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To be my Grace - OTHER WORLD. XXXI ...UNDER WORLD * xxx 



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OTHER WORLD of To be my Grace

- UNDER WORLD -

xxx

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* この物語はフィクションです * 


そう閉めくくられた映画、To be my Graceの試写会と共に、Tragic Marker カインヒールの発表記者会見の終わった打ち上げが、とあるホテルの広間で催されていた。

今回は、最上さんを俺がエスコート。

・・・って思っていたにも関わらず、貴島君と不破のヤツも、ホテルロビーで一緒に成ってしまった。

まぁ、村雨だけは・・・もちろんの様にクーの傍から離れないで、会場に既に居た。



クーはクランクアップの後


もう一度・・・


戻ってきてくれていた _________






・・・驚いたのは昨日の事



ご飯を作ってくれる約束をしていた夜、急なラブミー部の仕事が入り、行けないと断ってきた電話だった。
最上さんが昨日向かった仕事先は・・・


クーのご飯係だった。



それを聞いて・・・

仕方ないと諦めつつ、クーがわざわざ来てくれたことに、喜びを隠せなかった俺だった ________







「 ここ、懐かしいな~。はい、キョーコちゃん。 」


そう言いながら最上さんに肘を差し出した貴島。
Dark Moonの最終回放送をスーパーでかでかモニターで見ながら、打ち上げパーティをした同じ大広間だった。

差し出された肘に、ん~・・と考えた最上さんだったが、最上さんが出しそうだった手をさっと握って、ぐいっと引っ張った。


「 それ、見た事ある。 」


傍で不破が言ったのは、軽井沢での階段下であった事だろう。

やっぱ瞬時行動早いBJだったんだな。と貴島が言い出したのは、Dark Moonのロケバスで1秒前にそこに居たのに、二倍増し大人美人キョーコちゃんを連れてもう離れていた、“大きい動物は動きが遅いんじゃ?”なんて事。
映画を見てのBJのすばしっこさがCGじゃなく、リアルの敦賀君だったんだ。と繋がった様だった。

そんな瞬時に最上さんの腰を抱いた俺を、そんなに気にすることも無いキャストにスタッフ。Tragic Markerキャストに至っては、この撮影前からカイン&セツで見慣れているので気にしない・・・なので、関係なく・・・
きゃぁ~、敦賀さん。と女性キャストが近寄ってくるのにも・・・


「 敦賀君、また囲まれてご苦労さま。 」


そう言い放った貴島君にも、そして俳優には普段出会いの無いアイドル・アーティストの不破にも、もちろん女性キャストが囲んできたのは、言うまでも無いだろう。

撮影中は音響ブースか、ものすごく真剣な本物のCGさん達と一緒で近寄りがたく、出演した撮影時も俺と最上さんだけだったシーン。他のキャストとあまり一緒に成らなかった不破は、不破信者である女優さん達に囲まれて、その輪の中心で竜巻の様にそのまま連れて行かれた。
貴島君と俺、そして俺と腰を抱き合い貴島の腕にも結局手を乗せさせられた京子の俺達3人は、男女揃ったキャスト達にがばっと囲まれていた。

カインヒールの時は傍に来なかったのに。と思うほど。

愛華さん以外、誰も俺に寄り付きもしなかったTragic Markerキャスト。
セツカヒールに密かに恋をしていたという俳優さん達もただ今周りに居る中に、カイン&セツの感じを出してジロっと2人で睨んでみても、 おぉ~ヒール兄妹復活!と拍手で喜ばれてしまう。


まぁね・・・

着ているものもカインの衣装で出た会見と変えていた為か、それに最上さんもセツカの衣装もメイクも変えての参加パーティだったから、お互いのオーラだけでは半減だし正体を知っているから、もう な~んにも怖くないよ~。でワイワイ囲まれていた。


カインに寄って来ていた愛華さんも、本物の相楽恭紫狼であるクーが現れたのだから、村雨と一緒に成って撮影中クーを追いかけていた。

・・・そして今日も・・・もちろん。

村雨にとって今回は、監督役であるクーとタッグを組む役柄だったから、いつもクーの横に居て、クーがいつも傍に来て、緊張しつつも楽しんでいたとは・・・

カインで居た時、村雨を一番傷付けただろうと思える、俺からのお詫びの気持ちも込めた、クーへのオファーの一部の理由だったかもしれない。


・・・そんな時、ツタンカーメンが現れた。

エジプト民族音楽と共に、ツタンカーメン先頭のたくさんのシモベなる・・・LME社長専属キャストを引き連れて、クフ王の格好をしているど真ん中のガタイのでかい人物が社長であるとは誰もが思う・・・。

だって、撮影中からいろんな姿でスタジオ入り・・・いや、おな~り~ぃしてきた事に、ここにいる誰もが知っているから、またかいな。って思われていると思いますが、我が社長。実は・・・


 CG合成トリック頼む。


近衛ちゃ~ん。近衛マジックおねが~ぃ・・・そんな感じに近衛チームの本物のCG責任者を拝み倒して、エキストラとしてクールな役のローマ臣官も、豪華きらびやかエジプト皇臣も、両方自分で出ていた両国のスタイルお気に入りの人。

え~・・・両方ともですか?とは近衛監督が思ったことだろうが、そんな所でCGを無駄遣いした遺作費は自腹を切る。とまで言ったらしいけど、じゃぁ、どうぞ。と言うまで待たずに、クーの紹介しただろがと・・・

脅した事。


本当は、俺がクーに頼んだんだけど・・・

なんて監督にチクったら、俺はLMEから追放されるだろうな。と自腹を切らなくて済んだ社長に思う。

俺と最上さんが撮影した時は、煌びやかな皇臣だったらしい。
ローマ臣官をその時見初めて、これもやりたいと後で付け足されたとは・・・

えぇ~・・・仕方ねぇ。メンドクサ~お前の社長。とTake 2の報告をして来た・・・

・・・音楽担当のディレクター、不破から聞いた事だった。


その時、フッっと笑った俺と最上さん。
本当に2つのセットでの合成だった俺らには、Take 2の必要が無かった事で、不破に ご苦労さま。と声だけ掛けたものだった。

クーは、またぁ~!?・・・いや、やっぱりボス。 と社長の我儘にも笑って、その撮影を受けていた。

近衛監督は自身の役にクーを紹介されて、とても満足していた事は俺も知っていた。
社さんに至っては、普段から不破もよく見てるもんだ。と撮影横で見ていて思ったほどだと言ってきて、眼鏡をかけてスーツに身を包んだ不破の普段見れない姿に、撮影前思わず俺は笑ってしまったけれど・・・
音楽ディレクターとしての才能を垣間見たのは、紙とホッチキスで単調に成らない為にリズムを撮影中に入れて来た事だった。

