mimi's world * HOPE and DESIRE

_______ BE-lie-VE * be-LIE ve * believe...the SHAMs for heart healing * mimi's world-7 _______

Myth. BLUE BELL - Last Act 3.3 - 





友達から

親友に・・・


親友から

  心許せる 親友に・・・





― お前とのプロジェクト

剣の・・ プロジェクトの為に

血族の結束

  


それが一番だと

重要視した・・・ 

親友



「 俺、親友がそう言ってくれた時・・・ 」


それ・・・

心許せる

親友なのだろう



「 人生 後々 好きなことに

自分を埋める方が

幸せだと・・・ 俺は・・・

いや、俺達は・・思うけどな。 」



胸の中の感情に 

Ture Faith 

親友に宛てたメールの様に

  自分に・・・

自分の中に居る彼女に聞いていた





_____ Myth. BLUE BELL - Last Act ∽ -

mimi's image music * Experience by Ludovico Enaudi






・・・ 自分のここが知っている ___________



「 怜・・・ 結婚は、俺・・・

  好きな子とも、好きな事も・・・ 両方できる

  ・・ただ ・・・・  」



自分が一目惚れした子が、自分の人生にとっても 欠かせないものを持っている。
戸籍上の繋がり・・・

いや、それ以上のもの・・・ 絶対に、変えられない血縁

一石二鳥と言ったら・・・ 誰もがそう思う事、なのに・・・・・



「 ただ・・・?
  ・・何か まだ問題ある? 」



一石二鳥以上、何を望むのかと言いたげな怜には・・・


怜との親友関係の方が、彼女を知ってからより断然長い。

社長同士の付き合いと、親友同士の付き合いと、知っている事は多い。から・・・

どんな事を、この親友が心の中に隠しているとも、見分けられる時・・・

自分の心がいつも瞬時に捉えていた。


それでも、今は、この自分の心の中が分からなかった。



「 ・・・後ろの正面が誰だったのか 」


「 なにそれ・・・ 」



ぼそっと言った独り言に怜の声が聞こえていたけれど、暖炉の炎を見詰めていた。



「 そうか と こううん 
  かすみ の にし・・・」


「 剣・・・ ? 」


強い口調だった親友が、本気でどうしたと聞いている声に・・・



「 ・・なんでもない 」


親友に返す言葉が見つからないのは、自分の心が何も答えを言えないから




ふ ―――― ・・・



タバコの味が . . . . .








蒼花

あおいはな





紅雲

くれないくも





霞 のにし

あいかすみ のにし・・・・







・・・タバコの味が、珍しく、苦いと感じていた _________ . . . .






蒼花 と 紅雲


「 そうか こううん なのかな・・・ 」



霞 の 西


霞の中に隠された・・・  にし 二子 



森の方から、月が昇り朝日が差す・・・・ 

森は 東



では、西は・・・

紅色の夕日が沈む・・・ 海の霞



隠しているのは、りょう の名の 表だって輝く両方の二子




 From far Away Beyond Beautiful Sea.¿






_________ 森の中の写真・・・


背の高い樹々の木漏れ日が、林道を明るくスポットライトの様に照らし出していた。

ものすごく不自然な写真・・・


鳴海令の肖像画の横に、復活した月光に共鳴する銀のフレームに輝いていた
それに・・・

目を凝らす間も無く目隠しをされて、直ぐに見えなくされた。 




今は・・・



廊下に大きく飾られたその画 ________ . . .


この屋敷に来た時、遠い階段の上に飾られ掠め見ても、一枚の大きな絵画だと思っていた。

印象派の一枚だと・・・



自分が見た

蒼くりんどうの群生して咲く場所


自分が足を踏み入れる事を躊躇った、その場所に家族が写っている。

木漏れ日のスポットライトを浴びる様に、浮かぶ家族。

林道の左に・・・ 
鳴海りょうの肖像画が、並んだ樹に掛けられて、木漏れ日に浮かび奥に続いている。

林道の右に・・・
双子が並ぶ肖像画が、同じ様に樹に掛けられ、木漏れ日を浴びて奥に続いていた。


ただの絵画にしか見えない、

サルバドール・ダリか、シャガールの様な、想像上の幻想の風景画で・・・
ダヴィンチの最後の晩餐風な・・・

絵画だとしらっと通り過ぎていたその、家族の肖像画。


森の中心に居る家族は・・・


鳴海夫人と鳴海代議士

この夫婦の間に立っている男の子が

幼い頃の 怜だろう・・・


夫人が抱いている女児の赤ちゃんは・・・

白い 麻の葉の着物に包まれた 蝶子


そして、代議士が抱いている・・・

白い 麻の葉の着物に包まれた 女児の双子



鈴音・・・



代議士が両腕に抱える様に

2人の女の子を抱いている ________ . . .




すずね  と  りんね



3つ子の女児の赤ちゃん


二卵性双生児の 蝶子に・・・

もう一つの一卵性双生児 鈴音と鈴音の双子は

同じ 白い あさのは の着物に包まれて目を閉じていた。




紅色の着物の鈴音 りんね と

藍色の着物の鈴音 すずね の2人が・・・



どちらかだったかは・・・

冷たい手に温かい手に

触れた柔らかい唇の二つの笑い声に

抱き寄せられて目隠しされて

握った右と左の手がそれぞれ・・・



どうなっていたのかは・・・



_____ あぁ、なりよしさま こちらへ・・・


2階の向こうが霞むほど、長い廊下の先に、もう1人の乳母が頭を下げている。


_____ お嬢さま方も、鐸杜さまも、怜さまも
    まだまだ、お遊びがお好きな方々に・・・

    種も仕掛けも、いつも私たちは慣れております。


_____ 乳母様は・・・
    お子さま方のお遊びにお付き合いなさりませんと
    いけない立場でございます・・・

_____ 乳母様だけでなく、私達も・・・


まぁまぁ、時々叱らないといけない事も、大きくなられて出てまいりましたが。そう話す乳母と・・・
こちらも双子のメイドに挟まれて、二階の先にあるのだろう茶室に、促されるままついて行った。


