mimi's world * HOPE and DESIRE

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Myth.BLUE BELL * Back Stage - BOY'S NIGHT - 





Myth.BLUE BELL * Back Stage

an-other Night
FOuR



- BOY'S NIGHT -


 case * A Boy &Two Guys + Dolly

3 mens + .5 men






「 そういや・・・ 」


廊下を歩きながらも、なにか呟いている村雨。

なんだよ。何を思い出したんだか、しっかり部屋で聞いてやる。
全く演技じゃない、自然に蒼白になって震えるほど凍りつく出来事が、敦賀君とあったと思っていた。



「 そういや・・・? って言った?

  はぁ?それ、俺の台詞だわ。

  お前・・・ “ そういや ”いつ、敦賀君と共演した? 」



________ カチャ


部屋のロックを解除しながら、聞いていた。


_________ パタン・・・


「 敦賀君の共演者キラー履歴。
  売れた意味も分かるだろ。 」


全て自然の表情と、アドリブ引き出すから、演技じゃない本物。

恋する役は、本気で恋させ

怯えさす者には、本気で怯えさせ

悲しませる役は、悲しませ

自分の感情が入りやすいよう、全部引き込んで、自然に相手役が出したら、それに自分も反応する。


「 お前・・・敦賀君が共演者キラーって
  あれ? 知らなかったんじゃ?

   ・・じゃ、なんで知ってんだ・・・

  男も女も関係なく、本気で演技
  ぶっ殺しにかかって来るって、それ。 」



別名  “ 俳優潰し ”


どんな役でも、自分の演技に引き込むから、全部敦賀君のイメージ通り。
それに、主役もヘッタクレもない。

主役を喰う演技と雰囲気に、その空間の空気。

見えないのに、空気の色とか本当に変えている様に感じてしまう。



「 京子さんも潰されて? 」


その村雨の言いたい、京子ちゃん演じる妹役、鈴音。


あの、みょーな、オカルトチックでダークな感じは・・・ 

敦賀君が引き出したものじゃない事ぐらい、美緒を見てれば分かる事。


俺にはあの時の現場も知っているから、どちらかというと・・・今回敦賀君は、鈴音だけは引き込まれてしまった方が、自然に自分の表情が出るだろうと考えているとしか、思えなかった。


いや・・・ どうだ?

今回・・・ 誰も引き込んでなかったかもな。


俺も、別に引き込まれた感は全く無かったし、村雨を見ていても・・・
コイツだって、敦賀君がいない現場でも、しっかり同じ演技が出来ていると俺は見ていた。



う~ん・・・

どうした?キラー・・・



( キラーがなんか・・もしも、嗾けていたとしたら・・・)


たった1つ。

本日の撮影のみ。



昼間、撮影の遅延の連絡をマネージャーに受けた時、ありがと、敦賀君。もう少し寝れるわ~~・・・って思ったこと。

NGばかりのシーンだったんだろうと、どんなシーンか思い出せば、重幻想-1 敦賀・京子 の部分。
何があったか考えたら、キスシーンか? その他は、美緒がうま~くできるはず。


ま、身体の関係があったら、別に・・・ 今さら、キスぐらい

躊躇いなく、マジでできるし? 



同じデビューの奏江ちゃんと違い、たかだかキス。

奏江ちゃんの役は、根性&俳優魂で奏江ちゃんがその様なスキル無くても、ゴソウゾウして下さった・・・
いろいろな俺からのアドバイス。

大変だった~~・・・ 恥ずかしいけど、んな事言ってらんなかった。

オネエ様の力も借りて、メイクの時のティポット・・・




奏江ちゃぁ~ん。メイク直しはお茶でも一緒に、どうかしらん? から始まった、オネエ様の鏡前。

その後ろでスタイリストさんに議員秘書と社長用のタイを合わせられていたところ、ガックリ&ドギマギしている奏江ちゃんを、お茶でも飲ませながら落ち着かせるんだと思っていた・・・・