社さんとしての不破と最上さんのやり取りと、俺とのシーンとの境のテンポを不破が変えた事に、モニターを見ながら最上さんと驚いていた。

不破の顔をなるべく見ない様に撮影された、青い空を見詰めるシーン。
最上さんの落とした涙に、不破が差し出したティッシュ。子供の頃からの想いが返って来たのかと思えるぐらい優しい顔をしていた不破には、最上さんで無ければ引き出せない、俳優ではない彼の本物の表情なのだと、俺だけが思って見ていた事だろう。



_____ 皆の者~!


ただ今ジャカジャカと音楽がまた鳴り響き、船の宴で一緒に踊っていたTragic Markerキャストを巻き込んで踊り出した社長は、社長役だけでは飽き足らず、大道具やらローマ兵士やらエジプト指揮官やら色んな役で毎回映っていた事。映像の中に実は社長が一番映っているかもとは・・・

・・だ~れも言えない事だった。


でも・・・

社長が俺の周りの取り巻きを、さっと掻っ攫って行ってくれたお蔭で、取り残された様にポツっとしたところに視線を感じて見れば、クーが微笑みながら首を横に振っていた。


「 最上さん。チャンスじゃない? 」


真横に居た最上さんに囁きながら琴南さんの方を指すと、じゃ、お言葉に甘えて行ってきます。と言葉を残しつつも、ここぞとばかりにモ~子さぁ~ん!と飛鷹君と琴南さんの方に走っていった。


俺は、クーと一緒に撮影を続けてきて、思った事がたくさんあった。

離れた場所に居たクーにそっと目配せして廊下に向かうと、廊下を出たところで持っていたグラスをカチっと合わされた。


「 敦賀君・・・ おめでとう・・かな? 」


「 どうだろう・・・そうじゃないかも・・・」


だよな。とクーが言うと、二人で微笑み合って、もう一度グラスを合わせた。

俺の部屋に来るか?と言いつつ指を上に向けたクーには、探したら居る所に居ないと・・・と断って、以前最上さんとファラオの棺に出会った場所に向かった。


「 そうだな。探してもらえるうちが華だと思え。 」


今自分が言った事とは違う意味だけれど、自分がさっき会見で感じていた事を、クーももちろん解ってくれていると思う事は、親子だからなのかもしれない。

今回の撮影でクーにオファーを出した自分。

監督がノミネートされた瞬間に、一緒に成って探されたカインヒール。

日系イギリス人の彼が、世界中のどこにも居るはずは無く、誰と噂に成ったのは日本だけではなかった。
海外選出作品の中の最優秀助演男優賞のノミネートの声も。と噂されていたが、見つかるはずも無く・・・

監督に呼び出されて、どうしますか?と聞かれた時は、嬉しさと戸惑いとが入り混じり、このまま姿を隠すと伝えたままだった。


監督は・・・


_____ あの場を発表の場にしてもいい・・・


そう言ってくれていたけれど、世界中が見る盛大な場に自分が呼ばれるのは・・・

・・・久遠ヒズリとして、招待される時だと、昔から自分の心にあった想いの方が強かった。


クーやジュリに会場で出会うのも、その時の自分の姿は・・・

敦賀蓮ではない

そう思っているからこそ、演技に自信が持てた事だけを心に頂いた。


だから・・・


まだ、おめでとう ではない、と親であるクーだけには、はっきりと言える。

ただクーにオファーを出した理由は他にもあった。
自分が話をもらった時、役の設定容貌に驚いた。

髪の色はそのままだけれど、影像に映されるのは・・・

久遠ヒズリの姿に成る事をクーに伝えた時、一緒に出てくれるかと・・・見せてあげたいという気持ちと、その姿に不安な気持ちとが入り混じっていた。

クランクアップの時、貴島君が廊下で言った授かり婚について、苦笑いをしていたクー。
それはできちゃった俺の事だけれど、それがクーにとって良かったのかどうかは、この監督が考えて創ったドキュメンタリー暴露映画で一緒に演技をして来た中に たくさん感じていた事だった。


「 楽しかったよ。撮影中は長い間滞在してくれて、
  それに、また来てくれて・・・ありがとう。 」


「 まぁな。俺も楽しかったぞ。
 キョーコのクオンも、撮影の間はご飯を作りに来てくれたしな。 」


クーは日本滞在中、先生と慕う最上さんを演技指導の傍ら、ホテルの部屋に毎日寄こし、クオンクオン、いやキョーコと・・・最上さんを放さなかった。お蔭で・・・

俺は演技指導のオファーも最上さんから受けること無く、電話を自分からしてもクーの部屋に居るとの返事ばかり返ってくるし、じゃぁ行けないじゃないか。と、最上さんにクーとの繋がりが有る事を隠し通してきた俺達。
だから今回の撮影期間中は、クーとも最上さんとも全くプライベートは離れていた。

でもクーが、敦賀くんも部屋に呼ぶか?とご飯の時に言ったらしいけど・・・

いえ。他の仕事もお忙しい先輩はお休み時間が必要です。と言いつつも、明日のお昼はどうしますか?とクーに聞きつつ、俺にお弁当を一緒に作ってくれたこと。

毎回、クーの作る1品が必ず入っていて・・・

クーと最上さんと、毎回一緒に食べたお昼ご飯は、美味しかった。

他の現場でなんて何も食べずに、いつも急いで向かった撮影所。
秘密に包まれたスケージュールも、伸びそうな前の現場で次があるとは社さんも言い辛く、自力で時間内に終わらせようとがんばった結果、早めに撮影所に向かう事が出来た。

