mimi's world * HOPE and DESIRE

_______ BE-lie-VE * be-LIE ve * believe...the SHAMs for heart healing * mimi's world-7 _______

Myth. BLUE BELL - Act.14 -  








________ パチッ ・・・







頭の中が、真っ白に成っていた __________





初めて鈴音の屋敷に、蝶子に連れて行かれた時・・・

一筋の光だけが伸びていた廊下の先

白猫の鈴が、迷う事無く向かって行った


その先から・・・ 
聞こえていた音・・・


自然の野に咲く様に、全ての方向を表とする生け方をしていた・・・



何処からも、見て下さいと・・・

どの角度から見ても、美しい生け方に



彼女の心が表れていたと・・・



何処から見ても、全てが美しい


・・・自然の中に見えないもの


世界を揺らし動かす・・・


何処から見ても、何も見えないほど

美しいほどに、透き通った  ・・・風


世界を明るく写しだす・・・


何処から見ても、何も見えないほど

綺麗なままに、透き通った ・・・光




全ての角度から見ても、美しさの果ては・・・

窮める程に純粋に透明で


何処から見ても、全てが綺麗なままに純粋な

彼女の心が美し過ぎて

透き通って、見えなかった 



でも心は・・・・


世界を揺らし動かし明るみに浮かばせる


光が必ずつくる影までも



光が必ずつくる影に

透明な彩を透き通って映し

影までも美しく

彩のついた影を、心に残した



何処からでも私を見てください

何も隠す事は、彼女には無くて

彼女は心までも、透き通らせて

美しいほどに透き通り過ぎて

何も見えなかった


光・・・ で・・・

風・・・ で・・・


世界を明るく映し出す光の様に
・・・ 明るみの世情に

世界を揺らし動かす風の様に
            ・・・ 揺れ動く世情に

深閑の森の影に包まれて・・・・・






パチッ






その音に・・・

何かを断ち切る様だったと ___________







Myth. BLUE BELL


― 鈴鳴り岬の向こう ―

Act .14

『 葬示 』


Back Stage * Act 14 mimi's world ™From far away beyond beautiful sea.


mimi's Image Music * IN A TIME LAPSE by Ludovico Einaudi  Two Trees / Waterway







「 じゃぁ、時間になったら電話して。 」


________ ピーポー・ピーポー・・・・・ .


救急車のサイレンが聞こえてきたので、急いで車を移動してと伝え

病院の中に入って行った。                .




個室の並ぶ病室の廊下には、ベンチに座りたくさんのスーツを着た人達が座っている。

いつもの光景。 ・・・だった。      .


年配の会社重役や、会長、社長などが入院しているその特別階。
それぞれの個室の前にベンチがあり、見舞いに来た他会社の社長や重役が引き連れてくる
運転手や秘書に部下達が待つ為である。

山延の個室前のベンチには、誰も座っていなかった。

病室に行く間に、知り合いのオヤジな社長の重役の・・・
こちら秘書も、お年を召していらっしゃいます。な・・・人が立ち上がり、挨拶をされていた。

めんどくさ~・・・ とも思うけれど、自分は秘書を連れて来なかった。

救急車が来なければ、秘書も一緒に来るはずだった。
秘書が居れば、秘書がきちんと挨拶を返してくれるし、秘書は秘書同士
色んな情報交換を、時に聞きだしてくれていた、自分のやり手秘書。

自分がこの場で長話をするわけにも、もちろん
・・・いくわけない。          .


んだから、さっさと病室に向かった。        .





_____ はいどうぞ。            .


「 俺。                 .
・・・怜。 」            .









個室の並ぶ病室の廊下には、ベンチに座りたくさんのスーツを着た人達が座っている。

いつもの光景。 ・・・だった。



お年を召した会社重役や、会長、社長などが入院しているその特別階では、それぞれの個室の前にベンチがあり、見舞いに来た他会社の社長や重役が引き連れてくる、運転手や秘書に部下達が待つ為である。

山延の個室前のベンチには、誰も座っていなかった。


よかった・・・ 誰も居ない


そう思いながら、途中立ち上がって会釈される他会社の秘書に、会釈を返して歩いていた。
病室の前に来ると、閉っているドアにノックしようと手を向けた時、中から話し声が聞こえていた。


・・・ん~~、自分が知らない人だとな。


一瞬だけそう考えたものの、わははは~!と笑い声が聞こえてきて・・・
その声に・・


・・・ 怜の声


なんだ、怜も来てたのか・・・



ふっと蘇ったのは、先ほどの丁寧な運転の女性だった。


あぁ、あの人・・・ 

・・・怜の秘書だったか。


ノックしようと手をドアに向けていた __________






________ コンコン


ドアをノックすると、山延の声が直ぐに聞こえた。


_____ はいどうぞ。            .



「 俺。 ・・・怜。 」            .


よかった~、誰も居なかった。そう思いながら、ガラッとドアを開けた。


「 うぃ~す。どう? 調子。 」        .


_____ あぁ、何だか分からないけれど、別に元気だよ。


「 そうだな、そう見える。 」         .



今日は、剣との電話で出社が少しだけ遅れた。でもそれ・・・

俺の事をとてもよく分かってくれる秘書が、俺についた言い訳。



“ 本日は、Deep Seaのご気分でしたら       .
  その深い場所まで・・・・・          .

  それでは、少し遅くなりましたので・・・    .
  本日会議後の執務を取りやめ、会合の前に    .
・・・その間の時間を空けておきます。 ”   . 



夕方の執務を削って、時間を空けてくれた ちょ~過密スケジュール。

明日また、鈴鳴り岬に次期選挙準備に帰らないと、とも考えてくれる。
・・・元、代議士事務所の受付嬢。        .

深い話がしたいとの、ご気分までしっかりと・・・・

俺が山延の所に寄りたかろう・・・なんて、気持ちまで読み取って
よ~く出来てる、頭脳に仕事振りに、俺の扱い。それに・・・

スタイルも顔も、んで身体まで、よ~く出来ている。     



ま、山延が話している事も、めちゃめちゃ、よく分かる・・・・・   .


_____ いや~、廊下に出るとさ・・・            .
    オバサンかオヤジばっかの秘書軍団に、大変で・・・。 .

    み~んな、怜の秘書みたいな子を連れていると     .

・・・目の保養になるんだけどね。          .


「 だよな。 」                      .


分かるわ~・・・と言いつつ             .
今日は外で待ってる、ごめんな~と話していた。    .







________ ノックしようともう一度手をドアに向けたが・・・


聞こえてきた話は蝶子の事。

妹との結婚の事を尋ねている、らしい・・・

それには、自分が関与する話ではないし、よく分からないから
頃合を見計らってノックしようと、壁に背をついて立っていた。


事務所に電話を掛けた お昼過ぎを思い出すと、今日はマセラッティで出社したはず。

秘書が今運転していたのは、マセラッティではなかった。
社用車だと考えると仕事の合間を縫って、お見舞いに来たのだと・・・

今日、帰京したその足で、妹の婚約者であり、将来の義理の兄弟であり
怜の奥さんが、学部の違った2人を結んだ縁での親友であり・・・

自分と比べると、怜と山延の間には、長い親友関係の時間があった。


怜が結婚してから大学に入学してなければ・・・
この2人は、出会う事なかったのかも知れないと考えていた。



それに、もしも

怜の許婚が緑さんではなかったら・・・



“ 子供の頃から決まっていた許婚 ”



_____ ゴクッ・・・・


それを考えたら・・・ とある仮説に辿り着きそうだった。


長い髪を下ろした、怜の秘書の見慣れた顔にも・・・  

・・ ふっ ・・・と、脳裏を掠め


ガラス張りの喫茶店の外を歩いていた横顔を、はっと思い出して顔を上げた。






そして、背中越しに2人の会話を、聞いてしまった _________







「 なぁ、ちょっと聞きたい事があるんだけど・・・ 」


_____ ん? なに? 改まって・・・・


なんだよ、怜らしくないじゃんか。と、ばしっと肩を叩かれる。


社長の俺に拳を向けられ、許すのは・・・

この世の中で、山延と剣ぐらいのものだった。

・・・緑ですら、俺は許さない ___________



自分が向けたい人物は、たった一人 ・・・・・


“ 鐸杜領 ”            .