_____ 乳母として、私達は・・・

    怜さまと領さまが、お生まれに成られた時から、育てております。

    私達は、もともと 双子の多い鐸杜に仕える 双子の乳母ですので・・・



その様な乳母の話に、双子のお嬢さま

鈴音 すずね と 鈴音 りんね

双子の乳母に、乳母に直仕えの双子のメイド・・・


手すりを降りた 鈴を失った レイが・・・

もう1人の乳母の下に走って行った。




双子ばかりに囲まれて、拾った鈴を渡すのを忘れてしまったのは・・・




キスをした感触がある唇に手で触れて、指先で唇を撫でその手を見た。


紅は・・・


自分の手に付いていなかった。



口の中に残る抹茶の味と、柔らかいキスの唇の感触と

頭の中で確かめながら・・・

振り返り見た、家族の肖像画。



照明が消えているだけか・・・



どうして、色が無いのだろうと・・・

離れた場所から思った事 . . . __________





白黒の視界の中

誰が創ったのかとまで・・・

この場所から、絵画に入れられたサインを読む事は出来なかった。







東の 二子が教えてくれた・・・


1つの心の中に、灯された

蒼と紅の感情に・・・

出逢った時から、心の中で自然と2つの感情が生まれていた自分。






________ 霞掛かる 二子に尽き 還る 時のままで





月食の夜


10月の名月ではない 茶会


光を失った 満月が 浮かぶ 暗い空に

輝きの裏は 影でなく

陰の場所は 翳り無く

光に目を眩ました者には

見得る事無い・・・

復活を果たした満月が蘇かえる




後ろの正面 誰・・・


背後に鬱蒼と生い茂り見得無い筈の満月に共鳴した銀の家紋


東の森に繋る満月が

天中に架かった時


月食の中に消える

光を翳らす影は蒼地星


天中を越えた時

西の海に繋る満月と化して



十月十日の朝





チリチリ・・・

・・・シャラシャラ・・・




鈴の音


鈴鳴り岬の音を


鳴らす警鐘の


沈黙





静かに燻ぶる蒼き熾りに

飛び遷る勢力の紅い熾り



二つの感情が心の中に

居座っている心こそ・・・



見つけられない自らの居場所



だと・・・






暖炉の中で勢いよく燃えている、炎を見詰めて・・・




_________ シャラ・・・   .



パチッ・・  パチッ ・・パチッ パチ    .





暖炉の中で燃える物が弾ける音がする中、暖炉の上で音無く歩く白猫のスズ。
歩くと鳴る首に付けた鈴は・・・


  にゃお・・・


錫の花瓶に、頭から首、背中の順に押し付けて壁との間をするっと抜けた。


________ シャラ シャラ・・・



歩くと鈴の音が鳴る・・・


体を擦りつけた白猫が、花瓶と鈴がぶつかっている時、金属同士の音は鳴っていなかった。

その下の炎は、メラメラと勢いよく燃えていたブランデーのかかった書類も形無く崩れていた。


「 次・・・ 」


怜が口を開いたと同時に、吸っていたタバコを暖炉に投げ入れた。


_____ カツッ・・・


小さな金属音がした。

その方に目を向けると、怜は箱の上に置いていた、シルバーのライターと鐸杜のタバコを
何も入っていない傍の灰皿の上に乗せ変えた。

暖炉の炎が映る・・・

ピカピカに輝く銀のライター。その下の灰皿とぶつかった音。
怜は箱の蓋を開けると、一番上に乗っていた写真を見ていた。


「 今度は、俺の・・・ 」


両手で写真を持った怜が、写真を見詰めながら言う。
フッと短く溜息を吐き、飲み残したブランデーのグラスの淵に片手を置いた。

グラスの淵を人差し指で一周すると、怜は・・・


「 親父が首相になったら・・・」


小声で写真を見ながら、ブランデーの付いた指先で写真の表面をゆっくり撫でた。

写真の中の人物を愛でる様にそっと撫でた怜は、優しい笑みをしていて・・・
突然、その目元を険しく変えた時・・・

両手を閉じてその写真を半分に折り曲げた。


「 官房長官に成る時の為
  ・・って、ところか・・・ 」


半分に折りたたんだ写真を、暖炉の炎が大きな中心・・・
赤々と燃える炎に、置いた・・・ と言うのが合っているのだろう。

投げ入れる事なく火の上に置いた写真は、炎の中でゆっくり開き始めた。
怜は寂しげな顔のまま、炎の中でゆっくり開く写真を見詰めていた。

写真が開いた時には、もうその中に写る写真の部分は溶けて縮んでいた。


俺は・・・

タバコの灰が落ちない様に、火の付いた部分を上に向けていた。


「 怜・・ どうして
  ・・ それまでも・・・」


________ チリ・・・


怜の方に腕を伸ばしたからか、動いた膝の上でレイが起き上がって、スズの居る暖炉の上を見上げた。


「 身辺整理。 」


炎を見詰めている怜の横を、背中を擦りつけながら通り過ぎるレイ。
怜は炎を見詰めたまま開いた手をレイの背中に置くと、レイは怜の手に背中から尻尾までを付けながら通り抜けた。



