mimi's world * HOPE and DESIRE

_______ BE-lie-VE * be-LIE ve * believe...the SHAMs for heart healing * mimi's world-7 _______

To be my Grace - XII 

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「 ちょっと、二人で乗ってみてくれますか? 」


はい。ここね。と、シーツを持ち上げ反対の手で、どうぞ~と指される。
京子がヨイショ。と言いながら乗っているので、それに続いてスルッと入った。
入る時、フワフワ下が動く感じにポヨポヨ揺れて、おぉっと二人で言っていた。

えっと・・・と、言いにくそうな監督のおっしゃりたい事を全く気にせずに


もちろん二人とも・・・


どんな体勢で愛し合うかなんて知っているので、自然に勝手に下と上に成っていた。
キョーコも普通に何でもなく、背中に腕を回しているし・・・。


_____ ちょっとそのまま、動かないでね。


照明さんに言われて、そのままの体勢で居る事しばし。
二人の周りを何人かが照明の当たり具合と、京子の上に写る俺の影の調整に、二人の間の空間に手を入れ振ったりしている。


_____ これは、OKね。 

_____ じゃぁ、今度は、ちょっと動いて。


息の合ったカメラアシスタントと照明さんにそう言われると、スタッフは皆 この様な撮影には慣れているので何も気にしていないのに、両腕で囲った下の京子だけが一瞬にして、
ボッ!っと成った・・・。


それを見て・・・


( こんなところで、そんな事しません。 )

ラブシーンをした事の無い京子だったから、どうしたらいいのか分からないと見えたので、
一応のアドバイス。

このアドバイスに今までの他の女優さんとのラブシーンなんて、思い出して欲しく無いけれど・・・


お腹に負担がかからない様に、体重は乗せない様に気づかいづつ・・・
肘を着いたまま顔を寄せると、自分の肩甲骨が盛り上がって見た目がよろしく無いので、
肘をシーツに着いたまま幅だけを広げて、胸を寄せるだけで付けないで少し空間を持たせると
手で頭から長い髪をそっと撫でながら、頬に顔を近づけた。

そしてそのまま、小声でアドバイス。


「 あのね、男の人は与えて、女の人は受ける。 これを演技するんだよ。 」


_____ ちょっと、そのままお願いしま~す。


カメアシさんにその体勢で止められると、監督は・・・


「 敦賀君、髪を寝台に垂らす様に撫でて伸ばして下さいね。 」


ハイと返事しつつ、こうですか?と方向を確認。続き、照明さんに・・・
京子さん動いて。と言われる。その言葉、待ってました。と心の中で思っていた。


「 そうだから、例えばキスをしたらね・・・
背中に回している手で、ゆっくり俺の背中を撫でて・・・」


言われた通りに、そっと背中を撫でてくれる。


「 首に腕を回す時は、自分の肩を極力下ろして腕だけで・・・
 二人の間に必ず空間が見えないと、綺麗じゃないからね。 」


そうそう、上手。とニコニコしながら、髪を撫でた。


「 何かをされたら、足。
  足を伸ばしたり膝を曲げたりして、シーツを動かす様に・・・」


京子が足を動かす為に少しだけ身体を浮かせたら、下が分厚いエアマット。
二人がフワフワ揺らめいて、思わず・・・いつものベッドの上と違う・・。と思った感覚に、
うおっ!と二人で驚いてしまう。


( そういや、乗る時にすでにフワフワ感に驚いたっけ・・・)

動かないで~。の 今までの言葉に、じーっとしたままだったので、すっかり忘れていた。
まぁ、自分が集中していたと思えば・・・
驚いた彼女も集中していたと気付いて、出来そうだなと判明。なので続く・・・


