に真っ白な霞が掛かる

霞の中に心が素直に感じる先を見詰める目の前は



はくし





自分の意志を持って見詰め出す先は、真っ直ぐに・・・

暗くて見えなかった、闇の様に隠されていた、事 

木漏れ日が風の揺らめきで、照らし出す森の中の様に



薄視



真っ白な心の中に翳み広がる蒼い霞の中に

紅をさした唇が微笑んで自分の先を導く様に

動き出した2つの彩の感情



佩志



でも、闇に包まれて見えないままに、歩き出そうとしていた時・・・

踏み込んで荒らしてはいけない領域が、或る事

真っ直ぐ見える現実の森の道が遠回りであって

美しい幻想の世界に足を踏み入れる事を躊躇った



箔至



温かく、純粋な、真っ白の、本能の塊が導いてくれる先は

蒼い情景の中に消えた真っ白の羽衣、紅が微笑みを残し

風と共に消えた向こうを見た瞬間の自分・・・



白紙



真っ白の感情は、蒼の霞に翳ませて白いままの元々でも

見える色に惑わされていると・・・



真っ白な心の中に翳み広がる蒼い霞の中に

紅をさした唇が微笑んで自分の先を導く様に

動き出した感情 自分の後ろ 心の内に



自分の心意が見えないまま見えるものだけを見ていた今まで

影を作る事無く 光に成りたいと望む自分には

振り返っても この背後に自分の影は見えない

刻々と動く光源に向き続けたら、影はいつも背後にあって

光源を背に目を向けたら、背後に広がる美しい幻想だけ

幻想の中に影は存在なく思い描くのが人の常だろう




白思


何も無い心に・・・



白紙


何も無い一から



白史


何も動いてなく




白私


そのままの自分




白始


初めての出会いは
向こうに消えた姿・・・・






白視の中に今・・・

見える 2つの光と影の色






白紫...





真っ白の感情は、霞に翳ませて

白いままの元々でも・・・

見える色に惑わされていると光の色が指し示し

真っ白な心の中に霞み広がり光輝に煌き出して



東の空の夜明けに 深蒼の空情に浮かぶ紅雲に

同じ時

西の空に満月が帰り 闇を連れ れいか の風が霞をつくる




人が神に召される時に、羽が背中に生えて その空に、自ら飛び出す

その見えない姿が、空の彼方に消えるまで・・・

祈りと共に見送り、自らが飛び立った意志を、空に向けて欲しいと願う




風に揺れて 舞い落ちて

風に揺れて 樹漏れ陽が照らし

動き出した感情の森



白紫



見えると頭の中に確認している



存在ある人として初めて出逢った 紫の鈴の音

幻想の様に初めて出逢った 白の鈴の音


   『 鈴の音が聞こえるとか・・・ 』
今は聞こえて欲しいと・・・   .



白と紫の森の向こう、光と影が織り成す彼方に

紫の藍の中に跳んで行く 2匹の白猫の奏でる鈴の音に

1歩 ・・・・



蒼空が紅夕日に染まり黄昏の始まる時



紫彩の空に煌く星が輝きだす前に

この森を出なくては・・・



懐かしい想いと共に そう思った自分は

2つに折りたたんだ、もう蒼い幻名の浮かばない白銀のいちょうの葉を、両手の中に閉じ込めたまま


聴いていた








                     
うふふ・・・ 
チリン              



シャラ
 
・・・くすっ





                
                                             






鳴良 剣

なりよし けん

From far Away Beyond . . .         .
 
  BY




― 敦賀 蓮 ―






もしも 生まれ変わるなら


この一期一会の瞬時を


幾千代の歴時の中に訪れた


終わりに...  出来るのなら


たった一夜の闇輝の幻想は


復活して満月の満ち行く様に


もしも 生まれ変わっても


八千代の空時の永久の中に


残想に蘇り繰り返す永遠だと


もし次に鈴の音が聞こえても


懐かしいと心に残る記憶を


蘇らせる事無く...  この今にと












Also  
   as
. . . . . . .



一千夜斎 令宗 & 八千代斎 領宗  

れい & りょう


From far Away Beyond . . .         .
 
  BY


― 敦賀 蓮 ―






From far Away Beyond. . . Eternal





Myth. BLUE BELL

― 鈴鳴り岬の向こう ―



FIN








鳴良 剣 

なりよし けん

― 敦賀 蓮 ―


鳴良家の跡取りであり、鳴海家との繋がりを持つとこれからも、鳴の字の付く血を濃く引き継いでどこかを守り抜く力に動かされる事に成る事を、直感が教えていても運命に逆らう事は出来ないのか悩む事となるのだろうか・・・・

その生涯は・・・・・






First One -Theme from DREAM –

DEEP SEA to FLY AWAY

深い海の底から、飛翔の羽で 

© MIMI ™ From far away beyond beautiful sea.'Myth.BLUE BELL' Presents



From far Away Beyond . . .         .
 
  BY

 
美しい海の彼・方より* mimi from mimi's world  &  Moka from Fly Away





底辺から天辺

0 からの ∞




* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *


Story by mimi * 美しい海の彼・方より Copyright © mimi’s world All Rights Reserved.
©™ From far away beyond beautiful sea.’Myth.BLUE BELL’ All Rights reserved.

Images & Arts Created, Designed & Edited by ™ From far away beyond beautiful sea.
© ILD.fbs A&C All Rights Reserved.


CM: --
TB: --

Myth. BLUE BELL - Last Act 3.4 Last of Last - 



mimi's image music * Laura's Theme








Myth. BLUE BELL

- Last Act ∽ Last of last -










________ ギィ・・・




居間のバルコニーの扉を開けたら


海の風に花の香りは混じって無く・・・


波の音が遥か小さく聞こえる中に、満天の星が零れ落ちる様に煌いている。

欠けた満月が十三夜の灯りに眩しく輝いて、中天に懸かる時が遅くなった。



森の少し上・・・


岬の灯台と森の中心に懸かる欠けた眩しい満月。

この日を境に、満月の名を捨てる月が森を照らす・・・


暗闇の中に樹々の天辺が、月明かりに写っていて、森の形を見せていても

一つだけの光源の灯台がくるくる回り、その都度森を照らし出しても

鬱蒼と生い茂っていた、数日前の大樹が、それぞれ葉を落とし始めて、枝を見せて来ていても



森の中に・・・




灯いている筈の・・・


彼女の屋敷の灯りは、ぼんやりとも見えなくて




この屋敷の方向に窓が無かった ________ . . .




こちら側から、見えない様に成っているのは・・・

あちらの屋敷の方が先に建てられたと考えて

この屋敷が建てられる前、ここは一体・・・



そんな事が分からなくても



ただ彼女に逢いたいと思う事だけは・・・

自分の心の中に分かる、ただ一つの事だった。



バルコニーの手すりに両手を着き、前から潮風を浴びていた。


________ カタッ・・・



後ろから・・・



手すりに置かれたブランデー

切子のタンブラー



それと・・・



錫のタンブラー

中には透明の・・・ 



見ていると、透明の液体が、灯台の明かりが回って来る時


キラッ


 ・・キラッ


きらきらと、多色に輝いて 中に満天の銀河を創り出す。



灯台の明かりが、切子のタンブラーを刺す様に

紅色の光を線に伸ばし、紅の影が居間の中に窓を通して回る様に・・・

定期的に紅色の線の影が回る。


一昨日の夕方、病院で車を止めた場所。

サイレンが鳴り、赤い光が回っていたから、避ける様に後ろに行った。

どうしたらいいのか、今 分からなくても・・・



自分の目が・・・



森の中にあるはずの彼女の屋敷を探している事に・・・




ギィ・・・



________ パチッ



海からの冷たい風が、強く吹いて・・・

開け放した窓から入った海風に押され、居間のドアが、向こうで閉まった音がした。

振り返ると、怜は・・・

このバルコニーに出る窓枠に寄りかかり、暖炉を見詰めている。




カリ カリ カリ カリ・・・

________ チリ チリ チリ チリ・・・



レイが、閉まったドアを、爪で引っ掻いていて



________ シャラ シャラ シャラ・・・


にゃぉ にゃご グルル・・・


スズが暖炉の前にお腹を出して、背中を床に擦りつけて



散らばった書類も写真も封筒も、もう何も暖炉の周りに無く

ただ・・・ 

銀のタバコのケースに錫の皿が、暖炉の上の花瓶横に置かれていた。




________ カツ・・ カツ・・ 


「 おやすみ・・・」


怜の前を通り越して、ドアの方に向かい


________ ギィ・・・


海風に閉まったドアを開けると、レイが出て行った。



________ パチッ パチッ・・・


暖炉の中に燃える音が微かにして

もう一度 怜に目を向けた。



怜は外を向いていて、海風に火照りを静めている様に、目を瞑っていた。

その怜の・・・

表情が・・・・



「 俺、この部屋が大好きなんだ。 」


________ チリン・・・


怜が飲んでいる錫のタンブラーの中で、氷があたり、鈴の音を奏でていた。




________ チリ チリ チリ チリ


レイが廊下を歩く度に鳴る鈴の音に、首に揺れる片花の紫のリボン

結び目に少しだけ着いている、紅が・・・

ある事を、この目で確かめて・・・・・




「 また、明日・・・」








________ パチッ






その部屋のドアを閉めた __________ . . .