「 気が狂った、母親の昔。
  それを、隠せってさ・・・ 」


こちらを向いて微笑む怜だけれど、夫人が狂った意味が分からなくて、伸ばした手で怜の手首を握っていた。


もう、表面が溶けて見えなくなったその古い写真は・・・


自分も、鈴音の屋敷で見た、森の中の家族写真

窓の無い壁際にかかっていたものと同じ。 それに・・・

階段に飾られていた、家族の肖像画のものと同じだった。



「 俺は・・・ 」


怜が開いた言葉は・・・ 怜自身でも理解できない事だった。


「 親父がさ。
  消去しろって・・・ 」


どうして家族の内容を隠す必要性まであるのかと・・・ 思っていても
反論できない息子の怜・・・


「 お互いの愛人関係を消去するのに
  親子のその・・・ 鳴葦を・・・

  ・・・あれ・・・ 」


もう、写真の下で形の無くなった調査書を見て言った。


「 俺、あれ見ても別に?って思ったんだよね。
  調査が途中で止められた、母の依頼。
  その依頼者を調査した、親父の影から・・・
  親父だけ、何か聞いているんだよな。 」


だから・・・

     ふ ―・・


短く溜息を付いた怜が言いたいのは、たぶん なりよし が、引っ掛かっている事だと・・・


「 剣、でもな・・・
  妹と結婚するのは、大歓迎だよ。 」


微笑む怜は、俺の顔を見ずにライターを取り上げた。

箱の中に入っているのは、誰がどう見ても大した事ではない、誰もが皆持っているだろう

家族の写真ばかり・・・・ 幼い頃の思い出。



「 ま、俺は・・・
  双子の妹には、いや・・・・ 」


________ シュッ


怜は、自分が子供の頃の写真の一枚に自分で火を点けた。

角から燃えるその写真。
表面が縮む様に溶けて見えなくなる、そこに・・・

双子の妹が、仲良くお兄さんに寄り添っている。


火をつけた写真を暖炉に入れると、箱の中から同じ様に、鈴音が写っている写真を投げ入れて行く。


「 なんでかって、親父に聞く事も出来なかった。
  秘書の仕事だって、ただ言われただけで・・・ 」


親父、たぶんもう、俺より先に知っていたのかも・・・

炎を見詰める怜は、燃える写真を見ながら話し出した。


「 俺の愛人が、2人とも妊娠した事。
  父親になった、俺より先に・・・さ・・・     

  俺の親父が、調査を止めたと・・
  東京に帰る日に
  秘書仕事しておけ。って、言い残しただけだった。 」


でもさ、よく考えるも何も・・ そう話し続ける怜を見る事が出来なくて、タバコの煙が暖炉の炎で渦を作って、落ちそうな灰に目を向けていた。


「 なぁ、代議士・・・ 
  俺の予定も知ってたって事だよな。 」


いつまでいるか伝えなかった俺。代議士にここで会った時も、代議士は何も言っていなかった。
俺が東京に行っていない間に しておけと怜に残していったのだとは、怜も分かっている事だった。


フゥ・・・―――


怜はそれには答えなかったけれど・・・


「 2人ともがさ・・・ 妊娠したって、俺に言ったのが
  何でこのタイミングなんだって、考えた。

  きっと、親父に分からない様にチャンスをくれてたって 」


俺の・・・

怜は、目を瞑って言った。


「 俺の気持ちを確かめろ。って事だって・・・」


それは、怜が彼女達を愛しているとか、どちらを選ぶのかとか、二人とも捨てるとか、そんな事でなく・・・


「 俺が、自分の人生の為に動いている事ぐらい
  緑だって、沙世達だって知ってるよ。
  女が重要じゃないって言うのは当たり前で・・・

  会合で剣が俺にしか下せない判断を提示してくれたのだって
  俺にとって、東京に行ったいい理由が出来て好都合だった。

  剣や山延とは、いいパートナーで居たいと思うのと・・・
  親友としての気持ちに、義兄弟になれるか。 

  それを、沙夜達は確かめろと・・・黙って上手く事を運んでくれて・・・」
  

怜が会合に出るなら、俺が怜にしかできない事を提示してくる事ぐらい、頭のいい怜の秘書なら分かっている事。
怜には、受け継いだ鳴海からのものがある事も、婿に来た代議士にとって知っていることであり、息子に継がせ婿に何も継がせなかった妻に見せ付けたいのか、夫人と代議士は怜の取り合いをしていると感じた。