本気で闘志を燃やすのは、この世の中でアイツただ1人だけだった。



_____ それで? 話したいのは、蝶子さんの事か?  .

さすが、剣ともパートナーだけあって、人の心を読み取るのが早い。


「 そうなんだけど、その前に・・・ 」       .


緑の紹介で蝶子とはどうかと行き、実家に泊まっていた山延。
そこから帰ってきて、突然訪れた原因不明の病に・・・ 

・・・自分の実家で何か起こっていたら、選挙の為に不味かった。


「 まぁ、話は長くなる・・・かも?       .
ん~・・・ あのさ・・・・・ 」       .


まず話し出したのは、蝶子の事より・・・ 母親と緑の事だった。







山延は、緑と共に鈴鳴り岬を訪れた。

もちろん、妹との縁談の為。


緑にとって、何か生ぬっる~い気がしていたのは、確かな事。

自分も緑の気持ちは、十分に100パー感じて理解できていた。

夫婦だから分かると言うよりも・・・


お互い物心付いた時には、許婚が決められて育って来た。

緑にとっては2つ年下だから、俺が2歳だったとすると、生まれて直ぐだろう。


そういうもんだ・・・


お互いに、未来のお嫁さんも、未来の旦那さんも知っていての子供時代。
鳴海家の母親が、妹達に許婚を決めないのは、どう云う事だと・・・


・・・生ぬるい。 

恋愛をする事も無かった俺にとって、そう感じていた。


緑にとっては、俺の事を噂として学校で聞く度に、誇らしかったと・・・

スーパー新婚ホヤホヤ、一日目。
初夜のベッド中で、聞かせてくれた。

緑の事に興味が湧かなかった、結婚式だったけれど・・・

そんな事を、初めてのベッドの中で聞かされて、盛り上がった俺。


でも・・・

好きかどうかは、感情が自分の中から湧く事は無かった。

・・・でも

嫌いだと、その感情も全く湧いてはいなかった。



ただ、初めから避妊なんぞ・・・全くした事も無い。

女の子との身体の快感には・・・
ものすごく、興味津々だっただけの18歳と16歳。


緑の言う通り・・・


・・・どうして? 


妹達に許婚が居ない事に首を傾げる緑に、俺も一緒になって首を同じ方に傾けたりもした。


まぁ・・幼い頃、自分の母親を見ていたら、分かる気もするが・・・

妹達が生まれてからというもの、気が触れた様に

“ 不吉 ”

自分が産んだ、不吉の根源に、育児もせず泣き崩れていた。

それを知っている、俺には・・・

母が許婚を不吉の子供たちに許婚を決めないのは・・・とも理解できた。

鳴海の不吉の血を途絶えさせる為に
妹達に子供を作って欲しくないとでも、考えているのだろう。


知らない緑は、東京で帝大付属高校を卒業すると、そのまま大学に上がってきた。
単に山延と同じクラスに受講したのが切欠で、知り合って・・・

旦那の俺に、紹介してくれた。


隣に座ってた18の緑が、左手に結婚指輪をしていたから、驚いて声を掛けたって・・・

本当かどうか確かめたかった~。 ってな、それだけの出会いが俺達の始まりだった。

山延もいつか社長という、継ぐべきものがある同じ境遇に、
カンパニーの大きさに、直ぐに仲良くなった俺達だった。


そんな仲で・・・・


緑が俺の実家に縁談を持ち込んでも、何も不思議な事は無かった。


だけど・・・





「 なぁ・・・ 山延お前さ・・・ 」       .


緑と一緒に料亭に行ったか? ・・・ と、まず確かめた。
  

_____ いや? 行かなかったけど?        .
    なんでだよ?               .


緑さんの紹介だったから、お前んちで数日過ごさせてもらって、
自宅のシェフが何人もいる怜の家で、どこにも食べに行かなくても
十分堪能した。と、言っている中・・・ 

・・・ただ1つだけ、気に成った事が話に浮上した。  .


_____ そうだな、緑さんがお点前を茶室で披露してくれた。
なんだっけ?薄茶。とかって言ってたか?    .
回し飲みしない方の、カプチーノみたいな抹茶だよ。

あぁ、剣なら、分かるか・・・         .
    アイツ、先生できるぐらいだもんな。 .


「 そう・・・ じゃぁ、剣に聞いてみるか。 」    .


_____ そうそう、東京の自宅にはって、怜の自宅だけど .
    茶室がないからって張り切って、蝶子さんとお客を


山延は蝶子と並んで座り、なんだか三々九度のような雰囲気に
一人高揚して盛り上がったと言っている。

まぁ、緑は母親の弟子で、子供の頃から習いに来てたしな。と付け足して・・・

んじゃ、茶菓子は?とも聞いた。


もしも、藍とか 竜胆の花とか・・・

そんなのを使ったお茶菓子をパティシエに作らせていたらと・・・

この大学裏の老舗喫茶店に添えられる、エスプレッソに思い出す。

学生の頃から通っているから、どんな物が出てくるかは、俺も山延も知っている。


「 なぁ、山延。 」              .


親指をそちらの方に向けて、聞いた。       .



「 この裏の喫茶店のエスプレッソに付いてくる、砂糖菓子。覚えているか? 」


_____ あぁ、あの・・・確か青紫色の花で、ケーキとかにも乗っているやつだろ?


「 そうそう、それそれ。 そんなの、抹茶と一緒に、茶菓子に出てきたか? 」



いや・・・          

・・・出てこなかったよ ______







ドアから聞こえる2人の声に、思い出していたのは、昨夜の事。

鈴音の事を思い出していた自分 _________


料亭で俺も怜も考えていた、山延の病気の事。
怜も気にしていたと、怜の聞いている言葉に、俺は意味が分かっていた・・・


薄茶で・・・

“ お母さまと、お義姉さまのお好みの 鳴海茶農園の藍霞 は・・・ ”

鈴音の言葉のまま、藍霞のお茶だと考えた。

同じ棗の茶入れから、同じ釜のお湯から・・・ を考えると、元気な蝶子。
それで、もしも何かが山延にあったとしても薄茶が根源ではないと考えた。


夕べ、薄茶は・・・・

飲まなかった自分。



花月をして、籤運が良かった。
亭主として月茶箱のお点前をして、鈴音に藍霞の薄茶を自分が出した。

お菓子の時は、茶箱だったから、振り出しに入れられた金平糖だけ・・・

小さな星の粒は、噛む事無く、口の中で溶けて消えた。

何も砂糖以外に入ってはいなかったと、思い出す。




濃茶、鈴情 れいじょうの昔は、月の無い闇の中で飲んだ。

茶農園の令嬢は・・・


“ そうね、お母さまかしら・・・ ”


鳴海の一人娘のご令嬢といえば、夫人の事だと、その娘の鈴音に言われて気が付いた。
夫人が代議士と結婚するまでの、プレッシャーを考えると
鳴海ご令嬢のその昔には、子 第一子である怜を宿すまで一人で苦しんだだろう。と・・・



「 ん~・・・ じゃぁ、違うかな~・・・・」  .

_____ はぁ? 何が?             .


「 いや・・・別になんでもない。 」      .




___________ その直後・・・

怜がいつもの口調で、全く躊躇う事無く話し出した事に

目を大きく開けて、瞬きすら忘れるほど固まって聞き入ってしまった __________






「 なぁ、山延。悪いけど・・・ 」        .