そうだね、怜

ここに来た夜

ここからの景色が大好きだと言っていた。






その意味が

俺にも・・・





綺麗なままの・・ け・・・

  いや・・ 綺麗っていいよ . . . .




綺麗なままの景色を、いつまでも望んでいるのは


怜も、領と 同じ・・・





ここから見える 彼方の果てまで


都会の様に、薄汚れた・・・


都会のスモッグの様に、薄汚れた空気に煌きが隠される事なく

遥か向こうまで想いを馳せる事を、ここに来て自分もした



遥か彼方の、見えない向こう側に


見えるかもと期待を心に感じられる


見えない自分の未来の時を思い描く時間を、この場所で・・・


遥か彼方の景色に目を凝らし、見えない先に期待するのと同じ


まだ見えない自分の思い描く未来の先に、期待する 時感 を


心の中の糧として・・・・・







心の中に嫌悪を感じる事をしなければ成らない時・・・

その想いを浄化させるのは、自分の透明な素直な心だけかもしれない ___________






一期一会の出会いの時が

一期一会の廻り遇いに替って欲しいとさえ 願う

見上げた空を覆い尽くす 鬱蒼と茂ったあの森は・・・


今、見上げた空を・・・

見せている ________  

          ・・・ 朝・・・・




朝靄の中に紫色の空が広がる、夜明け前

    森の入り口に立っていた。




mimi's image music * Stella's Theme by William Joseph






さぁ、こちらですわ・・・




目隠しをされて手を引かれた場所・・・




おい、なんか隠してんのか?





鐸杜の鈴を拾った場所で・・

 


おい、来いよ。って言ってんだよ。 

・・・なりよし ________






勝手に捨てられた、自分の名前に

勝手に捨てられた、自分の証明に

勝手に捨てられた、自分の生命に


もしも自分が同じ道を辿ることに成るのであれば




彼女と重ねた唇に両手を置いた時

自分の唇に紅は着いていなかった


霞掛り西に月が落ち屋敷を出た時

もう一度当てた手に紅がついて

手の中で滲み染められた手に・・・




________ シャラ・・・

   チリ・・ チリ・・・



自分の前を歩く2匹の猫に、森の中に連れて行ってもらった。

猫が歩くその道に、足元の感覚を確かめると


________ ジャリッ・・

   ジャリッ・・ 
          
          ジャリッ・・・


彼女の妹に紫色の振袖の端布で目を隠されて、この両手を引かれ連れて行かれた時と同じ、足元に

霞の中の林道を見渡しても、赤に紅に朱に、黄に黄昏に茶に
紅葉と黄葉の舞い落ちた光景が、森の向こうを透かしてきていても


蒼いりんどうの香りは、してこなくて・・・




彼女の兄に、掴まれた腕の感覚が緩んでも、真っ直ぐ背中を見詰めたまま後をついて行った

あの時の不思議な感覚・・・

   
・・・懐かしい


確かに、あの時感じていた、何故だか分からない心の記憶

それが、今は湧いてこなくて・・・・




________ ジー・・ ジー・・・


海風が霞を晴らし、風が強く吹いて、森の空が明るくなって来る夜明け

鈴虫の音が止んできて、辺りが樹々の枝を揺らす風の音だけになり

静寂の中に聞こえる




________ チリ チリ チリ・・・


レイの鈴の音






    目が覚めた時、窓を大きく開けて

    夜明けの明るくなって行く東の空は見えなくて・・・

    山の風の中にりんどうの香りまでも、運ばれてこなくて・・・



    サテライトマップとして携帯電話を持って廊下に出た。

    階段までの廊下の先

    開いていたドアを覗き、見た・・・



    客用の居間



    紅明 あかあかと燃えていた暖炉の上に、飾られた
    燻し銀の・・・ 
       色の・・・ 錫の花瓶には

    この屋敷で行われた茶会の時の様に・・・ススキにりんどうが無数に生けられていた。

    


    ________ チリ チリ チリ・・・



    燻って入り混じっていた 青い炎と赤い炎の跡形もなく・・・
    昔の思い出までも捨てろと親に言われた子の、想いすらも
   
    無数のりんどうの花の香り・・・

    花瓶にレイが寄り添っても、真っ白なまま・・・

    跡形もなく、昨日の時を消されていた。


   
    暖炉の上から飛び降りて、自分の足元に擦り寄ってきたレイに・・・


    ________ シャラ・・・ 

          
    開け放たれていたバルコニーのドアの向こうから、鈴の音だけを響かせて
    レイの後を追いかける スズ・・・



  二匹の猫の行く先を追いかけて・・・
    
  着いたのは、森の入り口だった 



  蒼い世界に連れて行って

  


底辺からも天辺からの、冷たい風に晒されて・・・

紅く彩を変え、その空から舞い落ちて

蒼い花を紅く埋め尽くす、りんどうの群生して咲いた場所


紫の藍  




あいに・・・

変わっていた




枯れ木と成り、幹の姿を現した幾千代の時に育つ樹々・・・

見上げた空を、隠す事無く見せている



それでも、この森の先に・・・


消えた天女の姿を思い出し

霞が晴れて、目を凝らしても

屋敷を見る事は、出来ないまま・・・



明るく光が落ちている

その先・・・・



でも、屋敷の影もそこには見えなくて・・・



遥か向こう・・・


右に まだ回る灯台の明かり


左に 廃墟に反射する光


一つの光が、右と左と、交互に瞬いて見える。




あいの延びたこの場所に立ち、領と怜の2人を思い出していた。



木々の幹の間に、この2つの光が見えるのに

真ん中にあるはずの

屋敷は・・・

見えなくて ・・・・・・・





________ シャラ・・・



 藍の中に遊ぶ、スズの鈴の音に、揺れる紅色のリボンに

 自分の両手を胸にあて、目を瞑った ________ . . .






幾千代の時の中、もしも生きているうちに

十月十日の天中に 月食が興る瞬時が訪れるなら

もう一度現れるのだろうか・・・



幻であったと思う様で

現実だと思える様で


そんな、幻想の天女は実在しているのかすら、分からなくなるほど

心囚われて・・・



紫色の藍の中に、走り回る二匹の白猫の鈴の音だけが、耳に聞こえていると




確かに感じて






チリ チリ チリ・・・



・・・シャラ シャラ シャラ






それ以外の鈴の音は・・・
 



  沈黙 



  静寂





森に鳴っていた

ざわめく鈴の音は

警鐘だったのだろう __________ . . .





今、この胸の中に ドキドキと時めく想い

目を開けたら・・・

この場所の先に、現れていて欲しいと 願うだけで




2つの鈴の音に 心を研ぎ澄ませ





            ・ ・ ・ チリン


            

              シャラ ・ ・ ・







夜明けの晩に


・・・・その幻想に




後ろの過去を振り返っても

思い出だけに

懐かしいと感じるだけ




初めて目を開けて・・・


見えたのは


なにも見えないと


誰がわかって称えたのかと


前に向けて欲しいと願かけられ・・・


向けたその先・・・






          ・ ・ ・ チりン
 



          シャラ ・ ・ ・







真っ直ぐその天を仰いで、足元を見る事無いまま歩を進め


遠き海から吹く冷たい風が舞い落とす 紅の葉・・・

深い澄蒼の藍に変わった花の上に 降り積もる

朝靄の中に見えない先を、高き山から吹く冷たい風が晴らしてゆく

霞 かすみ・・・



感触が無いものに気付かないまま

目に見える美しい物を手にしようと

見詰め続けたけれど

手に出来ないものがあると

伸ばした手を霞が包む・・・



零下

冷たくて・・・



麗華

美しい背後に・・・



麗香

芳しい誘惑に・・・



霊歌

自分の想いを天に唱え・・・




この自らの手中に欲しいと


涙を流しても


温かくも無く


冷たくも無く


自分では気付くはずの無いものに


気付いて・・・





         ・ ・ ・ チリン
 

 
          シャラ ・ ・ ・




 


貴方さまのここが

お知りになられてますよ・・・





・・・自ら思う




心に舞い落ちる木の葉の色が変わる

舞い落ちる木の葉の色と変えるのは

冷たい風

天辺から吹き降ろし

底辺から吹き上げて

0 れい の・・・



心に舞い散る木の葉に点し燃やし

その炎の色は、何色だろうと想いを馳せ

燃え上る燻された証の黒い煙が

その天に届く近道なのかと また・・・

想いを馳せる



自分の思い出までも火の中に燃える

過去は・・・

自分が辿った軌跡でも

未来は・・・

軌跡が軌道の延長に成らず



もう一度同じ場所に戻る、軌道ならば

過去に戻って同じ繰り返しをしても・・・






          ・ ・ ・ チリン
 

 
          シャラ ・ ・ ・







くるくる回る彩とりどりの翳絵、走馬灯の様にもう一度同じ廻りを辿う


水に浮かぶ蝋燭の創る幻想


光に写し見えていても、手にはその影を掴む事が出来なくて・・・


幻想に想い見る事は、まだ無い近い未来

希望の中に在り、希望は自分で叶える願い





夜明けの晩に


その幻想に


雪月花の花月


幻想遊びに



後ろの過去を振り返っても

思い出だけに

懐かしいと感じるだけ






鈴の音と共に・・・


もしも十月の月食の夜にだけ現れるとしたら


生きている間にその時がまた、訪れるのか


その時にもう一度 一期一会の機会に出会えるだけなら


幾千代の時の中に、生まれ変わって


その日を同じ様に過ごした、昔々の想いが記憶に残って 今蘇った自分なのかと


なぜか感じた、懐かしい想いに・・・


思う事も・・・


重幻想なのか








もう一度生まれ変わったら・・・

幸せに成れると繭の中で待ち望む

まだ繭の中 ・・・・・




_____ 籠の中の・・りは ・・・・


籠の中の口の付いた、ものを言う鳥達が


いつ何時 出遭う ________. . .