_____ さぁ、奏江ちゃん?  
    魔法のランプに、願いを込めましょうか?


なんだか、まともな言い方に・・・
珍しく、女優さんには雰囲気出すのにダンディに話しかけているいつも。

あれ?男に成ってない・・・。とも思いつつ・・・

奏江ちゃんも落ち込んでいたから、言われるがままティポットにそっと手を置き、もち手を持とうとした。


_____ そうだな・・・ まずは、耳からもいい・・・
    その回りを指でなぞって・・・


あふっ・・・

オネエ様の妄想なのか、なんだかワカラン軽い感じたような声も上手に、テキパキと・・・


_____ あぁ、奏江、次はだな・・・
    まずは全体優しく包んで・・・
    温かいだろう・・・?

    
急な低い美声で奏江ちゃんの顔を両手に包み向きを変えての、まぁ、なんとなくの例えから・・・


_____ そうだな口は重要だ。そこから湯気もお茶も出る。  
    注ぎ口から、白い湯気を押し出す様に・・・



あぁ、ぁぁ・・・ 上手だ、奏江。あぁん・・・いい・・もっとぉぉ~
・・そろそろ・・あぅっ・・・、いや、まだ・・・ あぁん、まぁだだよぉぉ~~

もういいかぁ~~ぃ・・・

オネエ様のそんな言葉に・・・止めなさい。と想像していたのは、俺だけじゃないはず。
奏江ちゃん自身も自分の手を見ていて分かるんだろうな、と思えて成らない、オネエ様に前日綺麗にネイルされた、シャイニーな長い爪。

指だけで、手の平で・・・

その見た目の違いを、メイクされつつ自分の手を見ながら研究していたら、オネエ様がもだえつつ・・・


あぁ~~、かなえ、かなえ、かなえぇぇ~~・・ もう いい・・・でる よぉ


_____ 呼ばれて飛び出て、ジャジャジャジャ~ンっ。
    ご主人様、願い事を叶えましょう。

    さぁ、貴方の姿は・・・     



ティポットに集中させていた間、躊躇って止まったNG前とは、別人にしていた。
髪を耳に掛け、耳の大きさ対比との目の位置を確認して・・・
両手で奏江ちゃんの骨格を確かめて頬紅と目じりを変え、イメージを決めつつ口元を変えていたり・・・

はっと鏡を見た奏江ちゃん・・・・・


______ どう?お好きかしら?
     こちらのスタイル・・・
     


うふふっ・・・

オネエ様が真面目な顔で奏江ちゃんに微笑んでいた。


_____ 貴方の他の演技と・・今の。
    優しくエロティックに、ダイレクトじゃなく かつセクシーに


今のイメージしているのを見ていたら、貴方がイメージするのがこちらかしら?ってね・・・

さ、後は・・・秀人くんに、お・ま・か・せっ!と、俺にギュンとギラッっとロックオン視線を向けた。


_____ うふふぅ~・・ 秀人の好みを教えなさい。


肩に手を乗せ、俺よりデカイ身長で上から見下ろし耳元で囁いた。


________ カチャ・・・

  ・・・ずずっ・・~~・・・・・


奏江ちゃんに入れさせた、ミルクティを俺の肩に肘を付いて飲みながらのオネェさま・・・。


( はい。がんばります・・・)

お子様が出来るほど何度も時間をたっっっぷり掛けて、熱愛してあげてぇん~。
んで・・・ はい。 それ、私もしっかり覚えるわ。って、いや、覚えなくていいデス。と思っていたノーマルな俺。

はい。と差し出された飲みかけのミルクティ。

ミルクティは、どうも・・・ なんだか、みょーな想像が働いたので全く飲みたくなかったというより、シェアもお断り。


俺の場合、幾度やっても濡れ場だけは、教えるといっても
Tea cup

  相手が躊躇いを払拭できればいい・・・


いつもそう自分に自信を持ってきた。

( でも、そちらのご関係シェアの躊躇いは払拭したくない・・・。)

相手が素に戻って止まらなければ、自分のペースに落とせるって意味は、自分もキラーかもしれないと思う。


俺の方はそんなNG事があったので

キラーが撮影を遅らせる連絡を入れろと...
キラー自身が言ってきたと... 俺に伝えたってな・・・

キラーの気持ちが分かる俺にとって、どんな危機がキラーに起こったのかは想像付くようで付かない事。



身体の関係があったら、別に・・・ 

今さら、キスぐらい躊躇いなくできるしな? 

なんで?キラーが?関係もあるのに?本人同士で?