それを、自分で考えて欲しいと、怜の愛人たちは、怜にチャンスをそれとなく与え導いていると思った。

  
「 双子の彼女達が、同じ時に妊娠した事も・・・
  自分の兄から聞いているのか、愛人の女将からか
  
  まず言っとくわ。俺、彼女達とは、従兄弟じゃない戸籍 

  彼女達が生まれた時、鈴音達と同じ日でさ・・・
  彼女達は、生まれつき 鐸杜の名を名乗る事は無かった。 
  それにもう、父が選挙に出る時には、抹消された双子。

  違う人として、この世に欺いて生きさせられている。



  それでさ・・・

  また歴史は繰り返すと思うほど・・・


  双子から双子が生まれる確立は高いとは知っている。 

  でも俺は、母の様に双子が不吉かとは、思わない。



  さや も さよ も、お腹の子・・・

  ・・・・双子 だって。

  もしまた・・・ 同じ時に生まれたら・・・ 」


目を瞑った怜は、母親と一緒に写る自分の写真を握り締めた。


「 母が待望の息子の子。 抹消するとは思えないけど
  鐸杜の本妻側の緑と、愛人側の沙夜達と・・・
  同じ鐸杜の血縁があって・・・

  なりよしの名を持つ、料亭の女将が
  何かの繋がりが、剣の方とあるのかどうか・・・・ 」


怜も本当に知らない事だと、嘘を吐いている様には見えなくて、掴んでいた手首を離し、空のグラスにブランデーを少し注いだ。


_______ カチッ


怜は新しくタバコに火をつけて、俺は灰皿を横目に、暖炉の方にタバコを持った手を伸ばした。


ふ ―――・・・


見る影も無く、瞬時に縮んだ写真の数々は、黒い煙を上げて燃えていた。
その炎を瞳に映している怜は、タバコの煙を暖炉の上の花瓶に掛けていた。


「 アイツ・・ 領。
  あの花瓶を作った奴。 」


怜には、これから話す事のほうが重要だと思えた。


「 すごくない? 知ってる?
  幻の日本酒、鈴道は、親父が
  幻想の光の鈴鐸は、領が・・・

  あの2人親子だなって思える時があって・・・」


俺さ・・・


グラスを強く握り締めた怜に・・・

お前だって鳴海を引っ張って世界情勢を動かして、すごい奴だと言ってあげたかった。


「 俺・・・ 社長と議員秘書と、立場が両方あって
  
  何も言い出せない議員が、国を変える事が出来ても
  
  日本の裏を暴露して経済を引っ張る社長の立場でも
  国を変える事は出来なくて・・・

  両方持っている俺にとって
  
  籠の中に閉じ込められていると感じる時があって・・・

  母からの社長業に、父からの参議院。

  自由に生きるアイツ、領と・・・ 
  自由な様で自由じゃない、俺・・・    

  恵まれているかって・・・ 恵まれてないんじゃないか?俺・・・」


怜は笑いながら、グラスに口を付けた。


「 アイツ・・・ 領だって・・・ 
  きっと、自由に生きてる様に思えて・・・

  頭の中を見えるものに変える事だけ、世界に送り出して
  名前も顔も明かさない事が、世界で有名でもさ

  顔も名前も出してはいけない。 

  ・・・ 親父からの拘束。

  それに、戸籍は・・・ 
  ・・・父親の手で抹消されている。 この世に存在しない奴なんだよ。 」



無いものねだりの様に、きっとあいつはアイツで、俺はオレで・・・

人は、人を羨む様に創られるから

向上心が心の中で燃え出すと思う。  
                



幸か不幸か・・・


生まれながらに置かれた、立派なレールの上。

見えない遥か彼方の先に、向かう様に・・・

はみ出してはならないレールが準備され、前を見ることだけに集中しろと産み落とされたその傍で、レールの無い外側に置かれたもう一人・・・

遥か先方がそこから見えても、横に広がる大地に目を向ける


どちらがいいかなんて・・・

もしも自分の魂が選んで生まれてくる事ができるのだったら

どちらが好かったかなんて・・

火を点けられて、燃え盛り始めたこの心に、そう思い浮かぶ想いは

生まれてないと・・・

考える事すら、必要の無い・・・ 

・・・剣の様に、考える時間が勿体無いと同じ様に思う。



「 俺達・・・ 鳴海怜も、元、鳴葦領も
  自己を殺されて、生まれてきたって言ったらいいか?・・・ 


  自分の意志と関係なく、ただ・・・親の人生の都合上

  殺されず生きさせず

  殺されて生かされて

  幸せだろうって、人から見える華々しい立場かもしれないけれど

  俺は俺なりに、自分が人として 欲望って言ったらいいか・・・
  したい事を制御されて、
  領は領なりに人としての存在の証明、戸籍を抹消させられて

  幻の奴だなんて・・・

  伝説みたいに成っているけど、本当は領だったら・・・

  俺が創った。って・・・ 世間に言ってやりたいと思う。  」



だって・・・ アイツ・・・

ふ ―――・・・・


怜は、唇に挟んでタバコの持ち方を変えていた。

鐸杜が持っていた様に左手の親指と人差し指で抓むと、右手で箱の中から写真を取り出し
その写真に、長くなったタバコの灰を下に向けて自然に落とした。


「 俺だって、半分同じ血が入っているから・・・
  同じ気持ちも性格も欲望も、心にすごく感じられる。 」


怜が灰を落とした写真は、その熱で真ん中だけ溶けた。


「 それに、俺も領も双子の乳母に育てられた。
  同じ様に、きっと育てられているんだよ、俺達・・・」


怜がそういうと、その写真を暖炉に向けて投げていた。


・・・名前を消されているのか

鐸杜が名刺を、必要とした者だけにしか作らない幻だという事も、なんとなく分かった気がした。
名前どころか、存在を隠せって言われて生きるって・・・

親のエゴの為に隠されて生きる者の存在を、父は知ってて断念したとしか思えなくなっていた。

父が、開発地の買収を断念したのは・・・

鈴音たち双子に、沙夜の双子が生まれた年だと、自分の年齢を遡れば頭の中でも直ぐに判ることだった。

この土地の因縁じゃないけど 『 いわれ 』 って、言ってた事

鐸杜の戸籍抹消に、その妹の沙夜達に、鈴音も・・・

きっと、影の力が見えたから、父は ポッと出の成金がその全てを知ったら
自分の身が危ないと、俺と母を、そして自分の人生を賭けた会社を守る為に、苦い思いに自分から手を引いたのだとしか、もう・・・ 考えようが無かった。


怜だって・・・


_____ 何も言い出せない議員が、国を変える事が出来ても
  
     “ 日本の裏を暴露して経済を引っ張る社長の立場でも ”
      