いつかの幾千代の時の間まで

待ち望む



鈴鳴り岬の向こう




岬の向こうに


広く彼方に広がる底辺は・・・

蒼い地の星を廻りこの場所に戻ってくる



高く果てない天辺は・・・

永遠に広がり続くその遠く


想いをどちらに向けて、見続けても





              あなたさま
              の                ここ  
                                    ろ

              が

              お知り       
                         に
              なられて            いますよ







月食の中に、生涯の終の棲家として建てられた炉の炎に燃える様に映され

月食の闇に、月の影の裏も光が当たると教えてくれ ・・・




向こう側に果てしなく広がる

そう思い描く、向こう側・・・



森の中に広がっていた蒼いりんどうの花の世界

あの自分が見た場所・・・



飾られた絵画に色が付いていなかったと思うのは・・・

自分は存在しない 時空の間に 紛れ込んでいたのだろうかと思い始めるほど

創られた合成の家族写真の場所が、あの花の咲く場所だった



光を失った絵画に・・・ 

  From far Away Beyond ...


 “ 向こう側より ” そう書かれていたような気がしたのは・・・



気のせいではないかもしれない . . .







2匹の白猫に連れられて

彷徨った森の中


深く美しい海の彼方から 
Deep Sea - From far away beyond beautiful sea

底辺からの 0 の風に・・・


飛翔の空の先から
Fly Away

天辺からの 0 の風に・・・




彷徨う想いを、その向こう側に乗せて




心の中の彩は





なにいろ


それとも


心の中の 


光か 影か










          




© From far Away Beyond Beautiful Sea.'Myth BLUE BELL' Blue Bell wood-pathaway * To the Index of Myth.BLUE BELL in mimi's world -7 & Fairytale * Tear magic - HOPE and DESIRE






Myth. BLUE BELL


- 鈴鳴り岬の向こう -


CAST









______ この森は、とても広い


    たくさんの花が咲き、大きく伸びる樹に時間を感じ季節を愛でる

    風が揺らし、造る木漏れ日に

    青い空が見えると・・・       

    風が吹き抜け、運ぶ香りに

    深い海を感じると・・・

                     ・・・幸せ________ 


    
    空の色と同じ花の広がる絨毯の様に、この森の中でただ一箇所

    蒼いりんどうだけが咲き、広がる場所が・・・

                      ・・・好き_________

     
    幸せだと思うその場所が・・・

    
    好きな程想うその場所が・・・


    
    この場所に ____________





「 あぁ、そうそう。ごめんね。
  鈴音、あなた叔母さんになるから。 」


「 そう。じゃぁ・・・ うふふっ
  怜お兄さまも、喜んでいるのね。 」


大好きな、沙夜も怜お兄さまも、2人ともが幸せならば・・・

私にも、幸せな気分にしてくれる この方々がもっと大好きになる。



うん・・・



頷いた沙夜 さよに・・・

浮かぶ笑顔が、眩しかった。


「 そうそう、もう1人いるわ。 」


「 ふ~ん。誰? 何の事?・・・」


さよ の言っている意味も、何となく分かるようだった、その事・・・


「 あぁ、もしかして? 」


うん、そうなの・・・そう言っているのか、パクパク元気に口を動かしつつコクンと頷いた さや を見ていた。


クスクス・・・

「 沙夜 さや の事? 」


ごくん と飲み込んだ さよ は・・・


「 中り。 」


「 そうなんだ・・・
  東京のさやも、怜お兄さまの子を。 」


鈴鳴り岬に残り、母親の料亭を受け継ぐ さよ と、親戚に当たる彼女は地元のお父様の事務所に勤めていた、そのもう1人は・・・


双子の 沙夜 さや 


さや もまた、怜お兄さまと東京で不倫していると知っていた。




うふふふ・・・・


・・・・くすくす・・・




私達は・・・


________ チリ チリ カチャ カチャ


「 どうして、鳴良さま。 」

「 どうして、剣さま・・・ 」


カップを掻き混ぜる音までも、声まで揃って・・・


  ふ――・・・
  ふ――・・・


ふーふーする息までそろい、ゴクッと飲み込むお茶もお揃い。



「 ふふっ・・・
  何?2人とも・・・」


目の前の沙夜は、なんか言いたい事でも分かっているのか。


「 なんでもないわ。ただ・・・ 」

「 どうして、剣さまって、お1人なのかしら? 」


あぁ・・・そうね。と、お水を飲む沙夜を見ていた。


「 そのお1人って事ってさ・・・
  ご結婚されてない。って事? ・・じゃないか・・・」


独身ですと挨拶していたわ。と教えてあげる。


「 違うわ。 」

「 そう、違う意味。 」


「 何? 私が思っていることかしら? 」



  そう・・

  そう・・・


うん。と頷き、カップをソーサーに置くと、振袖の袂直しに、双子のメイドが後ろでお同じ様に揃って後ろに直してくれていた。


ティポットを持っている、双子の乳母さえも・・・


_____ おほほ・・・

_____ うふふ・・・



「 何がいいたいか、皆分かっているみたいね。 」


ここでは、双子同士が揃いも揃いすぎていた。


「 鳴良さまが、もうお1人いらしたら、よかった? 」


「 中り 」

「 正解 」


ね~・・・っと顔を見合わせて、首を傾げて揃っても、双子のメイドも、そうでございますね~と、お互い見合っていた。


_____ まぁ、よろしいでは、ございませんか・・・


そう言う乳母に・・・


「 そうよ。 」


沙夜が被る。


「 貴方のお兄さま。怜さまも、お1人よ。 」


同じ同じ、私達と。と言ってくれる沙夜に・・・


「 う~ん 」

「 う~ん 」


二人して、腕を組んで考えていた。


「 りんね? 同じかしら? 」

「 すずねも、同じかしら? 」


お互い言い合うけれど、同じ事を考えているか、いっせ~の、せ。で言う事にした。



いっせ~のぉ・・ せっ・・・


「 蝶子も居るしね。 」

「 蝶子との3つ子だし。 」


あっ同じっ! 指を向け合って笑いあう私達。


お互いの間に、1人の剣さまが居ても、お互いにいいかと思えるのは、沙夜と似ているかもしれない。

でも、私達には、もう1人の双子の片割れが居る、ここに居る皆と違う事。



「 そうね・・・ ちょっと、微妙ね。 」



沙夜も其処には、気付かなかったのか・・・

二人で1人の男の方を愛していても、お互いにとても仲の良い双子。

それは別に構わないと、私達も思っていた事だった。







 
鳴海 鈴音 & 鳴海 鈴音

なるみ すずね & なるみ りんね


From far Away Beyond . . .         .
 
  BY




― 京子 ―




鳴海家の二卵性三子の内、一卵性双生児の2人

鳴海の歴史を守ろうと華族の誇りを胸に刻まれて育てられた母親、子を産む事に悩み囚われた一人娘の母には、婿の公家家の財産を奪った後の祟りとされ、森の中に命在りつつ葬られて・・・

生涯をここから出る事はない のだろうか・・・

その影を 陰の後ろに 2つの翳りをそれぞれ 両方から輝かせたのは・・・・・






                    


鳴葦 沙夜 & 鳴葦 沙夜

なりよし さよ & なりよし さや


From far Away Beyond . . .         .
 
  BY




― 琴南 奏江 ―




鐸杜 領とは、異父兄妹
料亭の女将である母は、双子の愛人がいる。愛人の鳴海代議士との間の子 領を生んだ後、鳴海代議士の旧家鐸杜の本家を継ぐ双子の兄との間に、沙夜と沙夜を身ごもった。

地元の土地に暮らし料亭の若女将として過ごす さよ
地元の鳴海事務所の受付嬢をしていた さや
東京の事務所に移った後、受付嬢から代議士の息子 鳴海怜に見初められ社長秘書としても愛人としても過ごす。

同じ時して・・・

双子の2人は、1人の男 鳴海怜の母親が待ちわびた、鳴海の血を引く子を身ごもったが、どちらとも双子。
女将の母からの遺伝子の繰り返しの様に、公家の父からの遺伝子に、この待望の鳴海の血を、祟りとされるのかは・・・・・


    




