mimi's world * HOPE and DESIRE

_______ BE-lie-VE * be-LIE ve * believe...the SHAMs for heart healing * mimi's world-7 _______

Myth. BLUE BELL * Back Stage - an-other NIGHT -  



At the Hotel . . .

Ther is another night came



Side * 蓮 





「 敦賀さん、お疲れ様です。 」


ホテルのロビーで・・・



______ お帰りなさいませ~。


仲居さんやら、メイドさんやら、ホテル関係の人のお迎えがある、東京と違う地方のホテル。

ずらっと並んで、ロケバスが来る度に頭を下げてくれる中・・・


その列の端に、最上さんも混じって頭を下げていた。

仲居立ち、凛々しく・・



( 全然、気付かなかった。 )


敦賀さん。と言われた事にも、はいはい、どうも。と思っていただけ。

服装も・・ 


「 ん?浴衣? 
  ・・お風呂帰り? 」


色々な浴衣を揃えてくれるこのホテル。


「 はい、ただ今
  露天の岩風呂で・・・」


温泉三昧地方のホテル。


「 琴南さんも? 」


いえいえ、モー子さんが大浴場に行くわけないですよ。と話してくれていた傍で

今日の撮影の最後は、瑠璃と夫人役の女優さんと、緑お姉さん役の女優さんと、あぁあと・・・
とかって、まぁぁ~ぁ女優さんばかりとの撮影だった為、ぞろぞろ女優さんがバスから降りてきていた。


_____ あら。京子さん、お風呂どうだった?


大御所の女優様方は、露天も貸切で使いたいと、話し始めていた。
お肌の為に温泉に入りたくて、毎日撮影終わりに、どこの個室お風呂がいいかしら?と話しているのも聞こえていた。


「 岩風呂、すごく広くて、今なら月が綺麗です。 」


あぁ・・いい。と女優様方の見上げる空。

本当に紅葉がお風呂に落ちてきて、綺麗でした。と感想を最上さんも盛り上げる。


( 瑠璃も、もちろんだろうな。 )

そう思うほど・・ 事務所内では有名な、美白売り。


俺とは、撮影上がりがずっと一緒に成らなかった瑠璃。
バスの奥の方は、大御所の奥方女優様方が、並んでお座りになられていたので、社さんと並んで前の方に居たら、カツラを外して一番最後だった瑠璃が社さんを睨んで一蹴り・・・

俺の横でバスを降りても離れなかったけれど・・・


「 貸切っ!ぜひご一緒、させてください。 」


早朝ならいいかと思っても、日が出ると入れなかった露天風呂。

夜明け前・・・ 
そこまでして起きるより、眠った方が肌にいい。

今まで入りたくてウズウズしていたとの瑠璃に、大きな岩風呂にスーパー乗り気の女優様方。
マネージャー達も予約に急かされていた。

そんな勇んだ女優様方の団体に置いてけぼりにされた俺ら。
ダブル撮影お疲れ様です。と最上さんが言ってくれるのに、午前中の君よりは、そうでもなかったと話しながら中に入れば・・・

あぁ、そうか・・・



「 最上さん、ご飯・・
  ・・もしかして、待っててくれた? 」


「 はい。もちろんです。 」


先輩より先にとは行かない。と言い張る最上さん。

琴南さんはこんな時間に食べないと決まっている為、一人でお風呂に入って待っていたと言われたら・・・


_____ じゃ、蓮。


社さんも、もちろん・・・ おなかペコペコ。

またまた2人に挟まれて、エレベーターとカフェテリアの境目で、ぐるっと羽交い絞めに両腕されて誘導されていた。




「 あれ? 最上さん、ハンバーグ? 」


トレイを持って並んで、カチャカチャ物色中。

最上さんが、ハンバーグを取ったので、じゃぁ、俺も。と真似して取る。

横でこそっと頭の上から・・・


「 本当に、ハンバーグ食べたかったんだね。 」


そういうと、俺の横の社さんは、なんだろな?って顔していたけれど、ぷっと笑ってしまった。
最上さんも、ぺしっと俺の腕を叩いたけれど、撮影現場でも無いし・・・

ちらっと周りを見たら、一般の人が・・・ あれ?敦賀蓮? うそぉぉ~~と、言っているのも聞こえ・・・

えっ?誰? 京子? とな、声も聞こえてきて・・・


「 最上さんも、売れてきたね。 」


顔を覚えてもらえる様になった彼女も、村雨の様に、デビューしてからとても早い出世だと思っていた。


「 じゃぁ、行こうか。 」


トレイをもって移動するのは、もちろん個室。

しかも・・・ “ 竜胆の間 ”

この個室、キャストが何時でも好きな時に使える様に、このホテルに居る間はリザーブされていた。

本日は最後の撮影が、女優様方と俺の撮影だったので、貴島も村雨もあんちゃん方も誰も居なかった。

撮影終わりの皆様は、揃って岩風呂に行っちゃってるだろう、ただ今の時間。


あぁ~・・ なんだ、なんか映画の撮影? 関係者以外立ち入り禁止って張り紙あるよ。

そんな声を後ろに聞きながら・・・
予約されてる個室大広間に、マネージャーと共に入る俺達は、別に一般客に見られても気にする心配無用だった。


_____ へぇ~・・ 付き合ってる。
    とかって、思われたほうが、良かったんじゃないか?蓮。


お忍びのカップルが、カフェテリアに一般と混じって行かないですよ。と、小声で話していた。


「 あぁ、そうだ。ちょっと、お話が・・・」


個室の暖簾を潜りつつ、その先の引き戸の前で社さんに話しかけた。


「 あぁ、最上さんは、一応気付いてます。 」


なんだ?と言う社さんに、引き戸を入ったらがいいかと思いますが、一つは先に・・・

と、2つある旨を伝えた。

最上さんは振り返って、何の事?と言っていたけれど、昨日見たやつ。と自分の目に人差し指を向けたら、あぁ、そうですね。と気付いて先に入って行った。


なんだ?と個室と一般の境目の暖簾の中・・・


あのですね・・・ 
えっとですね・・・ 
実は俺、最上さんを・・・


・・・あぁそうだな
それじゃ琴南さん・・・


どうです?社長に・・・
言った方がいいですか?