国を変える事は出来なくて・・・


そう言ったばかり・・・



・・・暴露。・・ か・・・

その事は、自分が社長をしてきて、身に染みる程裏を見てきた。
天下り先だって、世界経済を主導する上場ばかり・・・

何も影をまだ知らない、ポッと出の社長だった父。


知って、暴露して・・・

経済を騒がせて・・・

憲法を変える事は出来なくても

日本事態ならず、世界の経済を狂わせる事は・・・ 可能

国が他国からの影響を受ければ、議員なんて・・・ 総辞職
 
その道しか残ってないだろう ________



自分の人生を狂わせられる事を嫌う、由緒に伝統、それに纏わるプライド・・・

父はきっと色々な裏の影を知ることに成って、断念しないと自分が殺されると


“ 生きたまま 殺される ”

生かされ、殺され・・・ 生かされず、殺されず・・・


人生を失う って・・・ やり直しなんか出来ないほど。
実際に殺されるより、隔離された籠の中で抑圧に制御され、ただ、本当に死ぬまでの日にちをカウントして、死ぬ事を望む楽しみが待っている人生に怖かったと、今、自分でも思えていた。

父が会社をここまで一代で大きくしたのも、手を引く事で影からの力を貰ったのかもとは・・・
自分自身もしているだろって、自分に言い聞かせる。
例えば・・・ 一昨日の会合での お互いの実益の合併で見た目だけ大きくし、上場企業に信用を付ける事。
表舞台のそんな見えるところでなく、裏で手を回したのは怜にだと・・・

父は、まだ俺には分からない真っ黒い腹の中の影に飛び込んだのかもと。


幸か不幸か・・・

躊躇った真っ直ぐの道を、目隠しされて、遠回りして

両手を引かれて 連れられた その先・・・・


手を引く事で、差し伸べられて 勝手に連れて行かれる 天女のいる世界

生きたまま殺された世界には 影の中・・・

美しい幻が現実に成って 自分に降り注ぐ

覆い被った世界には 光が届かなくても 

闇の中だからこそ美しく 煌き輝く・・・ 

影の中の影に恐怖を感じた後 大きな音著に信用がもてた心



幸か不幸か・・・


父も同じ様に考えただろう

素直な俺には・・・  『 いわれ 』 と言葉を変えて

自分が彼女に、由来を いわれ に変えた様に・・・・




そう考えていたのは・・・

怜がずっと1人で暖炉を見詰め、自分の思い出たちを、その火に自分の手でくべながら話してくれている事だった。


怜は・・・

首相候補に呼び名が出た、父親の重複選挙の事。
衆議院の解散が無ければ始動しない参院ではなく、小選挙区からの衆院選に選ばれれば、次回も当選率ほぼ・・ 100%
任期が、確定され易い その年月も・・ 怜が出馬するのに丁度いい年数だった。

だから・・・・

代議士は、自分のこの故郷での見栄えをクリーンにする為に

由緒に縛られたまま安定の のほほんとしている貴族軍団参議院議員のうちにさせているんだと・・・・



「 あのさ・・・剣。
  知ってるか? 知ってるよな・・・ 」



フッ・・・


悪いと言いながら、話を止めない怜には、心が咎めて堪らなく成った爆発だと
男同士に時々訪れる、精神的なバイオリズムの調和調整時・・・

いわゆる、男の精神回路の生理、心が放たれたい時だとただ何となく聞いていた。


「 剣ってさ、女に興味が薄いと思って
  俺は剣には仕向けた事ないけど・・・ 

  女の子を交えて、接待して・・・
  性欲を同じ精神の欲望に刺激して、交渉させる

  それは、よくあるけど・・・ 
                 ・・俺は・・  」


あぁ、それは・・・

日本では、法に引っ掛からない抜け道。山延も使ってた言葉、盲点を突いた抜け荷と同じ
確証されないから、法に裁かれる事ない。人権の尊重、訴えが証明にならない日本の憲法だったら、日本人の性格 泣き寝入りの利用だとは、自分が学んだアメリカでのビジネスと違うと、日本に戻って気が付いた。

訴える事自体が、犯罪の様なイメージを創ったのは・・・

議員だろ・・・ って・・・

この親友だけには、絶対に言えない事だけど・・って、思っていた。
でも両方の立場を利用する怜には、分かっている。



そんな怜が、俺に伝えたい事・・・

義兄弟になる為の、心の準備かもしれないと思っていた。

俺への、暴露

親友への暴露は、パートナーへの暴露で、納税者への暴露で、
企業社長同士、敵対・・・ 敵対企業同士 土地所有者と敵対する買収者への

俺達、関係がたくさん在り過ぎて・・・

俺も、怜も同じ。わずらわしいそれぞれの関係を、たった一つ


 “ 義兄弟 ”


義兄弟だけにしたら、ただの・・・兄弟喧嘩に成るだけ。

そんな想いも、自分を結婚に決意させた、一つの理由・・・ 


 “ 好きな事 ”


人生好きな様に、動かせる事を望んだ結果。
女の子に愛が無くても抱ける男が、決意したい一つの人生の生き方・・・

自己に酔いしれる 自我自愛の自己満足で欲求を満たす、男だけが出来る事。

怜は、それを理解できる女を見つけたって・・・思っていた。



「・・女の子を交えて、接待して・・・
  性欲を同じ精神の欲望に刺激して、交渉させる
  期待させといて、それ以上は女の子にさせない。 
  それは、よくあるけど・・・ 

  俺は・・  

  枕営業。 それと同じ事・・・
  俺・・・

  さよ にも さや にも、させてる。
  
  親父も、彼女達の母親 女将にさせている。

  だから、妊娠したって言われても、自分の子かって・・・

  初めて自分が心から愛した女を、疑うって自分が嫌になって
  それと、同時にさ・・・
  妊娠させたのが、どこかの重鎮だったら・・・

  利用できる。って・・ 思った自分も居て

  自分の為だって、俺の事を愛してくれているなら
  俺の人生の為に、出来るよななんて・・・
  
  親父と同じ。

  母が狂ったのは、領が同じ時に生まれて
  いろんな男と寝れる、愛人の女将に・・・
  子供の父親が自分の夫だと言う確証もあるのか
  そう疑った時から、始まった。

