mimi's world * HOPE and DESIRE

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To be my Grace - XXVI * One More LOVE. III  

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『 久遠・・・起きて・・・』



いつの間にか、キョーコの手を握ったままベッドに顔を伏せて寝ていたらしい。
起こされたのはキョーコにだった。



『 もう7時半だから、社さんが来る前に一度着替えて戻ってくる? 』


その言葉に、えっ!と飛び起きて・・・


『 絶対、顔 洗ったほうがいいよ。 』


キョーコの手を握ったままだった俺の頬を、反対の手で撫でてくれていた。


『 さぁさ、敦賀さん。絶対秘密厳守ですから。
 今日一日、敦賀蓮を演じる為に・・・。 』


キョーコが頬を撫でてくれていた手を離して、差し出したのは彼女の手鏡だった。

子供が生まれたことを秘密厳守だって事を隠すために、緩んだ頬を戻せと言われていると思っていた。

でも彼女が言ったのは・・・


『 久遠。昨日の慌てふためいていた姿。
  誰にも解られない様、秘密にする為に・・・
  しっかり、いつもの格好いい敦賀蓮に成って帰って来てね。 』


その言葉のまま・・・ヤバイって思いながら、鏡の中の真っ赤な目をした、涙の跡が残る自分の顔を見ていた。

こんな姿のまま仕事に行ったら、どうしました?と絶対に聞かれるに違いない。
それより前に社さんに、ど~だった?なんて聞かれても、ほとんど何も覚えてない自分。


自分の想像で撮ったCMの様に、イメージしておく必要があるかも・・・

とは・・・キョーコも思っていたらしい。


『 いい? バラとか今、持って来ちゃダメよ。
 夜中にお花屋さんが開いているわけ無いんだから。
 それから、スーツで来るのもダメ。
 スーツで出産に立ち会うはずも無いからね。で・・
 とにかくおしゃれな普段着もどき。そのまま現場に行ける位を考えた。
 って、絶対見せる様にね。それから・・・はい、これ・・・』


すっと出されたのは、キャップとサングラス。


『 髪もボサボサだよね。 』


うふふっ。と微笑まれて、夕べ変装の為だと思っていたけれど、そうではなかった。
夜中に通院の妊婦さんが来るはずもなく、病院でも隔離された秘密のチームの範囲内。

その中でなら、誰に見られても確かにいいはずで・・・

今のこの真っ赤な目とボサボサを帰りに隠す為だったのかと、今さらながらに思った。


『 行ってらっしゃい。久遠。
  
  知ってる?久遠。私の先輩敦賀さんってね、無遅刻キングなんだよ。

  だから、社さんに聞かれてもいい様・・・
  出産秘話のNG取り直し、Take 2。
  打ち合わせの為に9時10分前入りだからね。ここに。 』


ぎゅっとキョーコを抱きしめて、このままでも・・・と言いかけた自分。

そうしたらキョーコが、はぁあ~・・・って胸の中で大きなあくびを始めて・・・


『 1時間、寝るから。・・行って来て。
  社さんの前に必ず、戻る事。いい・・・

  帰って来る時は、敦賀蓮だからね。 』


ぐっと胸を押されて自分から離された。けれど、俺の服を掴んだままぐいっと力強く引っ張られて、唇を重ねられて・・・




『 愛してるよ。久遠。 ありがとう・・・』





子供が居ないこの部屋で、彼女は俺を一度もパパと呼ばなかった。





夕べは、パパって呼んでいたのに・・・・


でも・・・それに気付いてよかったと自分が思った時だった。
自分もこれから、子供が居ない場所では彼女の事を、ママとは呼ばないと・・・

いつまでも永遠に彼女の事を愛で包むのは、魔法を掛けた自分だ。



“ いつも一から。必ず何かが始まるから・・・
その始まったと云う気持ちを大切に。 ”