・・・いや?要らないんじゃないか?


隠した方がいいかと・・・


・・・うん、俺もそう思う。
祭りにされるだろ。


ま、きっと・・・


・・・だよな。
プライベートで、がいいだろ、それ。



「 はい。それでは、そういう事で。 」


しーっと指を唇に当てて、微笑むと、それでですね・・・と、もう一つの事を


_____ ガラッ・・・


引き戸を開けながら話した。


「 実は、最上さんと確認したんですが・・・」

_____ ピシャっっ


ドアを閉めたら、誰も居ないのを確認して、席に着くとタブレットを取り上げた。


「 瞳がですね・・ 新開監督の影像・・・」


社さんは、Tragic Markerの撮影現場には居なかったので、俺が紅いコンタクトをしていた事を知らなかった。
映画を見て、ちらっと見える紅い物。ぎろっと光る紅い物。

あれ、実際コンタクト入れていたんです。と説明しつつ・・・

セツカの最上さんも頷いて、社さんに言い始めた。


「 今日の、撮影も瞳に映ったのは蒼でしたけれど・・・」


最上さんはモニターをずっと見ていた。俺が見た時は、戻し中の砂嵐だった。
その後、自分はモニターチェックしないまま、団子にされていたので見ていなかった。

へ~ぇ、そうか。やっぱ蒼に白だった。と思いつつ、昨日も最上さんの背中に満月が蒼白く輝くあの撮影時、自分の瞳に蒼が写っていた事から・・・

あの時、監督が脚本を丸めて、ペシペシ考えて・・・ 後で・・・とボソッと考えながら言っていたのは

今日の怜の撮影に紅がふんだん映されていたのを見て、昨日確認した山中の領と怜の影像が頭の中に浮かんだ。

2人とも赤が瞳に写されていたけれど、黒に朱が動くもの、赤に染まるものなど、いろいろ見て・・・


「 最後、剣も紅が写る・・・ 
        ・・・じゃないかと
  2人で、貴島くんの撮影中思っていました。 」



_____ あぁ・・それ、まずいよな。
    近衛監督が公表したんだったら、関係ないけど。


「 それは、社長に報告して、止めてもらった方がと・・・」


新開監督と社長は仲がいいので、どうにか企めないかと考えながら、今日の撮影したものも見ながらご飯を食べ始めた。


なるほどな~・・・

社さんが見ていたのは、今日の怜の撮影。


「 すごい、紅。 これ・・・
  燃えるのイメージですよね。 」


「 カイン兄さんと・・ 同じ。
      ・・クスッ・・・」


ギョッと社さんが、セツカさんに成った最上さんを見て・・・


「 Yep. . . I thought too 」


俺も一応、カインに成ってみる。 

見た事ないだろう、ヒール兄妹の・・・


「 セツ・・・」


彼女に手を伸ばすだけで、手を握りしめて立ち上がり、膝に座る妹。


「 どうした?兄さん。 」


唇に囁かれて・・・ ちらっと社さんを見ると、きょろきょろ辺りを見回していた。


_____ 蓮、ドアの鍵 閉めてこようか?


社さんが本気でそう言っていたので、社さんにウインクしたら、頬を包まれて、ぐいっと顔を最上さんに向けられた。


「 兄さん。きちんと食べて。 」


・・・はい。


スミマセン・・・。と思いつつも、自分のフォークでハンバーグを一口、はいと向けられパクッと頂き・・・


「 私が作った物じゃないのに・・・
  ・・・食べるんだ~~~ へぇ~ 」


・・って、言われましても・・・。

なんだそりゃ?セツカさん?と思いつつ、モグモグしていた。





社さんとエレベーターの中で別れて・・・・





「 ちょっと、ご質問があります。 」


はい、どうぞ。 と促していた最上さんのお部屋前。

彼女を部屋の前まで送って来ていた。

村雨たちも居ないみたいの、シーン・・って音が聞こえそうなほど、静かな廊下。

廊下ではまずい事?と聞けば、はいそうですね・・・


「 お部屋にどうぞ。 」


そう促されましても・・・
女の子の部屋に、入ったら最後。

出るに出れなくなった時、それこそ最上さんが俺の部屋から帰れないより困るとお断り理由にしようかと、思いつつ・・・


「 俺、まだ自分の部屋に帰ってないし? 」


シャワーも浴びたいし、着替えもしたい。そちらを言い訳にお断り。


「 じゃぁ、俺の部屋に来る? 」


そう言えば、じゃぁ、そうします、お風呂のタオル置いてきます。と即決でカチャっとポイッとヒョイっと、ガチャ。
早っっと思えば、ヒョイ?って何?と思う間なく出てきた手元を見た。