  それ以来、男を信用できないっていうか・・・
  固いんだよ 華族の考え。

  側室の多い公家にはさ・・・
  親父の家系は、当たり前なのに 

   ・・・そこに頭を下げた 華族のくせに・・・ 」



父の人生のために、自分の子供の頃の思い出まで捨てなければ成らない息子が

大きな笑顔の写真ばかり、この世に存在しない戸籍で生きる人との物
子供の頃貰った手書きの誕生カードや年賀状なんか・・・

達筆な文字・・・

年老いた乳母が書いた宛先かと思う、郵送ではなく手渡しで渡されたと話しながら
父親の作った汚点の消去は、息子にとって人生の過去を消滅させられる事。

それでも、その息子本人がその未来を望むなら・・・

俺が協力してやりたいと思うのは、親友だからなんだろう。



「  俺・・・
  絶対、忘れられない。 」


怜が息を呑んで見ている写真は、双子の写真。
暖炉に入れず、俺との間に置いた写真に手を乗せた。


「 鐸杜家の乳母。 親父達の乳母でもあった。
  若いからな、二十歳前の結婚ばかりの家系。

  俺も領も育てられたその双子の乳母にさ、
  これ・・・ 」 


トントンと叩いた写真は、鈴音達の生まれた時の写真だった。


「 どぉ? ありえる?

  母親。自分で産んどいて・・・


  気味が悪い って言った。

  祟られてるって、自分で言った事

  俺・・・ 絶対、忘れない。  」



一度もその腕に抱かなかった母親。
子に恵まれない一人娘の鳴海家に、婿に来た子沢山の家系の父親。

庶民の俺には考えられない、血族の由緒は・・ 血腥い ________. . .



「 父から聞いた事。俺が生まれた時・・・

  待望の息子が生まれて、でももう1人父の子
  領が、同じ時に生まれたのを知った時から、母は狂った。

  父に何を言うわけでもない・・・

  母が、父の所有物を鳴海の物として、奪った後だったから。

  俺を手元に置いても、育てる気があったのか
  俺も領も、それぞれ父親の乳母に育てられてさ・・・
 
  母がまた妊娠して、生まれた 蝶子たち・・・  」


ふ ―――・・・


怜は、写真を見ながら、深呼吸する様にタバコを吸った。


「 赤ん坊を見て、公家の血に祟られたって、発狂して

  その、自分の妻を見て、父が冷たい顔で言った、第一声。

   『 子供が欲しい・・・? だったよな・・・
     よかったな。たくさんの跡継ぎが、産まれて。 』

  ・・って、言った事も・・

   『 鳴海の望みが叶ったな。貢献したよ 』って・・・

  俺、小さいながらにさ、もうその頃から・・・
  裏の悲劇の様な父と母の別々の心だけは、心が感じていた。

  それが分からなくて、怖くて、乳母に抱きついたら・・・

  母が・・・ 連れて行けって・・・  
  俺の乳母はそれきり、この屋敷に姿を見せなくなった。

  自分の父母が、仮面夫婦だって言葉は知らなくても
  そのイメージは、その時焼きついて、いつの間にか

  結婚する事と恋愛は違うって、無意識に出来ていた。

  それと、女は単純な男の欲求を、簡単に満たす
  いい道具だって事も、結婚した時、自分で気付いた。 けど・・・




________ シャラ・・・

      チリ チリ チリ チリ・・・  




2匹の白猫 レイ と スズ

2匹とも仲良く暖炉の上から飛び降りて、暖炉の前を占領する様に火に当たって寝そべった。


「 そう・・ この白猫。双子の鈴音達の猫。
  アイツら、父の影響か、沙夜や領の影響か
  同じ漢字で、名前を付けて・・・   」


怜は猫のお腹を撫でながら、火の前に寝転ぶ2匹の猫に邪魔される様に、鈴音の写真を火の中に入れる事はしなかった。



「 剣、俺・・・ お前の気持ち、痛い程分かる。 
  
  双子のどちらが、好きかって・・・

  どちらとも、決められないんだよな  」 





________ シャラ・・・  シャラ・・・

     チリ チリ ・・チリ ________ . . . 




俺の事を親友だと、心で確認した様な怜の表情は、穏やかだった ____________ . . .





Myth. BLUE BELL * Back Stage

mimi's image music * Experience by Starkey





怜が優しく撫でる猫たちは、お腹を上にして床の上で転がっていた。


「 この2匹の様に、同じ漢字を持つ双子

  鈴音 “すずね”も 鈴音 “りんね”も
  親父が名前付けたんだよな・・・
  
  母親は、俺の乳母にこの子達を連れて行けと言ったきり

  蝶子だけ・・・
  3つ子の最後に生まれた、ただ1人 
  二卵性の顔が違う蝶子だけ、抱きしめて・・・」


「 だから、女の子でも名前に 令 が付いてるって事? 」


「 態と鳴海の子だと、鐸杜家の同じ漢字と混ぜてな。 」



剣・・・

 親父からの伝言がある ________



猫を見ながら、そう話す怜は、自分にはまだ何も出来ない立場だと
その立場に立つために、今はまだ、長い物に大人しく巻かれていなければ成らない時期だと、考えていると思えていた。