To be my Graceの中では、たった一日。

その時間経過の映画だけれど、撮影に掛かった月日は・・・
毎日がとても楽しかった。


本物の裏方スタッフも俳優達もみ~んなして思った・・・あんなにサクサク進む、CG合成や10シーン以上の撮影。
な~んて魔法の様なんだ~!って、本物の裏方スタッフは、こうだといいな~・・・あはあはは~ぁあ・・・なんて、汗だく、寝不足ヨレヨレ~・・・あくびしながらズタボロの日々だった。

そのスタッフにももちろん、今回は全員に・・・




「 このワイン美味しいな。 」


うん、そうだね。そう言いながらソファに座り、残ったワインを見詰めていた。


ワイングラスを傾けたクーが言ったのは、俺と自分の演技の掛け合いの事だった。
その言葉を聞くと、こちらも楽しかったと心から思っていたのを、感じてくれていたのかもしれない、そう思って・・・

自分もクーと演技をしていて、子役の時と違う今までの敦賀蓮としての経験が、自分をいつの間にか大きくしてくれていたと思っていた事だらけだったけれど、伝えたくても話し出せないでいた。

親元から荒れて勝手に離れて出て行ってから、その後の自分を認めてもらうには、まだ・・・

久遠ヒズリとして、ハリウッドに呼ばれる時が、その時だと思っているから。


でも、クーの方から話し出してきた撮影中の事・・・


「 あれさ。どこのシーンだろう。Scene 9ってところか? 」 


兵士の口にナイフを差して、投げ飛ばしたシーンだよ。と言われてみると、あぁ・・・社長が予告の使いに走って行ったところ?と、社長の事の方が覚えている俺。

そうそう、ボスがお前の真後ろで、ハッ。って駆け抜けて行ったところ。と、クーの方も覚えている。


「 俺が親指立ててカットの合図出した時、ほっとした顔してたな。お前。 」


「 ん・・まぁね・・・」


「 その後、共演者に手を差し出していただろ?大丈夫か?って 」


「 うん? それが・・・? 」


何だろうと思いながらも、役に入ったら手加減できない自分の演技が、良くないのかと思っていた。
それ?と聞いてみたけれど、そうではなく・・・


「 いや、変わったな。・・・って思ってさ。 」


あぁ、確かにクーは微笑んだままモニター脇で、俺のことを見ていたかもしれない と思い出す。
走り去って行った社長が傍にきて、本当のモニターチェックをクーと社長と並んでしていたら、

_____ 蓮。お前、何考えてたんだ? 

モニターを指して社長が言ったのは、クーを見て微笑んだ自分の事。

近衛監督までも・・・

_____ あぁ~、敦賀君。カインヒールの時は出来なかったね。こういう事。

そう言われると、履き捨てる様に殺した役者さんの倒れた後なんて、即刻背を向けてセツカの元に歩いていたカインの時の俺。それにも、カインとしての役を付けたままであったのだから、手加減しないポリシー通り、自分が動いていたものだった。


「 あぁ、あの時さ・・・
 きっと、前と違って 変わったかな?って
 自分では思って、クーを見ていた。 」


「 そうそう。でもな、
 あぁ云う ふとした表情が影像に今回たくさん出ていただろう。 
 モニターチェックで、俺もお前も自然だと思っていたよ。 」


本当の親子の表情を知っている社長だから、似ないように気をつけろと、俺とクーに言ったつもりだったのかもしれない。

その後もクーは、最上さんとホテルの部屋で稽古した、シーンについて話してくれた。


「 そうそう、俺とキョーコの絡みの場面。
 敦賀先輩にバックグラウンドを学べと言われて、学んで考えたら
 辻褄が合わなくて、何か足せないかと・・言い出して・・・」


クーの言葉に微笑んでいた自分。いつも俺が言う事は、クーから・・・

役のバックグラウンドを学べと言われて来た、子供の頃を思い出す。
いつも観察する様にとの教えを俺にも、そして最上さんにも前回アドバイスした事を話し出して



「 いつもな、彼女。お前の姿を見ているんだな。って思っていた。

  でもな、彼女がお前から学ぶ事に、悩んでいた事があって・・・ 」



自分が彼女に電話を掛けた時、クーとその稽古中だったらしい。人を見て学べと、バックグラウンドを考えろと親子で教えた通りに、彼女は演技に付いて相当考えたのだけれど・・・

妊娠した事の無い彼女は、誰に相談したらいいのか?と悩んでいたらしい。

妊婦さんを街中で探してみても、そうそう居ないだろうし、居てもそんなに参考に成る物でもない。


「 クーはコーンのお父さんだから
 奥さんの事を見ているだろうって・・・」


先輩である俺や貴島に相談した所で、分かるわけが無い事。
それにTragic Marker キャストの中にも、妊娠した事がある人は誰もいないと云う事だろう。

俺がお腹に居た時の話を、ジュリとスカイプしながらたくさん勉強したと教えてくれた。


眠いとか、気分はとか、体の変化とか、どこが痛いとか・・・


全て彼女のアドリブ演技だった事は、男の近衛監督も俺も全く気付かない脚本に無い事ばかりで・・・

SOSを受け止めてくれる人が、クーしか居なかった現場。彼女が俺の言う通りバックグラウンドを考え、演技に向き合う姿勢。でも解決の糸口の先を知っているのは、ジュリしか思い浮かばなかった彼女。
その頃、淋しい・・・なんて電話を切った後思っていた自分が、先輩の癖に彼女のSOSに気付けなくて情けないと自分に反省した。


それでな・・・

そう話し出したクーは・・・


「 ハトシェプスト王女の話。あれ、俺とキョーコの絡みの場面。
 あのシーン、何か妊娠を主張する様に出来ないかってジュリと3人で考えて
 そしたら、予習していたんだよな、彼女。彼女からミイラの事を言い出した。
 クレオパトラの尊敬する女王がいるって事をさ・・・
 敦賀先輩にいつも必ず、自分で予習する様にと、言われているって言って 」


