mimi's world * HOPE and DESIRE

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To be my Grace - IV 

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そして・・・先月の事 __________


その日はいつもの様に、蓮の部屋でご飯を作っていた。

今日は、何食べる~? んじゃ、和食~!っと意見が合って、炊きたてのご飯の電子ジャーを開けた時・・・

蓮は私を後ろから抱きしめていたけれど、ジャーの炊き立てご飯の香りに、ウッっと吐きそうに成っていた。

このままジャーに吐いたらイカンっ!と、口を押さえながらブンブン肘を振って、ウエストをグネグネ捻り、抱きしめられていた拘束を振り解き、トイレにダッシュ。
ふぅぅ~~。っと少し治まって、洗面所で顔を洗って出て行ったら、蓮が廊下に立っていた。
その蓮に、どうしようかと真面目な顔で見詰め返して居たら、蓮が静かな口調で・・・


「 ねぇ・・・もしかして・・・妊娠した? 」


両手を口に当てて、蓮の顔を見れなくなって目を瞑った時、自分の手が震えている事に気が付いた。


「 どうしよう・・・」


震えていた自分の小さな声に、蓮は抱きしめてくれた。


「 どうもしないよ・・・大丈夫。 
・・・ただ・・・ごめん、キョーコ。 」


そして優しく頭を撫でてくれながら、落ち着いた口調で、女の子の日は?どのぐらい遅れてるの? 体調は?今のが初めてだった? といろいろ聞いてくれて・・・


「 大丈夫。 」


蓮の腕の中。蓮が背中を摩りながら優しい口調で・・・



いい? キョーコにとって

どうしたいのか・・・

キョーコが、京子を続けて行きたいのならば

・・・それでも構わない。



今の心配はね・・・

体を大事にすることかな?



ね?とぎゅっと抱きしめられて、私が心配していたのは、映画の撮影だった。
まだ、顔合わせしかしていなくて、でも、もう・・・顔合わせをしていた。

いまさら・・・

辞めます。


・・・なんて・・・ 言えるのか・・・

撮影は8ヶ月、10ヶ月以上掛かる事もある映画の撮影。
子供が生まれてしまうよりも、自分のお腹が大きくなってゆく事を・・・
その状態で撮影に支障が無いとは、思えなくて・・・自分の先が今はまだ

・・・想像出来なかった。



「 明日、きちんと検査に行って、本当だったら・・・監督に言いに行こう。 

早くしないと・・・でもたぶん、まだ・・・

キョーコが気持ちを決められないだろうけれど・・・」





そう・・・

私は妊娠していた。





検査に行って、ご懐妊おめでとうございます。・・・なんて、お医者さんに言われても、素直に喜べない自分が・・・嫌だった。

そんな私を見た先生が、堕胎について・・・出産について・・・
二つの事を、同時に話してくれているのを、呆然と聞いていた。

誰にも見つからない様に そっと病院の裏から抜けたら、ポケットから携帯を無意識に取り出していた。

ぼーっとしたまま携帯を見詰めて電話を掛けようか悩んでいたけれど、少し歩いた先で・・・携帯をポケットにしまいタクシーを拾い、蓮も向かっている撮影所に向った。

タクシーの中で携帯を取り、メールを社さんに送った。



“ 敦賀さんにも、今 向っていますと伝えてください。”



迎えに来ると言ってくれた蓮だったけれど・・・

私に気付く者がいなくても、蓮に気付く人が大勢居る事をきちんと頭の中で把握して

大変な事をしてしまったと・・・・・

世間での彼の存在の大きさを、傍に居過ぎて忘れていたと思い返した。



私は敦賀さんの為には・・・



そう考えているうちに、お腹に手を当てて目を瞑っていた。



彼の為にと考えるのは、誰にも伝える事無く

どこかで産んで一人で育てるか、それとも・・・

誰にも迷惑が掛から無い様に・・・



私が初めて愛した人

愛を拒んで蓋をした気持ちを開けてくれた、彼の愛を・・・

彼の存在の大きいこの世に、産んではいけないと思い始めた。




撮影所に着いてタクシーを降りると、ロビーで蓮が待っていてくれた。




「 すみません、遅くなりました。 」


「 ううん。今 来たところだよ。 」


すみません、社さん。監督に挨拶に伺いたいので先に行ってください。と蓮が社さんを遠ざけて少し離れた誰も居ない所で、どうだった?と聞いてきて、それに ただ首を縦に振った。


