mimi's world * HOPE and DESIRE

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To be my Grace - OTHER WORLD. XX 

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_________ その影像 



始まりは、大きな満月 ・・・・・





「 この月は、戦いに出向く前のですか? 」


「 そうだね。それと同じだけど・・・
撮影していないこのシーンの前からの続き。 」


へぇ~・・っと監督の言葉に思っただけで、全員がモニターに集中していた。


眩しくなって消えた画面に五彩トパーズの宝石を張り巡らせ宝石で繋げられたカーテンが、シャラシャラと開けられた先に見えるのは城と同じ様に贅に尽くしたものだった。
紫檀の壁に埋め込まれたターコイズやラピスラズリ、高貴の色を表す様な紫色の世界の中に、バラの花びらが空中に浮いている。音楽を奏でる楽隊の動きにも、合わせて踊る踊り子の動きにも、人の周りに浮いているバラの花びらは微かにくるくる舞っていれど、下に落ちる事は無かった。

端で芸人たちが宝石の原石でジャグリングしている宝石の原石は、磨いたときの輝きの色を浮かぶたびに煌かせ、石とは重さの違うバラの花びらも一緒に空中でジャグリングしている様に動いている。

重さに関係無いとは、常識ではありえない無重力。
体験した事無いので、ほぅっ!とジャグラーを見ていて・・・いや、ジャグリングしていたキャストも自分で言っていた。


_____ さぁ、皆の者。
        我が女王クレオパトラ様への祝杯を・・・

_____ ローマの者達よ。
        シーザー皇帝閣下に厳格な意の元に祝勝の心を・・・ 


先導を切って杯を上げたその二人だけ、エジプトの蒼い光が首飾りに掛かっていて、ローマ指揮官の軍服の緋色の2色が際立っている。

色鮮やかな船内の情景に、そこに佇むたくさんの人は黄土色。
皇臣と指揮官のこの2人も蒼と緋以外は、砂漠の色で・・・
色の付いた写真が時を経て薄く色が変わってゆく様に、それはエジプトの砂漠の一色でその場にその昔、こうした人が居たと思える。

頭を下げる皆の中心に座るシーザーとクレオパトラ。この二人は白黒で、クレオパトラは黄金の黒髪をシーザーは黄金の冠が辺りを照らす香油の灯りで輝いて、その光を2人の周りにだけ輝かせ、砂漠の黄土色の人達と輝く黄土色として浮かんでいた。

シーザーがクレオパトラに手を伸ばし肩を抱くと、クレオパトラは寄り添って微笑み、お互いに顔を向けて見詰め合っている。


見詰めあったまま二人が同時に手を伸ばすその先に黄金のゴブレットがあるけれど、シーザーが重ねて握ったその手に2人は手を握り合いそれぞれの愛に酔いしれる様で・・・

シーザーがクレオパトラを抱きしめると、クレオパトラは逞しい胸の中に身を任せ、二人が微笑み見詰め合い続け・・・


白黒の彼らが瞬きを擦る度に、それぞれ消えかかりまた点いて、消えては点いてを繰り返す昔のテレビの様に成っていた。二人が一瞬で砂嵐の様にノイズと呼ばれるドットに成る・・・

砂嵐と共に現れた二人の影は、その砂漠に吹く黒い影の作る風に、電波ノイズの砂粒を吹き飛ばされ姿を現した。

吹き飛ばされた砂は、暗黒の世界に吹き飛ばされて、幾数かの黒く透明な影が縦横無尽に飛び回り起こす風に広がって行き、はるかに広がる満天の星空を創り上げた。

無数の星が造り上げるナイルの天の川。そこに佇むクレオパトラとシーザー。

幾数かの黒い影が起こす風の中に、砂が風に吹かれる様に星は浮かび上がって遥か上空に浮かび上がってゆく。


クレオパトラがシーザーの黄金の冠に目をむけると、月の光を映す冠の煌きは・・・
光の粒となって星の様に、シーザーの身体を沿って天の河に溶け込んでゆく。


シーザーは抱きしめていた腕でクレオパトラの黒髪を内側からそっと開くと、月の光を反射した黄金の黒髪から、星が落ちる様に煌きを下に移しながら、クレオパトラの肩から髪がカーテンの様に滑り落ちると、黄金の煌きは天の川に溶け込む様に広がっては・・・