・・・んな意味が分からない時間の掛かった撮影に、今朝の状況を考えていた。



今朝っていったら・・・              


朝散歩している敦賀君を見かけた事。


少年子役の様な子と散歩していた、ノーマルじゃない美少年好き?
そんな危機か?敦賀君自身に?とも思うと・・・

いんにゃ・・・ 

たった今、美味しそうに味わっていた京子ちゃんとのキス。

それに、早く東京の自宅に帰りたい。時間を作れと俺に要求したからには、京子ちゃんと早く自由に成りたいと思っている・・・だろう。だったらノーマル、女の子にしか興味は無いだろう。


( まぁ、台詞の通り・・・)

まぁ、一日丸ごと早めに終わらせてやると気合入れてやった時の飛び切りの笑顔には、普通なんだよなと思う。

敦賀君が今着ていたパーカーに、見覚えあんな~・・・って考えていたら・・・


「 敦賀さんの今、着ていたの
  朝、京子さんが着てた・・・」


ぼぼ~~っと、飲みすぎで気持ち悪いのか?と思うぐらい蒼白の村雨が、ベッドの端に座りながら呟いた。

なるほど・・・

子役だと思っていた少年は、変装していた京子ちゃんだったって思っても、別っつに~、京子ちゃんだって芸能人。
俺だって村雨だって誰だって・・・
瑠璃なんか美白の為もありの、全身覆い尽くし変装だしな。と考えればおかしくもナントも無い。

村雨が言ってくれた事で、謎の隠れキャラ子役がスッキリ。

って事は、スケジュールが変わる事は、この現場じゃ無いって事。


よしよし・・・

じゃぁ、言った通りにキラーに丸ごとオフをあげられる~。

殺されそうな・・・って、演技じゃない本当に殺されそうで怖かった視線に恐怖を感じたのは俺もだった。


( でも、キラーのNGの理由はスッキリしない・・・)


「 敦賀君と京子ちゃんが仲良しなのは
  結構前から。 それ、知らなかった? 」

そこに割り込むのはさ・・・

止まったまま前だけを凝視している村雨に、手を振っても動かない。


( なんだよ。そんなに好きだったのか?仕方ない・・・)

・・・コイツも元気付けてやるか。と思い立つ、以外に後輩見のよい俺。



________ スタ スタ・・・


冷蔵庫の方に歩いていたら、前を向き、固まったままだった村雨がなんか言っていた。


「 あの2人、あのヤバイやつ。 」


いや、マジでヤバイっすよ。ヤバイ、ヤバイ・・・と、だんだん俯き、獲り憑かれた様に繰り返し言い出した。


「 だから、何が? 」


ヤバイしかない言わない村雨がぶるっちょしているので、ホイ。と投げて寄こす缶ビール。

炭酸だから飲まずに頭に付けて冷やせ。って意味だけど・・・



( アホか~~・・・ 俺の部屋で・・・)


敦賀君がAct 8でだめだろ。ってお前の前で演じたの、見てないのか?


カシャッ・・・

________ ブシュ―――・・・



慌てて手の平で蓋したら、横に飛び散るっ!
お前、どこに座ってるのか、考えろ。おれは、そこで寝るんだぞと思いながら、とタオルを取って投げてやる。


「 何が、ヤバイって思うのか言ってみろ。 」


キラーと共演したのがお前いつなんだよ。この現場だろ?と東京では敦賀君と会っても共演してない事ぐらい、台本で分かっている。

自分が見た限り、別にキラー的な事は何一つ、今回していない敦賀君。


「 すごいすっよ・・・
  思いっきり歯形とかつけちゃうぐらい。 」


________ ゴクッ・・・


は?

なに?そんなプレイ?             



( やっべ~~~・・・俺もしてみた~い。 )


キラーのヤバイじゃねぇじゃん。

演技だと思っていた、キラーのヤバイは・・・肉食獰猛恐竜に負けじと食らいつく肉食獰猛子恐竜だということだった。

へ~ぇ・・・歯型、見たんだ~。と思いつつ、俺は水を飲んでいた。



今日の撮影、別に・・・


裸の敦賀君と喋っていたけど、何にもない聡明な素肌に、綺麗な身体だった。

う~~・・ん、あの身体で獰猛ねぇ。


________ ゴク ゴクッ・・・


昼間のあの時のイメージは、もっと女の子がボボっとうつつに夢見させられる様な
そっれはそれは、ハートが飛び散るスイートなエッチをするんだろうと想像していた。

しかも、必ずいかせちゃう。もれなくのおまけ付き。


キラー的空気の変換でぇ、ドピンクじゃなく~、うっす~い仄かなパステルピンクで~、あま~く優しくぅ~~~
でも、男の香りにぃ~~~

・・・なんて

自分との撮影中も、プライベートで酔ったのなんか見た事ない敦賀君の酔った時の演技に、まぁ~カワイイ酔っ払い。
女の子が、あぁん、もぉ・・ってなんのかな?と想像したもんだ。

ま、寝てみたら・・・


ギャォ――ッ ! ガォ――ッ! ガブッっっ!