人生の中で、これほど何かが始まったと思う事も・・・

今までの人生でこんなにも涙を流した自分。
子供の頃、彼女に涙を吸い取る魔法をあげたはずだった自分。

全く悲しい訳ではない、涙とは・・・

感情の有無すらも分からぬまま流れてくるものだと、初めて知った事も、それすらが・・・



いつも一から。

必ず何かが自分の心の中で始まるから・・・
だから、この始まったと云う気持ちを大切に・・・



家族としての愛は始まったばかり。

でも、彼女への愛は・・・

もともとあった愛。

変わらぬまま、彼女の事を永遠に愛して行きたいと

そう心の中で、また新しく・・・

彼女への愛を確かめた、自分の心が始まった瞬間の一まり(はじまり)。




『 ・・・分かったキョーコ。ありがとう。 

 本当にありがとう。今日は夜ここに帰るまで、敦賀蓮だから。 』



病室を出ようとドアの前で足を止めた。どうしても伝えたい心の中が言葉に成らないままで居たけれど、何かが心の中で始まった事を伝えたくて・・・・


『 久遠・・?どうした? 』


その呼びかけにもう一度彼女を抱きしめに駆け寄った。


『  I LOVE YOU SO VERY MUCH 

   ・・・ 愛してる ・・・・ 』



胸の中でうふふっと笑いながら、そうそう、と話し出したキョーコ。



『 父さんに、2人で名前を考えよう。
 1つずつ、英語の名前と日本の名前。
 それぞれ考えよう。

  ・・・って、クオンは言います。

 その様に電話を掛けてね、久遠。 』



『 解った、伝えておく、自分の言葉で・・・』



はい、じゃぁ急いで・・・・



もちろん、社さんがくる10分前には敦賀蓮に成って帰って来た自分。

帰り廊下ですれ違った婦長さんには、顔を隠していたからか会釈だけされて病院を出ていた。着替えて帰って来た時は俺の変装ではない、通院の付き添いとしての・・・

“ 敦賀蓮、プライベート。”

自分的には普通でも、病院内では、プライベートも敦賀蓮。と言われていた姿に・・・


『 ふふ。敦賀さん。夕べは出産には立ち会えなくて残念でしたね。
  でも敦賀さんは、CMのまま、外で耳を傾けていらしてました。
 ・・・で、マネージャーさんに聞かれたら、それでいいですか? 』


すっと横を通り過ぎる間際に小声で言われて、振り返りお辞儀をした。



社さんが来たのはピッタリ9時5分前。

キョーコも自分も打ち合わせどおり、婦長さんも社さんに挨拶に来た時は・・・

“ バラは持って来なかったけど、CMそのままね・・・
 看護婦達もみな、敦賀さんのドアの向こうで微笑む姿に、
 ファンを増やした事でしょう。”

さぁ、保育機から出るまでの一日、しっかり彼女を寝かして差し上げましょうか。
仕事に行った、行った。と追い出されて、一日、しっかり・・・

パパに成ったなんて顔に出さず、いつもの通り仕事をして病院に帰ってきた。




そのドアの前・・・



病室に来る前にガラス張りの新生児室を見ていた。

赤ちゃんがたくさん並ぶ中に自分の子が居なくて・・・



えっ!と驚いたら、夕べの様にオタオタ急にしだした自分。
病室のドアの前で、ドアに手を掛けたら向こうから聞こえていた、泣き声・・・


ほっとして、ドアに頭をつけたまま目を瞑り微笑んでいた自分。

向こう側から聞こえる、泣き声とキョーコの声。



_____ いい香りだね・・・



そのキョーコの言葉に急に、大丈夫なのか、そういえば!と心配に成っていた。

今日は暇さえできれば、花屋という花屋をネットサーチ。
そしてそのまま社さんに、電話を掛けさせまくっていた自分。


“ 親友の出産祝いで。と・・かけてください。”