_____ ん? 何が、悪いんだ?          .


「 あのさ・・・ 」               .


心に引っ掛かる事を、親友に言うのはちょっと気が引けるけれど

自分達の為かもしれないと思えば・・・ .

山延の気持ちが、本当かどうかも・・・ .

・・・俺は、知りたかった。 .


もしもの事を考えて、これ以上ないくらい大きなスマイルを向けた。


「 あのさ、蝶子の嫁入り先の事だけど・・・」


________ うん、それで・・・?    .


落ち着いた口調で俺に微笑んでいる山延が、その病気の姿に痛々しくて

それに銃を俺が突き付けるか、どうか・・・

その熱いハートに風穴を開ける事に成ったら・・・

・・・それだけは、どうしても嫌だった。


なので、もっと、も~ぉっと大きなスマイルで話しかけた。


「 母親が考えているのは、どうも・・・     .

剣だと、この2,3日で思ったんだよ。 .

いや・・・ 本当に、悪いな。 」 




怜は、悪いと言いつつ、何も躊躇わない口ぶりに、自分は驚いていた。



_____ あぁ、そう・・・・ .



山延の返答にも、感情がなくて、驚いた。

その後の、怜の提案に、自分の鼓動が大きく跳ねた _________





「 そう、以外にOKモードじゃん。それじゃさ・・・

俺には妹まだいるし。鈴音の方だったら、どう?  」 




_____ そうだな・・・別にいいよ。        .

だって、俺は、お前・・・         .    

・・・怜。お前と結婚するようなものだし? .







「 だよな。家系だけだろ? 」


_____ あぁ・・・ そうだよ。








________ パチッ ・・・







頭の中が、真っ白に成っていた __________






「 いえぇ~い 」


パチッと合わせたのは、2人の手の音と声


「 やっぱり。 」



「 だよな。 」                .


_____ だよ・・・だってさ・・・ .




続いた山延の言葉に、自分が思っていた事は当たっていたと・・・・




だってさ、俺が欲しいのは・・・


結婚しての血縁。法的に認められた関係だけが為の女。

心から恋をして、愛を語る女。

自分が満足できる、身体だけの関係の女。


皆、違うよな。 



_____ そう・・・だから、鈴音ちゃんで構わないよ。 .

・・・・怜。                 .





彼女達の人生までも操る様に、鳴海の影の総長が裏で輝いている



そうか・・・


やっぱり仕事の為に、結婚する気だっただけ

俺との企業パートナーとして、自由に自分ができるものが欲しいだけ

感情の無い結婚に、彼らの離婚は一生ありえない

人としての感情を向けるのは、違う角度に用がある女




“ 何処からでも、どうぞ・・・ 私を・・・ 見てください ” 



じゃぁ・・・

どの角度から見たのが、魅力的か、って言われたら

いや、そそられるか、って事


男がそそられるのは・・・


社会で自分を生かしたい野望への

正面の血縁か・・・


感情が溢れて止まない心への

サイドから見た 愛か・・


快楽の欲求を満たしてくれる身体への

上から見た 性欲か・・・


どれが好みかは・・・





“ 後ろの正面 だぁれ ”




自分が正面だと選んだ それ・・・

・・・その裏側


後ろの正面は、影で見えない表に輝く裏の陰


自分の陰が作る影に・・・ 正体を隠して・・・・


地球の影が月を隠した、月食の様に





そこまで自分に、親友が己の人生を賭け捧げられたら・・・

俺には、大きすぎる


父から受け継いだものでさえも・・・

それを、倒産に破産に破滅の鍵を鳴海に今、握られている


怜には、親友が己の人生を己に賭け捧げてくれる事に・・・

 “ 統治 ”

それが彼の正面で、心に燃える炎の糧となる

親友までもが跪き、足先に口付けをさせる様に

気に入らなければ、そのまま蹴飛ばすだけ

鳴海の次期総長は、それが満たす己を欲求なのだろう



けれど俺には・・・



「 まぁでも、その原因不明の病は、本当に不明だな・・・ .

う~ん。                 .
それが直らないと・・・・         .

おい、山延。 お前の父親のカンパニー。 .

その社長の椅子も・・・ .

・・・悪いけど、俺には必要だから。 .」 .



_____ なんだよな。分かってるって・・・  .






______ コンコン・・・


どうぞ・・・




寄り掛かり頭を壁につけて、真っ直ぐ前を向いたまま、二人の話を聞いていた。

頭を付けたままドアの方に向き、目を瞑って・・・


ふ ――― ・・・・


腹の中から、深く長く息を吐き出した。

この壁の向こう側の二人の中に、仲間に入っていいのか・・・ と・・・

自分に聞いていた。


りんどうの群生して咲いていた、蒼い世界に踏み入る事を躊躇った自分が、越えてしまった先・・・


 フッ・・・


短く息を吐き、笑った自分が、目を開けた。




________ ガラッ





「 山延、久しぶり。 」



_____ おぉ~! 剣。 

「 剣、お前を丸ごとっ! 愛してるぞ~~~! 」



この2人が愛しているのは、俺との血縁関係・・・ それに、父の築いた鳴良の金だろうと思っていた。

でも、俺にも・・・

鳴海怜はどうしても、自分の人生になくてはならない

プロジェクトパートナーであり、土地所有者であり、国会を動かす力・・・ 

・・・鳴海の全てが、俺には必要だった。


「 渋滞していて、遅くなった。 
  ごめんな、余り話す時間も無くて・・・」


_____ いいって事よ。


「 仕方ないよな。この後も会合出るんだろ? 」


「 あぁ。 じゃぁ、怜も会合の為に帰ってきた? 
  昨日は、行くかどうしようか迷ってたよね? 」


2人と話しながら、山延のベッドサイドに持ってきた花を、そっと置いた。


_____ おっ! もぉぉ~・・・剣。
    なんだよ~~~・・・


「 あぁ、かわいくない? 俺が選んだ花。 」


「 ・・・剣。 」


ばしっ!っと俺の肩を叩いた、怜が言った。


「 この花・・・ 
 ・・・どこで買った? 」


「 直ぐそこ。この裏だよ。 」
 

親指をそちらの方に向けて、二人の顔を見ながら話していた。


あぁ~・・・


2人が声を揃えた相槌は、語尾が段々小さな声に成って消え、怜と山延は顔を見合わせた。


_____ ちょうど今、怜が話してた・・・
    老舗パーラーとくっついている花屋だろ。


山延には、怜が言いたい意味が分からなかったと見えて、俺達が考えていた“ 藍蓼 ”ではないかと云う事には、頭の隅にも掠らない風に、何も考えずに“ 怜が話していた ”と、簡単に暴露してくれた。


へ ――ぇ・・・ 何の話?