俺のパーカーと台本を持って・・・


「 お待たせしました。 」


「 いや、待ってないよ・・・」


ゼンゼン・・・ としか言いようのない早さだった。


何なに? 何が聞きたいの?とエレベーターのボタンを押して話していたけど、持ってきた台本に、ザンネン・・・
演技の事か・・・ と、フッと短く溜息を付いた。






________ ジャ―――・・・





『 俺、シャワー浴びるけど・・・
  タブレットで今日の撮影でも見てる? 』


そう言い残し、シャワーを浴びていた。


最上さんに渡したタブレット。

テレビに繋ぐ?と言ったけれど、このままでいいです、シャワーどうぞ。と言われて、じゃぁ・・とシャワールームに入った。


________ キュッ・・・


シャワーを止めたら・・・


 _____ チャン チャン チャ~チャン タラリラリ~~~


ピアノ曲、Graceが流れていた。

あれ?俺、iPod点けたか?と思いつつ頭を拭いていた。


 _____ この花、一輪でめちゃめちゃ高い・・・


貴島君の台詞が聞こえて、「こっちも・・・」みたいな、俺が身体を拭きながらバスルームで呟いていた。



実は・・・

山延さんは、このドラマに出てこない。



キーマンなんだけれど、存在しない人。その姿映す事無く、アフレコのみ。


このシーン、実は・・・

俺と貴島君だけ。

実際、3人居るように見せて撮影されているけれど、姿は画面の中に無く、彼が動かす物や効果音は入っている。

怜と山延2人で花を見ているけれど、実際の撮影で、この場に居るのは貴島君たった一人。


これらの部分が、イメージするのに、とても大変だった東京ロケ。

貴島くんと話し合いながら撮影した、3人居るように見せる、2人きりの撮影。

かなり撮影に入ったばかりの日の浅い時に、撮られたシーンだった。


実際はその場に居ない山延という人が存在している様に、彼のベッドの両脇に挟んで座り話しかけたり、視線を向けあったり・・・

怜が指差せても、山延は視線を向けて促したその方を自分が見ると・・・

肩を触ったり、手を向け合うも 怜と剣だけ。

廊下で聞く 山延と怜の会話の中に、鈴音の事を思い出し・・・の部分も、彼女との撮影はまだ始まっていなかった東京の撮影。


ものすごく、イメージ創りが大変な撮影だった。


Tシャツを着ながら、 「・・・そうだな、100本は無いか・・」と、入っていないアフレコに自分で覚えている山延の台詞を呟いていた。



________ カチャッ


バスルームから出てくると、彼女はソファに座り、こちらに背を向けていた。

_____ ふふ・・・ 実は・・・

自分の剣の台詞が聞こえていて

_____ あれあれ、切花。デカイ・・・

怜の台詞も聞こえたから・・・



「 あとさ、どうでもいいけど・・ それ。 」


山延さんが居るであろう、彼の台詞を言いながらソファの後ろに手を着いた。


「 男はさ・・・ 」


上から顔を覗き込んで微笑むと・・・


「 でも、いつも思うんだよ・・・」


えっ・・と、ぼーっと最上さんが上を向いたから


「 女の子には、その後のデート・・・」


画面の中にまだ声が入れられていない、山延さんの台詞を言った。


「 お待たせ。質問って、これ? 」


このシーンが怜と剣しか居ない事が疑問かと思い、手を伸ばして画面を一時停止した。


「 このシーン、貴島くんと2人だよ。 」


「 ・・これ、えっ! 」


2人の台詞しか入っていない、びみょーに間を空けて台詞を言う自分と貴島くんの、なんで止まる?なんで静か? という間延びした影像の疑問だと思った。


「 キャストされてなかったって・・・
  あれ、もしかして気付かなかった? 」


そうか? そうです?・・ね。と考えつつ言っていたので、電話や回想はあったけどね。ともう一つついでに・・・


「 ふふっ。じゃぁ剣の父親は? 」


あぁ・・それも、そういえば・・・と考えているので・・・


「 幻? 君と同じイメージ? 」


実在する人物と幻の人物の融合世界。

全部の話が、どうしたいかを考えた海の彼方の脚本家。
海の彼方・・・

タイトルが始めから、RINDOH だけではなく “ 鈴鳴り岬の向こう ”  と付けた事を考えたら、向こう側のイメージに、

海の向こうに想いを馳せて・・・

何かを思う気持ちが、心の中にある事を・・・

向こう側の意味が
世情の現実の向こう側の裏の影、世の中に表立っていなく裏で政治や金を操る人。とのイメージと、

岬の向こうの森に隠されていた伝説 いわれ と考えて、本当にあった歴史の事ではなく、単なる噂が伝わるという意味の伝説。日本ならず世界中の人々、人間は噂好き。世界中どこにでもある噂が伝わっただけの 伝説 というものは、人間の想いだけの思想ものであり、してないけないという戒めを捻くっただけが多いので、実在する事無い話がほぼ100% 

・・・イコール

“ いわれ ” は “ 幻 ”

“ 伝説 ”  は “ 幻想 ”



そんな意味を込め、考えて考えて絞りひねくる・・・

んじゃ、ここも山延さん出したいけど、出しちゃいけないか・・・ン~~と考えたらしく、
ま、キャストは全く要らないか~~~・・・

ってなコッタで、貴島さんと二人でよろしくね、蓮。 ・・んな、海の向こうの脚本家。


「 剣のお父さん、東京に居なかったですね。 」


そうだよね。・・ま、それは・・・

後々、どうだかはまぁね・・・と、言葉を濁しつつ、実際の2人でのシーン作り、大変だったと教えた。


最上さんに会ってなかった事もあって、イメージが大変だった・・・

止めた画面をじっくり見る最上さんに そう思いながらも、東京でのイメージと岬の方のイメージと変えられる事が出来たかもとは、自分も貴島くんや村雨を見ていて、男っぽくも綺麗で社会の中に責任を負うイメージと、岬の方は感情を主にイメージ出来たかもと、思っていた。


「 どう・・ 思う?
  ・・俺の演技? 」


う~ん・・・ と止まって画面を見ていたから、東京のシーンは普通に生活している男をイメージしたらもあり経験者しか分からない台詞に行動かもな。岬の動揺まじりも、大人に成って聞くと・・・ってなものと