「 後はね・・・」


言いながら人差し指を二人の胸の空間でくるっと回し、その手で京子の顎を持ち上げた。


「 この辺、見えるところだけ俺が何かをするから、
  京子は手と足。それと・・・瞳。 それだけ動かして。 」


瞼を閉じるか、見詰める。または、視線を外す。そう言いながら、京子の顎をちょんちょんと触れて、顎に意識を持たせる。


「 視線を外す時必ず、顎で方向ね。 目だけだと分らないから。 」


そう言って、自分の瞳だけを左右に動かし、その次に、顎で見ている方向を指すように動かして見せてあげる。


「 分かった? 何かをされたら、手と足。それと顎と瞼。
  この二人の空間は、必ず見せる様にね。 」


出来る?と聞くと、うふふ~っと腕を首に回したまま、間近で微笑む彼女が愛しくなって・・・

_____ OK じゃ、撮影入るよ。

監督のスタジオ全体にかけるその言葉に、ういぃ~っす。とスタッフがそれぞれの持ち場に下がって行った。その隙に、頬にちゅっとキスをした。


「 敦賀君、京子さん、リハしますか? 」


起き上がりながら監督に言われると、いえ、このまま回してくださいと伝え・・・
先ほどの続きの板付きに、場当たりされた立ち位置に立った。

でもその前に見た映像を頭に思い浮かべてイメージを始め・・・


「 あのね・・・影像は雲の上だった。・・二人の場所だけ、星が瞬いて・・・
  宝石のカーテンが月の光を反射しててね・・・
  他に何も動かない、薄明るい夜の中に、二人だけが幻の様に浮いてた。 」


OK? なんとなく、イメージできた?綺麗なラブシーン。と言いながら、一歩離れた。


「 じゃ、宜しくね。最上さん。 」


自分のその言葉に、えっ。って顔で見られる。



「 敦賀さん、宜しくお願いします。は・・・?」


そう促して、いい?と確認。


「 俳優同士。演技・・・だよ。 最上さん。 」



その言葉できちんと立って綺麗なお辞儀付きで、


「 敦賀さん、どうぞ宜しくお願いします。 」


その挨拶に・・・よろしい。と微笑んで、じゃ、がんばろうね。とウインクした。





_____ じゃぁ、カメラ回しっぱなしで、宜しく。 よーい・・・


カチッ。





________ クレオパトラはシーザーの寝室に・・・

両手を引かれて向かい合ったままゆっくりと誘われた。

王宮内の迎賓館。自然の富が溢れる裕福な国の王宮は、金に銀にダイヤモンドにサファイアに・・・金色と蒼い光に満ちている。
その光の中に浮かぶ様に、五彩のトパーズを張り巡らせたカーテンが月から差し込む光を反射しそれぞれの彩に煌いて、その光にゆっくりと瞬きをする二人の瞳に煌きが写っていた。

二人が立ち止まった其処は、宝石のカーテンが覆いつくすシーザーの使っている寝台の前。

シーザーは五彩の光が煌く蒼碧色の瞳を見詰めている。

瞳を見詰めたままゆっくりと目を閉じて、両手の中に乗せられているクレオパトラの手をそっと優しく包むと、目を開けてもう一度 瞬きをした。

手の中に握ったクレオパトラの手を自分の方に引き寄せると、見詰め合ったままクレオパトラの手を自分の唇に触れさせる。

クレオパトラは指の背でシーザーの唇をそっと撫でると、見詰め合っていた瞳を閉じた。



「 私は・・・亡き父王のお告げを信じております。

  北より雲海を渡り、私を助けに参ると・・・夢を見ました。

  私が拒む理由は・・あり・ま・・せ・・・・ん・・」


シーザーはクレオパトラの言葉を待たず、両手を引き寄せて唇を重ねた。

目を瞑りながら包んでいた両手を離すと両手を背中に回し、クレオパトラの艶やかな黒髪が自分の指の間から抜ける様にゆっくり上から下に向って撫で下ろしてゆく。


________ シャラ・・・


小さな黄金がぶつかり合って奏でる、シャラシャラと心地よい小さな金属音が、
唇を重ねあう二人だけの空間に聞こえているだけで、クレオパトラからもシーザーからも・・・何も言葉を言う事無く、心地よい音が二人の耳に聞こえているだけだった。