その影を陰の後ろに輝かせて





一人の鳴の字を引き継いだ血の者、その名 剣に、気付いてもらえた・・・ 事

いや、森を切り開く勇者の様に、森を開拓しようとしている救世主の様に

その魂に、魂が触れる様に・・・






人が神に召される時に、羽が背中に生えて その空に、自ら飛び出す

その見えない姿が、空の彼方に消えるまで・・・

祈りと共に見送り、自らが飛び立った意志を、空に向けて欲しいと願う



向かうその先・・・



蒼く煌いて目に届く深い霞は


白く


光に反射して映されて

そう人の目に見えるだけ





白い羽衣を羽翔たかせ




気付いて もらいたく・・・・


幻として 現れたのか・・・・


もしも、生まれて直ぐこの森にもう既に葬られたのだったら・・・

魂だけが漂うその森の綺麗な色を

鳴の皆は、この世に広めようと・・・



それは、煌めく銀河を手の中に輝かせるか

心安らかに落ち着く、レジャー開発か



人々の心を癒す物をこの世に生み出す場所として

人々の心を癒す観光の場所として


同じ 鳴よし の・・・ その場所を訪れた者への癒しなのか・・

鎮魂の癒しなのか・・・・


鳴の付いたその土地に


波の音の中に


鈴の音が聞こえたら・・・・・・


想いを馳せて、鎮魂を祈りつつ


遥か彼方の向こう側からの風に 


見えないものを見ようと また 想いを馳せて




深く美しい海の彼方から 
Deep Sea - From far away beyond beautiful sea

底辺からの 0 の風に・・・


飛翔の空の先から
Fly Away

天辺からの 0 の風に・・・



蒼き影が 蒼い影の後ろに

蒼き影が 蒼い影の正面に


心の中に燈る想いは果てなく

噴き続け 吹き続け

心の中の灯った後ろの影までも

透明に彩点かされて



彷徨う想いを、その向こう側に乗せて



蒼澄い空の天辺が 蒼澄く透明な海に彩映す様に・・・

澄んだ心に見えないものを感じて欲しいと願いを込めて



零下


冷たそうにも・・・



麗華


可憐にも・・・



怜花


愛しくも・・・



霊歌


想い深く・・・





それが何かとか 心の中の想意とか 分からないままでもいいと

分からないまま 燃え盛り続ける糧は 噴き続け 噴き続けて・・・



心の中が


動き続けた ・・・




真意


真心を込めて・・・



深意


深く探求し・・・



芯異


ありえない幻想を・・・



瞋恚


心中に贈る・・・











心の中の彩は





なにいろ


それとも


心の中の 


光か 影か



幻か






美しい海の彼方



From far Away Beyond . . . .



向こう側からの




止め処ない




___________ 幻想へ ・・・・・








CM: --
TB: --

Myth. BLUE BELL - Last Act 3.3 - 





友達から

親友に・・・


親友から

  心許せる 親友に・・・





― お前とのプロジェクト

剣の・・ プロジェクトの為に

血族の結束

  


それが一番だと

重要視した・・・ 

親友



「 俺、親友がそう言ってくれた時・・・ 」


それ・・・

心許せる

親友なのだろう



「 人生 後々 好きなことに

自分を埋める方が

幸せだと・・・ 俺は・・・

いや、俺達は・・思うけどな。 」



胸の中の感情に 

Ture Faith 

親友に宛てたメールの様に

  自分に・・・

自分の中に居る彼女に聞いていた





_____ Myth. BLUE BELL - Last Act ∽ -

mimi's image music * Experience by Ludovico Enaudi






・・・ 自分のここが知っている ___________



「 怜・・・ 結婚は、俺・・・

  好きな子とも、好きな事も・・・ 両方できる

  ・・ただ ・・・・  」



自分が一目惚れした子が、自分の人生にとっても 欠かせないものを持っている。
戸籍上の繋がり・・・

いや、それ以上のもの・・・ 絶対に、変えられない血縁

一石二鳥と言ったら・・・ 誰もがそう思う事、なのに・・・・・



「 ただ・・・?
  ・・何か まだ問題ある? 」



一石二鳥以上、何を望むのかと言いたげな怜には・・・


怜との親友関係の方が、彼女を知ってからより断然長い。

社長同士の付き合いと、親友同士の付き合いと、知っている事は多い。から・・・

どんな事を、この親友が心の中に隠しているとも、見分けられる時・・・

自分の心がいつも瞬時に捉えていた。


それでも、今は、この自分の心の中が分からなかった。



「 ・・・後ろの正面が誰だったのか 」


「 なにそれ・・・ 」



ぼそっと言った独り言に怜の声が聞こえていたけれど、暖炉の炎を見詰めていた。



「 そうか と こううん 
  かすみ の にし・・・」


「 剣・・・ ? 」


強い口調だった親友が、本気でどうしたと聞いている声に・・・



「 ・・なんでもない 」


親友に返す言葉が見つからないのは、自分の心が何も答えを言えないから




ふ ―――― ・・・



タバコの味が . . . . .








蒼花

あおいはな





紅雲

くれないくも





霞 のにし

あいかすみ のにし・・・・







・・・タバコの味が、珍しく、苦いと感じていた _________ . . . .






蒼花 と 紅雲


「 そうか こううん なのかな・・・ 」



霞 の 西


霞の中に隠された・・・  にし 二子 



森の方から、月が昇り朝日が差す・・・・ 

森は 東



では、西は・・・

紅色の夕日が沈む・・・ 海の霞



隠しているのは、りょう の名の 表だって輝く両方の二子




 From far Away Beyond Beautiful Sea.¿






_________ 森の中の写真・・・


背の高い樹々の木漏れ日が、林道を明るくスポットライトの様に照らし出していた。

ものすごく不自然な写真・・・


鳴海令の肖像画の横に、復活した月光に共鳴する銀のフレームに輝いていた
それに・・・

目を凝らす間も無く目隠しをされて、直ぐに見えなくされた。 




今は・・・



廊下に大きく飾られたその画 ________ . . .


この屋敷に来た時、遠い階段の上に飾られ掠め見ても、一枚の大きな絵画だと思っていた。

印象派の一枚だと・・・



自分が見た

蒼くりんどうの群生して咲く場所


自分が足を踏み入れる事を躊躇った、その場所に家族が写っている。

木漏れ日のスポットライトを浴びる様に、浮かぶ家族。

林道の左に・・・ 
鳴海りょうの肖像画が、並んだ樹に掛けられて、木漏れ日に浮かび奥に続いている。

林道の右に・・・
双子が並ぶ肖像画が、同じ様に樹に掛けられ、木漏れ日を浴びて奥に続いていた。


ただの絵画にしか見えない、

サルバドール・ダリか、シャガールの様な、想像上の幻想の風景画で・・・
ダヴィンチの最後の晩餐風な・・・

絵画だとしらっと通り過ぎていたその、家族の肖像画。


森の中心に居る家族は・・・


鳴海夫人と鳴海代議士

この夫婦の間に立っている男の子が

幼い頃の 怜だろう・・・


夫人が抱いている女児の赤ちゃんは・・・

白い 麻の葉の着物に包まれた 蝶子


そして、代議士が抱いている・・・

白い 麻の葉の着物に包まれた 女児の双子



鈴音・・・



代議士が両腕に抱える様に

2人の女の子を抱いている ________ . . .




すずね  と  りんね



3つ子の女児の赤ちゃん


二卵性双生児の 蝶子に・・・

もう一つの一卵性双生児 鈴音と鈴音の双子は

同じ 白い あさのは の着物に包まれて目を閉じていた。




紅色の着物の鈴音 りんね と

藍色の着物の鈴音 すずね の2人が・・・



どちらかだったかは・・・

冷たい手に温かい手に

触れた柔らかい唇の二つの笑い声に

抱き寄せられて目隠しされて

握った右と左の手がそれぞれ・・・



どうなっていたのかは・・・



_____ あぁ、なりよしさま こちらへ・・・


2階の向こうが霞むほど、長い廊下の先に、もう1人の乳母が頭を下げている。


_____ お嬢さま方も、鐸杜さまも、怜さまも
    まだまだ、お遊びがお好きな方々に・・・

    種も仕掛けも、いつも私たちは慣れております。


_____ 乳母様は・・・
    お子さま方のお遊びにお付き合いなさりませんと
    いけない立場でございます・・・

_____ 乳母様だけでなく、私達も・・・


まぁまぁ、時々叱らないといけない事も、大きくなられて出てまいりましたが。そう話す乳母と・・・
こちらも双子のメイドに挟まれて、二階の先にあるのだろう茶室に、促されるままついて行った。


_____ 乳母として、私達は・・・

    怜さまと領さまが、お生まれに成られた時から、育てております。

    私達は、もともと 双子の多い鐸杜に仕える 双子の乳母ですので・・・



その様な乳母の話に、双子のお嬢さま

鈴音 すずね と 鈴音 りんね

双子の乳母に、乳母に直仕えの双子のメイド・・・


手すりを降りた 鈴を失った レイが・・・

もう1人の乳母の下に走って行った。




双子ばかりに囲まれて、拾った鈴を渡すのを忘れてしまったのは・・・




キスをした感触がある唇に手で触れて、指先で唇を撫でその手を見た。


紅は・・・


自分の手に付いていなかった。



口の中に残る抹茶の味と、柔らかいキスの唇の感触と

頭の中で確かめながら・・・

振り返り見た、家族の肖像画。



照明が消えているだけか・・・



どうして、色が無いのだろうと・・・

離れた場所から思った事 . . . __________





白黒の視界の中

誰が創ったのかとまで・・・

この場所から、絵画に入れられたサインを読む事は出来なかった。







東の 二子が教えてくれた・・・


1つの心の中に、灯された

蒼と紅の感情に・・・

出逢った時から、心の中で自然と2つの感情が生まれていた自分。






________ 霞掛かる 二子に尽き 還る 時のままで





月食の夜


10月の名月ではない 茶会


光を失った 満月が 浮かぶ 暗い空に

輝きの裏は 影でなく

陰の場所は 翳り無く

光に目を眩ました者には

見得る事無い・・・

復活を果たした満月が蘇かえる




後ろの正面 誰・・・


背後に鬱蒼と生い茂り見得無い筈の満月に共鳴した銀の家紋


東の森に繋る満月が

天中に架かった時


月食の中に消える

光を翳らす影は蒼地星


天中を越えた時

西の海に繋る満月と化して



十月十日の朝





チリチリ・・・

・・・シャラシャラ・・・




鈴の音


鈴鳴り岬の音を


鳴らす警鐘の


沈黙





静かに燻ぶる蒼き熾りに

飛び遷る勢力の紅い熾り



二つの感情が心の中に

居座っている心こそ・・・



見つけられない自らの居場所



だと・・・






暖炉の中で勢いよく燃えている、炎を見詰めて・・・




_________ シャラ・・・   .



パチッ・・  パチッ ・・パチッ パチ    .