なのかも・・・


あの身体に獰猛だったら、もう・・・食われる頃には、どうにかされているのだろう。

頭が回らないほど・・・ 


それそれっ!


頭が回らないほど、どうにかされた後

太刀打ちする相手も、獰猛じゃないと対応できんだろ~な。



痛いも快感の内の1つになるほど、女の子って痛みに付きまとわれているものかも知れない。

あ~じゃねぇ、こうじゃねぇと、偏頭痛に生理痛、初めての時。それに加えてホルモンバランス、お胸が張ってて痛いとか・・・ いろんな事は、今までの女から聞いてきた。


痛いを味わえ、このやろう!


このぐらい・・・獰猛な女の子。


まぁ、そんな女の子にされたら、一体どうなんだろう・・・なんて、興味が湧いてきてしまった。

リードリードばかりしか、男はそんな物と思っていた俺も、敦賀君みたく偶にはやられてみるもんかも・・・

共演者キラーの巻き込まれたい時、ってのを思い出していた。



「 お前、いつ歯型なんて見たんだ? 」


今日、別にコレといって・・・と言い出したら、俺が撮影に入る前、京子ちゃんの着物の襟足にコイツ顔を埋めてたな。と思い出した。


「 敦賀君が付けた? 」


「 いいえ~! 京子さんが敦賀さんにですよ。 」



・・・はぁ?


だから、無かっタンダ・ケ・・ド・・・ぉ~~~?



あの2人・・・ あれ?やっぱり、いや? ん~~・・・、いや、そうか・・じゃないとなんか、懐かしい気・・・俺がするわけない。あのフード被さった顔・・・ 何のことをブツブツ言ってんのか、村雨のヤツが分からない。


「 お前、敦賀君の体に付いてたって
  東京の撮影の時に、見たって事? 」


えっと・・・ 


なんか、急に言っちゃいけないって気付いたのか。ただのどうでもいい酔っ払いか。
えっと・・で止まった村雨に、んじゃ、なんか階段で蒼白に成ってたのは、何を見たのか気に成るけれど、獰猛なお二人の行動だったら、聞かなくてもいいと思う。


俺は、俺なりの仕方ってか、好みがあるので。


始めからインフォメーションは要りません。

突然されて驚きたいのと驚きに自然反応する身体。
+プラス、見つけていく楽しみも取っておきたいタイプ。



________ カチッ カシャ。 カチッ カシャッ・・・


ま、いいや。もう置いておこう。
じゃないと、勝手にコイツを置き去りに、1人で盛り上がってしまう。

ひとまず、ハートブレイクなのかどうなのか・・・


「 なぁ、村雨。 お前さ・・・ 」


ちょっと、聞いていい? 微笑みながら、カチカシャしている腕を掴んだ。

それ。何か考えている時、俺もやる癖。

ライターの火をつけたり蓋を閉めたり、台本だったらボールペンや蛍光ペン。
意味も無く持っているものを動かしていても、その手元を見ていない。

そんな、村雨を連れてバルコニーに行った。


________ ぴゅ~~~・・・・


「 お~。思ったより、冷える。
  な?  そう思わない? 」


空気のひんやりとした山と海のある場所。

朝もやが綺麗にかかるこの場所は、紅葉も見事に色付くほど急に気温が下がる夜の風が冷たかった。


「 俺の部屋の中は、禁煙。
  でも、ここなら・・・ 」


________ カチッ


ふ―――・・・


バルコニーに寄りかかり、外に煙を飛ばした。
風に乗って、煙は直ぐに消えていく。


「 あれ?貴島先輩、タバコ・・・」


________ カチッ

ふぅ――・・・ 


「 ・・・吸いましたっけ? 」


「 まぁな。 そうだな・・・
  あぁ、シチュエーションにより? 」


あぁ、それ剣と同じっすね。って言いながら、プヒーっと吸っている村雨は、ふとまた何か思い出しているのか、ポンポンしながら、ポンポンしつつ、ポンポンまたして・・・もう、また? 