ハトシェプスト王女の話も、クーと最上さんがジュリとスカイプしながら勉強した結果のアドリブだった事に、俺も継ぎ足して台詞を返したアドリブだった。


「 ジュリから学んでいる、その姿を見ていてな・・・ 」


真剣に演技を考える姿勢は、先輩の俺とつり合う演技の為だと、毎日クーの部屋で特訓していたと、聞かされて

そうか・・・
俺の部屋に来る暇なんか無いほど、俺との演技に向き合っていたんだと・・・

そう思ったら彼女が毎日クーの傍に居た事は、セツカで傍に居てくれた時の様に簡単な物ではなかったのだと、彼女もプレッシャーを感じたのだと考えられた。
監督が賞をとり、俺にもノミネートするのに探していますとの・・・その探している人物の公開。
そのプレッシャーを自分が感じて向き合った演技には、彼女にプレッシャーを与えていたのだと初めて気付いた。

だからか・・・

最上さんとクーが絶妙にタイミングを合わせて、アドリブを入れてきた事は たくさんあった。


「 2人で企んだアドリブに・・・
 ノミネートされたかもしれないお前の演技の返しがどんな物か
 まぁ、企んだといったら、企んだ事だな。 彼女がきちんと出来た時

 思わず、キョーコにもお前にも、Good Job って心で思ってたぞ。 」



あぁ・・・俺も・・・


そう思ったのは、ワイヤーで吊るされている時、思わず Good Job って思った事だった。
後で足されたアフレコには、カインヒールをアピールしたいのだから、英語が良かろうと思ってした事。

咄嗟の言葉が同じ事に、俺達はやっぱり親子なんだと、思っていた。


「 あぁ、貴島君とのシーンだろ、それ。 」


クーの言葉に、そう。と返事を返しながら、ワイングラスに口を付けた。
あれな~!とウキウキ話すクーは、どこぞやの上を見て話し出した。

監督癖が残っているのだろうかと、それとも最上さんと居てうつったのだろうかと、なるほど最上さんの妄想小部屋行き凍結状態をクーが彼女といて、いかに彼女を見ては真似する事を学んだのかとも思っていた。


「 さっすが、俺の・・むす・・」


ワインを飲まずに、しーっとクーに周りに目配せした。
ファラオの棺があるわけじゃないけど、あっても中身が社長だからどうでもいいけど、誰か傍に居たら大変な事に成ると思って口止めをした。


「 あぁ、ごめん、ごめん。敦賀君。 」

「 そう、そう思った? ・・・あれだろ、奇跡のって言ってた人。 」


かなりの親バカ発言を、最上さんにしていた事を思い出す。
そうそう、さすが~!って思って、思わずカットをかけるのも、興奮した。と小声で・・・
そう、敦賀君がな。と普通の声で付け足しもして言ってくれる。

スターである憧れの俳優からの そのお褒めの言葉も、その俳優を自分の演技で引き出せた表情にも、自分にとって いつもヒーローだったクーから、少しだけ認めてもらえたかと、嬉しかった。


でもその後は・・・

・・・やっぱり親バカ・・・・。


そんな風に思えたのは、びしょびしょの俺が、髪をかき上げ水滴をプルプルしたところらしい。
そんな事したか?と自分で思い返すと、びしょびしょと言ったらファロス島の戦いから帰還するところだよな・・・と思い出すも、顔に落ちてきた水滴の方が勝っていたから、演技ではなく普通の行動だったに違いない。
麗しい・・・と、思って見ていたというクーは、麗しの奥様ジュリのままの俺だと、思っていたのだろう。

そんな自分の母親へののろけは、要りません。と頭で思うも、心の中は嬉しく感じていた。


「 あぁ~、思い出した。目配せしてタイミングを計ったやつ? 」


「 そうそう、それそれ。 」


ワインを飲みながらクーが人差し指をさして来たので、思い出した。

確かにあのタイミングは、監督の方を見たけれど、本物の近衛監督がクーの真後ろに居てキューを出してくれていたなんて・・・

クーに言うべきなのか・・・

やっぱタイミングの計りが上手いのも、生まれ持った才能かな~。と喜んで親バカ発言をしていたので・・・
そっとそのままそう云う事にしておこうと、親を立てる事を心に学び、腕を組んで無言でウンウンと頷いた。


でも思い出した人差し指。
この人は、人に注意しておいて、以外に人に指を向けていたと撮影中に思った事だった。


「 それ、止めて。 人差し指。 」


自分もクーに向けて、なんとも自然に出てしまった人差し指。
自分の向けた人差し指は、クーの人差し指をさしていたものだった。

ん?だな。と言いながら、Sorryと返すDadは、ワインを飲むと空になったグラスをテーブルに置いた。


「 あの薔薇の神殿。ってシーンあった時にさ・・・ 」


あぁ、で?と返すクーは覚えていないと見える。


「 歩く時は、薔薇の花びらが敷いてあるイメージしろ。の後、 
  王朝の証である、蓮華の花からの輝きを・・・」


そう言った時にさ、と続ける俺を、ウンウンと頷いて聞いている。


「 あれ、台詞完璧じゃなかったよね? 」


・・・ん?そうか?俺。と、気付いていないのか、とぼけているのか・・・
実は村雨が、気付いて言葉を早めに被せていた事。

“ 蓮華の花 ”が“ 蓮の花 ”に聞こえてカットが掛かるかと思って居たけれど、モニターチェックでは、敦賀君なら出来るよね?と続いたクーの言葉もびみょーに消されていた、村雨の以外に大きな声の台詞。

なのでクーの台詞は途中まで。

なんとも台詞が微妙だと俺も村雨も俳優的に気が付いて、撮り直した方がいいんじゃないかと思っていたけれど、近衛監督は・・・


_____ そう? 台本は蓮華だったから・・・


あれ?そうだった?と、気付かないままで、微妙だったゲの音は普通のやつには聞こえないと判断した不破は、監督に無言でヘッドホンを差し出して・・・


_____ いや、いいか。敦賀蓮の輝き。って事で・・・


台詞の微妙さに気付いた村雨と重なったクーの小さくされた声を、完璧に気付いた不破に村雨の台詞を消したクーの声だけを聞かされながら言っていた。
音響である不破のクルーは、あぁフェードできますよと言ってもいたけれど、いや 蓮の花の方が意味的に掛かっていいかも。さすがクーさん。とクーの台詞が最後まで完璧でなかった事にも、ベタ惚れの近衛監督だった。