2人の輝く黄金、でもそれは砂漠の色で・・・
砂漠の色は光と成り、黒い影達が起こす風にゆっくりと浮かび上がって、その空に向かっていた。

2人が見上げた黒い宙の彼方・・・

暗黒の闇の世界に、2人の砂漠の輝きの粒達が星の様に広がり・・・

どこまでもどこまでも高く煌いて

どこまでもどこまでも遥か遠く

行く先が解からないほどの永遠の闇の空間を、見詰め合う2人。


シーザーもクレオパトラも見上げ続けるのは、永遠の闇に輝きを齎してゆく浮かび上る輝きで・・・
2人ともがゆっくりその永遠の闇に輝く光たちを追って、その空に手を伸ばしていた。

シーザーの上に伸ばす手の回りに浮かび上がってくる星粒は、指を一本一本順番にゆっくりシーザーが微かに動かす間をすり抜けて細かく散っては浮かんで行く・・・
手の平で仰ぐ様に仄かな風を起こすと、黒い影はその手の回りから黄金の輝きを残しては、また指の間から新しい星が生まれて空間に浮かんで行った。

両手を前に揃えて伸ばすクレオパトラの手の中にほわっと大きな光の雲が浮いていて、指を大きく開いた両手につかめないほど広がる光を押さえる様に手を合わせつつ、指の間から漏れた光が星となってその空に浮かび上がって行く。

二人の手の中から溢れる光は、2人が重ねた手の中で一つの光に成った。

黄金に輝く光は、シーザーがその周りを星の溢れる手で愛でると、色を変えて蒼水晶の様に限りなく透き通る蒼に変わって往く。

その色は月の裏である地上からは見えない月の陰の色で、シーザーがクレオパトラの腕を撫でる様に伝ってゆくその間に、表の月光の黄金から裏の月光の蒼い輝きに変わり、シーザーがその光をクレオパトラの胸に当てるとクレオパトラの体の中に吸い込まれて消えた。

クレオパトラの微笑みはとても優しく、シーザーが耳元に顔を近づけて囁くと、クレオパトラは優しい笑みのまま、シーザーの頬に頬を寄せた。

2人が共に目を瞑る微笑みの中を、影の起こす風が砂嵐の様にたくさんの星が舞い上げて、2人は星屑の中に姿を消し、また浮かび上がる、白黒テレビの砂嵐の中に消える様な2人の姿は、星の輝きの砂嵐と重なって見え隠れしていた。


その中で・・・

手を合わせて見詰め合う二人が、ゆっくり顔を向けていく先・・・


シーザーとクレオパトラの背中には、黄金の黒髪からの光の粒と、黄金の冠からの光の粒が手前に河と成って流れて来るように降ってきて、画面から光の粒がはみ出てくる。

星の河の中に押し寄せられる光景から、天の河」の下に逆さに聳えるブラックホールの様なピラミッドから、今まで吸い込まれて消えていた黒い影が飛び出てきては、二人の前を通り過ぎる。

画面の外で目の前をその影が通り過ぎると、背中を向けたクレオパトラとシーザーの前にいつの間にか現れていた竜巻。

砂漠でよく起こる雲の無い大きなつむじ風の様な竜巻は、周りの星達を巻き上げて天空の彼方に吸い上げている。幾つかの黒い影が引き起こす、その竜巻は3つ・・・

クレオパトラとシーザーが同時に手を上げ始め、前に掲げると

一番初めの竜巻は裾野を広げた角錐のピラミッドの様に、その姿を天空に引き込みつつ、その他の竜巻も同じ様に星の粒を引き上げてピラミッドの形を形成してゆくけれど、砂嵐の中に紛れる様に、雨と風と砂に朽ちてゆく遺跡の様に、完全な姿を残す事無く天空に吸い込みながら時間を掛けて3つのピラミッドが姿を変え続ける。