暖炉の中で燃える物が弾ける音がする中、暖炉の上で音無く歩く白猫のスズ。
歩くと鳴る首に付けた鈴は・・・


  にゃお・・・


錫の花瓶に、頭から首、背中の順に押し付けて壁との間をするっと抜けた。


________ シャラ シャラ・・・



歩くと鈴の音が鳴る・・・


体を擦りつけた白猫が、花瓶と鈴がぶつかっている時、金属同士の音は鳴っていなかった。

その下の炎は、メラメラと勢いよく燃えていたブランデーのかかった書類も形無く崩れていた。


「 次・・・ 」


怜が口を開いたと同時に、吸っていたタバコを暖炉に投げ入れた。


_____ カツッ・・・


小さな金属音がした。

その方に目を向けると、怜は箱の上に置いていた、シルバーのライターと鐸杜のタバコを
何も入っていない傍の灰皿の上に乗せ変えた。

暖炉の炎が映る・・・

ピカピカに輝く銀のライター。その下の灰皿とぶつかった音。
怜は箱の蓋を開けると、一番上に乗っていた写真を見ていた。


「 今度は、俺の・・・ 」


両手で写真を持った怜が、写真を見詰めながら言う。
フッと短く溜息を吐き、飲み残したブランデーのグラスの淵に片手を置いた。

グラスの淵を人差し指で一周すると、怜は・・・


「 親父が首相になったら・・・」


小声で写真を見ながら、ブランデーの付いた指先で写真の表面をゆっくり撫でた。

写真の中の人物を愛でる様にそっと撫でた怜は、優しい笑みをしていて・・・
突然、その目元を険しく変えた時・・・

両手を閉じてその写真を半分に折り曲げた。


「 官房長官に成る時の為
  ・・って、ところか・・・ 」


半分に折りたたんだ写真を、暖炉の炎が大きな中心・・・
赤々と燃える炎に、置いた・・・ と言うのが合っているのだろう。

投げ入れる事なく火の上に置いた写真は、炎の中でゆっくり開き始めた。
怜は寂しげな顔のまま、炎の中でゆっくり開く写真を見詰めていた。

写真が開いた時には、もうその中に写る写真の部分は溶けて縮んでいた。


俺は・・・

タバコの灰が落ちない様に、火の付いた部分を上に向けていた。


「 怜・・ どうして
  ・・ それまでも・・・」


________ チリ・・・


怜の方に腕を伸ばしたからか、動いた膝の上でレイが起き上がって、スズの居る暖炉の上を見上げた。


「 身辺整理。 」


炎を見詰めている怜の横を、背中を擦りつけながら通り過ぎるレイ。
怜は炎を見詰めたまま開いた手をレイの背中に置くと、レイは怜の手に背中から尻尾までを付けながら通り抜けた。



「 気が狂った、母親の昔。
  それを、隠せってさ・・・ 」


こちらを向いて微笑む怜だけれど、夫人が狂った意味が分からなくて、伸ばした手で怜の手首を握っていた。


もう、表面が溶けて見えなくなったその古い写真は・・・


自分も、鈴音の屋敷で見た、森の中の家族写真

窓の無い壁際にかかっていたものと同じ。 それに・・・

階段に飾られていた、家族の肖像画のものと同じだった。



「 俺は・・・ 」


怜が開いた言葉は・・・ 怜自身でも理解できない事だった。


「 親父がさ。
  消去しろって・・・ 」


どうして家族の内容を隠す必要性まであるのかと・・・ 思っていても
反論できない息子の怜・・・


「 お互いの愛人関係を消去するのに
  親子のその・・・ 鳴葦を・・・

  ・・・あれ・・・ 」


もう、写真の下で形の無くなった調査書を見て言った。


「 俺、あれ見ても別に?って思ったんだよね。
  調査が途中で止められた、母の依頼。
  その依頼者を調査した、親父の影から・・・
  親父だけ、何か聞いているんだよな。 」


だから・・・

     ふ ―・・


短く溜息を付いた怜が言いたいのは、たぶん なりよし が、引っ掛かっている事だと・・・


「 剣、でもな・・・
  妹と結婚するのは、大歓迎だよ。 」


微笑む怜は、俺の顔を見ずにライターを取り上げた。

箱の中に入っているのは、誰がどう見ても大した事ではない、誰もが皆持っているだろう

家族の写真ばかり・・・・ 幼い頃の思い出。



「 ま、俺は・・・
  双子の妹には、いや・・・・ 」


________ シュッ


怜は、自分が子供の頃の写真の一枚に自分で火を点けた。

角から燃えるその写真。
表面が縮む様に溶けて見えなくなる、そこに・・・

双子の妹が、仲良くお兄さんに寄り添っている。


火をつけた写真を暖炉に入れると、箱の中から同じ様に、鈴音が写っている写真を投げ入れて行く。


「 なんでかって、親父に聞く事も出来なかった。
  秘書の仕事だって、ただ言われただけで・・・ 」


親父、たぶんもう、俺より先に知っていたのかも・・・

炎を見詰める怜は、燃える写真を見ながら話し出した。


「 俺の愛人が、2人とも妊娠した事。
  父親になった、俺より先に・・・さ・・・     

  俺の親父が、調査を止めたと・・
  東京に帰る日に
  秘書仕事しておけ。って、言い残しただけだった。 」


でもさ、よく考えるも何も・・ そう話し続ける怜を見る事が出来なくて、タバコの煙が暖炉の炎で渦を作って、落ちそうな灰に目を向けていた。


「 なぁ、代議士・・・ 
  俺の予定も知ってたって事だよな。 」


いつまでいるか伝えなかった俺。代議士にここで会った時も、代議士は何も言っていなかった。
俺が東京に行っていない間に しておけと怜に残していったのだとは、怜も分かっている事だった。


フゥ・・・―――


怜はそれには答えなかったけれど・・・


「 2人ともがさ・・・ 妊娠したって、俺に言ったのが
  何でこのタイミングなんだって、考えた。

  きっと、親父に分からない様にチャンスをくれてたって 」


俺の・・・

怜は、目を瞑って言った。


「 俺の気持ちを確かめろ。って事だって・・・」


それは、怜が彼女達を愛しているとか、どちらを選ぶのかとか、二人とも捨てるとか、そんな事でなく・・・


「 俺が、自分の人生の為に動いている事ぐらい
  緑だって、沙世達だって知ってるよ。
  女が重要じゃないって言うのは当たり前で・・・

  会合で剣が俺にしか下せない判断を提示してくれたのだって
  俺にとって、東京に行ったいい理由が出来て好都合だった。

  剣や山延とは、いいパートナーで居たいと思うのと・・・
  親友としての気持ちに、義兄弟になれるか。 

  それを、沙夜達は確かめろと・・・黙って上手く事を運んでくれて・・・」
  

怜が会合に出るなら、俺が怜にしかできない事を提示してくる事ぐらい、頭のいい怜の秘書なら分かっている事。
怜には、受け継いだ鳴海からのものがある事も、婿に来た代議士にとって知っていることであり、息子に継がせ婿に何も継がせなかった妻に見せ付けたいのか、夫人と代議士は怜の取り合いをしていると感じた。