ま~た、何か考え出しちゃったと思っていた。


「 あのさ、京子ちゃんのことが好きなのか
  それはどうでもいいけどさ・・・ 」


えっ、どうでもいいんっすか?って、驚いた顔を上げても、どうでもいいのは、お前の っす なんだけど・・・
ま、それも話には関係ないので、どうでもいい。


「 貴島さん、俺・・・
  京子さんが気に成るのは・・・」


好意か?んか?どうだ、俺? そんな、自分でもなんか分からない村雨の気持ちは、なんだ?とも思うけれど・・・


「 何が、気に成るの?
  気に成る イコール 好き だろ? 」


違う?と聞いたら・・・


「 ・・・ん~~~。 前に・・・
  めちゃめちゃ、カワイイと思った事は・・・」


微妙に話していいのか躊躇っている感があった。


「 じゃ、いいや。それは聞かない。 」


それは聞いたところで、別に・・・ 人がどう興味を持とうが気にしない俺。
いい?俺の言う事、よく聞けよ。と、ほんのり冷めた酔っ払いに言ってみる。


「 お前、今まで一度も経験ないってわけないだろ? 」


「 はい。まぁ。 」


そら、そうだろ。女優だってタレントだってグラビアだって、自分に恋をしてくる女の子がたくさんいる中、しかも一般の女の子からファンレターだってたくさん貰っている俺達。

よりどりみどりって言ったらいけないけど、女の子を抱きたいと思った時、困った事はない俺。
コイツだって同じだと思う。


「 その女の子も、どうだ? 
  初めてだったコって・・・?
  今まで、全員そうだったわけじゃないだろ。 」


「 むしろ、違いますね。 」


「 だろ。 」


例えば、京子ちゃんが敦賀君とってのだって、別に現場によくある話だろ。と言った。


「 そうっすね、誰と誰が付き合ってるは
  よ~く、耳にするし、実際、俺も・・・」


「 だろ? 別に、何も気にしなくていいんじゃない? 」


だな。ふ―――・・・・とイマイチ失恋モードだったのか、その他の事に引っ掛かっていたのか、微妙な村雨がまぁまぁ冷静になった。今までモニター前とかで、京子ちゃんの隣に陣取っていたヤツが好きじゃなかったワケの訳は無いはずだけど・・・


「 ・・・そうだな。 」


ふ―――・・・


「 別に?って、俺も今思うよ。
  もしも、また時間が経って共演する時・・・
  気になったら、気になったで、その時に。 」


もしも、敦賀君が“ そろそろ ”って考えているなら、敦賀君の方がもちろん優先。
“ おろして ”って思っているなら、俺が貰う。と思えていた。

別に現場でキスしているのだって、役が抜けてなかったら・・・


「 フッ・・ あははは 」


何なに?どうしました?と、突然笑った俺に村雨が覗き込んだけれど・・・

そうかも。

“ 役が抜けてなかったら ” 

そう思うと、京子ちゃんって共演者キラーかも。
敦賀君もやられたんだ~~って、肉食子猛獣に食いつかれたんだと思っちゃったりしていた。


あぁ・・~~・・ 噛み付かれたい。ふふっ・・・


歯型は俳優生命に関わるので嫌だけど、まぁ、いつかまたその時が来たらそれでいいと思う。
 


              




________ ガラッ



「 こんばんは 」


隣のバルコニーに出てきた人影に、話しかけた。


「 こんばんは、 先輩。 」


にま~っとしてみると、自分のバルコニーをキョロキョロし出し、目線を遠くに向けた敦賀君だったけれど・・・


「 一緒に・・ どう? 」


もしかして、置きっぱなしで飛んでった?と聞いてみる。
みたい・・とキョロキョロしたまま言っている。


「 じゃぁ、1本 」


タバコの箱を投げようかと思ったけれど・・・



________ ぴゅ~~~・・・



やっぱり風の強い最上階。

この箱も飛んで行きそうと思ったのは、俺だけじゃなく敦賀君もの様だった。
腕を伸ばしていたけれど・・・


「 そちらの部屋に、伺います 」


敦賀君に微笑んで、ふっ・・と煙を向けた。



時々俺がタバコを吸うのは、撮影に吸うシーンがある時だけ。

敦賀君にも、それは同じ事だって知ったのは・・・ 
目の前のわけの分からない、またフリーズしたヤツとのシーン撮影の前日、バルコニーでタバコを吸っている敦賀君と遭遇したからだった。