子供の頃のクオンの姿で社さんとは会っているけれど、自分が久遠だとは知らないから・・・


『 最上さんのクオンには、レン。って呼ばれるほど、大親友ですよ。
だから、ただカードに“クオン”ってだけお願いします。 』


キョーコへ、敦賀蓮より。なんて言わないで下さいね。と付け足して・・・
何の疑いも持たず社さんも、その方がいい。との返事をされながらの事だった。



電話をかけさせた花屋の数なんて覚えてない。
ありったけのバラの花を、何処のお花屋さんからも届けさせた丸一日。


自分がお花屋さんに出向く事ももちろん、止めなさい。と社さんに怒られた結果。

快く引き受けてくれた自分のマネージャーには、本当に心から感謝していた。
でも自分が俳優さんにお祝いの花を贈る事はもちろん、事務所手配だしとは思う事。



でも一緒にいると思わなかったから・・・

赤ちゃんの体に大丈夫?と思い始めて・・・



________ ガラッ


思わず勢いよく引き戸を開けたら、バラの香りに包まれていた室内。

温室の様に花園に成っていた。



『 あ、パパ~。お帰り~! 』


キョーコがその花園の真ん中に居て、バラの中に他の花のアレンジメントも沢山あって、

お花を贈ってくれたのは、貴島秀人に琴南奏江、上杉飛鷹、近衛監督もスタッフからもそして、社長と・・・


クー & ジュリエナ・ヒズリ


2人の事を知る数少ない人達がたくさん花を贈ってくれていた。


お互いの事務所経由で届けられた花はみな送り先は、事務所から事務所。
セバスチャンが今日は受付でお花屋さんが来る度に受け取ってくれていたらしい。


セバスチャンと社長もさっき帰ったと聞かされた。


『 俺のは?大丈夫だった・・・? 』


うふふっ・・ありがとう。ね~よかったね。と子供に微笑みかけながら言っている。


『 見て・・・』

指を指されたその場所に、開封されたカードの山が入った箱が置いてあった。

差出人、社方と・・・・

でも中は全て・・・ “ クオン ”



『 うふふ、初めのには婦長さんが気が付いて持ってきてくれてね・・・』


そうそう、社さんの名前を知っているのも数少ない人だから、でも何度も届く内にハイハイ。ってもう社方のものは、みーんなドンドン運び入れられててね、起きたらこんなに成ってた。うふふふっ・・・・

・・・バラの香りで目が覚めた。



その言葉に喜んでもらえたと嬉しくなった。


『 キョーコ、昨日さ・・・』


自分が傍に居て欲しかったかどうか、聞きたかった。


『 出産の時、1人でごめんね。 』

『 ん? いや、1人じゃ無かったよ。
 久遠、ずっと居てくれたよね。一晩中・・・』


その言葉に、自分の仕事のスケジュールに合わせる様に、がんばってくれたのかは・・・
お腹の中に居た、自分の子供も・・・

そしてこの子のママになったキョーコも・・・

2人が力をあわせて、自分の時間の為に合わせてくれた様で・・・

家族 って・・・家族になった瞬間を一緒に過ごせてよかったと思っていた。



『 そうだね、仕事に行ってたら・・・
 キョーコ1人で、俺に電話なんてかけないよね。 』


頭を撫でながらキョーコを見ていた。

キョーコは何もいわず、ニコニコしていた。






『 はい。 』


両手を差し出したキョーコ。


『 あれっ?おかしいな・・・
 先輩からは無いんですか?お祝い ・・・敦賀さん? 』


『 ん?共演者として? 』


『 そうですよ。 

 ・・・それに出産も共演者でしたよね? 』



大きく息を吸い込んで、胸の中までバラの香りを沢山吸った。
ドキドキしている心臓は、さっきの焦ったままの様で・・・

ドキドキしている心臓に手を当てて目を瞑った。



『 最上さん・・・』


自分のこの言葉に、はい?と返事をする彼女。
目を開けたらその瞳を見詰めたままで居た。
ん?と首を傾げていたけれど、真剣な顔をしたら真剣な顔で見詰め返してくれて・・・

