mimi's world * HOPE and DESIRE

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the HEART * expectation of love...start then continued 

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BY mimi's world - 1 * DEEP SEA

BY the DOOR * mimi's SALOON from far away beyond beautiful sea


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「 お疲れさま。 」


スタジオを後にして外に出ると・・・

・・・冷たい風が吹いた。この季節の冷たい空気は とても澄んでいて、上を見上げると降って来そうなほどの、たくさんの瞬く星が綺麗だといつも思う。


______ ピッ


車のドアを開けて、エンジンを掛け少し経ったらヒーターをつけようと思っていた。
両手をこすり合わせて、両手を口元に・・・

・・・はーぁ、っと、両手に息を吹きかけて、目を瞑ると思い出す。

目を開けて窓の外を見上げると、新月に近い今日の夜空に浮ぶ・・・たくさんの星の煌めき。
星の光に棘を思わせる・・・

・・・自分の心に存在していた、いろいろな想いが蘇る。



今日は・・・

特別なのかもしれない。



エンジンの温度が上がったのを確認すると、ヒーターをつけた。シートウォーマーのスイッチに手を伸ばし・・・ 思わず微笑んでしまう。

(ふふ。・・・助手席側も、つけとこう。)

右手を伸ばし、シートが温かく成ってゆくのを感じて、その手を握り締めた。

自分の夢の中に感じた・・・バラの棘

自分の右手に浮ぶ血は、苦しくなるほど切なかった心の中に負った傷の現われだったとは、自分でも思う。

白いバラは、何色にも変えられるけれど・・・

・・・色づいたバラは・・・

元に戻せない。 __________________




スタジオのある建物のドアから、光が漏れて・・・

その光の中から出てきた人を・・・今日は・・・待っていた。


少し離れたここから遠目で見ても、はぁーっと両手に息を吹きかけたのが見える。
寒く冷え込んだ空気の中に見えた・・・

・・・白い・・・君の吐息。


両手を胸の前で握り合わせて、きょろきょろ探していたけれど、直ぐに気付いて駆け寄ってきた。

ドアを開けて外に出て、手を振りながら近づいて・・・

その右手を伸ばせば、左手を自然に差し出してぎゅっと握ってくれる。
右手を温めていたのは、君の為に。冷たい君の手を包み込んで、握り返したら感じる。


お互いが感じた傷を負った手。だから・・・

・・・お互いの心の中まで癒し合える様な、この瞬間を待っていた。


自然に自分の両手に吹きかけた、白い息。
白い何色にも変わるバラの・・・恋の吐息は、“ 私は貴方に相応しい” と、・・・“ 約束を守る。”



二人の間の約束は・・・


君に触れる事が許される、その瞬間に・・・ドロドロとした汚い感情でいたくない

_____ 何より、自分のそんなエゴイズムで君を混乱させるのは、あまりに可哀そうで・・・



あの日・・・


君がカフェテリアから持ってきた・・・ワインゼリーと同じ色のスプーン。
その色は・・・


・ ・ ・ロゼカラー



スプーンを上に向けて、その左手で測ってたのは・・・なぜ・・・?


あの時は全く知る由も無かった謎の行動に、自分が選んでしまったバラの色。

きっと、君の頭の中で想像した事は、楽屋で貰ったワインゼリーのバラの花が二つと・・・

・・・その蕾をイメージしてくれていたんだよね。



“ 二つの咲いたバラの花、一つの蕾。”



この花言葉の意味に、当分秘密にしたかったのは・・・

・・・君からの・・・

君の人生の中で拒み続けてきた事へ、心を開いてくれたと思った・・・

・・・君からの・・・

赤いバラの、心からの真実の愛は、当分秘密にしたいと云う事だった・・・?



それに・・・
気付かないフリをして、赤で埋まったグラスから・・・


・・・一口 . . . _____________


「 美味しいね・・・どんどんいける・・・コレ。 」


君からの気持ちとして受け取って、“ ツルンで安直 ”に、受け取ってもいいのかなと思い始めたあの時・・・


・・・自分の心も開かされていたと、思った。


人を愛してはいけないと、心に決めて生きてきたはずだったから、自分の心に戒める様に言い聞かせて働かせた、学習能力。

でも・・・


_______ 私が美味しいと思うものは、・・・子供味だと思って・・・



その言葉に・・・


はっとした。



君が秘密にしたいと思っているならば、その気持ちも受け入れてあげたいと云う思いに、赤いバラの意味を綺麗に受け入れてあげたいと思い始めた事も・・・


赤いバラには・・・

咲いた花の・・・どうか、私を射止めて・・・

と・・・

君が加えたスプーンの蕾の・・・ 貴方に尽くします・・・


・・・その意味がある事を知っているよ。



だからね、赤いバラと白いバラが半分ずつなった様に見えた時に思った。

赤と白の二つのバラが合わさると、“ 温かい心で、和合します ”の意味に・・・

“ 希望ありだよ、貴方の幸運を祈ります ”のバラの葉にもある意味に・・・


______. . . ここで . . . もしかしたら、俺は、“ 特別 ”待遇なのかもしれない・・・
なんて、思うのは. . ._________


自分に揺るがない自信が欲しかったから、そう思ったからこそ・・・その言葉が頭をよぎった。


だから・・・君の気持ちが嬉しくて、君の気持ちを全部受け入れた時に残った・・・

透明になったクリスタルのバラ・・・


ガラスのバラなのに、何故・・・クリスタルと言ったのかに、気が付かなかったの・・・?

その意味に、たくさん込めた自分の気持ちだったんだけどな。

君が当分、秘密にしたいと思っている、想いだろうと・・・



白いバラの・・・

“ 約束を守る ” と・・・ 

“ 自分は、貴方に相応しい” に・・・

ガラスのように壊れやすく、簡単に割れてしまう様な気持ちでは無い事を、伝えたくて・・・

・・・透明になったクリスタルのバラには、クリスタルの・・・浄化・・・

自分の閉じた心を、開かされた瞬間だった。



だから、本当は・・・
口の中に残ったこの味を、一緒に味わって欲しかったんだけどな. . . ______


唇を重ねるのを躊躇ったのは、自分が言ってしまった事だから、どうしても出来なかった。
一瞬湧いた自分の欲・・・でもね、君がとても純粋なままの・・・

・・・子供の時の変わらない笑顔を俺に向けたから



ドロドロとした感情のままの俺を、君の中で、ただ一度の間違いにして欲しくなかった。


それほど、君に恋をしていたと・・・気が付かされた時だった。



_______ だって、だって、この器のこの状態っ・・・


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