それを、自分で考えて欲しいと、怜の愛人たちは、怜にチャンスをそれとなく与え導いていると思った。

  
「 双子の彼女達が、同じ時に妊娠した事も・・・
  自分の兄から聞いているのか、愛人の女将からか
  
  まず言っとくわ。俺、彼女達とは、従兄弟じゃない戸籍 

  彼女達が生まれた時、鈴音達と同じ日でさ・・・
  彼女達は、生まれつき 鐸杜の名を名乗る事は無かった。 
  それにもう、父が選挙に出る時には、抹消された双子。

  違う人として、この世に欺いて生きさせられている。



  それでさ・・・

  また歴史は繰り返すと思うほど・・・


  双子から双子が生まれる確立は高いとは知っている。 

  でも俺は、母の様に双子が不吉かとは、思わない。



  さや も さよ も、お腹の子・・・

  ・・・・双子 だって。

  もしまた・・・ 同じ時に生まれたら・・・ 」


目を瞑った怜は、母親と一緒に写る自分の写真を握り締めた。


「 母が待望の息子の子。 抹消するとは思えないけど
  鐸杜の本妻側の緑と、愛人側の沙夜達と・・・
  同じ鐸杜の血縁があって・・・

  なりよしの名を持つ、料亭の女将が
  何かの繋がりが、剣の方とあるのかどうか・・・・ 」


怜も本当に知らない事だと、嘘を吐いている様には見えなくて、掴んでいた手首を離し、空のグラスにブランデーを少し注いだ。


_______ カチッ


怜は新しくタバコに火をつけて、俺は灰皿を横目に、暖炉の方にタバコを持った手を伸ばした。


ふ ―――・・・


見る影も無く、瞬時に縮んだ写真の数々は、黒い煙を上げて燃えていた。
その炎を瞳に映している怜は、タバコの煙を暖炉の上の花瓶に掛けていた。


「 アイツ・・ 領。
  あの花瓶を作った奴。 」


怜には、これから話す事のほうが重要だと思えた。


「 すごくない? 知ってる?
  幻の日本酒、鈴道は、親父が
  幻想の光の鈴鐸は、領が・・・

  あの2人親子だなって思える時があって・・・」


俺さ・・・


グラスを強く握り締めた怜に・・・

お前だって鳴海を引っ張って世界情勢を動かして、すごい奴だと言ってあげたかった。


「 俺・・・ 社長と議員秘書と、立場が両方あって
  
  何も言い出せない議員が、国を変える事が出来ても
  
  日本の裏を暴露して経済を引っ張る社長の立場でも
  国を変える事は出来なくて・・・

  両方持っている俺にとって
  
  籠の中に閉じ込められていると感じる時があって・・・

  母からの社長業に、父からの参議院。

  自由に生きるアイツ、領と・・・ 
  自由な様で自由じゃない、俺・・・    

  恵まれているかって・・・ 恵まれてないんじゃないか?俺・・・」


怜は笑いながら、グラスに口を付けた。


「 アイツ・・・ 領だって・・・ 
  きっと、自由に生きてる様に思えて・・・

  頭の中を見えるものに変える事だけ、世界に送り出して
  名前も顔も明かさない事が、世界で有名でもさ

  顔も名前も出してはいけない。 

  ・・・ 親父からの拘束。

  それに、戸籍は・・・ 
  ・・・父親の手で抹消されている。 この世に存在しない奴なんだよ。 」



無いものねだりの様に、きっとあいつはアイツで、俺はオレで・・・

人は、人を羨む様に創られるから

向上心が心の中で燃え出すと思う。  
                



幸か不幸か・・・


生まれながらに置かれた、立派なレールの上。

見えない遥か彼方の先に、向かう様に・・・

はみ出してはならないレールが準備され、前を見ることだけに集中しろと産み落とされたその傍で、レールの無い外側に置かれたもう一人・・・

遥か先方がそこから見えても、横に広がる大地に目を向ける


どちらがいいかなんて・・・

もしも自分の魂が選んで生まれてくる事ができるのだったら

どちらが好かったかなんて・・

火を点けられて、燃え盛り始めたこの心に、そう思い浮かぶ想いは

生まれてないと・・・

考える事すら、必要の無い・・・ 

・・・剣の様に、考える時間が勿体無いと同じ様に思う。



「 俺達・・・ 鳴海怜も、元、鳴葦領も
  自己を殺されて、生まれてきたって言ったらいいか?・・・ 


  自分の意志と関係なく、ただ・・・親の人生の都合上

  殺されず生きさせず

  殺されて生かされて

  幸せだろうって、人から見える華々しい立場かもしれないけれど

  俺は俺なりに、自分が人として 欲望って言ったらいいか・・・
  したい事を制御されて、
  領は領なりに人としての存在の証明、戸籍を抹消させられて

  幻の奴だなんて・・・

  伝説みたいに成っているけど、本当は領だったら・・・

  俺が創った。って・・・ 世間に言ってやりたいと思う。  」



だって・・・ アイツ・・・

ふ ―――・・・・


怜は、唇に挟んでタバコの持ち方を変えていた。

鐸杜が持っていた様に左手の親指と人差し指で抓むと、右手で箱の中から写真を取り出し
その写真に、長くなったタバコの灰を下に向けて自然に落とした。


「 俺だって、半分同じ血が入っているから・・・
  同じ気持ちも性格も欲望も、心にすごく感じられる。 」


怜が灰を落とした写真は、その熱で真ん中だけ溶けた。


「 それに、俺も領も双子の乳母に育てられた。
  同じ様に、きっと育てられているんだよ、俺達・・・」


怜がそういうと、その写真を暖炉に向けて投げていた。


・・・名前を消されているのか

鐸杜が名刺を、必要とした者だけにしか作らない幻だという事も、なんとなく分かった気がした。
名前どころか、存在を隠せって言われて生きるって・・・

親のエゴの為に隠されて生きる者の存在を、父は知ってて断念したとしか思えなくなっていた。

父が、開発地の買収を断念したのは・・・

鈴音たち双子に、沙夜の双子が生まれた年だと、自分の年齢を遡れば頭の中でも直ぐに判ることだった。

この土地の因縁じゃないけど 『 いわれ 』 って、言ってた事

鐸杜の戸籍抹消に、その妹の沙夜達に、鈴音も・・・

きっと、影の力が見えたから、父は ポッと出の成金がその全てを知ったら
自分の身が危ないと、俺と母を、そして自分の人生を賭けた会社を守る為に、苦い思いに自分から手を引いたのだとしか、もう・・・ 考えようが無かった。


怜だって・・・


_____ 何も言い出せない議員が、国を変える事が出来ても
  
     “ 日本の裏を暴露して経済を引っ張る社長の立場でも ”
      
国を変える事は出来なくて・・・


そう言ったばかり・・・



・・・暴露。・・ か・・・

その事は、自分が社長をしてきて、身に染みる程裏を見てきた。
天下り先だって、世界経済を主導する上場ばかり・・・

何も影をまだ知らない、ポッと出の社長だった父。


知って、暴露して・・・

経済を騒がせて・・・

憲法を変える事は出来なくても

日本事態ならず、世界の経済を狂わせる事は・・・ 可能

国が他国からの影響を受ければ、議員なんて・・・ 総辞職
 
その道しか残ってないだろう ________



自分の人生を狂わせられる事を嫌う、由緒に伝統、それに纏わるプライド・・・

父はきっと色々な裏の影を知ることに成って、断念しないと自分が殺されると


“ 生きたまま 殺される ”

生かされ、殺され・・・ 生かされず、殺されず・・・


人生を失う って・・・ やり直しなんか出来ないほど。
実際に殺されるより、隔離された籠の中で抑圧に制御され、ただ、本当に死ぬまでの日にちをカウントして、死ぬ事を望む楽しみが待っている人生に怖かったと、今、自分でも思えていた。

父が会社をここまで一代で大きくしたのも、手を引く事で影からの力を貰ったのかもとは・・・
自分自身もしているだろって、自分に言い聞かせる。
例えば・・・ 一昨日の会合での お互いの実益の合併で見た目だけ大きくし、上場企業に信用を付ける事。
表舞台のそんな見えるところでなく、裏で手を回したのは怜にだと・・・

父は、まだ俺には分からない真っ黒い腹の中の影に飛び込んだのかもと。


幸か不幸か・・・

躊躇った真っ直ぐの道を、目隠しされて、遠回りして

両手を引かれて 連れられた その先・・・・


手を引く事で、差し伸べられて 勝手に連れて行かれる 天女のいる世界

生きたまま殺された世界には 影の中・・・

美しい幻が現実に成って 自分に降り注ぐ

覆い被った世界には 光が届かなくても 

闇の中だからこそ美しく 煌き輝く・・・ 

影の中の影に恐怖を感じた後 大きな音著に信用がもてた心



幸か不幸か・・・


父も同じ様に考えただろう

素直な俺には・・・  『 いわれ 』 と言葉を変えて

自分が彼女に、由来を いわれ に変えた様に・・・・




そう考えていたのは・・・

怜がずっと1人で暖炉を見詰め、自分の思い出たちを、その火に自分の手でくべながら話してくれている事だった。


怜は・・・

首相候補に呼び名が出た、父親の重複選挙の事。
衆議院の解散が無ければ始動しない参院ではなく、小選挙区からの衆院選に選ばれれば、次回も当選率ほぼ・・ 100%
任期が、確定され易い その年月も・・ 怜が出馬するのに丁度いい年数だった。

だから・・・・

代議士は、自分のこの故郷での見栄えをクリーンにする為に

由緒に縛られたまま安定の のほほんとしている貴族軍団参議院議員のうちにさせているんだと・・・・



「 あのさ・・・剣。
  知ってるか? 知ってるよな・・・ 」



フッ・・・


悪いと言いながら、話を止めない怜には、心が咎めて堪らなく成った爆発だと
男同士に時々訪れる、精神的なバイオリズムの調和調整時・・・

いわゆる、男の精神回路の生理、心が放たれたい時だとただ何となく聞いていた。


「 剣ってさ、女に興味が薄いと思って
  俺は剣には仕向けた事ないけど・・・ 

  女の子を交えて、接待して・・・
  性欲を同じ精神の欲望に刺激して、交渉させる

  それは、よくあるけど・・・ 
                 ・・俺は・・  」


あぁ、それは・・・

日本では、法に引っ掛からない抜け道。山延も使ってた言葉、盲点を突いた抜け荷と同じ
確証されないから、法に裁かれる事ない。人権の尊重、訴えが証明にならない日本の憲法だったら、日本人の性格 泣き寝入りの利用だとは、自分が学んだアメリカでのビジネスと違うと、日本に戻って気が付いた。