「 あぁ、今日撮ったシーンが
  回想に入っていた部分だ。 」


まぁ、貴島くんとのには、騙された?と聞きながら、ソファの背もたれに腕を乗せて後ろから、もう一度再生した。


「 そうです、どう繋がるのかな?って
  それを考えて、先に見ていたら・・・」


意味が分からない・・・。が、テンコ盛りシーンだった。 と・・・


だよね・・・


経験者しか分からないだろう、琴南さんと貴島くんのシーン。それに加えて自分の台詞。


「 まぁ、もう撮影終わったし? 」


知らなくてもいいんじゃない?そのうち・・・ まぁ、イロイロと・・・と言葉を濁していたら・・・


_____ そうそう、ご飯食べてても邪魔だしさ。
    その後・・・
    ホテルもいけないよね。 


自分の台詞が再生されていて、あっちゃ~・・と思っていた。

_____ そうなんだよ・・・

怜の台詞が流れる中・・・


「 敦賀さん、ホテルって・・ 
  ホテル?・・ 泊まるところ 」


床を指して、ここは?ホテルじゃないの? このコレと違います? と聞くのでコホンと口元に手を置いて横を向いた。


「 まぁ、昼間の貴島くんとの会話を思い出すと・・・」


えっと・・・同じホテルだけど・・・どもっていると
ん?なんか、おかしかったです?とさらっ と、聞いてくれるので・・・


「 あぁ・・・あのさ・・・」


顔を戻して、目を合わせない様に、傍にある耳元に言う・・・


「 女の子が、男のところに 
  “ お泊り ” する。だけど・・・」


用事があるから泊まるんですよね。と聞こえた声への反応に、まぁ、その用事・・・と囁き返す。


「 用事の用事が、1個しかないから? 」


用事はたくさん作ってから、まとめて? っていうのが、敦賀さんはお好みで?と・・・
意味のわからない返答には・・・


「 いや、そんな1つだけの用事が出来た時は、それだけでいい。 」


_____ まぁまぁ、それはいいとしてさ・・・

タブレットから流れた自分の台詞が勝手に、言い難い自分の講釈してくれていた。


_____ 基本的にさ、女の子は知っているのか 
    どうなのか・・・
    切花をあげて、受け取ったら・・・

    私のお部屋にどうぞ。 だよな?



「 ・・・なんですか? 」


タブレットの俺に話しかけている彼女が、貰った花はなんだっけ?と考える。ドデカイ慰謝料にどーでもいいデリート済みのディープキス。


まぁ、確かにアレは・・・ 邪魔だよな。とは、大きさではなく邪魔な存在のアイツに思う。


_____ 早く、俺の愛を受け取って?だよな。


「 ・・そうなんですか?貴島さん? 」


最上さん?タブレットに話しかけても、貴島くんは返事しないし、シーンは勝手に進みます。



「 へぇ~、切花は、容易く貰ってはいけない物ですね。 」


「 まぁ、意味があれば意味を受け取れば・・・
  いいって事じゃないかな? と、思うけど・・ね・・・」


間近でギュンと振り向かれたその顔に、言葉語尾小さくなりつつ驚いていた。


_____ あと、切花だとさ・・・


勝手に流れる自分の台詞に、顔を見詰められたまま、タブレットに手を伸ばし画面を止めた。


「 数日の間に、また逢いたいって想える・・・ 」


画面に伸ばしていたその手で、また再生して・・・


_____ 数日の間に、また会いたいって思える子かどうか?


切った自分の台詞に、今自分が言った言葉に、演技と本当の感情の違いがあるかどうか自分で確かめた。

見詰めたままの顔は、そのまま


_____ それに、違う理由だと・・・


勝手に流れる台詞には・・・


「 数日の間に、また逢いたいと思えるぐらい? 」

____ 数日の間に、またしたいと思えるぐらい?


「 愛傷がある子だったら・・・」

____ 相性が合う子だったら・・・


ちょっと違う、聞かれたくない台詞に被せていた。


「 枯れる頃にまた、あげる・・・」

____ 枯れる頃・・・


勝手に画面を止められたので、自分も言葉を止めてふと我に返る。



「 敦賀さん・・・ 」


にこっと間近で微笑まれ、はい。と返事を思わずした俺。


「 枯れる頃って、バラ・・・」


枯れた後、頂いてませんが・・・と言われると、確かに・・・。と思っていた。


「 でも、枯れないもの。
  ・・あれは・・・?  」


ま・・・ 答えはその後の台詞と同じだから、今は核心は言わないでもいいだろうと思う。


「 枯れるの意味はね、気持ちが枯れなかったら。でもあって
  枯れるまでの数日間、気持ちを確かめたい。でもあるかな? 」


止められたその手に重ねて、再生した。


「 ほら・・・ 貴島くんが・・・」


_____ あ~、俺は もし心の方だったら、もう少し期間が延びる物。
    食事中に話して興味が有りそうな、コンサートチケットとか
    まぁ、そんなにはまだ分からないから・・・
    残らない物。もし花だったら、育てて?的な感じか?  


「 ・・・ね。 残る物の気持ち・・・」


そう言いかけていたら・・・


急に ボッっと音がするぐらい・・ 

(・・いや、怒ってる? )

なんだか、急にイラっとしたので、はい?と思って顔を離して横に座った。


「 な、なんか、言った? 俺・・・」


いぇ・・と俯いて話すので、もしやのコンサートチケットではとは、気付いていた。

二度目の花もなし、チケットもなし。はい、決定。

言ってみよっかな~。と思うも、怒り気味の浴衣姿は、おどろおどろしい鈴音の様で祟られそうに怖かった。


_____ あ~~・・ どこから貰った?

_____ 会社関係だろ。親父の関係?
    どこかの社長か・・・

_____ あははっ。やっぱ、剣もそう思った?
    胡蝶蘭って・・・


勝手に流れる影像の声。山延さんの “ あれ。胡蝶蘭 ” は入っていなかったけれど、貴島くんの台詞に入っていた 胡蝶蘭。 ドデカイ花束も胡蝶蘭だったな・・・。と思うも・・・