お互いに閉じていた瞼がゆっくり自然に開いたのは、お互いが同じ心の中でいるからなのであろうか・・・

見詰め合ったままお互いに そっと唇を離すと、シーザーはクレオパトラの首の後ろで結んであるシルクの布をシュっと引っ張り自分の指に絡めながら解きだした。

クレオパトラは彼の瞳を見詰めたまま、両手をゆっくりと彼の頭に伸ばすと、そっと頭上に輝いている黄金の月桂樹の冠をとり、両手で冠を持ったままその両手をシーザーの後ろに下ろし、自分の腕の中に彼を入れた。

シーザーは解いたクレオパトラの夜着の端を指に絡めたまま、背中に垂れる長い黒髪を広げる様に髪をそっと押しながら手を開くと、小さな心地よい音と共に金色の光が彼女の回りに広がっていて・・・

クレオパトラがシーザーの後ろで持っている黄金の月桂樹の冠にも月の光が反射して・・・

見詰め合う二人の重なる影が金色の光に包まれていた。


微笑み合う二人が瞼を自然に閉じたのは、お互いに唇を寄せ合っていたからで・・・
シーザーは彼女の夜着を落とす事無く指に絡めたまま、背中に回している両手でクレオパトラを抱き上げた。

フワフワの毛足の長い天然の毛皮は・・・
その生命が生きていた時の様に、羊毛の一本一本が艶やかに月の蒼白い光を反射して、その光を毛の中に吸収する様に全体がぼんやりと明るく光っている

唇を重ねたまま抱き上げられたクレオパトラは、首の後ろに回していた腕にシーザーの冠を掛けて、シーザーの頭を優しく両手で包み込む。

クレオパトラを抱き上げたまま寝台の方に身体を向けると、クレオパトラの長い髪に編みこまれた黄金の重みで、その髪は振り回され自分の背中に巻きついて、抱き合う二人を包み込むと、シャラシャラと小さな音を立てながら、身体から解ける様に下に落ちて行く。

寝台にクレオパトラを下ろすと唇を離して、夜着を絡めたままの指で頬を撫で・・・
見詰めあったまま唇だけを動かして、音の無い言葉を伝える。

シーザーの言葉は声に出される事無く、目の前のクレオパトラだけがその言葉を心で感じている様で・・・

クレオパトラはその唇の動きに微笑み、頭を包んでいた両手をシーザーの胸の前で留めてあるボタンに手を掛けた。
シーザーの着ている薄物の夜着の中にそこから両手を入れて手の平で素肌を感じ、両手を肩に滑らせながら撫でられていた頬をその胸に寄せて目を瞑った。

シーザーは着ている夜着が肩から落とされるのを感じると、クレオパトラの腕に掛かっている黄金の月桂樹の冠をそっと取り、指に絡めていたクレオパトラの夜着と一緒にゆっくりと引っ張り始めた。

クレオパトラの背中を包んでいた薄い生地が、ふわっと空気を含んで一瞬浮くと背中を抱いて寝台にその体を横たえてゆく。

クレオパトラは微笑みながら唇だけをゆっくりと動かして、シーザーと同じ様に音の無い言葉を、一つ一つ伝えていた。その言葉も二人の心の中が・・・

同じ気持ちであるならば、声に出さなくても心で感じ合えるとは・・・

お互いが思っている事で・・・

ただ見詰め合いながらクレオパトラが動かす唇をそっと撫でると、横たえた体の上に身体を重ねた。

蒼白く月の光を蓄えた様な羊毛の中に二人が身体を沈めると、二人の上にシルクのシーツを掛けた。クレオパトラの身体を多い尽くしていた夜着を最後まで引っ張って、黄金の月桂樹の冠と一緒にシーツの中から抜き取ると目を瞑り、唇を重ねながら抜き取った冠と夜着を寝台の上に置いた。

その手でクレオパトラの頭を優しく、2回、3回と撫でながら・・・

顔に掛かる長い髪を腕全体に乗せて、その艶やかな黄金の黒髪を寝台の上に広げた。

髪の一本一本までが心の中から愛しいと云う想いで溢れていて、クレオパトラが触れる自分の背中に感じる優しい感触と、腕を動かす度に ふわふわと二人の身体が浮き上がる様で・・・