漆黒闇の天空に吸い込まれて往く星の粒を二人の目が追う様に、遥か彼方の天空を見詰め続けて
クレオパトラの長い黒髪からも、シーザーの頭からもその間星の川は流れ落ちて、天の河に溶け込みながら天の河は上空に引き込まれて行く。


天の河から3つの黒い影がヒュヒュと真上に勢いよく、ピラミッドを成形した星粒たちの中心から飛んでゆくと、その風に煽られる様に天の河全ての星が真上に引き寄せられ、全部の星が流れ星の軍隊と成り天空に向かって一つの滝となって上に流れた。


微笑んだままのクレオパトラとシーザーの向ける天への祈りは、一つの同じ幸せを求めるだけの様に、白黒の2人が霞む金の光の砂嵐の中で、二人から溢れる輝きの陰までも星たちと共に天空に吸い込まれ、まっ暗な暗黒の世界になった途端、2人は白黒テレビの様に横に走る電波の線となり、白黒の電波砂嵐のシャドーに隠されて・・・

2人がお互いの胸に手を当てると、白黒の、2人の体の中で蒼水晶の光がぼやけて光り始めた。



クレオパトラとシーザーが求める幸せは、月の影、月の裏側にある輝きの色・・・

国王と皇帝の、輝く様な表。その金色の光の陰で

心の中は純粋な愛を求めている、愛に飢えた者達であった。

陰として心の中に潜めていた自分の本心を、分かち合えるお互いに出逢えた事を

最後の滝を見るまでの旅の時間の中に、お互いにお互いを見つけ合えたのだろう・・・


電波砂嵐の二人以外、暗転の闇の世界の中に、見えるものは何も無かった。
ただの黒一色の中、白黒の点いたり消えたりを繰り返す横線ノイズの2人。
その姿が透明に限りない程近い蒼の光が、二人の体から滲み出ている様に・・・

2人の姿がドットノイズの砂嵐になると、ブツっと電波が途切れるように消え、闇の黒以外何も無くなった。

ただの真っ暗・・・
それはスイッチを切ったテレビの様で・・・

その何も無い画面から、ぼわっと浮かび上がってくる光景が見えてくる。

色とりどりの宴の中に、豪華な船内もそこに居るたくさんの人たちも、砂漠の砂嵐の色ではなく、画像鮮やか色彩鮮やか、最新テレビ、HDハイ・ディフィニションの様に鮮明に色鮮やか。でも・・・

その宴の中心にトランスポーテーションした様に、遅れて現れたシーザーとクレオパトラの2人だけは、白黒のままで・・・

2人が目を瞑り唇を重ねている。


楽しげな音楽や ざわめきは、だんだん聞え始めてくると・・・
シーザーとクレオパトラもその色を、その場に溶け込む様にだんだんと色鮮やかに色付いて、宴の中心の人と成っていた。


クレオパトラの黄金を編みこんだ長い黒髪が肩から滑り落ちて、揺れている・・・

宴の広間の五彩トパーズの宝石のカーテンも、ジャラジャラと流れる様に揺れながら閉じられた。

揺れたままの五彩の宝石の間から見えるのは・・・

浮かんでいただけのバラの花びらが、床にひらひらと舞い落ちて大広間のカーペットとなり、最後の花びらが落ちきるまで、五彩の宝石は揺れ続け、エジプトの象徴の色を輝かせていた。






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To be my Grace - OTHER WORLD. XXI
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mimi's world from Ren Tsuruga and Chuehonn Hizuri
Love Letter from RT and CH

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