言い出そうかどうしようか考えて、両手の中に入る様な、アレンジメントに向かって微笑んだ。


「 そうそう、初めて行ったけど・・・ 」


山延と怜の方に振り返って、大きな笑顔を向けた。

そして、怜の顔を見て・・・・

胸の前で腕を組んでいる怜の腕時計で、時間を確認した。そして・・・



「 まずさ、手前の信号で止まっていたら

  正面側は、サイレンがたくさん鳴っていて
  
  だから初めて裏側に回って・・・見つけた。 」





・・・怜

 この意味、分かったか・・・





幸か不幸か、躊躇って止まっても・・・

目隠しをされて、回り道をして、その先に行った自分。



心綺麗な嘘の吐けない、お前の妹が・・・

・・・連れて行ってくれたんだ 



その先では・・・・




_____ 後ろの正面、だぁれ 

        うふふふ・・・


もういいかい ______

         ・・・クスクス


_____ とぉ りゃんせ とぉりゃんせ

    ここは何処の細道じゃ ________


     チリチリ・・・


_____ ご用の無い者 通ぉさせぬ


     ・・・ シャラ シャラ


   行きはよいよい、かえりは怖い ________


         ・・・クスッ


_____ お札を納めに参ります

        うふっ・・・




なりよしさま・・・


『 どうぞ・・・ お気をつけあそばせて・・・ 』


なりよしさま・・・


『 どうぞ・・・ 霞がかる時、西に月がかえる時のままで・・・ 』


『 捕まえた。なりよしさま・・・ 』
 


どうぞ・・・ ごゆっくりと・・・


廻り続く走馬灯の影画の様に、彩付いた光の影に見える過去の時が・・・



様々な赤に、紅に、朱に、淦に・・・

様々な青に、蒼に、紺に、藍に・・・


・・・今までを思い出されて




たくさんの事を心の中に、彩のついた 透き通った光の影で、美しく染めてくれた。

一度染められた彩は、薄れる事はあっても、時の中に味を刻み、変わり行くだけで

白紙の様に・・・ まっさらな、元の真っ白に戻る事は、無い。





怜・・・・



 お前の妹

 心が綺麗過ぎて


社会に染められず育てられた 鳴海の令嬢たちの心は


透き通るほど綺麗に、まっさらのまま
  

透明で見えないだけ・・・





『  まぁだ、だよ ・・・ 』





「 そうそう、学生の頃よく行ったんだよ、俺達。 」


な、山延・・・

そう話し出しながら、俺から視線を外した怜は、ちらっと腕時計を見て時間を確認した。


「 うん、まだ大丈夫。 」


携帯電話をオフにしている病院内。
一応、この階の入院患者もお見舞いも、お偉いさん方やセレブリティ。
自分の携帯が原因で・・・心肺機能誤作動!XXカンパニー会長を殺した、OO企業社長!
なんて・・・何か問題が生じたら、ドえらい事になるので、絶対オフにしているお見舞い+外の秘書。


「 そういえば、怜の秘書。
  迎えに来る・・の・・・ 」


あっ・・・


怜に指差して、止まってしまった。 急に記憶が、蘇っていたからだった。

・・・えっ?そうか・・やっぱり・・・

よーく、む~んと考えると、やっぱりそうだと思う。でも・・・



ここでは・・・


山延の顔を見て、出した人差し指を握った。



そうだな・・・

二人の時でいいか・・・


・・・親友として



親友だからな。とりあえず・・・

まぁ今は、俺には全く関係ない。 鳴海家自体の事。

根掘り葉掘り深く知りたいと思っても、それはただの興味で
他所の家庭の内情は知らない方が、絶対にいいだろう。


_____ あっ。って何? 剣、どうした?


「 いや、廊下に居なかったと思っただけで・・・
  珍しく、一人で来たのかな?って思っただけ。 」


そういえば、マセラッティさ、駐車場で見なかった。あぁ正面の方?と、知っているけど適当に言葉を濁していた。
それを切欠に、どうでもいい話に成って、怜も俺も・・・

一プロジェクトのパートナーで、それぞれの人生をそれぞれのお互いの会社にも期待を込めている社長同士・・・

お互い俺達は、同じ歳で、家業の大きさも受け継ぐ物もあって、似た者同士で・・・

そして、大切な親友・・・

山延のベッドの周りに座って話していた。



それは、俺が持ってきた花の話から始まった __________



いつも、家中・・・大量の花に囲まれて生活している怜。

華やかなその花の下に棘を隠す、バラの様な雰囲気の怜。
花屋の中で一番目立つ花でありながら、ひんやりとしたイメージのバラの様な怜。

その怜が、話し始めた・・・


「 剣、これ何処で買った? って・・・
  裏の老舗花屋って、言ってたよな。 」


へ~ぇ、今度そうしよう~。 と言い出した。


_____ 小さいのに・・・


言いかけた山延の言葉を遮る様に、続けた。


「 ごめんな。小さくて・・・
  あぁ、金が無いわけじゃないよ。
  時間が、無かった。 」


_____ いや・・・ そうじゃないだろ。これ・・・
    ま、金より時間の方が、大事だもんな。


「 そうそう、時間が無いほど忙しいぐらいって?
  プライベート時間が無い程、その時間に
  金を生み出しているのは、分かってるって。 」
 

_____ いや・・・ そうかも・・でも・・・

「 いや・・・かも・・・ 」


怜と山延が指差した、両手に乗るほどの小さなアレンジメント。


「 剣。これ・・・ 」


持ち上げた怜の正面に向いている一輪の花。それを怜が指差した。


「 この花、一輪でめちゃめちゃ高いヤツだろ。 」


家でも見た事無い・・・この色。と怜は言いながら

怜の手の平の上、山延の方に向いている・・・

怜にとって裏側でも、山延にとって表側の一輪の花を、山延は見ていた。


_____ これ、こっちも。 
    お見舞いに貰った事、無いぞ。


その次、こっちか? いや、こちら側もだぞ・・・

2人がそう言いながら、ぐるぐる見ているアレンジメントは、どこを向けても正面に来る生け方をしてもらった。

自分の母が、茶道と共に華道も書道も師匠をしている家庭。
 
“ 金持ちの道楽 ”

自分の母もそう言われて、悔しい想いをした事もある。だったら・・・
嫁いでから茶道だけではなく、着物着付けから、あらゆる道に全て看板を持っている。

池ノ坊の流派

それは・・・

自然の野に咲く様に360度に上から覗いても・・・あらゆる方面からの何処から見ても、正面に成る様に生ける流派。
時にワイヤーを茎に使い、自然に咲くわけ無い容を・・・

・・・自然に、もしも、こう咲いていたらと・・・想像して作り上げる。


創ってもらった、アレンジメントは・・・


「 そうだね、理想郷かな? 」


自分の中で、そしてプロジェクト・パートナーの山延にも、偶然見舞いが重なった怜にも、必要な・・・


一つ一つが小さくても・・・
1つに纏まっていたら、大きな花になる様に・・・


「 好きなものだけで、出来たらいいかと・・・」


「 だから、これ・・・
  めちゃめちゃ、重いぞ。剣。 」


見た目と違って、かなりの重量があるのは、自分で持ってのズッシリ感に分かっていたし、小さい物なら直ぐと言っていた店員さんも、時間が少し掛かっていた。


_____ そうだな、100本は無いか・・・
    でも、80本は絶対ある。


「 ハズレ・・・ 分からないように小さなモノを・・・

  実は1つ・・・
  100本のブーケを混ぜてもらったから
  ・・・それ以上かな? 」


小さい花ばかりだけどね・・・

そう付け足して話していると、怜が話し出した。


「 あれあれ、切花。デカイ奴?
  バラ100本とか? あれさ・・・ 
  プレゼントするのには、構わないけどさ

  ・・・デカイな~って、思うんだよね。 」


_____ あとさ、どうでもいいけど・・・ それ。

    男はさ・・・はいどうぞ。って、あげたら終わり。
    こっちは手ぶら。
    でも、いつも思うんだよ。
    女の子にはその後のデート、絶対邪魔だろって?