ま・・・ここは・・・


飛ばしてしまえと、適当にびゅっと指を動かして飛ばしていた。


_____ ふふっ・・・

_____ 剣。 大切な人にあげる物って、意味だろ?

_____ まぁね・・・



まぁ、大切な人にあげるのは、値段を気にする事無く。
そう考えると、不破の気持ちも分からないでもないと思う、彼と同じ自分。



_____ そうそう、話は戻るけど・・・

「 そうそう、話は戻るけど・・・」


ついでに、自分の台詞に被せてみた。


______ その値段だけど・・・


聞こえた自分の台詞に、あぁ、これは・・と思いつつ、再生しっぱなしで聞いてみた。


_____ アクセサリーとか身に着けてて欲しい様な・・・


「 そういえば、質問は終わり? 」

貴島くんが勝手に、自分お気持ちをお話してくださったので、勝手に話を変えていた。


いや・・・

_____ 分かる。俺のものって、首輪みたいにな・・・


貴島先輩、それはダメだ。
それに加え、自分も・・・己の声なのか・・・

本来なら、山延の台詞が入る 

“ やっぱ、怜・・・Sだよな。・・・その例え
  でも、分かる。セオリーみたいなもんだろ? ”

は、入ってないこのデモ映像。


______ そう。


だけ、俺の声が聞こえていた。

そんなつもりであげたわけじゃないけど、勝手に彼女が首輪、いえ、ネックレスにしました。
以上。ってのが、自分的には正しいかと・・・思っていた。

タブレットは点けっ放しのまま、彼女の手から取り上げてテーブルに置き、見えない背中側の・・・


「 ねぇ、この後って、もう見た? 」


腕を伸ばして胸に抱き寄せて見ない様に、押さえつけていた。

胸の中で・・・ 無言。 


( 怖い・・・ )

無言って事は、見たって事だと思っていた。


_____ 金目当ての女?・・・

_____ あぁ、分かるわ・・・ 一晩ぐらいなら
    えっ・・ もしかして、剣って無いの?それ。
   

_____ ふふっ・・・


いや、フフじゃないだろ、俺・・・と笑っている自分にダメと言いたい。
彼女の耳を塞ぐ様に腕をぴっちり巻きつけた。


_____ まぁ・・ まぁまぁ。 あるか・・な・・・


まぁ、まぁまぁ、あるかどうかは、実際問題無い。

( しかし無いって事自体が、恥ずかしくて言えません・・・。)

問題はずっと無いんだけど、なんだかな、貴島くんのお肌の調子を思い出す。


「 敦賀さん・・・ 」


はい?急にしゃべってきたので、はいはい、どうぞ。と腕を緩めたけれど、頭を胸に付けたまま話し出したのは・・・


「 前に、貴島さんが・・・ 」


何か言われたの?と頭を撫でていたら・・・


「 その他の相性は、そのうち判るから
  ・・・って、言っていたのは・・・ 」


そんな事を言ったのか、貴島のやつ、いつの間に。と思うと、Dark Moonの時しかないなと思う。


「 まぁ、今の台詞の数々を聞いた通り
  ええっとね・・・・  ・・その・・・・・・・ 」


ズバッと言おうかどうか迷っていたけれど、思い出せば自分も言っていた。


「 今すぐ、どうにかしてあげようか? 」


コレで、意味は判っているだろうが・・・ じゃぁ、質問は?と平静を保ったまま返そうと思っていた。
急にふと蘇り、ツタンカーメンの棺が部屋の中に無いか・・・

キョロキョロしてしまう。


( よし、あるわけない。 )

無かったことに安心して、ホッとした時だった。


「 ショータローが・・・ 」


アイツにも、何か言われた?と返した言葉を遮られてってか、俺が言葉を遮ったのだけど

背中に回された腕に・・・

ツタンカーメンにぶつかる程、引かれていたあの時と違って
本気で、どうしようかと思ってしまった。


_____ コホン・・・。

    まぁ、後ろから顔も見ないで・・・
    それに・・・ キスもしないし・・・
    ・・・抱きしめなければ・・・


( はい、出た・・・自分でも、ちょっと本当に言うのを躊躇った台詞。 )


「 ショータローが、男が服をプレゼントしても貸しても
  その服、脱がして・・ セ・・いえ、そのズバッと・・ 」


アイツ・・・


どいつもこいつも、まだなんの経験も無い女の子に言うことではないだろ。と怒ってしまう。
カインでいた時だって、何度しようかと思いつつダメダメと言い聞かせ、キスもしてない。

蓮と・・・ 

その状況が、彼女の初めてで欲しくない俺には

久遠の姿で初めてできたキス。


「 ま。内容は人によりけり、似たり寄ったり? 」


入っていない、山延の台詞を言って・・・


_____ そうなんだよな。だって・・・
    女の子がその気に成っているのに?
         ・・・マナー的な感じ?


貴島の声が響いていた。

そう、本当にそういうヤツだろな。とお肌の調子に思う。


「 それで・・・質問ですが・・・」 


「 はい。どうぞ。 なんでも? 」


だって、今日で鈴音と剣のシーンは撮り終わったので、別に演技の合わせをしたいと思っていたわけでは無い事は確かだった。



「 今の、敦賀さんが言った台詞の意味
  ・・・どういうことですか?  」


それか・・・

・・・それだったか・・・・。


どうしようと本当に躊躇いつつ


“ まぁ、なんていうの?男のマナー的な感じ? ”

女の子がその気に成っているのに、手を出さない方が失礼だと、貴島の台詞が押してくる。

_____ そうそう、マナーなんだよな。

自分が返した台詞にも・・・


マナーはマナーでも、こんな仕事中のロケ現場で、初めてのお相手は・・・
自分の泊まっている部屋では、かなり、かなり、ダメ。と思うし、彼女の初めての相手は、敦賀蓮じゃ無く