目を開けると彼女の瞳の中に、五彩耀きが映っていてその輝きの中に、自分が映っている。

クレオパトラが見詰めているのは自分だけと確かに感じ・・・

唇を触れ合わせる度に心から伝えたい想いが溢れて来て、深くなりゆくキスに・・・
お互い息をするのを忘れてしまうほどで、目を閉じたまま感じるのは心の中に溢れ出す想い。

お互いの頬に触れる吐息に、目を瞑ったままクレオパトラの頬を撫でていると、
指先に触れた・・・涙。


目を開けると大粒の涙が一筋 月の光に輝き頬をゆっくり伝い流れていて、見詰めてくれる大きな瞳の中に自分が微笑んでいた。
大きく息を吸ったクレオパトラが目を細めて微笑んだ時、もう一つずつ両方の瞳から涙が溢れ出し、涙が伝う頬に唇を寄せた。

このクレオパトラの涙は・・・

世界で一番純粋で一番大きなダイヤモンドの名前に成る程、美しい涙。
この富の溢れる国の王女が、心から純粋な愛を初めて感じて流した、世界一美しい涙と言われる程の。


二人の重ねあった体がふわふわ浮く様に、お互いの肌を肌で感じて・・・
背中に回された手が動く度、毛皮の上を足が行ったり来たりする度、手で首から頭を抱いて、髪の先までゆっくりと指の間で髪を撫でた。

髪を撫でられる感覚に目を瞑り微笑む優しい笑顔と共に、背中の上に掛かっているシルクのシーツをぎゅっと握り締めると、ドレープが出来た光沢の上に瞬くような五彩の光は寄り集まって、その皺の溝に黄金の光が映し出される。

クレオパトラの目を瞑ったまま横を向いた首筋に、キスを落としている時・・・



________ コン、コン


寝室のドアを叩く音が、声を出さずに愛を伝え合っていた二人の静寂の時を止めた。
けれどそれは一瞬で、お互い首元に頬を寄せ合う。
胸の奥から深く長い息をゆっくり吐き出すと、お互いに頬にキスをし合って・・・


_____ シーザー閣下、お休みのところ・・・

二人の空間の向こうから聞こえた声に返答する事無く、抱き合っていた。


_____ ファロス島を占領されたようです。

この言葉に二人の動きは止まった。

シーザーは顔を上げクレオパトラを見詰めると、ただ無言で口を閉じたまま、ゴクンと飲み込んだ。次の瞬間、強く瞼を閉じ長い溜息を吐いた。



フ ―――・・・


クレオパトラはシーザーの背中の上で握り締めていたシーツを放し、その手でシーザーの口に当てた。固く目を閉じたままのシーザーに・・・


「 どうか、ご無事で。 」


クレオパトラがそう言うと、シーザーは口元に当てられている手を握り締め自分の胸に当てた。

ちゅっと音を残してキスをすると、手を握りしめたまま腕を伸ばしクレオパトラの夜着を引き寄せクレオパトラの手と一緒に胸の上に掛けた。

寝台の上で起き上がり自分の夜着を着ると、すっと離れた。
何歩か寝台から離れたシーザーは、前を向いたまま立ち止まった。


「 そなたの元へ必ず・・・」


静かにそういい残し、蒼く彩られた光の中からその姿を消して行った。

クレオパトラは寝台の上に起き上がると、その後ろ姿を見送って・・・
トパースの放つ五彩の輝く瞬きが映る、シーザーの残した金の月桂樹を胸に抱き寄せて大きな満月を見詰めた。






_____  カット。


「 敦賀君、京子ちゃん、モニターチェック。今ので見た限りOKだよ。 」


綺麗きれい~、と合成された画像を見ながら監督は1発OK出してくれた。


横に居るCG責任者と12個のカメラモニターを指で追っていて・・・

じゃぁここから、カメラは・・・こう行く?と言う監督に・・・

いや、こちらから真上のカメラの画が欲しいっすね。京子ちゃんのシーツ掴んでいる手とかに・・・星の瞬きを入れて、金色の皺なんかもどうにか利用したいし・・・と、言うCGさんは俺の顔を視線だけでちらっと見ただけで・・・でも監督とのやり取りを聞いていると、
自分の身体の影で、京子は顔だけしか出ないかもしれない。と思えた会話。