なので、俺も話に入る。今は、ただの親友同士・・・


「 そうそう。ご飯食べてても邪魔だしさ
  その後・・・
  ホテルも行けないよね。 切花だと。 」


「 そうなんだよ・・・切花だと、家に帰すか・・・ 
  って、結局なるから、あまりな・・って思ってた。 」


_____ おい、怜。 お前、既婚者だろ。


「 知ってるだろ。いろいろ、剣も山延も・・・

  気付いてないとは、言わせないぞ。
  もし、気付いて無い程のヤツだったら
  事業パートナーなんか、組んでるかっての。 」


_____ だな・・・

「 そうだよな。 」



「 浅く広く、時に深く・・・
  そんなタイプだぞ、俺。 」


そう、ブツブツ言う怜には・・


「 あぁ、仕事付き合いもそうだよな。 」


「 まぁ、いい言葉にしたら
  顔が広いって事か・・・ 」


いい言葉に自分で、さっと変えるポジティブさも・・・


「 それ。それも怜のいいところだと、思うよ。 」


だろ?と胸を叩いた怜にも・・・

既婚者で、初恋の前に結婚した彼でも、独身の俺達と同じ様に


「 まぁまぁ、それはいいとしてさ・・・

  基本的にさ、女の子は知ってるのか
  どうなのか・・・
  切花をあげて、受け取ったら・・・ 

  私のお部屋に一緒にどうぞ。だよな? 」



それって、俺だけ?そう思ってたのって・・・ そういいながら、二人の顔を見た。


水にさっさと浸けた方がいい切花を、男がプレゼントする意味は、

“ お部屋に早く戻った方がいいよ ”だけど・・・

“ お部屋に行きたい ” だとも・・・ 思っている。



女の子が、受け取ったら・・・

“ 自分のお部屋に、今夜は一緒に来て欲しい ” それに ・・・ 

“ 早く行こう ”だとも・・・ 思っている。




_____ そう、それ。


「 早く、俺の愛を受け取って?だよな。 」


山延も怜も同感だった。でも、怜が付け足したのは・・・


「 早く家に帰ったら? はさ・・・
  食事の後に、じゃぁね、バイバ~イ って
  その気に成らなかった時の理由も兼ねてる。 」


_____ だよな。

「 そうそう、保険?って感じ。 」


1つの物でどちらの意味にも使える、男の逃げ道みたいなものと話していて、切花だと という例なら・・・
と、さらにもう1つ追加してみた。


「 あと、切花だとさ・・・
  数日の間に、また会いたいって思える子かどうか?
  それに、違う理由だと・・・
  数日の間に、またしたいと思えるぐらい?
  相性が合う子だったら・・・
  ・・・枯れる頃にまた、あげる理由になるよな。 」


「 あ~、俺は もし心の方だったら、もう少し期間が延びる物。
  食事中に話して興味が有りそうな、コンサートチケットとか
  まぁ、そんなにはまだ分からないから・・・
  残らない物。もし花だったら、育てて?的な感じか? 」 


怜の言葉に、山延が窓辺の方に目を向けた。


_____ あれ。胡蝶蘭。


山延の向ける視線の先の窓辺には、とても立派な胡蝶蘭が何鉢も並んでいた。
白に紫に、淡いピンク色。 花びらに線や斑点の模様の胡蝶蘭などもある。

あ~~・・・ どこから貰った?と怜も聞いているが、どうでもいい。という感じ。


「 会社関係だろ。親父の関係? 
  どこかの社長か会長か? 」


「 あははっ。やっぱ、剣もそう思った?
  胡蝶蘭って、才とってきたら分かるのか・・・」


怜も山延も、俺と同じだった。
胡蝶蘭てなぜだか、オヤジ臭いと思うのは、まだまだ青いな。とこちらが言われている様な気にさせられる。

そうなんだよ~・・・ 片付けろ。なんて部下に言って、親父に伝わるのもな~・・・と山延の方も、どうでもいいらしい。


_____ 同じ大きさの花を咲かせる育て方に、高いのは分かるけど
    それが、逆に・・・同じ花が綺麗に整列しているのを見ると・・・

    以外に・・・ 不気味。

    夜暗い中とか、ぼわって月明かりに映っていると、浮かんでいて
    こっちを全部が見ている感じ・・・でさ・・・・


「 特に、あの白に血管みたいの。じゃん? 」


怜が指していたのは、ど真ん中に、ドでかく、ドーンと置かれている物だった。

濃い紫の線が、血が滞ってて病気が悪化しそうだよな。蒼白・・って顔色のイメージもさ・・・
そうそう!なんて、俺も山延も笑っていた。


_____ 高いって言ったら、剣。
    このアレンジメントもだろ?


絶対、めちゃめちゃ高いだろ。小さいくせに!と言われると、幾らだったかは・・・


「 う~ん、そうだな・・・値段って、見なかった。
  支払いもカードを渡してから、よそ見してて・・・」


俺が買い物をする時・・・

必要で大切な人には、プレゼントしたい物を買うだけで、値段を気にする事はなかった。



ふふっ・・・

「 剣。 」


怜がとても優しい笑みで、山延のベッドを挟んだ向かい側から、俺の肩をポンと軽く叩いた。  


「 大切な人にあげる物って、意味だろ? 」


「 まぁね・・・」


俺も怜に微笑んでいた。 
自分でも感じる・・・ たぶん、頭の中に渦巻くドロドロとしたものより

“ 親友への ”隠す事無い、心の中の笑顔だと・・・


「 そうそう、話は戻るけど・・・」


話を変えたかったのは、鈴音の屋敷で見た、彼女の居間。

壁に一杯・・・

池ノ坊流派の一鉢ずつのりんどうが、こちらを見ていた光景。
乳母が差し出した、それぞれ違ったティカップも・・・

喫茶店で思い出していた。

昨日の夜・・・ 
満月を背に座った彼女。その横、自分の正面に置かれていた りんどうのアレンジメント。

蒼い花だけの大きな大きなアレンジメントは・・・

その前の日・・・

乳母が差し出した、鐸杜に蝶子に鈴音・・・皆で頂いたティカップにティポットが、一緒に成っていた。



あれは・・・

どんな意味なのだろうと・・・



楽しかったから、その時を閉じ込めたのか・・・

それとも、何かの嫉妬だろうか・・・



考えた事も見た事も無い、銀食器が月光に共鳴する様に、銀が自ら光を放っていた様に、暗い部屋の角に見えてしまっていた。

とても、とても、沈痛だった。

でも、同情を彼女に向けるのは、恋ではなくて・・・

同情ならば、彼女に必要ではないもので、同情している自分を打ち明けたとしても、彼女は離れるだけだろうと思った。


兄である、怜には・・・

子供の頃からの慣れと言われたら、それだけだよな・・・

怜は・・・

“ それじゃさ・・・俺には妹まだいるし。鈴音の方でどう? ”

俺にはまだ隠していても、山延には普通に話せる事。
学生時代からの親友同士の時間の中にだったのか、それとも緑さんが縁談として鳴海に持って行く時だったのか。

でも・・・

まぁ、いつか、俺に話してくれる時が、来るとは思っている。



「 その値段だけど・・・ 
  何度か会って、花じゃないって時が来るよな。 」


_____ そうそう、来る来る。違う物が急にあげたくなる時な。


「 アクセサリーとか身に着けてて欲しい様な・・・
  ずっと残る物だろ?
  ま、それはまだまだ、もう少し先だよな。 」


女の子の話に、その兄は夢中である。


「 そうでもない時の微妙な時、
  自分でも知らない内に・・・
  値段を見ているかな?って、
  急に思っただけだったんだけどさ。 」



「 分かる。俺のものって、首輪みたいにな。 
  値段で、縛り付ける時もある。 」


_____ やっぱ、怜・・・Sだよな。
    ・・・その例え
    でも、分かる。セオリーみたいなもんだろ?


「 そう。 」

「 俺も、そう思ってる。 」


皆で意見が合致して、手の平をハイタッチに出されたけれど、怜のその手に軽くパンチした。

な~んだ。と怜が言い出して・・・


「 な~んだ、剣って真面目だなって思ってた。 」


_____ そうかぁ? 俺、剣に会わせた時
    猫かぶってんじゃねぇよ。って二人に言っただろ?


山延の言葉に、剣も怜もかしこまってどした?と言われた記憶が蘇る。


「 そうだね。山延とは、俺が社長を継ぐのに
  帰国してから直ぐだったけど、怜とは・・・
  社長に就任した直後だったしな。 」


「 帰国? 初耳だぞ。 」


どこ行ってたんだ?と怜に聞かれ、そういえば話してなかったか?と、少しつながりのある山延と一度顔を合わせたら、自分の大学時代を少しだけ話す。


「 まず、イギリスのOxford で・・・
  その後、アメリカ。Thunderbirdだよ。
  大学は日本に居なかったから、ま、
  女の子とも、ね。 ちょくちょく・・・」