久遠で居て欲しい。


_____ 今はね・・ ちょっと・・・
    もし誰かに・・・ 出来ないか・・・
    

「 教えて欲しい? 」


_____ と、いうより、したくないかな?


背中に回された腕に、手を重ねてそっと腕を開いた。


_____ 心に・・・ 嘘は吐けない・・・


自分の数々の台詞が聞こえる中、画面の中の声にあわせて背中に回されている彼女の腕を外した。


_____ 好きな子が居る・・・


背中に回した手を、俺に解かれて、聞こえる俺の台詞。

でも・・・

それでも、胸に額を付けたまま顔を見ないようにしているのか・・・



「 モー子さんは・・・
  知っているのかなぁって・・・」


「 あぁ、それまでのActずっと
  貴島くんと絡みが多かったね。 」


まぁ、琴南さんにご自分でお聞きに成られたいいと思う、女の子同士の話には関与したくないってのが、男の恐れている本音。


「 そうだな、じゃぁ・・・」


解いた腕を伝い両手を握り立ち上がると、その手を引っ張ってベッドの方に連れて行く。


「 今日さ・・・ 」


両手を離して、肩に二の腕を乗せ、抱き寄せはしないまま首を傾けた。


ちゅっ・・・


傾けた耳元近く。自分の腕に音を立てて唇を付け・・・


「 2分。って言った休憩中・・・」


自分の腕に頭を乗せたまま、唇を人差し指で、鈴音にされたと同じ様にそっと撫でた。


「 ・・・2分じゃなかった。 」


ずっと下から目を見詰めたまま、中指で顎を持ち上げると口を開けて鈴音がしたのと同じ様に、自分の人差し指に噛み付いた。

目を瞑って噛み付いた自分の人差し指に、ちゅっと音を立て・・・


「 これ・・・ 」


キスした人差し指を彼女の唇に付けると・・・


「 俺との、キス・・・
  躊躇ったんだよね。 」


ギクッと顔が一瞬引きつったのを、人差し指で感じたから

肩に乗せただけの腕を首に回し、唇に付けた手で肩から腕にかけて、ス―・・っと腕を伝い、俺の背中を抱きしめさせた。


「 キスを躊躇ったくせに・・・
  教えて欲しい? 
  休憩中と同じ様に? 」



昼間・・・ 早く終わらせたいと思っていた。

NGばかり出されて、それでもまだキスを躊躇っていたから・・・

NGの連続だった時、目隠しは解いていなかった。



ちょっと、もう無理・・・



はっきり言って、キスがどうのという問題ではなく、自分が仕掛けることが出来ない見えない状況に、引き込む事もできず、もう・・・


“ 彼女に、お任せは、まだ 無理 ”


そちらの意味で、無理だと思っていた。


解いてせめて見える状況に・・・

との訴えに、でもな・・周りが見えては困る。との演出。じゃぁ、着物の袂が宜しかろう。ということになり、撮りなおしても、どうしても無理は無理なのか?と、思っていた。

俺じゃなく、久遠だとでも思え。と言いたかったけれど、どうよ?それって?と自分に問いかけちゃったぐらい、う~~ん・・・ じゃ、なんか演技指導教えるか。と・・・

ちゅっちゅのNGは、彼女だったら何度でもOKだけど、バンジー躊躇ってずっと上で佇む芸人の様に、あまりに時間が押したら・・・
本日の自分のスケジュールはハードだと考えていた為だった。