撮影中に急にタバコを吸うと、くらっとするか、気持ち悪くなるか

敦賀君も俺と同じ、人間としての自分の体の反応すら許せない。

そんな演技に集中できない生理現象を起こす、自分自身が許せない、プロ根性の塊だと思った。




________ カチャ


部屋のドアを開けて待っていたら、隣の部屋から・・・

ガ――っと思いっきり、缶を振っている敦賀君が出てきた。


「 知ってた? 」


バルコニーの椅子に、縮こまって身を隠す様に座っていた村雨の事を聞いた。


「 知ってる。ずっとアイツ見てたのも。 」


あぁ、やっぱりな。階段で村雨だけが見ていた事も、気付いていたらしい、人の気配にはナゼか敏感な敦賀君。

俺見てないよ。と一応、俺が恐れる唯一の後輩なので断っておくと、それも知ってる。でも、どこから聞いてた?と素直に聞かれた、その・・・

ギロッと睨んだけど、さっきとは違う首を傾げて下から覗き込んだ、可愛い睨み方に頭を撫でた。


「 別に 」


そう答えながら、ってか、知ってたんなら・・・と、缶を振り続ける腕をパンと叩いた。


「 聞かれても・・・

  たいした事ないって、自分で思ったなら
  たいした事じゃ、ないんだろ。 」


そんな会話の途中も、執念深く缶を振り続ける敦賀君は、今着ていたパーカーじゃなかった。


「 なに? 敦賀君、子供っぽい。 」


これ?と振っている缶を見せながら微笑んでいたけれど、俺が言いたいのは・・・


「 違うよ。 」


敦賀君の腕を叩いた手で、軽く抓った。


「 服。 先にあがる彼女の香りが
  タバコで消されるのが嫌だったんだろ? 」
  

子供の毛布と同じかっての。おら、入れ。と背中を押して中に入れた。


「 おい、村雨~。
  俺ら3人とも、早朝ロケだから
  お前、もう・・・ 」


背中の後ろに敦賀君に渡された缶を受け取って、バルコニーで立ち上がりお辞儀をしている村雨に手渡した。


「 そうそう、お前の血だったな。 」


そういう敦賀君と・・・


「 まぁ、輸血ってとこ? 」


じゃないか~・・・キラーだから、反対かぁ~?と小声で村雨に言ってやるも・・・


「 ありがとうございます。 」


くわえタバコで缶を受け取る村雨に・・・

ドア際ギリギリ中にいる 敦賀君と顔を見合わせたら・・・


「 消火準備 」


俺の言葉に、はぁ?っと首を傾げる村雨が・・・


「 じゃ、いただきま~・・・す・・」

_____ カシャッ



________ バンッ!


敦賀君と2人で窓を閉めた。


「 消火 ミッション完了! 」


ベッタベタの村雨に、俺と敦賀君で笑い転げ・・・




________ カシャ

________ カチッ


敦賀君が開けたのは・・・

俺が点けたのは・・・


ふ―――・・・ 


「 それ、京子ちゃんと奏江ちゃんのデビュー作だろ? 」


「 そう、ちょうど1年。 あぁ、知ってた? 」


当たり前だろ。と言いながら、今点けたタバコを敦賀君に手渡した。


________ ガラ・・・


バルコニーのドアを開けながら、あぁ~・・・村雨、ごめ~ん。と2人で言いながらも・・・


________ カチッ


ふ―――・・・



「 乾杯 」


敦賀君と俺。タバコを持った手の、腕と腕をぶつけ合い・・・

一本のきゅららをシェアしたのも、京子ちゃんと奏江ちゃんのCM通り

俺達もずっといい関係で居られると思った。
















村雨の恋心を、敦賀君自身が鎮火させても


俺達はきっと・・・


同じ事を思っている。




俳優・村雨泰来は・・・



敦賀蓮にも貴島秀人にも、演技に食われる事のない

自分を貫き通せ自分の演技に引き込める、数少ないすごい俳優だと

同業者同士、仲間として・・・

これからも友達の様な関係で居たいと感じて。



Myth. BLUE BELL * Back Stage - Guys & Doll


GUY's truefel to my DOLL owes







☆ こちらの作品は、2015/04/17 にUPしましたが、作品を一箇所に纏める為に日付をずらしました ☆

CM: --
TB: --
mimi's world from Ren Tsuruga and Chuehonn Hizuri
Love Letter from RT and CH

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