なんか、分かる?と微笑みながら聞くと、すげ~、ビジネスちょ~ぉぉエリートじゃん!と怜に驚かれた。


「 怜に会った時さ・・・
  “ 鳴海財閥の社長 ”
  もうこの響きだけで、緊張したよ。 」


「 俺だって、鳴良の新社長って聞いて
  剣の親父が退く決意をするほどの・・・
  どんな やり手 が就任したんだ?って
  ものすご~く、スーパー緊張しててな。 」


_____ そう、お互い、そんなに真面目じゃないって
    知ってたから・・・笑っちゃった。


「 まぁ、俺達。仕事の時は・・・
  ものすご~く、真面目だよな。 」


「 まぁね。それはもちろん真剣だけど・・・」


言いかけた俺が話を引き出そうと、流れを変えた。
と言うのも、面会時間も残り少なかったのを、怜の腕を組んだ手首を見ていた。


「 いや、でもこの仕事に一直線みたいなイメージ
  この真面目さって・・・

  金目当ての女? それだけの理由で俺に媚びる・・・
  
  それには、固い人だって思われて、まぁ・・・
  まぁまぁ・・・近寄り難く・・・してる、か・・・ 」



「 あぁ、分かるわ。金に寄ってくる奴な。
  ま、俺は、一晩ぐらいならいいかと、思う事もあるけど?

  えっ・・・もしかして、剣って無いの? それ。 」



ふふっ。と笑いながら、怜に見えない俺の背中をツンツンしてくる感触に、うるさいと小声で睨んだ。


「 まぁ・・・まぁまぁ。 あるか・・な・・・
  身体だけっての、覚悟って言ったら可笑しいけど 」


・・・コホン。

ちょっと咳払いをしてから、言葉を続けた。


「 まぁ、後ろから、顔も見ないで・・・
  それに・・・ キスもしないし・・・
  ・・・抱きしめなければ・・・  」


あと、後日談みたいな おまけに騙されない様、絶対避妊はする。と付け足した。


_____ ま、内容は人によりけり。似たり寄ったり。
    でも分かるわ~。剣、それっ!


怜も、分かる分かると頷きながら・・・


「 そうなんだよな。
  だって、女の子がその気に成っているのに?
  手を出さないそっちの方が、失礼だと思う。
  ま、なんていうの? 男のマナー的な感じ?  」


俺も、後々集られない様には、してる・・・ま、つもり。の怜の言葉に・・・


「 そうそう、マナーなんだよな。
  特に誰かの ご令嬢 だったりするとさ・・・
  まぁその意味の、レディに対してだけど。 」


それに・・・


「 今はね・・・ちょっと・・・
  もし誰かに紹介を受けても、出来ないか・・
  ・・・というより、したくないかな?
  心に・・・・ 嘘は吐けない・・・ 」


胸に手を当てて、怜の顔を真っ直ぐ、真面目に見つめた。


「 好きな子が居る・・・」


怜は、それを聞いて・・・



フッ・・・


と、冷たい瞳で俺を見たまま、柔らかい笑みを見せた。



_____ おっ! なんだ~ 剣。
    そろそろ、お前も結婚を考えているのか? 


いいな~・・・ 鳴良夫人になる子。剣の頭も容姿も学歴に社会的立場も、金も才能も性格も、全部アタリだぞ。と山延に ちゃかされて褒められても、俺は・・・

怜の顔を真面目に見たままだった。



「 まぁ、結婚は・・・ 」



_________ ゴホゴホ・ゴホゴホ・グボホッ・・ゴボッ・・・・


廊下で、ものすごく痰の絡んだ、どこかのオヤジの咳が聞こえて・・・


「 おいおい、大丈夫か? 」 

「 何? 誰?今の・・・ 」


俺と怜で咄嗟に山延に聞いていた。


_____ あぁ、向かい側のXXリミテッドの会長じゃん?


そろそろ・・・世代交代か~~ぁ・・・・なんて、小声で話ししていると、怜が携帯を取り出して・・・


「 あぁ、そうそう病院内だった。 」


画面を見て、オフだったのを思い出す。


「 なに?株? 」



し――・・・・


人差し指を当てて、顔を3人で寄せ合った。


「 ここだけの話。絶対言うなよ。 」


小声で怜が言いつつ、なになに?と寄り集まって、そのXXリミテッド、イン・コーポレーションだろ?
その直ぐ下に、アメリカのxxx Limited と、その弁護士軍団がついてて・・・で、中国の工場はXX公司な。それ、繋がってるから。日本は、そことあれと・・・と、インサイダー取引の様に、会社関係を教えてくれた。

まぁ、株を持っていたら今の内に売って・・・

アメリカのxxx Limited Inc.は、知ってる。その弁護士の中でさ、もう1つその上に組織化しているのがあって・・・
と、たぶんxxx Limitedの方は、XXリミテッドをその組織に切らせると思うよ。xxxの方は売らない方がいいかも、逆に大きくなる可能性が・・・とうのも、テキサスのオイル会社でさ、ミリタリー系に・・・と俺もついでに伝えておいた。

あ~、その会社、軍事関係だったらさ・・・絶対秘密だぞ。俺、議員秘書だから・・・

アジアに詳しい山延は・・・
XX公司はさ・・・今企業拡大に力を入れてて、カンボジアに工場を移し始めてる。でな、カンボジアにベトナムから・・・ま、昔の日本で言ったら、抜け荷みたいに?イリーガルで来るマフィア組織が牛耳ってて、そのマフィアは香港なんだよ。香港にはXXリミテッドのユーラシア大陸ヘッドクォーターが在ってな、うちの本社と直ぐ傍で・・んでさ、・・・

そうそう、一番大きいイタリアンマフィアだろ・・・そことの関係はさ・・・
じゃぁ剣の言うとおり、軍事・・・
ってか、怜。お前、議員秘書だって・・・
今は、社長が本業なの。会社死守!

それぞれ自分の会社から知っている分野に手分けして、スーパーぼそぼそ小声で話していた。

大声で話せる女の子との一夜の話より、こちらの方が聞かれたら不味かった・・・。


_____ おい。じゃ、携帯点けに帰るか?


山延が言い出してくれたのは、寄り合って話していた怜の時計が見えたからで、面会時間も残り数分の所だった。


「 そうだね、また来るよ。 」


「 剣。会合・・・急ぐぞ。 」


だね。と言いながら立ち上がった。
ジャケットをソファに掛けていた怜が、袖を通している時・・・


_____ 剣も怜も、ありがとな。


山延がアレンジメントと白い箱に視線を促した。



“ RINDOH ”