そっと彼女の手の中に一枚のカードを乗せた。



『 どうぞ・・・』



封筒の表は何も書いていない。けれど・・・

裏をひっくり返した彼女が見たのは、敦賀蓮 のサイン。



『 気にせず、破いて開けていいよ。 』


えー、敦賀さんのサインを破く人が、この世にいるなんて・・・
なんて言ってくれながら、そっと剥がそうと挑戦している。

いいから、早く。いくらでも書いてあげるから。と言いつつも・・・
ジワジワ時間を掛けている彼女をずっと見詰めていた。

そう、ずっと見詰めたまま・・・・・



カードの中は・・・



“ 出産おめでとう。 敦賀蓮より ”

そして、カードを見ている彼女の手にもう一枚差し出した。

ン?と気が付いて同じ様に封筒を開けるから、そのまま見詰めていた・・・




“ これからのお2人の門出に心から祝福申し上げます。

  ご婚約、おめでとうございます。  敦賀蓮より “



『 敦賀さん・・・?コレ・・・』


彼女が顔を上げる前に、そっと膝の上に置いていた封筒。

その大きな封筒は・・・



The embassy of United States of America of Tokyo in Japan



『 今日行って来た。 開けて・・・』


ごそごそ開け出した彼女には、今日社さんが事務所に何度も呼ばれてて1人に成れる時が多くてね・・・と、自分の事で社長に何度も呼ばれていた社さんの事を話していた。


その書類はブルーの書類・・・Birth Certificate出生届。


『 まだね、名前が決まってないって言ったら、決まり次第お持ちください。って
 とりあえず産院での書類を持って自分が父だと申請をしておいた。それとね・・・』


ピンク色のその書類・・・


『 自分も初めて手にしたから、こんな綺麗な書類だと思わなくて大使館でビックリした。 』


エンボス加工で花が回りに散りばめられていた。
州を聞かれて答えたとき、カウンティも聞かれて・・・

じゃぁこれですね。と手渡されたもの・・・・



 Marrige License ・・・婚姻届。



『 これに後でサインをするんだけど・・・
  アメリカの場合ね、結婚式をしないとサインできないんだ。 

  教会の式を挙げたというサインが必要でね
  挙げてくれた牧師さんか神父さん、それか裁判所で裁判官。

  その中の人の前で、2人でサインを入れる。 
  2人がサインしました。というのを見届けたサインを神父さんがする。

   ・・・だから今日はまだ・・・』



彼女の手を取ってそっと重ね合わせた。


『 まだ、プロポーズしてなかった。 ごめん・・・』


じっと見詰め続ける彼女の瞳を見詰めていた。

真剣な顔をしたままの頬に、そっと唇を寄せてちゅっとキスをしたら・・・

彼女の涙が自分の唇に触れた。



『 ねぇ、覚えてる? 』


目を開けた彼女の頬を昨日 自分がされた様に拭いながら、部屋全体を見回した。



『 これに一緒にサインをしてくれる気持ちがあるのなら・・・

  この中のバラのどれかが開いた時・・・

  そうだね・・・クイーンとキングの嬉し涙から出来た泉に咲いた花の中から

  プリンセスが生まれる・・・ん?産まれた? かな・・・?

  でも、退院するまでにきっと咲くから、その時・・・


  Yes であれば、身につけて欲しい。

  No であれば、敦賀蓮が送った“ 婚約おめでとう ”のカードを破いて捨てて欲しい。

  だから咲くまで・・・


  すこしだけ・・・



  考え・・て・・・・・』




重ねていた手をぎゅっと握られて、言葉に詰まった自分に・・・


『 敦賀さん。 』


との真剣な面持ちに・・・あれ?敦賀さん?と疑問に思っていた。



『 いいですか・・・私は・・・さっき言いました。

  “ この世の中に敦賀蓮のサインを破く人が居るなんて・・・”