訴える事自体が、犯罪の様なイメージを創ったのは・・・

議員だろ・・・ って・・・

この親友だけには、絶対に言えない事だけど・・って、思っていた。
でも両方の立場を利用する怜には、分かっている。



そんな怜が、俺に伝えたい事・・・

義兄弟になる為の、心の準備かもしれないと思っていた。

俺への、暴露

親友への暴露は、パートナーへの暴露で、納税者への暴露で、
企業社長同士、敵対・・・ 敵対企業同士 土地所有者と敵対する買収者への

俺達、関係がたくさん在り過ぎて・・・

俺も、怜も同じ。わずらわしいそれぞれの関係を、たった一つ


 “ 義兄弟 ”


義兄弟だけにしたら、ただの・・・兄弟喧嘩に成るだけ。

そんな想いも、自分を結婚に決意させた、一つの理由・・・ 


 “ 好きな事 ”


人生好きな様に、動かせる事を望んだ結果。
女の子に愛が無くても抱ける男が、決意したい一つの人生の生き方・・・

自己に酔いしれる 自我自愛の自己満足で欲求を満たす、男だけが出来る事。

怜は、それを理解できる女を見つけたって・・・思っていた。



「・・女の子を交えて、接待して・・・
  性欲を同じ精神の欲望に刺激して、交渉させる
  期待させといて、それ以上は女の子にさせない。 
  それは、よくあるけど・・・ 

  俺は・・  

  枕営業。 それと同じ事・・・
  俺・・・

  さよ にも さや にも、させてる。
  
  親父も、彼女達の母親 女将にさせている。

  だから、妊娠したって言われても、自分の子かって・・・

  初めて自分が心から愛した女を、疑うって自分が嫌になって
  それと、同時にさ・・・
  妊娠させたのが、どこかの重鎮だったら・・・

  利用できる。って・・ 思った自分も居て

  自分の為だって、俺の事を愛してくれているなら
  俺の人生の為に、出来るよななんて・・・
  
  親父と同じ。

  母が狂ったのは、領が同じ時に生まれて
  いろんな男と寝れる、愛人の女将に・・・
  子供の父親が自分の夫だと言う確証もあるのか
  そう疑った時から、始まった。

  それ以来、男を信用できないっていうか・・・
  固いんだよ 華族の考え。

  側室の多い公家にはさ・・・
  親父の家系は、当たり前なのに 

   ・・・そこに頭を下げた 華族のくせに・・・ 」



父の人生のために、自分の子供の頃の思い出まで捨てなければ成らない息子が

大きな笑顔の写真ばかり、この世に存在しない戸籍で生きる人との物
子供の頃貰った手書きの誕生カードや年賀状なんか・・・

達筆な文字・・・

年老いた乳母が書いた宛先かと思う、郵送ではなく手渡しで渡されたと話しながら
父親の作った汚点の消去は、息子にとって人生の過去を消滅させられる事。

それでも、その息子本人がその未来を望むなら・・・

俺が協力してやりたいと思うのは、親友だからなんだろう。



「  俺・・・
  絶対、忘れられない。 」


怜が息を呑んで見ている写真は、双子の写真。
暖炉に入れず、俺との間に置いた写真に手を乗せた。


「 鐸杜家の乳母。 親父達の乳母でもあった。
  若いからな、二十歳前の結婚ばかりの家系。

  俺も領も育てられたその双子の乳母にさ、
  これ・・・ 」 


トントンと叩いた写真は、鈴音達の生まれた時の写真だった。


「 どぉ? ありえる?

  母親。自分で産んどいて・・・


  気味が悪い って言った。

  祟られてるって、自分で言った事

  俺・・・ 絶対、忘れない。  」



一度もその腕に抱かなかった母親。
子に恵まれない一人娘の鳴海家に、婿に来た子沢山の家系の父親。

庶民の俺には考えられない、血族の由緒は・・ 血腥い ________. . .



「 父から聞いた事。俺が生まれた時・・・

  待望の息子が生まれて、でももう1人父の子
  領が、同じ時に生まれたのを知った時から、母は狂った。

  父に何を言うわけでもない・・・

  母が、父の所有物を鳴海の物として、奪った後だったから。

  俺を手元に置いても、育てる気があったのか
  俺も領も、それぞれ父親の乳母に育てられてさ・・・
 
  母がまた妊娠して、生まれた 蝶子たち・・・  」


ふ ―――・・・


怜は、写真を見ながら、深呼吸する様にタバコを吸った。


「 赤ん坊を見て、公家の血に祟られたって、発狂して

  その、自分の妻を見て、父が冷たい顔で言った、第一声。

   『 子供が欲しい・・・? だったよな・・・
     よかったな。たくさんの跡継ぎが、産まれて。 』

  ・・って、言った事も・・

   『 鳴海の望みが叶ったな。貢献したよ 』って・・・

  俺、小さいながらにさ、もうその頃から・・・
  裏の悲劇の様な父と母の別々の心だけは、心が感じていた。

  それが分からなくて、怖くて、乳母に抱きついたら・・・

  母が・・・ 連れて行けって・・・  
  俺の乳母はそれきり、この屋敷に姿を見せなくなった。

  自分の父母が、仮面夫婦だって言葉は知らなくても
  そのイメージは、その時焼きついて、いつの間にか

  結婚する事と恋愛は違うって、無意識に出来ていた。

  それと、女は単純な男の欲求を、簡単に満たす
  いい道具だって事も、結婚した時、自分で気付いた。 けど・・・




________ シャラ・・・

      チリ チリ チリ チリ・・・  




2匹の白猫 レイ と スズ

2匹とも仲良く暖炉の上から飛び降りて、暖炉の前を占領する様に火に当たって寝そべった。


「 そう・・ この白猫。双子の鈴音達の猫。
  アイツら、父の影響か、沙夜や領の影響か
  同じ漢字で、名前を付けて・・・   」


怜は猫のお腹を撫でながら、火の前に寝転ぶ2匹の猫に邪魔される様に、鈴音の写真を火の中に入れる事はしなかった。



「 剣、俺・・・ お前の気持ち、痛い程分かる。 
  
  双子のどちらが、好きかって・・・

  どちらとも、決められないんだよな  」 





________ シャラ・・・  シャラ・・・

     チリ チリ ・・チリ ________ . . . 




俺の事を親友だと、心で確認した様な怜の表情は、穏やかだった ____________ . . .





Myth. BLUE BELL * Back Stage

mimi's image music * Experience by Starkey





怜が優しく撫でる猫たちは、お腹を上にして床の上で転がっていた。


「 この2匹の様に、同じ漢字を持つ双子

  鈴音 “すずね”も 鈴音 “りんね”も
  親父が名前付けたんだよな・・・
  
  母親は、俺の乳母にこの子達を連れて行けと言ったきり

  蝶子だけ・・・
  3つ子の最後に生まれた、ただ1人 
  二卵性の顔が違う蝶子だけ、抱きしめて・・・」


「 だから、女の子でも名前に 令 が付いてるって事? 」


「 態と鳴海の子だと、鐸杜家の同じ漢字と混ぜてな。 」



剣・・・

 親父からの伝言がある ________



猫を見ながら、そう話す怜は、自分にはまだ何も出来ない立場だと
その立場に立つために、今はまだ、長い物に大人しく巻かれていなければ成らない時期だと、考えていると思えていた。


「 俺の子が生まれたら、鳴葦から、沙夜たちも戸籍を変える。 」


怜は、目を瞑って止まっていた。


「 身の回りの全ての “ なりよし ” の抹消を命じられた。 」


それがどんな意味かは・・・
怜自体分からない、代議士が調査した結果を伝えられる事は無い様で



「 だから・・ 昨日、剣が言ってた様に

  鳴良に 妹を嫁がせる事は出来ない。 」



怜が手にしているタバコの灰が、ポトッと床に落ちた。


「 でも、俺にはお前が必要で、親父にも剣の親父は必要で・・・ 
  だったら・・・  親父と同じ様に

  剣・・・

       鳴海に、来いよ。  


  親父と同じ様に、鳴海に入れ。 」




怜の横でキラキラ暖炉の炎に輝く、灰皿に・・・ 怜は・・・

煙草の灰を落とした。



「 すずね と りんね 2人ともどうぞ。
  それから、このあたりの土地は、国に寄付させてやるから。

  鳴の付く 全員からな ・・・ 」




全部全部・・・

剣のご自由に _______





________ 鳴の付く  全員 から ・・・



お前の親父が昔々買収した


鳴良の 土地も






煙の立ち昇る短くなった吸殻を

真っ直ぐに上に向かう その薄くなりつつある煙が消えるまで

ぎゅっと灰皿に押し付けていた。






鳴海を動かしたいのなら、
  
鳴海の中から・・・
  
鳴海の名がないと、鐸杜家の様に

  


「 鳴海の議席数残り、2名まで。 」


2本の指を立てて向け、冷たい顔で優しく微笑む


その指に新しい煙草を挟むと




・・・シュッ


_________  ・・・チリン 


怜と目を合わせたままだった俺は、自分の膝に・・・

投げ寄こした 銀のライターと錫の灰皿が当たり奏でた音に止まっていた。




「 でも、その2名ともと・・・ なんて、考える鳴良さん?