その時の不破も・・・・


_____ キョーコの表情が、すごい自然だった。


モニターの中の目をきらきらハートに輝かしていた最上さんを、不破は真面目な顔で見ていて、ぼそっと言っただけだったけれど・・・

すぐに俺に不破が聞いてきたのは、俳優だから分かるだろ?と云う事だった。


_____ もう一度撮り直して、キョーコが同じ表情の演技ができるか?


ディレクターチェアに座ったまま、俺を見上げてそう聞いてきた不破。
初めて見せてもらった薔薇の敷き詰められた神殿に、星がたくさん瞬く世界。
ロマンチックな影像に、結婚式のシチュエーション。相手はもちろん王子様である皇帝で、自分も女王の役どころなのだから、気に入らないわけが無い。というのが不破の意見。


_____ 二度目に見せたモニターに、もう一度同じ様にときめかせた表情を出せる演技力か?


その事を不破が監督に言い始め、敦賀君はどう思う?と監督に聞かれると、自分でも思うのは、一番初め自然に出た表情に勝る演技は、俳優をしていても経験上ムリかもと思う事だった。
それには、子供の頃から彼女を知っている不破の方が、この自然な表情に気が付いて出した意見の方が正解かもと思っていた。

試しに台詞を消してみたら、監督が入れたかった輝きという言葉が無くなり、蓮だけ消したらNGワードの様だな、お前。とブフッと不破に笑われるし・・・
近衛監督自身が、蓮華だと思っていた事もあるし、さすがクー。このままでいいと言っていたのだからと、なり・・・


_____ じゃぁ、気付いたやつだけぐらいに、フェードしつつ、村雨の方を・・・


そう自分のクルーに指示を出し、ヘッドホンを手に取ってその場面に使おうと思っている曲を聴き始めたのだろう。
この部分旋律を・・・、あぁ、2音階下げて、うんそうそうミレをドシまで・・・ヒズリさんの声の高さに合わせると混じって聞こえ辛くなる、和音は2つとフラットだけ下げたら、ヒズリさんより2とシャープ高ピッチの村雨の声が聞こえやすくなるから・・・

なんて、なんか聞きながら指図する、俺には分からない仕事振りを話し出していた。


_____ 大丈夫。オレの方で どうにかしてやるよ。


そう言った不破がものすごく頼もしくもあり、その生まれ持った絶対音感と音楽感性の才能。
才能に溺れる事無く不動のトップアーティストとして君臨する為に、その才能を自分で伸ばし続ける努力と、その才能も努力も監督が演技を俺に信じて任せるのと同じ様に信頼されていて、コイツは実はすごい奴だったんだと認識させられた。


気付いたやつだけ・・・

不破の言葉は、絶対音感だけを持っている人というわけではなかった。
絶対音感プラス 同じ高さの音質を聞き分ける能力を持った、不破と同じレベルのやつにしか聞こえないという、自信だろう。

なんだか親の不始末に、申し訳ないと思っていた俺。

そんなこんなで、クーに人差し指を注意しようと思っていたのに、すっかり忘れていた事だった。


でもまぁ・・・

今 自分でも自然にクーを指していた事を考えると、これはクーの遺伝なんだと思えてきて、もういいかこの癖は言わないままにしようと、微笑みながら俯いた。

あの場に近寄らなかったクーは、わざとゲの音を喉で殺して出した事にすっ呆けているのか真相を聞きたくても
親バカ加減を考えると呆けたに違いないと思う俺。

実は俺には・・・

クーが音を喉で殺した事は、喉の動きで見えていた。

俳優として、演技を見る目は誰にも負けないと思える。
だから日々演技を確実に近づけてきた最上さんに、どう対応するか考えた時・・・


思いっきり恋をしてやろうと思った。


大好きで大好きで、自分の心のままに素直に成ればいいだけだと気付いた。
彼女の演技に飲まれて落とされて、そのままそれが本当だと自分に言い聞かせているうちに、勝手に体が動いていて・・・

何度も抱きしめて、初めて身体を重ねて、何度もキスをした

自然にお互いが目を瞑ったり出来る様になって・・・


そんな自分は ___________




「 そろそろ、戻るか? 」


立ち上がりながら言ったクーに、そうだね。と言って立ち上がったものの、聞こえていたのは・・・


ぐぅ~~~・・・・


と言う、クーのお腹。
なるほろ、腹が減ったのね・・・と、急いで会場に戻ろうと振り返ったクーの背中に、すっと近づいた。


「 Thanx for everything . . . .Dad . 」


クーの背中に小声でぼそっと言うと、クーは振り返り片腕を伸ばして、俺の頭をその胸に抱き寄せた。


「 いつでも帰って来い。必ず、自力でな。 
 預かっている物がある、それまでに必ず・・・」


ぐぅぅぅ~~~~


頭を寄せられて、クーのお腹のタイムリミットが良く聞こえていた。
思わずクーの腕の中で、ブルブル可笑しくて震えた俺。


「 まっ。じゃぁ行くか。敦賀君。 」


「 はい。 」


可笑しくて笑いながら廊下を戻ると、途中で最上さんと貴島が腕を組んでいるのを発見した。


_____ あぁ、敦賀く~ん・・・


なにやら、ちょ~ゴキゲンの貴島くん。あっりがと~!と言いながら最上さんと一緒にこちらに来た。

ヒズリさん。お会いできて、それに共演できて大変光栄でした。とクーに頭を下げて挨拶している貴島。
いやいや、貴島君の演技、敦賀君ととても合っていたよ。貴島に握手を差し出そうと、持っていたグラスを最上さんに渡したクー。

頭を下げたまま、両手でクーの手を握った貴島は、もはや最上さんに自分が絡めていた腕を解いていた。


「 どうした? もうお開き? 」


貴島くんに聞きながら、自分の持っていた残りのワインを飲み干した。


「 いや、まだ踊り狂ってる。 」


でも俺、明日早いから、先に・・・と言う貴島くんの後ろに、マネージャーが控えているのが見えた。


「 じゃぁ、最上さんも、一緒に帰るの? 」


思わず、スーパー・キランキラン・ニッコニコだった俺。

はい。そろそろ・・・と思いますが・・・と、言う最上さんだったけれど、横の貴島くんが言ったのは・・・


「 敦賀君も一緒に帰る~? 」


どうでもいいけど、かなりヘベレケな貴島くん。
俺のマネージャーが送っていくよ。と肩をばしっと叩いてきて、ソレ。と貴島が指差したのは、俺が手にしていた空のワイングラス。