  そう言いましたよ。この意味は・・・

   それでは・・・

   ・・・・・・咲くまで、待っていて下さいね。 』



『 はい。待っています。 』



でも咲くって・・・全部!?きゃぁ~~!との歓喜の声に・・・
そ~んなにしたら、破産だよ。と言い返して、2人で見詰めあったのは・・・


自分達のプリンセス。

バラの香りに赤ちゃんの体を思い、焦って開けたドア。でも・・・
個室の中に運び入れられていたガラスのケースの中で、すやすや寝ている。


『 そうなの、私が起きたから連れてきてくれてね。 』

『 ゆっくり、眠れた? 』

『 うん・・・ 』


その後直ぐにキョーコが言ったのは・・・


『 久遠も今日はしっかり寝てね。 』


その言葉の返事にちょっと詰まっていた。
ん?まさか今日もここに居る気?と聞かれたのは言うまでも無く見透かされていて、
ん~、そのつもりだけど?と返しながら、自分のポケットの中の小箱を握り締めていた。


彼女が寝たら・・・

この中の退院直前に咲きそうなバラに入れるつもりで居た。


『 絶対にダメ。今日は絶対帰って寝なさい。
  隈を作ったら・・・CMを創った黒埼監督に言われます。 』

『 体の管理ができないやつは、プロじゃねぇ・・・って? 』

『 そう・・・ん?あれ?もしかして監督、蓮にも言ったの? 』

『 うん。言われた。・・・そうだね、あのCM 黒崎監督だった。 』



黒崎監督も、近衛監督も、皆・・・

プロ・・・


彼らのずば抜けた透視能力、いや・・どの監督も言う、直感。

勘がいい。と自分で言える程の自信を持った黒崎監督に・・・
人を見る目に優れている丁寧な近衛監督に・・・
ただ名前だけのクーの息子だった自分がクビにされ続けた子供の時も・・・


まだ自分が監督って凄いと思える間にいるだけでは、クーの勝ち取った様な栄誉の瞬間は

ただの当たり役のまぐれで終わるのだろう。


手ごたえが自分にあるという感覚も、クーから聞かされていた。子供の時・・・

ただがむしゃらにするだけではなくて、これは自分にも感じた瞬間が人生の今までの中に一度だけあった。



日本に来て、敦賀蓮を演じ始めた時。



“ いつも一から。必ず何かが始まるから・・・
 その始まったと云う気持ちを大切に。 ”


その一め(はじめ)

始まりの気持ちを心の中に。何かが始まる事への手ごたえを感じた瞬間だった。




『 じゃぁ本当に今日は帰ってもいいんだね。 』


確認すると淋しそうにしてくれると思っていたけれど、母となった彼女はもっと強くなる、何かが心の中に始まったのだろう。


『 うん。また明日ね・・・』


じゃあそうします。と立ち上がった自分にも、父としての何かが始まってしたのかも知れない。


『 そうだ、子供の名前は・・・』


そう言いかけたキョーコに、キョーコのお母さんには?と思った。


自分から必ず伝えたいと思っていた。

事が始まっていても、絶対に彼女の母親に・・・

下さい。と頭を下げて言わないと・・・とは、母となった彼女には、自分の母親の気持ちがわかったと思うから・・・とは・・・

父となった自分の気持ちがなんだかわかるような気持ちだった。

キョーコが産まれた時の母親の気持ちを考えると、大切な瞬間を知った今・・・・

しっかりと親への挨拶はしたいと思っていた。



でもキョーコは今日すでに・・・



『 ・・・母は、がんばりなさいと言ってくれた。 』

『 もう言ったんだ。 』


彼女の顔が以前だったらきっと・・・とても悲しい顔をしていただろう・・・


『 1人でも大丈夫、成るようにと・・・』




でも今は・・・

母親の自分を出産した時の気持ちも経験も、その全てが・・・

自分は生まれて来ない方が良かった子だ・・・なんて・・・



どれだけお腹の中の子供に話しかけて

自分の行動全てもお腹の子の為にと気遣って

そして・・・

大変な思いをする事を選んで・・・

自分を力の限り、産んでくれたのかが・・・きっと・・・

彼女の中で、子供の頃からの母への慈愛は、今・・・

変化したのだと思って聞いていた。



耽々と母親との会話を話してくれているだけで、今まで聞く事の無かった彼女の母親の話を彼女の口から聞けただけでも、自分にとって彼女の変化がとても嬉しいものになった。



『 そう・・・それじゃぁ・・・
  
  バラが咲くまで、答えは聞かないから・・・

  名前はさ・・・バラが咲く頃までに、必ず
  
  クーと話し合って決めておく。それでいい? 