白い箱に銀色の文字で入っていた。


「 あぁ、どうって事無いし。 
  プロジェクトの鈴鳴り岬の名産だし? 」


そう言った怜は・・・


「 そうだな、メロンでも貰ったら、熟すまで使って。 」


メロンは俺はやらない。誰かに貰え。と付け足しながら、緩めていたネクタイを、鏡を見ながら結び直している。


「 ふふっ。じゃぁ俺が次に、裏で買ってきてやるよ。 」


良かったな~山延。剣が買って来てくれるって~。茶道具みたいにアホみたく0が一杯並んでるのだぞ~。と言う怜と共にドアの方に向かった。


「 じゃぁ、山延。また・・・」


_____ あぁ、楽しかった。
    最近、オヤジ軍団ばかりで、病気なのに気を使って
    病気以外に、倒れると思ったよ。


「 ま、がんばれ。次期社長。 」


「 椅子は、直ぐそこ。 」
「 目の前だぞ。 」
「 いいから治れ。 」
「 悪化させて、株を変動させんなよ。 」


と2人で言い残しながら、部屋を後にした。ら・・・


そのXX リミテッドの会長の部屋からナースに追い出された秘書が廊下でウロウロしていて、秘書の横をドクターが小走りで通り過ぎ部屋に入って行った。

そんなのを見たら、怜と同時にお互いに顔を見合わせていた。



「 なぁ・・・剣。 」


サカサカ2人で、こちらも小走り。急いでエレベーターに向かった。
ドクターとナースがこの階に今来たばかりだった為、エレベーターは直ぐ開いた。


________ ガ―――・・・


ドアが閉ると・・・


「 あぁ、分かってる。ニューヨーク取引時間だろ? 」


「 朝9時に、あと2時間ないぞ。 
  場合に寄ったら、会合キャンセルだよな。 」


「 そうだね、まぁ今日は大丈夫じゃない? 」



________ キンコーン・・・

ガ―――・・・


「 なぁ、剣。 」


どうした?怜。またなんか?と話しながらエレベーターを出ると、2人とも携帯を直ぐにオンにして、グルグル待ちをしていた。


________ コツ コツ コツ コツ

________ カツ カツ カツ カツ


面会時間も終わり、誰も居ない廊下には、2人の足音が廊下中に反響していた。


________ コツ コツ コツ


「 まぁ、今夜中に死ぬ事はないだろ。 」


あぁ、俺もそう思ってる。と相槌を返し、会合の為に帰って来たのか?と聞いていた。
怜本人が出向くほどの無い会合は、俺の会社の外資との繋がりの為、怜の方は重役でいいはずだった。


「 あぁ・・・」


携帯の画面から目を外した、真面目な顔で携帯を見ていた怜の横顔は、画面から目を外し・・・

突然・・・首を傾げて女の子に甘える様に、


「 ん~・・・ってか、まぁ・・・
  ま、そうか。 うん、そう・・ だな。 」


しどろもどろの口調が、先ほどの友達同士にひゅるっと戻った様だった。


「 そういえば、廊下に怜の秘書が待っていたら
  あんな話に成らなかったかもな。 」


「 ・・・んだな。 あんな事聞かれたら
  抱いて満足させてあげても、叩かれそう
  だけじゃないな・・・ その後が怖い。 」


あはは・・・怜って根本的に、Mじゃん。 
なんだよ。ニュートラルの剣の方が、最終的に怖い気がするだろ。


2人のそんな会話を聞く様な・・・


________ カツ カツ カツ


廊下の灯りも半分に減らされていて、少し薄暗い中に面会者との商談などに使う様な、応接セットが何セットも置かれている場所に差し掛かっても、もう誰も面会者も患者も居らず、2人の言い合う笑い声がこだまする程で・・・

その横を通り過ぎると、表側に秘書が迎えに来る怜と、裏に停めた俺とで別れる箇所に来る。


________ コツ コツ・・ ・・コツッ

________ カツ カツ カツ カツ カツ カツ


急に怜の足音が止まり、2,3歩先に行った俺も、振り返って立ち止まった。


「 なぁ、さっき言ってた・・・
  好きな子って・・・  」


「 あぁ・・ 今日一日・・・
  ずっと頭から離れなかった。
  だから・・・ そうかと・・・ 」


「 誰? ぶっちゃけ、聞いていい?
  どこかの、ご令嬢・・・だろ? 」


・・・。


ご令嬢に変わりない・・・ 鳴海家のご令嬢。

ただ、隠されているだけの・・・
大切に育てられたと分かる程、心が透明で 透き通った 綺麗なご令嬢・・・



でも・・・


怜が俺に存在を話してくれるまで


怜には、言えないから・・・




「 そうだな、結婚は・・・」


自分の気持ちが恋愛のそれなのか、隠されている存在に同情への忘れられない存在なだけなのか・・・

自分でも・・・“ よく ”は、分からないけれど


自分が思い出したのは、料亭の帰りの車中。



あれは・・・


酔っ払っているからこそ、隠す事を考えられない頭が話させた、素直な気持ちだと自分で思う。



「 怜・・・
  ・・俺・・・心に嘘は吐けないって
  言ったよな。 
  だから、分からないでいる・・・」


怜は、あの車中でも見せた、商談がもうすぐ成立しそうな時の、あとたった一押し その笑顔を強張らせた。


ちょんと指先で突付くだけ・・・

足場の高さに目が眩んで飛び出せないバンジージャンパー、下ではなくて前を向いたその瞬間の、ジャンプの決意をしていても膝を曲げたままの人に、背後から指を向ける。

_____ 怖い?

   繋がっているから、大丈夫だよ・・・


耳元でそう囁いて、指を見えない背後に向け悪戯な笑みを携える。

押した後は・・・


 自由落下にその身を任せなさい・・・

 その内、足場に居る俺と繋がっているソレが・・・

 落下を止めてくれるだろ。

 何度か浮上と落下を経験している間・・・

 周りの絶景を楽しんで・・・

 どんなにギリギリでも、落ちて死ぬ事は無いから、安心しろ。


悪戯が成功して、心の底から笑う。



怜は指先を俺に向けていたけれど、振り返って一歩戻った俺には・・・・・




「 剣。お前、結婚ってさ・・・ 」


________ チリ チリ チリ・・・ チリン


怜の手の中の・・ 鈴の音・・・



電話の着信音を止めた怜が、秘書からの電話だと確認していた。


「 怜、携帯2つ持っていたっけ?・・・」


昼間の電話を思い出していた。

いや・・・ と言いかけた怜が、続けて言った。



「 結婚ってな。家に帰ったら、誰かがいるだけだ。
  何も生活は・・・ ふ―・・・とりあえず・・・
  ・・・子供が出来なければ変わらないから。 」



怜は静かな溜息と共に、そう言うけれど・・・ 

俺には、どちらにしたいのか、心の中が決めかねていた。



「 ・・・いや、どちらかが・・
  分からないだけで・・・  」



何?どっちって? むむむ?・・・と首を横に傾げた怜には・・・

あの時酔っていたからこそ隠せなかった、自分の本音なのだろう。


『 ん? 居ないよ。 ん~まぁ、強いて言えば仕事ってさ・・・
  よ~く、このぐらいの年の未婚男の言う、いい訳かも知れないけどさ。』


車中で怜にやたらと、素直だった自分。
そう・・・


強いて言えば・・・・・



「 俺、結婚は・・・
  仕事と・・・ かな? 」



にっと笑った怜が、携帯を持った手で俺の頭をクシャっと強く撫でた ________ . . .






幸か不幸か、躊躇って止まっても・・・
目隠しをされて、回り道をして、その先に行った自分。


その先では・・・・



________ 後ろの正面 誰?


       もういいかい・・・



________ 通りゃんせ 此処は何処の細道じゃ


       まぁだ、だよ・・・


________ 用の無い者 通させぬ。


      ・・クスクス・・・
 
  うふふふ・・・・



クスクス・・・キャハハ・・・

       キャァ・・グワッ、うふ・ハハ・・・
フ・・くすっ・・・・
           キャッキャ・・フフ・・キャ・ギャハー
  うふふ、くすっ・・ガハ・ふ・クスクス・・

           ・・うふふふ・ふ・・・・ __________



たくさんの事を心の中に、彩のついた 透き通った光の影で、美しく染めてくれた。


自分の正面にいた優しく甘い笑い声が・・・

自分の背後に、老いも若きも混ざった笑い声に・・・


________ チリ チリ チリン・・・ 
         ・・シャラ シャラーン・・・ 



鈴の音が・・・



一度染められた彩は、薄れる事はあっても時の中に味を刻み変わるだけで
白紙の・・・元に真っ白に戻る事は、無い。



赤と青の・・・
炎の様に・・・・・


心の中に男としての本能が燃えていると


・・・紅と蒼に染められた、その心 



二つの感情が入り混じる、初めての感情に・・・
ただ・・・・ 


・・・途惑っているだけ _____________





「 怜、でも俺・・・
  結婚するなら、好きなことしたい・・・」


怜は直ぐに言葉を返した。



「 なに?剣・・・  好きな “ 子 ”と?
  それとも・・・  
    ・・・好きな “ 事 ” ? 」


髪に指を入れ頭を撫でていた携帯を持った怜の手は、ズーズーとバイブが震えていた。

俯いていた顔を上げ、怜の顔を真っ直ぐに見て微笑んだ。



「 時間だな。 また、直ぐ後で 」


ふっと頭を下げて、駐車場の方に歩き出した。


________ カツ カツ カツ カツ カツ




________ コツ  コツ コツコツコツ・・・


少しだけ早歩きになった、怜の足音を背後に聞きながら
怜の携帯に、メールを送った・・・



誰もいない廊下の向こうで・・・・



________ シャラ―ン・・・





鈴の音の様な・・・

メール着信音が聞こえた。










俺が好きなそのこと結婚したら・・・

外資天下り先大手じゅう数社 株が大きく変わること

頭に入れておいて   ― 剣 Sent from my …





怜の質問には答えず ひらがなのまま . . .