それに、この午前中。

剣の俺より、鈴音のスケジュールがかなりハードで、俺は鈴音待ち休憩がその都度あったけれど、彼女には休憩が撮影に入ったら一度も無かった。






控え室で、2人きりになって・・・・





________ パタン


両腕の中に抱っこして、拉致って来たままドアを閉めた。

ふと見たら・・・


『 あれ?草履・・』


ちょっと浮かせ気味に抱っこしてきたからか、きっとその辺の廊下に、鈴音ちゃんの草履は転がっているだろうと思えていた。


『 じゃぁ、いいか。 』


________ ポスッ


控え室に使っているお屋敷のお部屋。猫足のハイデマシタってな調度品、そのソファに抱っこしたまま座った。

膝の上に彼女を座らせると、顔を覗いた。


『 うん、まぁ、目の周りは大丈夫。
  もう泣かないか・・・な・・・ 』


時間を掛けたらどうにも出来なくなるので、覚悟を決めたら自分もGO

さっさとできる様にしようと思い・・・

膝の上に座らせたまま抱きしめた。



頭に手を当てて

首元に顔を埋めさせ

ポンポンと頭を撫でた。



鬘の長い黒髪を、頭を抱き寄せた手で纏めると・・・

頬に頬を付け、背中に回した手で抱き寄せた。


『 ねぇ、どう? 涙、出る? 』


うんん・・・ って小さく聞こえて、つけた頬に頬が横に揺れていた。


『 じゃぁね・・・ 』


背中を抱きしめた手で

着物の袂の中に手を入れて

肘から手首まで掴んで下ろし、手を握る。


『 泣いてないよね。 』


うん・・と頷いたのを頬に感じて、手の指を絡めながら、額と額を付けた。

目を開けたままお互い見合っていると、ぱちっと瞬きは見えたけど、まつげにまつげが触れても、別に泣いている様子は無い。


その目を見詰めたまま、唇で唇に触れると、顔を離した。


『 どぉ?キスした感じあった? 』


目をパチパチさせて、ン?と考えていたその顔に微笑みかけた。


『 頬と頬。手と手。額と額・・・

  唇と唇も、同じ肌。・・じゃなかった? 』


唇の上下を結び、目を瞑りむ~んとなんか考え出したから、指を絡めていた手を握り締め引き寄せた。

握ったまま絡まっている指の一本を彼女の唇に付け、ちゅっと音だけ、立てて・・・


じーっとそのまま顔を見ていた。


驚いて目を開けたけど、唇に付けた指をそのまま見詰めていた。


『 キスしてないよ。 』


2人で握り合った手に、ちゅっと唇を付けて目を瞑ったら

彼女の唇に付けたままの指に感じる・・・

上下をぎゅっと結んでいた唇が緩んで、指を優しく挟んで 向こう側から

ちゅっと音が聞こえた。


もう一度、今度は握り合った手の彼女の指に、ちゅっと唇を付けると・・・

もう一度、俺の指にちゅっとされる感覚があって・・・


額にちゅっとすると、指にちゅっと返される。

頬にちゅっとすると、指にちゅっと返されて・・・


頬に唇を付けたまま、目を開けて見たら瞑っているその目は、泣いていないから

もう一度目を瞑って、鼻に ちゅっと唇を付ける。 

指にちゅっと音がして・・・  

もう一度・・・



ぎゅっと手を握り、手にちゅっとキスをして・・・


ちゅっと指に返される前に、手を外し唇を重ねた。




唇に、ちゅって返された音と感触があって・・・


下ろした手を握り締めたら、握り返してくれたから、髪を纏めて肩に回していた腕で抱き寄せて

唇にちゅっと音を立て、唇を付けたまま止まっていた。



握っていた手を離し、背中を両腕で抱き寄せて

唇を挟む様に重ねて、止まったら・・・


・・・ちゅっ


って、唇に感じて・・・


演出と同じ様に、両腕が首に抱きついてきて、もう一度

ちゅって、唇に感じて 自分も・・・


・・・ちゅ

って、音を出して返した ________ . . .