  母と、気が合うんじゃないかとは・・・

  さすが、世界最大級の買収総合企業 第一社長 鳴良社長。 」






とぉりゃんせ・・ とおりゃんせ・・・


ここは どこの 細道じゃ







白猫の鈴と 花瓶 
アイツが作った二つの物は、ぶつかっても音を奏でる事は無く

沈黙を保ったまま


紅のリボンを付けた白猫が 

愛しそうに花瓶に摺り寄る花の香り


蒼い世界に初めて見た

天女の唇が動いた一(はじま)り



紫のリボンを付けた白猫が

愛しそうに花瓶に寄り添う花の香り


蒼い花で埋め尽くした

花畑の様な部屋の一り



銀のライターと錫の灰皿がぶつかった時、いい音を奏でても・・・






御用の無いもの、通させぬ

この子の7つの祝いに・・・






7人の鳴海りょうが、並ぶ廊下に

8人目の鳴海りょうは・・・

もうその名を 残った一つの漢字を使えなく

同じ繰り返しを余儀なくさせられる





お札を収めに参ります

________ ハッ はっ ハッ ははは ・・・―――




「 剣・・・ お前がこの世に

  鳴海 りょう を増やしても、いいんだよ・・・ 」





落としたい社長が居た時

寝て来いって、愛人を仕向けても

本当に体の関係を作った事はなく

俺だけに抱かれていた 双子の両方が
愛しくて・・・





「 すずねとりんね どちらが好きか、
  まだ、分からないから・・・ 」



「 両方と。 ・・・ってのも
  いいものだよ。 剣・・・ 」






・・・ かごめ かごめ

籠の中の鳥は いついつ・・・






「 議席数定員2名。そうだな・・・
 
  両方、同じ声に同じ顔に、同じ見た目。
 
  何が違うかって? ・・・寝たら分かるよ。 」

  



_____ 夜明けの晩に・・・




夜明けに、晩・・とは、どんな時間なのだろう

茶箱の・・・ 

雪 に 月 に 花


雪月花の幻想の様に

幻想の中に流れる幾時




もしも、鳴海に俺が入ったら・・・

コーポレーションの名も・・・ 変えられるって事だよな。



________ チリン・・・



それが せいかい と いわんばかりの 鈴の音に



政界の 盛会は 青海の様に果てしなく

姓階が 制海に 操事が正解の国




______ 信じる者は スクワレル ・・・




________ チリン・・・


「 あぁ、ごめん・・・」


俺の目を見詰めたまま、火の付いてない煙草を持った手でブランデーの瓶に手を伸ばした怜が

倒した紅色が、散らばった写真の上に広がった。




どうしたいのか

自分の心に聞いても

その答えは難しい

自分の人生の為に、吸収される

父が逃げた、陰の影




・・・籠の中の ・りは―――

『 口の付いたモノを言う鳥は、煩い者で 』





俺・・・ その籠の中に入るんじゃないか・・・



「 ごめん、ごめん。
  ツルッと 瓶が滑っちゃって 」


火の付いてない煙草を俺に向けた怜が、銀のライターに手を伸ばした時


________ カチ



「 そうだな。 

  首相が天下る前、一席設けて差し上げます。

  鳴良社長・・・・」



ライターに灯された炎と・・・


「 鳴海社長の椅子に・・・ どうぞ。 」



向けられた、煙草・・・



「 いぃや? ・・付き合え。

  ・・か?・・・」 





つると かめが 滑った・・・

うしろの正面・・・だぁれ _________




  『 じゃ、時々シチュエーションに合わせて、ってヤツ? 』


  『 うん、そう 』



双子の片割れに、素直に返事をし
 


  『 大変だな。コーポレーションの社長ってのも・・・ 

    ・・・ じゃ、付き合え。 』



兄弟の同じ誘い文句に、仝じ言い方に・・・




客じゃない客も、これから・・・・   .
・・・兄弟に、なるための    .
鳴海と鐸杜の二束の草鞋を付けた   .
片棒担がせて・・・・     .






あの幻想の写真を作り

肖像画を描いたのは・・・


だれ・・・・




  『 ハァ・・ “ めんどくせ~” 』



背負うビル軍を見下ろして、真似して そう言ってみた 自分・・・・







_____ もう いいかい・・・




デジャヴの様に、花瓶にタバコの煙を吹きかけ


  『 アイツ・・ 領。 
    あの花瓶を創ったヤツ 』


〃事を繰り返し・・・


花瓶の大きなアレンジメントの花の色に・・・


  『 古風なものより、豪華なアレンジメントの方が好き
    季節の花ではなく、自分の気分に合わせて・・・

    ・・・飾れる方が、いい ・・・・  』
   


______ にゃぁん・・   ・・チリ

         シャラ・・    ・・にゃぉん・・・・
           


白猫の背中に黒いすすが付いていても


  『 俺、その書類・・・
    ・・持っているよ・・・』



目の前で解き方を見せた、俺が巻いたリボンの色も・・・



______ カチッ・・・


  『 乾杯・・ って、もう・・
    ・・飲んでるけどな。 』



ブランデーの芳しげな色も・・・


  『 ごめん・・・
     つるっと瓶がすべった・・・ 』



蒼に紅に紫に

綺麗な彩に見えていて・・・



赤々と燃える炎の揺れる影までも

しっかりとこの目に見えている





おにさん こちら・・・ ______





天女の甘く囁く誘いに・・・





パチッ



パチッ



パチッ



パチッ






『 さぁ、お手をどうぞ・・・ 』





______ パチッ






________ パチッ・・・


  『 チョウコ? ミドリオネエサマハ・・・ 』


何かを断ち切るような音に・・・



  『 ナルホドネ~・・・ ソレジャ、シンゴウノナガサノコトモ
    ウチノダイセンセイニ イッテオクヨ


______ パチッ
 
     ・・・コクミンノ イケントシテ 』

 

指を鳴らす音に・・・・



______ パチッ


  『 イエェ~イ 』

  『 ヤッパリ 』

  『 ダヨナ 』

  『 ・・ダヨ。 
    ダッテサ・・・ 』


 
手を合わせて合意して・・・




______ パチッ


炎が燃えて・・ 木を弾く






おにさんこちら・・・

ての鳴る ・・・方へ





______ パチッ


ライトの消えた肖像画は白黒だったと思うのは

窓の無い壁に、翳に隠れていたからだろう・・ 
・・か ______. . . .







  『 オレの物を灰皿に使いやがった社長に鳴良が会ったら ・・・』


オレの物を、灰皿に使った奴に、鳴良が出逢ったら・・・

そいつとは
手を切れ・・・ か・・・・・


一期一会の作者・・・

灰皿に使った社長の、双子の片割れが、言っていた _____________






  『 ・・・いや
    鳴良社長、付き合え・・・』

  『 契約するな・・・ 』




  『 ・・・鳴海社長としての返答を 』

  『 その前に、一席設けましょう・・・』




足で踏んだり、尻に敷いたら・・・

オレの名前は・・ 潰れて消える _______


  『 オレやアイツラの作った物を灰皿にするなんぞ・・・
    顔に焼きを入れてるみたいで、オレは出来ない。 』






燃える暖炉の炎の前の、怜の顔を見る事が出来なかった。



でも・・・・


 “ オレやアイツラの作った物を、灰皿にするなんぞ ”



物と言っただけで、“ 灰皿 ” を創った事は無いのだろう。



あれが・・・

鐸杜の物だって気付かなくても

灰皿だと・・・ 一から思っていた自分は・・・


・・・・もう ・・・ _________ . . . . .








客じゃない客も、これから・・・・   .
・・・兄弟に、なるための    .
鳴海と鐸杜の二束の草鞋を付けた   .
片棒担がせて、やった・・・・     .

もう俺から離さないから・・・・   .


お前がお断りに時間を要する奴だと    .
よかったよ。心の綺麗なおにぃさん   .

________ クリーンで高納税者、権力ある清き一票を、どうぞよろしくおねがいします・・・・   .












なるみ りょう の名を・・・

令の付く、りょうと読む漢字は

鐸杜領 の 領しか残っていない。

この領を使えない様に・・・

親父・・・ 考えたのかもしれない。


女児に令と付けない鳴海家で・・・

すずね と りんね の双子に

同じ漢字を与え公家の血を濃く引き継いだ

鳴海の鐸杜として・・・

鈴音たちにその名を、父がつけた。


双子が不吉だと思うのは、母だけで・・・


1人である、俺と蝶子だけ

鳴海の兄妹として掌中の珠に治めた


でも俺も蝶子も・・・

公家の血だからな。


もちろん、領も沙夜も

それに、鈴音も・・・

俺達皆、不吉なんて事






それに、どちらに一目惚れしたのかは・・・




白い振袖で、天女の様だった鈴音も

紫の振袖で、竜胆を生けていた鈴音も



どちらが、どちら だったのか・・・・・





儚さに、愁いを携えて

荘厳に、華やかに美しく・・・



生け花もアレンジメントも 2人でしたと

自分が挿したものを、仲良く教えてくれた


花月にお茶を点てる それまで同じで・・・



俺には、白と紫


何も無い純粋の白に

赤と青の中間の紫に


1人のどちらかだったのかも、分からない

2人がどちらかだったかなんて・・・



これから、幾時 何時の間まで・・・

時のまま・・・



“ あなたさまの心が、お知りに、なられていますよ ”



心がいつか分かる時が来るまで

待ってても、いいかと・・・


聞きたくて ________ 






Myth. BLUE BELL - Last Act  ∽ 双児  3.4 Last of last












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