Myth. BLUE BELL - Last Act -






________ 満月の夜 さくやのおこり






昨日の夜 俺達は・・・




みつげつ の よ さく 家之御子離 _____________



かいごうまでのすきまじかん 



きをきかせてくれる じぶんのかいしゃひしょ 沙夜

ふかいぶぶんまで ほりさげたはなしがしたいと 

すぐにきづいてくれた ひしょのうんてんでむかった さき

やまのべへのみまいじかんを しつむよりもだいじだと・・・


・・・そう じんせいにとって  _____________





かいごうまでのすきまじかん



やまのべのだいりにんに じぶんのいすにすわらせた

じぶんのぱーとなーでもあって しんゆうでもあるやまのべにも

そこにすわらせたことがない それはもちろんりょうにも

このあとのかいごうにも だいりとしてかおをだす かれ

いま おれのせなかにせおってみえる・・・

なりよしこーぽれーしょんのおおきさすべて

びるぐんとともに おれをみて そのしょるいのなかに おまえが

だいりとしてさいんすることなく すべてやまのべにもってかえれ

とりつぐだけのたちばであることと そのあんしんを・・・


じぶんのさいんをそこにしたら おまえにすべて この・・・

このなりよしこーぽーれーしょんのせきにんを すべてせおわせてやる



幸か不幸か・・・


こうかふこうか ためらってとまっても・・・
めかくしをされて まわりみちをして そのさきにいった

あおいせかいにただようかおり かぜのはこんだあかのせかい



躊躇って止まっても・・・



ふりかえっていっぽもどったじぶんには 

この せなかを・・・ゆびでおすだけではむり

はいごにせおった おおきなものは きたいとついきゅう



目隠しをされて、回り道をして、その先・・・ 

蒼い世界に漂う香り、風の運んだ淦の世界



しらぬまに ふみいっていた

じぶん・・・・


いや ちちおやのだいから そうだろう・・・・





おれも・・・・・・


・・りょうも・・・


・・・・やまのべも





やまのべのだいりにんからのはなしは

かいぎにかけて わがしゃのいこうを

かいごうにもちよるまで・・・

やまのべほんにんに かくにんのために ________




________ まんげつのよるさくやのおこり          .


すずなりみさきにかえっているあいだ

あいじんのわかおかみに こどもができたようだとうちあけられた

ゆうべのことだった・・・・         .

・・・あさになって      .

かいごうのきゃんせるをしようと ひしょにでんわをかけた   .



「 朝からごめん。あのさ、妊娠した事・・・ 聞いてる? 」  


_____ はい、私も・・・          


「 そう・・・ 聞いてたんだ。 」        


_____ いえ、それは初耳ですけれど       
   私の方にも兆候がありまして・・・    


耽々と話す秘書の口調は、いつも通りだと感じていて・・・


「 待って。 ・・・どういうこと? 」 


_____ 社長・・・ 私も懐妊いたしました。


「 分かった。今から帰るから、会合の予定はそのままに 」






『 会合の為に帰って来たのか? 』


おれじしんがでむくほどのないかいごうは、けんのがいしかいしゃ

うちからは じゅうやくだけで ようがたりることだった   .


『 あぁ・・・』 .


まじめなかおをしていたかいしゃかんけい でも・・・    .

おれは あまえてしまった                 .


『 ん~・・・ってか、まぁ・・・             .
ま、そうか。うん、そう・・ だな。 』 .


自分の心に嘘が吐けない といってくれたしんゆうに・・・・

じぶんのこころも・・・  うそがつけなくて      .

また かくすことが ふえたことに こころがとがめている







俺も・・・・・


・・怜も・・・


・・・・山延も


産まれながらに 背負わされたものが大きくて

人はそれに目が眩んでも 自分の周り全てから向けられる期待に心潰れると

産まれながらに背負わされた 期待も大きい事・・・


産まれながらに 持たされたものが強すぎて

人はそれに羨んでも 自分の才能に学歴に自分の全てに向ける 追求心を持たないだろう

産まれながらに持たされた 追求し続ける強い根性・・・



俺も・・・・・


・・怜も・・・


・・・・山延も



敷かれたレールの上に産まれ

産まれながらに置き去られたレールの上


目隠しの様に霞掛かって何も見えない時も 晴れ澄み渡り見えてしまった果てし無き先

真っ直ぐに向かう様に 背負わされ持たされて 生まれてきた

人生が・・・・




___________ 幸か不幸か・・・






『 まぁ、後ろから、顔も見ないで・・・
  それに・・・ ・・もしないし・・・
  ・・・しなければ・・・  』


あと、後日談みたいな おまけに騙されない様、絶対ひにんはする。


_____ ま、内容は人によりけり。似たり寄ったり。
    でも分かる・・・。


分かる分かると頷きながら・・・


『 そうなんだよな。
  だって、相手がその気に成っているのに?
  手を出さないそっちの方が。失礼だと思う。
  ま、なんていうの? ・・マナー的な感じ?  」



・・・ 後々集られない様には、している・・・つもり。






めかくしのようにかすみがかってなにもみえないときも 

はれすみわたりみえてしまったはてしないそのさきを

まっすぐむかうように せおわされて もたされて うまれてきた

おれたち・・・





ま、ないようは ひとによりけり・・・

・・・ にたりよったり 



果てし無い先を 見てしまった 後・・・





ごじつだんみたいな おまけにだまされないよう 

ぜったい 否認 する



のちのちたかられないようには・・・ 

している・・・都守 






幸か不幸か 躊躇った真っ直ぐの道を

目隠しされて 遠回りして ・・・


・・・両手をひかれて  
         ・・・連れられる その先 __________ 








『 ん~・・・ってか、まぁ・・・ま。そうか。うん、そう・・ だな。 』



有耶無耶な返事をされて・・・

こちらがきちんとかんじひょうきでこたえるひつようはないだろう






結婚は・・・ 






__ 俺が好きなそのこと結婚したら・・・

外資天下り先大手じゅう数社 株が大きく変わること

頭に入れておいて   ― 剣 Sent from my . . .





Myth. BLUE BELL -CM for Last Act -





頭に入れておいて   ― 剣 Sent from my true faith


しんぎ より すきなことしたい 

りょうへ  


剣より   

Sent from my iPhone









CAST


つるがれんきじまひでひときょうこことなみかなえむらさめたいら











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Story by mimi * 美しい海の彼・方より Copyright © mimi’s world All Rights Reserved.
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...................................... TO. the Next


CM



Know there HEART.....



☆ こちらの作品は、2015/04/06 にUPしましたが、作品を一箇所に纏める為に日付をずらしました ☆













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mimi's world from Ren Tsuruga and Chuehonn Hizuri
Love Letter from RT and CH

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