・・・ あれとは、ちょっと・・いや、これまたかなり違う。




「 教えて欲しい?
  休憩中と同じ様に? 」


そうだな・・・


ひとまず冷静に考えて、自分の気持ちを確かめた。

どう考えても・・・

自分的に、敦賀蓮でも久遠でもどちらでもいいかと思い始めた。けれど・・・



「 じゃぁ・・・
  ・・・とりあえず
  君の質問の前に・・・ 」


首に回した腕と、背中に回した手でぎゅっと強く胸に抱き寄せた。


「 あのさ・・ 聞いていい? 」


どうしても、聞いてみたい事があった。それ・・・


「 休憩中の俺からのキス・・
  ・・ どちらに取った? 」
  

顔を上げようとしていたけれど、首に回した腕で頭を胸に押さえ、背中の手で腰を抱き寄せた。



・・・ふ―――・・・


返事が無いから、頭の上で溜息をついた。


「 じゃぁね、いいよ。 
  君には、教えて・・・」


首に回した手で顎を持ち上げて、昼間と同じ様に唇を重ねた。


唇で唇をそっとゆっくり挟みながら、腰に回していた手を背中の方に優しく撫で上げて

背中を抱きしめたら、軽く唇を離してもう一度、同じ様に柔らかく唇で唇を挟み重ね、


ちゅ・・  

音を立てて


ちゅっ・・・

もう一度、音を立てて

唇を重ねたまま、顔の向きを変え・・・

背中を摩り腰に手を下げつつ、顎を上げていた手で頬を包み、頭を抱き寄せ

・・もう一度・・・



ちゅっ・・・

  音を立てて唇を離し


ちゅ・・


唇を重ねたまま、頭を抱き寄せた手で肩を伝い、腕を伝い、手を握り・・・

くるっと後ろ向きに返して、後ろから肩を片腕で抱きしめた。

後ろから首元にキスを落とし、唇で首を触れ、耳の下でゆっくり長く音を立て

聞こえる様に息を吸い込んで、頬に温かい吐息をかけながら、唇で触れ

繋いでいた手が握られていなかったから、腕から肩に手で触れて 唇でゆっくり頬を伝う


止まったけれど・・・

やっぱり・・・


後ろから顔を見て、そのまま、もう一度、唇にキスをした・・・ 



・・・ ちゅっ・・


唇を重ねたまま目を開けた。


「 君への答えは・・・ 」


唇を離して両腕で肩を抱きしめて目を瞑った。

頭に頬を寄せて・・・


「 前と後ろ・・・ 
  なにか、違うと・・思えた? 」



_____ なぁ、さっき言ってた・・
    好きな子って・・・


_____ あぁ、今日一日・・・
    ずっと頭から離れなかった。 
    だから・・ そうかと・・・


「 ・・だから・・ そうかと・・ 」


タブレットから、シーンとした室内に聞こえる自分の声・・・


_____ 怜・・・
    ・・俺・・・心に嘘は吐けないって・・・


「 ・・俺、心に嘘は吐けないって・・・

  ・・・言ったかな? 」




ぽたっ・・

・・ぽたっ・・


半袖の素肌の腕に、彼女の涙が落ちたのを感じていた。


_____ だから、分からないでいる・・・


「 だからね・・分からないでいる・・ 」



涙の落ちた腕を緩め、指先で涙の溜まる閉じた瞼に触れて

肩に置いた手で、ポンと・・・

目の前のベッドに押したら


・・・どうするか、頭に頬を寄せたまま考えていた。

今、バンジージャンパーの胸中に立っているかと、思ったら・・・




________ ポン・・・



背中をベッドの方に押し


倒れた身体を、回していた腕で抱きとめたら

その腕に両手で握る感覚に・・・

抱きしめたまま肩を押した手をベッドについた。


「 怖い? 」


____ 怖い?
     ・・・大丈夫だよ
    
     ・・・その身を任せなさい・・・


タブレットから、怜の声が聞こえていて


_____ 剣。お前、結婚ってさ・・・


ベッドに膝を着き、抱きとめた腕につかまる手を一つずつ、そっと腕から離しながら


「 もう、結婚する人・・
  決めているって、言ってなかった? 」


両腕の中に閉じ込め、ゆっくりベッドに身体を倒しながら、自分も一緒に

その身体の上に身体を重ねて・・・

ぎゅっと両腕で抱きしめた。


_____ いや、どちらかが・・・
    ・・分からないだけで・・・


ベッドに肘をついて顔を見ると、ぎゅっと瞑っているその瞼に、涙は無かった。

だから・・・


「 どちらか・・・
  ・・・分からない? 」


顔を見ていたら、ぱっと目を開けた・・・

その開けた時、涙が1つだけツッと落ちて



その顔に、微笑んで・・・

頭をくしゃっと撫でた。




「 君にはね・・・
  どうしても、教えてあげられない。 」





だって・・・




その涙に、囲っていた腕を伸ばした。



好き と言ったら・・・

キスをしてくれるその唇から、好き・・と返してくれる様に

肌を重ねる時は、そうでありたい・・・




その時まで、絶対にできないし

それに・・・



“ 顔も見ないで後ろから

 キスもしないで身体だけ・・・”



それは、もう・・ 大好きだったら、一生そんな事は出来ない。 

・・そう思うけど _________ . . .




「 最上さん? 」


微妙に奥手の俺・・・そんな事は、初恋の相手に、まだ言えない。

言っちゃいたいけど、その理由・・ 久遠くん。

彼女が涙を浮かべるために思い出すのは、夕日の中の・・・

・・・久遠だと、思ったら




ふ―――・・・


溜息が出てしまった。



こんな切ない男心。君も分かってくれる時・・・

その時、きちんと愛しているって向かい合って、愛し合いたいと思う。



「 まぁ、琴南さんが知っているかどうかは
  貴島くんもさ・・ 濡れ場の多い俳優さんだし
  ・・慣れっだって。

  俳優なら、慣れろ

  冷たい言い方かもしれないけれど、先輩として・・・
  東京の撮影時、いろいろ琴南さんを
  引っ張っていたのは・・・ 見ていたよ。 」



両肩を抱き起こし、ベッドの上に座らせたら

そのまま、唇を重ね・・・


・・・ ちゅ  っと音を立てた。



「 今日は、キスができる様に成ったね。
  カメラの前でも、慣れる時は来るよ。 」


横に座って手の上に手を重ねたら、手の平を返して握り締めてくれたから
ぎゅっと握り返して・・・

・・・顔を見詰めた。


「 剣の・・・ 心の中は
  一日ずっと、頭から離れないのは・・・

  剣の、好きな子は・・・  」



目を瞑り、唇を重ねて・・・

今までの様に、乾いた唇の表面で音を出して、触れているだけじゃなく

少しだけ唇の内側に自分の唇も付けて、少しだけ吸い付いて、手の指を絡めた。



「 俺の、好きな子は・・・

  ・・・君だよ・・ 」



唇に小さく囁いて、ちゅっとキスの音で その言葉を消したら

頭を抱き寄せて、胸の中に閉じ込めて


照れくさくて、顔が見れなかった . . . .






「 今度、東京に帰ったら・・・ 」


自分の心臓が、すごくドキドキ鳴っている。


「 俺の部屋に来て 」


このドキドキが胸の中の君に、聞こえていると思うけれど


「 ・・ハンバーグ。作りに来て

  何度も、なんども作りに来て・・・
  君が飽きるまで、作りに来て欲しい。 」


いい?そう聞きながら、髪を撫でていた。



「 へ~ぇ・・・ 」


抱き寄せた胸の中で声がして・・・

ゴクッと息を飲んで、続いた言葉に・・・ でも、微笑んだ。



「 私が作ったものじゃないのに、食べるんだ~~・・・

  ・・そう言った手前、作りに、行って・・・ あげる。 」



背中に回される腕に・・・

腕の中で動いた顔に・・・


2人で見詰め合って・・・



顔をお互い寄せ合い・・・




瞼をゆっくり閉じて・・・





背中の手がギュッとシャツを握ったら・・・





・・ぽたっ




( ・・ぽたっ? )

・・・ちゅっ



頬にキスをされて、驚いて目を開けた。



「 兄さん? 」


背中の手が一つ離れ、頬を撫でてきたから


「 どうして、泣いてるの? 」


( 俺? )

自分で信じられなかったけど、勝手に涙が出たらしい。

しかも、兄さんって、聞こえたのは聞き間違いか・・・そうじゃないのか・・・


_____ ・・・あのさ、妊娠した事・・・ 聞いてる?


( いえ。貴島くん。妊娠も何も、まだ何もしてません。 )

思わず、タブレットの貴島の台詞に返したくなる。


「 兄さんは・・・ 
     ・・・あっちだよ。 」


頬を拭いてくれる手を握り・・・  唇を重ねた。




_____ 社長・・・ 私も懐妊しました。


琴南さんの台詞も・・・


「 社長。 セツカ・・・ 解任して。 」 


顔を寄せてそう言って


「 最上物産、社長。 ・・・それ、誰? 」




ふふっ・・・
うふふ・・・



声を揃えて



「 ハンバーグ 」
「 ハンバーグ 」






セツカじゃなく、君が俺のために作って・・・


飽きるまで

俺は、君に飽きないから



君が一番大好きな、ハンバーグに飽きる時・・・

君の一番大好き に・・・成りたいと思っているよ ___________






そう、だからまだ今は・・・












Myth.BLUE BELL * Back Stage - ano-other NIght 2

After that Moment. . .












☆ こちらの作品は、2015/04/07 にUPしましたが、作品を一箇所に纏める為に日付をずらしました ☆



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mimi's world from Ren Tsuruga and Chuehonn Hizuri
Love Letter from RT and CH

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