「 俺の子が生まれたら、鳴葦から、沙夜たちも戸籍を変える。 」


怜は、目を瞑って止まっていた。


「 身の回りの全ての “ なりよし ” の抹消を命じられた。 」


それがどんな意味かは・・・
怜自体分からない、代議士が調査した結果を伝えられる事は無い様で



「 だから・・ 昨日、剣が言ってた様に

  鳴良に 妹を嫁がせる事は出来ない。 」



怜が手にしているタバコの灰が、ポトッと床に落ちた。


「 でも、俺にはお前が必要で、親父にも剣の親父は必要で・・・ 
  だったら・・・  親父と同じ様に

  剣・・・

       鳴海に、来いよ。  


  親父と同じ様に、鳴海に入れ。 」




怜の横でキラキラ暖炉の炎に輝く、灰皿に・・・ 怜は・・・

煙草の灰を落とした。



「 すずね と りんね 2人ともどうぞ。
  それから、このあたりの土地は、国に寄付させてやるから。

  鳴の付く 全員からな ・・・ 」




全部全部・・・

剣のご自由に _______





________ 鳴の付く  全員 から ・・・



お前の親父が昔々買収した


鳴良の 土地も






煙の立ち昇る短くなった吸殻を

真っ直ぐに上に向かう その薄くなりつつある煙が消えるまで

ぎゅっと灰皿に押し付けていた。






鳴海を動かしたいのなら、
  
鳴海の中から・・・
  
鳴海の名がないと、鐸杜家の様に

  


「 鳴海の議席数残り、2名まで。 」


2本の指を立てて向け、冷たい顔で優しく微笑む


その指に新しい煙草を挟むと




・・・シュッ


_________  ・・・チリン 


怜と目を合わせたままだった俺は、自分の膝に・・・

投げ寄こした 銀のライターと錫の灰皿が当たり奏でた音に止まっていた。




「 でも、その2名ともと・・・ なんて、考える鳴良さん?

  母と、気が合うんじゃないかとは・・・

  さすが、世界最大級の買収総合企業 第一社長 鳴良社長。 」






とぉりゃんせ・・ とおりゃんせ・・・


ここは どこの 細道じゃ







白猫の鈴と 花瓶 
アイツが作った二つの物は、ぶつかっても音を奏でる事は無く

沈黙を保ったまま


紅のリボンを付けた白猫が 

愛しそうに花瓶に摺り寄る花の香り


蒼い世界に初めて見た

天女の唇が動いた一(はじま)り



紫のリボンを付けた白猫が

愛しそうに花瓶に寄り添う花の香り


蒼い花で埋め尽くした

花畑の様な部屋の一り



銀のライターと錫の灰皿がぶつかった時、いい音を奏でても・・・






御用の無いもの、通させぬ

この子の7つの祝いに・・・






7人の鳴海りょうが、並ぶ廊下に

8人目の鳴海りょうは・・・

もうその名を 残った一つの漢字を使えなく

同じ繰り返しを余儀なくさせられる





お札を収めに参ります

________ ハッ はっ ハッ ははは ・・・―――




「 剣・・・ お前がこの世に

  鳴海 りょう を増やしても、いいんだよ・・・ 」





落としたい社長が居た時

寝て来いって、愛人を仕向けても

本当に体の関係を作った事はなく

俺だけに抱かれていた 双子の両方が
愛しくて・・・





「 すずねとりんね どちらが好きか、
  まだ、分からないから・・・ 」



「 両方と。 ・・・ってのも
  いいものだよ。 剣・・・ 」






・・・ かごめ かごめ

籠の中の鳥は いついつ・・・






「 議席数定員2名。そうだな・・・
 
  両方、同じ声に同じ顔に、同じ見た目。
 
  何が違うかって? ・・・寝たら分かるよ。 」

  



_____ 夜明けの晩に・・・




夜明けに、晩・・とは、どんな時間なのだろう

茶箱の・・・ 

雪 に 月 に 花


雪月花の幻想の様に

幻想の中に流れる幾時




もしも、鳴海に俺が入ったら・・・

コーポレーションの名も・・・ 変えられるって事だよな。



________ チリン・・・



それが せいかい と いわんばかりの 鈴の音に



政界の 盛会は 青海の様に果てしなく

姓階が 制海に 操事が正解の国




______ 信じる者は スクワレル ・・・




________ チリン・・・


「 あぁ、ごめん・・・」


俺の目を見詰めたまま、火の付いてない煙草を持った手でブランデーの瓶に手を伸ばした怜が

倒した紅色が、散らばった写真の上に広がった。




どうしたいのか

自分の心に聞いても

その答えは難しい

自分の人生の為に、吸収される

父が逃げた、陰の影




・・・籠の中の ・りは―――

『 口の付いたモノを言う鳥は、煩い者で 』





俺・・・ その籠の中に入るんじゃないか・・・



「 ごめん、ごめん。
  ツルッと 瓶が滑っちゃって 」


火の付いてない煙草を俺に向けた怜が、銀のライターに手を伸ばした時


________ カチ



「 そうだな。 

  首相が天下る前、一席設けて差し上げます。

  鳴良社長・・・・」



ライターに灯された炎と・・・


「 鳴海社長の椅子に・・・ どうぞ。 」



向けられた、煙草・・・



「 いぃや? ・・付き合え。

  ・・か?・・・」 





つると かめが 滑った・・・

うしろの正面・・・だぁれ _________




  『 じゃ、時々シチュエーションに合わせて、ってヤツ? 』


  『 うん、そう 』



双子の片割れに、素直に返事をし
 


  『 大変だな。コーポレーションの社長ってのも・・・ 

    ・・・ じゃ、付き合え。 』



兄弟の同じ誘い文句に、仝じ言い方に・・・




客じゃない客も、これから・・・・   .
・・・兄弟に、なるための    .
鳴海と鐸杜の二束の草鞋を付けた   .
片棒担がせて・・・・     .