ま、引くのと寄るのと色々組み合わせて、金色の光の中に霞が広がって・・・
その霞にも五彩の星の瞬きを乗せながら広げていったらどうです?と監督にアイデアを出している・・・・


・・・の、だけれど・・・


台本どおり静かに落ち着いた感じで去ってみたけれど、自分的に納得いかないフェードだった。


( ん~~~、なんか違うんだよな・・・)

頭に手をやり髪を直しながら、京子の居るセットの中にもう一度入った。

自分のフェードアウトも気に入らなければ、京子の最後。胸に月桂樹の輪を抱いたところも、実は気に入らなかった。


( なんかもっと、行きたく無いけど行かねばならぬ。なんだよな・・・)

そう考えていて、自分がさっき撮影したこのシーンの後である鎧を着けて飛び出すシーンに、上手く重ならないと思っていた。

・・・と云うのは、自分の気持ちがさっきの撮影のものと違っていたから。


( さっきのアレ。もっとイライラしてて・・・)

自分が想像していたこのシーン。雲の上で宝石が星を作って~なんて、考えた事も想像したことも無かったので、シーンとシーンの繋がりが今のままだと、自分の演技の中に入れた感情がシンクロナイズされていないと思った。


「 ねぇ、最上さん・・・ 」


はい?何でしょう?と寝台の上で衣装を着始めた京子。どうだった?との問いかけに、
初めてのラブシーンだったけど、アドバイス通りに合わせたら出来ましたよ。と・・・
さらっと言った。


( さらっと言える様じゃ、役に入って無いじゃんか。 )

やっぱり最後がなんだか違ったのかな~?と思ったので、聞いてみる。


「 ねぇ、ちょっとなんか違うと感じてるけど、やり直してもいい? 」


そうね~。といいつつも、ハイもちろん。との言葉が返ってきた。
ねっ。と首を傾げてエアマットの寝台に座ると、京子はポヨポヨ浮きながら微笑んでいた。


「 そう、それ。 」


そう言った自分の意味は・・・
ニコニコしたまま役を引き摺る事無く終わった証拠だと云う事。なので思ったことを口にした。


「 抱かれながら綺麗な涙を流したのがね、実はびっくりした。 」


あっ、そうですか?と、にへへ~と笑った京子。でも続いた言葉が自分と同じと確信を得た。


「 あれは、なんだか急に・・・」


そう言いかけて耳元に顔を寄せて小声で言ってくれる。


「 あのね・・・久遠の瞳を見ていたら、すごく愛されてるって感じて・・・」


耳元からすっと離れて、そう云う訳で勝手に流れました。と、エアマットの上で正座しポヨポヨ揺れながらビシッと敬礼した。その言葉に、そうだった・・・いつもの家での髪色と瞳の色で居る今・・・

キョーコが俺を

“ 敦賀さん ” と呼ぶ事を、なんで思いつかなかったのか分かった気がした。



「 じゃぁさ、最後に涙が出なかったのは、どう? 」


だって、命を賭けに出て行くんだよ。と付け足すと、ウンウンと頷いている。
だったら俺が命を賭け出向く現場・・・カーアクションとか或る時はどうなの?と思いつつも
今は現実味の無いCG撮影。死んじゃうのは影像の中だけで、全く実際には影響無いし・・・
そちらに自分でも頭を切り替え言いかけたら、
なんか・・・台本どおりだと最後のシーザーが・・・と、二人で声が揃って・・・


「 淡白だったよね。 」
「 淡白でしたよ。 」


( やっぱ、同じ。このシチュエーションにしたら・・・)

じゃぁ、やっぱりやり直しさせてもらおう。と・・・プライベートでは本気で心から愛を語り合える二人で言い合って、ごにょごにょっとアドリブを二人で決めた。


「 よし、それで行く? 」


確認すると、OKですよ~。と指でOKマークを作ってくれたので、監督の所に自分だけで行った。





To be my Grace - XIII
CM: --
TB: --
mimi's world from Ren Tsuruga and Chuehonn Hizuri
Love Letter from RT and CH

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