  それと育ての親の・・・

  不破の両親には、まだ何も言えないから・・・』



うん。とただ頷いた彼女を胸に抱き寄せていた。

そして、抱きしめたまま、自分は言葉を続けていた。



『 ごめん。今、何も出来なくて。 』 

  

でももしも・・・

キョーコが俺のカードを破り捨ててもね・・・




もう一度・・・


んん・・・


何度でもプロポーズするから・・・



『 1人で育てるなんて言わせないから。 いい? 』 



何度でも・・・


君を愛する事を生涯変わらぬまま続けるから・・・


いつまでもいつまでも、君に・・・


ポロポーズし続けるから・・・・



『 それでも構わないのなら・・・』




・・・どうか・・・



俺と・・・・



結婚してください 




何度も破り捨てられても、いくらでもサインなんて書くってもう言った・・・・



この心の中で、この愛は、永遠の無限の可能性だと感じているから







抱きしめた腕の中で、ずっと前の軽井沢での時の様にコクンと頷く事は無かったけれど

今、自分の背中に回された腕は、あの時はされなかった・・・



それだけで・・・



自分の心の声も、君の心の声も、お互いの胸の中に聞こえたと感じて





・・・・映画が公開されたら・・・


不破にもご両親にも、キョーコの母親にも、一緒に京都に行こうか。


そうだね、もちろん・・・2人の・・・


河原にも・・ね・・____________





クーにも、ジュリにも・・・


自分が生まれた時、2人の気持ちはこうだったのだろうと・・・


感じていた . . . . ________________





“ クオン ” のカードが山積みの箱の中に、一枚だけ開いたままのメッセージカードが入っていた。






“ 2人の我が息子、クオンへ ”

2人とも父さんの子。2人とも自分を信じて
Good Mother にも、Good Father にも慣れると
自分の言葉を信じなさい。

無限の可能性があるんだよな・・・ クー







Hidding Ring way up-high to White Night











・・・・・ハッ!




( 寝てた・・。 )


いつの間にかフワッフワのでっかいベッドの上で、赤ちゃんと一緒に、グッスリ寝ていた。

キョーコは居なくて・・・


( あれ?どこ?ここ? )



________ ゴーーーー



と言う音に、そうだった飛行機の中でした。
この旅行から帰ったら、不破とも一緒に京都に行く約束をしてたと、ぼ~~っとしながら思い出した。



バラが咲いた日を思い出しながら、横で寝ている可愛い頬に口付けをして、ポンポンと優しく背中を叩いていた。



「 がんばったね。ありがとう。 」


優しく子供の背中を撫でながら、後に成ってキョーコに聞いた子供の・・・

Super Good Girl  おりこうさん


陣痛が始まった時に、シャワーの中で1人話しかけたって・・・

ママから聞いたよ。



“ パパが居る間に出ようと思ってくれてありがとう。

  2人で、パパが居る間にがんばろう。

  いい?私の方が,貴方のLMEでの先輩ですよ。

  ・・・・できるよね? ・・・・・”




敦賀さんが後輩の最上さんに、共演者として聞く真似をして話しかけたと言っていた。

出産の主役である貴方ができないはず、無いよね・・・


って・・・・・





「 おりこうさん。いい子だね・・・・」







“ さすが無遅刻キング敦賀さんの子。時間内ピッタリの無遅刻でした。”


には・・・


俺が父親だと、その遺伝子に想うよ ___________








「 Super Good Girl . . . My Sweet Love . . .」









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To be my Grace * One More Love. IV





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