あの幻想の写真を作り

肖像画を描いたのは・・・


だれ・・・・




  『 ハァ・・ “ めんどくせ~” 』



背負うビル軍を見下ろして、真似して そう言ってみた 自分・・・・







_____ もう いいかい・・・




デジャヴの様に、花瓶にタバコの煙を吹きかけ


  『 アイツ・・ 領。 
    あの花瓶を創ったヤツ 』


〃事を繰り返し・・・


花瓶の大きなアレンジメントの花の色に・・・


  『 古風なものより、豪華なアレンジメントの方が好き
    季節の花ではなく、自分の気分に合わせて・・・

    ・・・飾れる方が、いい ・・・・  』
   


______ にゃぁん・・   ・・チリ

         シャラ・・    ・・にゃぉん・・・・
           


白猫の背中に黒いすすが付いていても


  『 俺、その書類・・・
    ・・持っているよ・・・』



目の前で解き方を見せた、俺が巻いたリボンの色も・・・



______ カチッ・・・


  『 乾杯・・ って、もう・・
    ・・飲んでるけどな。 』



ブランデーの芳しげな色も・・・


  『 ごめん・・・
     つるっと瓶がすべった・・・ 』



蒼に紅に紫に

綺麗な彩に見えていて・・・



赤々と燃える炎の揺れる影までも

しっかりとこの目に見えている





おにさん こちら・・・ ______





天女の甘く囁く誘いに・・・





パチッ



パチッ



パチッ



パチッ






『 さぁ、お手をどうぞ・・・ 』





______ パチッ






________ パチッ・・・


  『 チョウコ? ミドリオネエサマハ・・・ 』


何かを断ち切るような音に・・・



  『 ナルホドネ~・・・ ソレジャ、シンゴウノナガサノコトモ
    ウチノダイセンセイニ イッテオクヨ


______ パチッ
 
     ・・・コクミンノ イケントシテ 』

 

指を鳴らす音に・・・・



______ パチッ


  『 イエェ~イ 』

  『 ヤッパリ 』

  『 ダヨナ 』

  『 ・・ダヨ。 
    ダッテサ・・・ 』


 
手を合わせて合意して・・・




______ パチッ


炎が燃えて・・ 木を弾く






おにさんこちら・・・

ての鳴る ・・・方へ





______ パチッ


ライトの消えた肖像画は白黒だったと思うのは

窓の無い壁に、翳に隠れていたからだろう・・ 
・・か ______. . . .







  『 オレの物を灰皿に使いやがった社長に鳴良が会ったら ・・・』


オレの物を、灰皿に使った奴に、鳴良が出逢ったら・・・

そいつとは
手を切れ・・・ か・・・・・


一期一会の作者・・・

灰皿に使った社長の、双子の片割れが、言っていた _____________






  『 ・・・いや
    鳴良社長、付き合え・・・』

  『 契約するな・・・ 』




  『 ・・・鳴海社長としての返答を 』

  『 その前に、一席設けましょう・・・』




足で踏んだり、尻に敷いたら・・・

オレの名前は・・ 潰れて消える _______


  『 オレやアイツラの作った物を灰皿にするなんぞ・・・
    顔に焼きを入れてるみたいで、オレは出来ない。 』






燃える暖炉の炎の前の、怜の顔を見る事が出来なかった。



でも・・・・


 “ オレやアイツラの作った物を、灰皿にするなんぞ ”



物と言っただけで、“ 灰皿 ” を創った事は無いのだろう。



あれが・・・

鐸杜の物だって気付かなくても

灰皿だと・・・ 一から思っていた自分は・・・


・・・・もう ・・・ _________ . . . . .








客じゃない客も、これから・・・・   .
・・・兄弟に、なるための    .
鳴海と鐸杜の二束の草鞋を付けた   .
片棒担がせて、やった・・・・     .

もう俺から離さないから・・・・   .


お前がお断りに時間を要する奴だと    .
よかったよ。心の綺麗なおにぃさん   .

________ クリーンで高納税者、権力ある清き一票を、どうぞよろしくおねがいします・・・・   .












なるみ りょう の名を・・・

令の付く、りょうと読む漢字は

鐸杜領 の 領しか残っていない。

この領を使えない様に・・・

親父・・・ 考えたのかもしれない。


女児に令と付けない鳴海家で・・・

すずね と りんね の双子に

同じ漢字を与え公家の血を濃く引き継いだ

鳴海の鐸杜として・・・

鈴音たちにその名を、父がつけた。


双子が不吉だと思うのは、母だけで・・・


1人である、俺と蝶子だけ

鳴海の兄妹として掌中の珠に治めた


でも俺も蝶子も・・・

公家の血だからな。


もちろん、領も沙夜も

それに、鈴音も・・・

俺達皆、不吉なんて事






それに、どちらに一目惚れしたのかは・・・




白い振袖で、天女の様だった鈴音も

紫の振袖で、竜胆を生けていた鈴音も



どちらが、どちら だったのか・・・・・





儚さに、愁いを携えて

荘厳に、華やかに美しく・・・



生け花もアレンジメントも 2人でしたと

自分が挿したものを、仲良く教えてくれた


花月にお茶を点てる それまで同じで・・・



俺には、白と紫


何も無い純粋の白に

赤と青の中間の紫に


1人のどちらかだったのかも、分からない

2人がどちらかだったかなんて・・・



これから、幾時 何時の間まで・・・

時のまま・・・



“ あなたさまの心が、お知りに、なられていますよ ”



心がいつか分かる時が来るまで

待ってても、いいかと・・・


聞きたくて ________ 






Myth. BLUE BELL - Last Act  ∽ 双児  3.4 Last of last












 







☆ こちらの作品は、2015/04/10 にUPしましたが、作品を一箇所に纏める為に日付をずらしました ☆



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