あぁ、これぐらいなら・・・そう思うものの、最上さんも・・・


「 あれ?敦賀さん、飲んでしまったんですか?
  車、どうするんです? 明日の朝、早いですよね。 」


「 うん、そうだな。車が無いと困るかも・・・ 」


そう俺もブツブツ言いつつ・・・


「 じゃぁもう少し居たらどうだ?敦賀君。 」


クーも運転は、いくら少しでも飲んだばかりは絶対ダメ。と言い張った。


「 じゃぁ、もう少し居る事にする。社さんは? 」


貴島くんのマネージャーが送ってくれると言うのを断って、社さんの事を最上さんに聞くと、モー子さん達と帰ろうかな?って飛鷹くんのマネージャーと話してる。と言うので・・・


「 じゃぁ、とりあえず・・・ 」


クーが俺の腕をツンツン肘で小突いたら、はいはい、お腹が空いてますね。と呆れて鼻からフッと笑ってしまった。
貴島くんには、それじゃぁ・・・一度挨拶がてら戻るわ。と伝えると、じゃぁ敦賀君また、違う現場でね~と貴島くんが振った手の反対側には、マネージャーに渡されて大事そうに抱えてくれていた物がある。


友情出演してくれた貴島君には、手に入らない極上のビンテージワインにメッセージを書いて贈った俺からの物。

他のTragic Markerキャストには、自分がCMに出た、特別な瞬間の為にと出されたあのワイン。



“ Unforgettable “

忘れられない・・・



その想いがあったから、全員に直筆でメッセージを添えた俺。
CMにあった限定版は、俺が書いた一つの物が印刷されているだけだったけれど、それでも初回CMが流れた瞬間、日本中から消える様に売れ、今やどこにも売っていなかった。

忘れられない思い出がたくさん出来たから、全員にもう一度自分が書いて贈ろうと思って

それは、もちろん・・共演者としての・・・

皆さんに・・・・・






________ きっと・・・

 それは・・・

 ・・・自分の中にある _____________




 ゆっくりと瞼を開ければ・・・

 真っ直ぐに光の先を見ると、照らされているもの・・・

 自分が見詰めた その先には・・・

 自分で封を閉じた印を刻む 言えない言葉を綴った・・・

 その瞬間、ふっと風が吹く様に揺れ動いた炎・・・

 瞬 ときが教えてくれた様に感じるのは、その未来にそう在りたいと願う心に言われた様に・・・

 そこに手を伸ばし・・・

 この手には写るだけで、掴む事はできなくても・・・

 光を輝かかせる魔法と共に・・・

 止まる事無く抱き続ける感情はこの一瞬だけのものではなくて・・・

 この心に触れた想いに、真実だと感じられると・・・誓えるほどに・・・

 この手の中に、握ることが出来ない光の様で、それでも溢れだしてくる心



 きっと・・・

 それは・・・

 ・・・自分の中にある



 ________ その想いで、未来を見詰めて・・・

      これからも、どうぞ宜しくお願いします。 敦賀蓮
mimi's world-2 * White Night / To be my Grace  OTHER WORLDE.II  * CM-Unforgettable by Ren


Fall in......
your Dream to follow to dream as believe in your faith
Follow that.....may truth is just out there_______________

心の中を信じて夢を追いかける夢に没頭して
自らに忠実なれば、いつか・・・ その現実が目の前に
 ......................



俺にとって、人生で特別な瞬間だったTragic Marker の撮影

いろんな事が心の中で変わった自分がいた、あの時を・・・

皆に恐怖を与えたけれど、自分の中で自分も恐怖と戦っていたあの時を・・・

・・・忘れられない



全てがカメラに納められたコマ送りの影像の様に、自分の心に写真の様に・・・

きっと・・・それは・・・

自分の中にある・・・

・・そのままで・・・

・・・・・忘れられない




________ ファインダー越しの・・・


When I focus to . . . as I see . . . . .


真っ直ぐに見詰めると、見えてくるもの・・・





________ 自分が見詰めた その先には・・・


Without the foggy eye. . . just wanted to see . . .


目の前に掛かる霧の様なファインダーからではなく、ただ見ていたいと思う・・・




________ その瞬間だけが・・・


At the moment of just one this moment . . how many I could be found my curiosities . . .


このたった一瞬の瞬きに、幾つも心を惹かれていたと気付いただろう・・・




________ この手の中で・・・


By my hand. . . but this is not into . . .


この手で映した瞬間以外で、その瞬間はこの中には納まらなくて・・・




________ 瞬間を止める魔法・・・


As this magic of dusky like reverse moment. . . makes me dare heal my heart . . .


光の落ちた一瞬が煌きだす様で、心の中に・・・だから、あえて・・・




________ 止まる事無く流れ行き見逃がされる一瞬を・・・


As I feel this emotion. . . It felt I could be swear to say… this is truth . . .


この心に触れた想いに、真実だと感じられると・・・誓えるほどに・・・




目を瞑ったのは他でもない

ただ自分の脳裏に焼き着いてしまった、この愛しい表情が・・・

この手では、収め切れないほどに、溢れ出してくる心



自分の脳裏に・・・
この手の中に納まりきれないほどの想いを、もっと焼き付けたいと心から願った瞬間(とき)



I can tell it to be honest . . .