「 そう、それじゃぁ、どうしたい? 」


何も答えられない自分の気持ちと、彼も事実に戸惑っているとも感じて・・・

今すぐには、何も決められない ・・・のだと、二人の気持ちが同じだと思っていた。


「 それじゃぁ、今日は監督には何も言わない。 」


それで、いいかな?と優しい口調に感じる、微笑んだ顔を見ることすら出来なくて
セツカでいた頃によくカイン兄さんがしてくれた様に頭をナデナデされたら・・・


その顔を見た瞬間

きょろきょろっと廊下を確認し、音を立てる事無く唇を重ねられて



「 じゃぁ、普通に挨拶、できるよね。 」


いい? と肩に両手を置いたまま、首を傾げて微笑む蓮に・・・


「 はい。 」


一言だけ言って、いつものように微笑んだ。







そして・・・

________ その日から、3週間。

日に日に、寝起きは特に具合が悪い日が増えていった。



今までの約半年、誰にも気付かれない様に過ごしてきたまま同じ様に過ごしていた。

でも、体調の悪化は・・・

ちょっと限界かも・・・。と思い始めていて、ある決心をこの3週間で固めてきた事を蓮に、その日の夜 蓮と食卓を囲むも・・・匂いが無理。と感じた瞬間、伝えたいと思った。



京子を辞めようと・・・決心した。



お片づけをしながら何気なく話してみようと思い、食器を手に取ったら蓮が、だめ。とその手を握って、座ってなさい。とソファを指差して彼はキッチンに消えていった。

体を気遣う事が当たり前の様にしてくれる蓮に、いつのまにか・・・

産んでもいいのだと思い始めていたからだった。

結婚はしなくても、私の母と同じ様に・・・私も一人で育てればいいかと思って・・・・・



ソファに座っていて蓮が後片付けを終え隣に座った時、俯いたまま言えた__________


「 産んでも、いい・・・? ですか・・・」


私の言葉には何も言わずに唇を重ね、ちゅっとキスの音を残した蓮。
目の前の携帯を手に取り、電話を掛けながら立ち上がった。


「 その前に話さないといけない事があって・・・」


電話を耳に当て微笑んでいる彼の顔を見詰めていた。


「 Hey Dad ? It ‘s me ・・・・」


( はぁ? 英語・・・・?)

話し始めた蓮をみていて、ナゼに英語なのだろうと???に成りつつ、でも・・・

Hey DAD

お父さん・・・って言ったよな。と思った瞬間、聞いた名前・・・


_____ I t ‘ s me . . . . Chuehone ・・・



目が離せなくなって、ずっと蓮を見てしまっていた。

彼は後ろを向いて、そのDad お父さん。と呼んだ人と話し出した。
その光景に、はぃ?っと思いながら横を向いたら、差し出された彼の携帯電話。


「 これ、父親。話して・・・」


そう渡された携帯電話を受け取り耳に当て、彼の顔を見たら・・・

グリーンの瞳に変わっていた。



_____ もしもし・・・キョーコ・・・


電話の向こうから聞こえた声が、信じられなかったけれど、やっぱりそうだと・・・
彼が、久遠と自分の名前を言った事に確信もした。


「 先生? ・・・ですよね。」


そうだよ。ごめんな~、うちの息子が~・・・と話し出した先生には・・・


_____ うちは、キョーコが来るの Very Welcome だよ。

   言ったよな、いつでもおいでって。ま、違う意味のおいでかもしれないが・・・それでな~
  

そう話し出したクー先生が言ったのは、自分の意志を固める言葉だった。


_____ 久遠はたぶん、考えているから・・・少し待っててあげてくれるか?


「 ・・・はい。 」


とだけ・・・一言返していると、蓮・・久遠が手を出して、携帯をその手に渡した。


・・・うん、そう云う事。・・うん、うん、OK and then・・・
また電話する、Say Hi to Mom うん、じゃぁ・・Bye 

英語と日本語の混じるのは二人の会話らしい・・・とは、自分がクオンを演じた経験から思ってしまった。



「 そう、あのね・・・隠しておいても、仕方ないよね
だって、ハーフの子供を産んだら・・キョーコがビックリすると思ったし。 」 


ねっっと微笑む蓮・・・じゃない、久遠が続けた言葉も、先生に言われた事だった。


「 結婚は・・・できるかどうか・・・わからない。それに・・・
キョーコが、こんな自分でもいいのかって・・・思ってる。 」


けど?と、首を傾げられて、まじまじ見詰めた瞳は、やっぱり・・・蓮ではなかった。

どう?どう?と何回か首を傾げ直す久遠を見ていて、その見詰められた瞳の中に映っている自分が・・・微笑んでいると気付き・・・


・・・そっと自分から、唇を重ねた __________





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mimi's world from Ren Tsuruga and Chuehonn Hizuri
Love Letter from RT and CH

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