自分を素直に変えてくれる・・・




________ 永遠にあなたの心に・・・




永遠に自分の心に刻まれた、この瞬間を・・・

貴方と永遠に感じて過ごしたいから・・・

貴方の心に永遠に刻まれるこの瞬間を、これからは・・・

自分が創って行ってあげたいと、その未来を、心に刻み願う

貴方がきっと、気にいる瞬間がこの中・・・

自分の心の中に納まる時

その時間を止めてくれた人を・・・永遠に心に刻んで・・・




自分が恐怖と戦うために、心の中に無意識に求めていた

求めていたのは、子供の頃に素直に笑えたあの時だった _________





会場に戻ると貴島がヘベレケだった訳が分かった・・・。

どこにも売っていないと聞かされたワイン。どこで手に入るか?とワイナリーに聞いたところ、数ヶ月待ってくれれば熟成する新しい物が出来上がると言われたので、クランクアップには間に合わず、この日に成ってしまっていたけれど・・・

即完売だったお礼にとその新しい物が、驚くほど事務所に届けられていた。

なので、ホテル側に許しを得て・・・



・・・このヘベレケの根源は、俺が作ったらしかった。



未成年者の不破も琴南さんも飛鷹君も、もう引いた後だった。


( じゃぁ。気兼ねなくフェードアウトしよう )

しらふの人が居ないので、きっと大丈夫。
クーと最上さんと3人で皆に挨拶をしても、おほ~ぃ、ご夫婦おつかれぇ~い。いぇ~い。とゴキゲン真っ只中。

だからかな・・・ 最上さんと手を繋ぎ合った。


「 ミスター・ヒズリ また明日の朝。 」



明日LAに帰るクーとは、朝ごはんの約束をしている、ただ今は・・・
お~!モリモリ食べたいぞ~。と張り切っているお腹の空いたクーとは、お互い目配せとウィンクとで何を言いたいのか分かるから、そのままそこに残していく。


「 じゃぁ、行こうか。 」


彼女と手を繋いだまま向かうのは、エレベーター。


________ キンコーン


エレベーターが着くと2人で向かうのは、下のロビー。

ロビーを出て駐車場に着き、カチャっと開けたドア。 バンと閉めたら・・・



もう一度・・・・



「 じゃぁ、行こうか。 」



2人で手を繋ぎ、向かう先は・・・

またホテルロビー。

手を繋いでいないお互いの外側の手には、それぞれのスーツケース。



この事情を密かに気付いた、クー。
でも彼女は、まだ、俺とクーの事を知らないまま。
それに、彼女もクーが知っていると云う事は、知らないまま。

貴島君を上手く撒いたのは、3人とも俳優だから。
ワインを自分も飲んだのは、今夜は帰るつもりでは無かったから・・・


なぜなら・・・



________ キンコーン


エレベーターが着くと2人で向かうのは・・・上の階。

実は、俺と最上さん・・・

いや・・・キョーコと俺・・・



クランクアップの後も、役がお互い抜け切らないでいた。

・・・って事に、お互い、しているけれど・・・ __________



共演者の皆さんに。


もちろんワインは、共演者の京子にも・・・

・・・そして、これからの人生の共演者、キョーコへ



彼女が20になるまで、クーに預かってもらっている。




______ きっと・・・

 それは・・・

 ・・・自分の中にある __________


 溢れる感情すらが愛しいと感じ

 ただ自分が見詰める炎に浮かぶ表情は、愛しい人への想いに溢れていると

 自分の胸の中に・・・

 この手の中に納まる想いを綴った、心の言葉

 素直な心からの と言えるほど・・・

 あなたの心に永遠に届いて欲しい

 自分で封を閉じた印を刻む 言えない言葉を綴った

 

そのまま・・・

俺がまだ言えない言葉が、たった一つだけある事




 いつか2人で乾杯する時がくるといいと想いをのせて・・・

 言葉に出来ない想いを、たどたどしく綴るだけのLove Letter

 温かな気持ちに成れることと願いを込める

 見詰めた先に自分で封をしたLove Letterへの微笑みは

 コルクを抜いた貴方への気持ちなのかも・・・






待ち人は・・・

・・・俺・・・



大切な人を待っていたあのCM そのままに・・・

彼女が20に成るまで待っていようと


彼女にだけ書いたLove Letterとワインには、言えないたった一つが綴ってある __________




彼女が一緒に居た貴島を撒く為の、3人のアドリブ。

俺達、クーも京子も敦賀蓮も俳優だとは、俺達の先輩、貴島君が気付いたどうかは・・・
ヘベレケごっきげ~んな先輩には、分からなかったのか・・な・・・?

今こうして2人でホテルの部屋に向かうのと同じ様に、カインとセツがホテルの部屋に向かった時から始まった。息の合ったアドリブは、カインとセツで居た時から、毎日がアドリブで過ごした二人の経験上。
クーとキョーコは、ずっと一緒に過ごした師弟関係の撮影中からで、クーと俺に至っては、何も説明の必要の無い考えが似通った親子。それに生まれた時から、クーは俺を見ている・・・

クランクアップの頃からか、俺達は誰にも秘密で付き合い出していた。

クーのお付きをしていた時の最上さんの様子にも、彼女の演技にも、そして俺の様子や演技にも気付いたのは、クーだけだった。

・・・だよな。

そう思った俺・・・・


役のバックグラウンドを考えた時、彼女に思いっきり恋をしようと決めた自分。

勝手に自分が動き出し心のままに演技をしていると、台詞じゃなくとも言葉が出ていた ________



だから・・・


一番の切欠は、彼女の妊娠が発覚する朝の撮影・・・


ベッドシーンは無かったけれど、初めてベッドの中でお互いが素肌で抱き合った。
久遠で居たグアムの夕暮れ、キスした時 瞼を閉じなかった彼女だったから、初めてのキスシーンに自分の手で瞼を閉じさせた。

ゆっくりと何度も優しくキスを続けていると、周りが見えなくなるほど、自分の心も・・・

ゆっくりと彼女に惹かれ、飲み込まれて行った。


一度そこでカットが掛かり、唇を離した時に見た腕の中の彼女。
大丈夫? って思わず聞いたのは、抱きしめていた体が本当に震えていたからだった。

でもシーツの中で、そのまま背中に手を回されて・・・

そのまま撮影が再開されたら、ぎゅっと2人で抱きしめ合った。

背中に回されていた手も、その体も震えているのが分かったけれど、それでいい と耳元で囁いて、眠った演技をしていた自分が瞼を開けた時に見た彼女は、本当に蒼白で・・・

自分が驚いたのは、本当だった。


やっぱり、無理なのかな・・・そう思っていたあの時の自分。

クーとジュリから妊娠の兆候を学んだとは、この時知らなかった俺だったから、あの後の台詞では・・・


_____ いい?心配は、自分の事だけだよ。 君が選ぶ事に、俺は・・・ 


その台詞の事も、そこで言葉を詰まらせた事も、本当の台詞は

“ 俺は・・・反対しないから ”

自分の中で、反対しないという言葉に、嫌だと言われたら本当に反対できない様な気がして、変えてしまった台詞・・・


顔を鏡越しに見られたくなくて、彼女の体をぐるっと返し、胸の中に閉じ込めた。


_____ もし、そうでなくても・・・幸せにしたいと思っているから 
  

ぎゅっと強く抱きしめて、俺の事・・・

敦賀さんを裏切れない信頼だけだとしても、久遠を君が好きで居てくれるのなら、絶対に幸せにしたいと、心からの・・・・

・・・本音が出ていた。


撮影の日が重ねられている間中、俺は翠色の瞳のまま、CG合成のモニターの中には久遠の姿の自分が居る。
きっと思い出してくれているだろうと、自然に瞼を閉じる様になったキスに感じていた。

コーンの姿の自分を見ても、クーの息子の久遠と云う事には、彼女はまだ、重なっては居ないのだろう。

クーと居ても分からないままの彼女に、いつか必ず明かすからと・・・

心に誓いながら


その時は・・・ って・・・

その時を自分が決めた瞬間だったのかもしれない。


撮影期間中、彼女もずっと役をつけたままでいた・・・ のか・・・



Scene 20

ナイル河の新婚旅行の撮影時に、同時に撮ったScene 6

それまで Scene 20の為に、CGグラフィックが出来上がっていなかったから、同じ時期の撮影スケジュールだった。


クーとキョーコは毎日撮影が終わると、SPを引き連れてリムジンで帰って行く。

楽屋から出て、2人のその姿に お疲れ様と挨拶しながら、社さんと向かう他の現場。
淋しさの中に、いつか本当の娘と父に成る時を重ねて見送ると、よし。がんばろう。と心に刻んでいた。

俺達2人とも心の中は、じわじわと近づいていて・・・

ホテルの部屋でも彼女の演技にも、スタジオでの俺の様子にも演技にも、真っ先に気付いたクー。


Scene 6 監督に2人で謝りに行くシーンの撮影が始まって


_____ で、ご結婚は・・・・


クーのその台詞を遮る様に、被せた自分の台詞


_____ 結婚は、まだ・・・できませんので・・・


指を絡めて手を握り直した意味は、君に約束したいと思っていた。


_____ いえ・・・お二人がご結婚発表をされるのであれば
   こちらには条件があります。 

   その条件は・・・



そこまでしかクーの台詞が聞こえなくなるほど、“その条件は・・・”の言葉に心の中が一杯だった。
その時のクーの表情が、父親のままの笑顔だった事に、肩にぽんと乗せられた手に、心の中で素直にハイと返事をしていた自分。

厳しい顔になったクーは、期待に答えてくれる演技、頼みますと・・・俺にも言っていた。






________ 封をしたLove Letter ・・・



敦賀蓮ではなく、久遠ヒズリとサインをした。

彼女が20に成るまでに、自力でクーのもとに帰ると、心に決めて・・・



________ 君が開けてくれるのは・・・・ 

・・何瞬 いつ・・・____________



それは、自分にかかっていると、自分の中に刻み込んで

20に成るまで、彼女の心が変わらなければ・・・



WITH LOVE . . . xxx  
mimi's world-2 * White Night / To be my Grace .XXX * Tear Magic ∞% -WISH for SYMPATHY- One more Love.V at Last II


久遠より、愛を込めて・・・




たった一つの久遠という言葉に、自分の未来を見詰める為に・・・


永久 とわ と・・・

永遠 えいえん の・・・


永い時間の意味に


自分の命に付けられた名前は、その空から 永い時を越えて 廻り逢う為に来たと・・・




自分の名前だけを書いたワインは、一緒に開けられる瞬間の為に、クーの元に自分が帰れる時の為に

大切な瞬間の為に・・・

永久に永遠に心に刻む、久遠より 愛を込めて _________

mimi's world-2 * White Night / To be my Grace. IXXX *Tear Magic ∞% - WISH for DREAM 夢への願い- One more Love.V at Last I  最後の一(はじま)り 









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美しい海の彼・方より 

To be my Grace – OTHER WORLD. XXXI  

Under World * xxx

Case. . . 久遠ヒズリ



FIN


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Fall in love from Chuehone TO be my Grace INDEX in mimi's Fairytale * HOPE andDESIRE









ホテルの部屋で、どう過ごしたかは・・・・
  



でもその次の朝、クーの朝ごはんに向かうキョーコの為に

この夜、自分もお酒を飲みたかった蓮の為にも・・・

2人の意見・・・? いや、心が同じだったから、蓮が取った部屋。



クランクアップから、会見まで、2人がどのぐらい隠れて付き合い出したのかも・・・




まぁ、私の想像は・・・

映画の通り、隠れて付き合いだしたのは、5ヶ月前ってどこかに書いたかな?


今から5ヶ月前、LME Studioに第1話が載ったな・・・なんて、思い出す私。

でも、貴方のご想像にお任せします。   美海 
                           with Love from mimi To Love Dreams














そうそう・・・


もう1つ



英語でLetterを書く時は、最後に一言添えるもので

Warmly であったり、Sincerely であったり、Faithfully であったり、Blessingsであったり、All the bestであったり、
いろいろありますが・・・

一番使うのは


with Love...

“ 愛を込めて ”


そして、with Love にだけ

“ xxx ”

ハートの意味で、x を3つ以上付けます

一般的なのが、3つのハートの xxx 


私が思うに、気持ちから、思考から、命から
自分の心と頭と魂より、愛を込めて・・・
だと思いますが、それ以上に愛している場合、もっとたくさん付けたりもします。



じゃぁ・・・・・


Love Letter に、どのぐらいのハートを書いたのか・・・・


皆様のご想像に、そちらも・・・か・・・

続くかも・・・・・・・???









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続くとしたら・・・

To be my Grace XXX - One more love at Last II か・・・




どこかに、続くキーをね・・・

また、落としちゃったんだよね・・・・・

( いろんな意味で・・・)


OTHER WORLD. XXX II あるかも?









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mimi's world from Ren Tsuruga and Chuehonn Hizuri
Love Letter from RT and CH

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